幸福の科学関連の話をまとめ中。<幸福の科学学園:「坂本龍馬の前世は劉備」が嘘ならキリストもダメだろと反論>、<テロリストに殺された人質すら利用して霊言 安倍首相にも言及>などの話をやっています。
●「坂本龍馬の過去世は劉備玄徳」と社会科で教える幸福の科学学園
2015/8/30:まだ確定していないんですが、新潮社と幸福の科学学園が裁判やっていたとのこと。とりあえず、地裁では新潮社が勝訴で、幸福の科学が敗訴。
やや日刊カルト新聞: 新潮社が幸福の科学学園に完全勝訴=学園が控訴し高裁へ(2015年2月23日月曜日)では、以下のように書いていました。
<学校法人幸福の科学学園が『週刊新潮』の記事によって名誉を傷つけられたなどとして、発行元の新潮社と記事執筆者のフリーライターに対して1億円の損害賠償などを請求していた裁判で、昨年12月、新潮社側が完全勝訴。〈デタラメ授業〉〈オカルト授業〉〈独房懲罰〉等の表現も含めて、違法性なしとされました。学園側はこれを不服として控訴し、控訴審は2月24日から東京高裁で始まります>
問題となった記事は、『週刊新潮』は2012年11月22日号のもの。"フリーライターの藤倉善郎氏が執筆した"とさらっと書いていますが、藤倉善郎さんってのは、このやや日刊カルト新聞のトップの方ですね。なので、身内が訴えられたよ!という話です。記事名は、〈特別読物 文科省も県もお手上げ! 子供に嘘を刷り込むデタラメ授業! 「坂本龍馬の前世は劉備」と教える「幸福の科学」学園の罪〉でした。
いくつか幸福の科学の問題点を指摘していたですが、私が特にすごいなと感じたのが、タイトルの件。"お宗教の授業以外の社会科など通常の科目の授業ですら、「坂本龍馬の過去世は劉備玄徳」などと、教祖・大川隆法総裁による「霊言」にもとづく内容を教師が生徒に教えている"という話です。
●幸福の科学学園:「坂本龍馬の前世は劉備」が嘘ならキリストもダメだろと反論
気になってこの件について検索したら、幸福の科学学園のオフィシャルサイトで当時反論していたものが見つかりました。
校長のメッセージ|幸福の科学学園 中学校・高等学校 公式ホームページでは、以下のように書いています。
<週刊新潮の、最悪の捏造記事に抗議します。 2012年11月15日
(中略)「子どもに嘘を刷り込むデタラメ授業」とありますが、何が嘘なのでしょうか?「坂本龍馬の前世は劉備」ということを指しているとするなら、これは「キリストの復活」と同様の宗教的真理であり、嘘ではありません。宗教的言説だから嘘だというのならば、全ての「キリストの復活」を言うキリスト者たちも嘘つきだといっているのと同じになります。とんでもない宗教差別であり、人権侵害であり、名誉棄損です>
私は別に「キリストの復活」を守りたいわけではないので、そっちはどうでも良いです。そもそもキリスト教も結構どうなの?ってところが多いですからね。幸福の科学よりははるかにマシではあるものの、保守派なんかは五十歩百歩なところもあります。ただ、気にかかるのが、上記の報道を聞いた生徒たちの反応でした。
<この記事の違法性について、生徒たちに説明しましたが、タイトルを聞いただけで生徒たちは「はあ?」とあっけにとられ、「信じられない」「何を言ってるの」と、信仰心を傷つけられたことに対する抗議の思いを口々に表明しました>
●幸福の科学と対立するワールドメイト教祖は坂本龍馬の生まれ変わり?
あと、坂本龍馬の生まれ変わりと言う話だと、幸福の科学が嫌っている感じのあるワールドメイトの深見東州さんの前世が坂本龍馬だとも言われていることを思い出しました。ただ、これは信頼できそうな記述がないため、本当に深見東州さんご本人がそう言っているのかはよくわかりません。
以下は、とりあえず、
Yahoo!知恵袋(rennge5555さん 2011/7/2008:34:29)にあったもの。幸福の科学と絡めて書いたものでもありますね。こちらによると、ワールドメイトの深見東州さんの前世もなんでもありの豪華すぎで笑います。これが事実なら幸福の科学と似た者同士ですが、仲良くやれないようです。
<坂本龍馬が今世に生まれ変わっているそうです。新興宗教団体ワールドメイトの深見東州(ふかみ とうしゅう)リーダーにです。またその坂本龍馬は、幸福実現党を守っているそうです。(中略)
深見東州こと半田晴久氏の前世:再臨イエス、うずめ観音(お釈迦様の天上界での姿が、うずめ観音だそうです)、聖徳太子、弁慶、上杉謙信、坂本龍馬>(改行は変更)
●過去世の教えは「やっていない」ではなく「問題ない」という主張
裁判は名誉毀損かどうかを争ったものであり、報道内容が真実かどうかを決めているものではないと思います。やや日刊カルト新聞の記事で、"記事の内容は真実もしくは(新潮社側が)真実と信じるに足る十分な理由があったとしました"とあるように、取材して真実と信じられるものを得ていれば、問題とはされません。
ただ、そもそも幸福の科学学園は、真実ではないという主張はあまりしなかったみたいですね。オフィシャルサイトでの反応も、「やっている」とされたことは「やっていない」と否定している感じではありません。やってはいるけど「問題ない」という反論の仕方が主でした。
例えば、授業で坂本龍馬のような"偉人の過去世に触れること"については、肯定しています。その上で、"余話として創立者の著作の内容に触れることに全く問題がないことは、顧問弁護士からも確認を得ています"としていました。
●「政治経済」があるんだから「幸福実現党」の思想を教えて当然だろ!
こういった形で「肯定」されてしまったらしい、藤倉善郎さんが問題だとしたものは、他に以下があるそうです。
・授業や寮生活その他の学校生活の中で、学園側が生徒に幸福実現党を支持する政治教育を行っている。
・寮生活などのルールに違反した生徒を他の生徒から隔離し携帯電話も取り上げ、寮の部屋で一人で生活させながら教祖の説法DVDなどを見せ続けるという懲罰が行われている。
オフィシャルサイトから対応するところを探してまとめると、反論は以下のような感じだと思います。
・そもそも高等学校には「政治経済」という科目があり、政治思想を学問として扱うのは当然のこと。様々な政治思想を探究し、「幸福実現党宣言」を教材にすることもありますし、「共産党宣言」の内容についても学ぶことがあります。
・謹慎・停学の期間中は、個別のケースに合わせた「反省プログラム」をその都度考案し、それに基づいて指導をする。その過程で本人の反省に役立つ経典や説法DVDを学習することはあるが、それはあくまで自己参究である。
「共産党宣言」も教えていて問題ないよ…という主張はおもしろいですね。なぜかと言うと、幸福の科学は保守派の宗教団体で、左派を目の敵にしているため。過去にやった
元校長の名簿利用の大学勧誘が問題に 幸福の科学は左翼批判で反論は、タイトルの通り、名簿の不正利用を咎めたところなぜか左翼批判で返された、というものでした。
「共産党宣言」は、いったいどういう紹介の仕方をしているんでしょうね。気になりますわ。
●テロリストに殺された人質すら利用して霊言 安倍首相にも言及
2015/2/5:ここから「幸福の科学大川隆法総裁、後藤健二氏・湯川遥菜氏の霊を呼び出す」というタイトルで書いていた話。幸福の科学はもともとそういう宗教団体なので、不思議ないと言えば不思議ないです。とはいえ、テロリストに殺された人を利用するというのは、それにしてもひどすぎると感じました。
<イスラム国の手口に非難が集まる中、亡くなったばかりの後藤(引用者注:後藤健二)さんの霊が、先に亡くなっていた湯川(引用者注:湯川遥菜)さんの霊を伴って、大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁の元に現われた。(中略)
今回は、大川総裁が、スピリチュアル・エキスパート(チャネラー)に、後藤さん、湯川さんの霊を入れる形で霊言が行われた>
(
後藤さんたちは今何を思う? イスラム国、日本人人質事件の真相に迫る | ザ・リバティweb 2015.02.02より)
2人いっぺんに呼び出すという不思議な形ですが、人選があまりにもひどすぎて軽い茶々を入れる気もおきません。幸福の科学のことなので、霊言に交えて政治的な主張もガンガン入れてくるかな?と思いました。ただ、実際に読んでみると、思ったよりは少なかったです。
また、意外なことに後藤さんの霊に「『断固非難する』とか、安倍も菅も言っていたが、一切の情報を漏らさないで、結局、何もやってなかったんだよ!」という安倍政権を非難するようなことも言わせています。意外だというのは、もともと幸福の科学が自民党に近い右派のためです。
ただ、やはり安倍首相を評価する「安倍総理に対しては、(中略)これまでの日本の戦後と別れを告げて、一国平和主義を抜け出して、世界に対して、毅然とした国になろうと、そういう一歩を踏み出したのは立派だと思う」という霊言もありますね。こちらの方が幸福の科学の政治スタンスとしては正常です。
湯川さんの方は発言の紹介自体少なかったです。「アメリカは正義ですから。(中略)悪魔の人間たちをバッサバッサ殺していくんですから、正しいじゃないですか。(イスラム国の人々は)自分たちのことしか考えてないですよ」として、アメリカを肯定するような霊言が目に止まった程度でした。
あと、湯川さんに話しかける形で、「イスラム教を悪魔だと断定するなら、イエス・キリスト以上の認識力は必要です」と大川隆法総裁が言っていたことは幸福の科学らしいところ。おそらく宗教批判を警戒して、素人はごちゃごちゃ言うな!としたかったのでしょう。
●自衛隊派遣を!憲法9条改正を!テロ事件利用して政治的な主張
ここまで読んで十分ひどいじゃんと思うかもしれません。実際、ひどいですからね。ただ、私はもっともっとひどいことを予測していたんですよ。例えば、自衛隊派遣や憲法9条改正を霊言に入れ込んでくるのでは?と予想して読み始めたため、思ったよりはおとなしいと感じました。
以下の
「イスラム国」人質殺害の画像が掲載 自衛隊派遣を阻むもの | ザ・リバティweb(2015.01.25)といった霊言以外の記事を読めばわかりますけど、幸福の科学はもともとそのような主張をする保守派・右派の宗教団体なんですよね。(ザ・リバティは幸福の科学の広報です。最初の記事もザ・リバティのもの)
<日本の一部マスコミや評論家は「テロ組織を刺激してはならない」と発言。中には「日本が平和主義を捨て、国際社会の信頼を失ったためにこうした事件が起きた」という意見すらある。だが、日本のスタンスが一向に変わらないからこうした事件が繰り返されるという見方もできる。(中略)
さらに言えば、日本は自国民が拘束されていても、自国の軍隊を派遣することすらしない。「資金援助はするが、攻撃してくることは絶対にない」となれば、より狙いやすい「敵国」となる。(引用者注:これまで最も狙われていたのは空爆しているアメリカの国民であり、矛盾しています)
(中略)これが欧米諸国ならば、自国民を救出するための具体的な手段を発動する段階だ。だが日本においては、憲法9条の理念に基づいて、自衛隊が自国民を救出する活動に大きな制約が課せられている。(中略)
何よりも高いのは「世論」のハードルだろう。「憲法9条があるのに、他国に軍隊を派遣してよいのか」「自衛隊による武力行使につながるのではないか」という議論がまき起こることは必至だ。やはり一刻も早く、憲法9条改正を進めなくてはならない>
幸福の科学には何を言っても無駄でしょうが、今回の件で改めて、本当にひどいことをする組織だと思いました。
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