タイトルに悩んで、「若者の車離れは当然 でもみんな本当に自動車にかかるお金を知らない」にしました。本当に自動車にかかるお金を知らないというのは、「実は安いよ」という意味ではなく、「実はイメージ以上にもっと高いよ」という意味です。
一度の出費は小さいのでわかりづらくなっていますが、人生単位で見るとめちゃくちゃ高いという指摘があったのです。(2010/12/10、2017/11/08)
2017/11/08追記:
「若者はとりあえず10万で激安軽自動車を買ってみよう、楽しいよ」に反論続々
10万円の自動車は危険なのではないか?
●若者の車離れは当然 やっぱり車はお金がかかる
2010/12/10、2017/11/08:「やっぱり車はお金がかかる」というのは、一見そんなの知ってるよという話に見えます。しかし、実際には多くの人が車にかかる費用を理解していない可能性があります。
"進むクルマ離れ 中古車販売09年度初の400万台割れも 産経新聞"(2010/03/10)は、中古車登録台数が過去最低になる見通しを伝えたニュース。その原因としてエコカー減税で新車に意識が向いているというものを出していました。
ただ、それだけでなく、決まり文句である「若者のクルマ離れ」というのも挙げられており、若者を責めるような内容も含んでいました。
リンク切れ
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/366934/
しかし、車というのはとんでもない金食い虫で、交通の便が良いところでは、必需品でもありません。今まで売れていたことの方が、むしろ不思議なくらいです。車離れが起きて当然でしょう。
●200万円の自動車でもそれ以外に年間80万円以上かかる
上記はイメージで話していますので、具体的に費用はどれくらい?って聞かれるとわからなかったのですが、
年間マイカー維持費はタクシー初乗り1100回分との試算 2010.12.03 NEWS ポストセブンに算出してありました。
計算したのは、藤川太さんと言うファイナンシャルプランナーの方で、200万円の自動車を買った場合、年間90万近くかかるとのこと。2010年のサラリーマンの年収の中央値は約352万円でしたので、自動車関係だけで4分の1くらい取られるわけですね。そんなもの簡単に買えませんわ。
(関連:
普通の日本人の年収を知る 平均年収は高すぎ、大事なのは中央値?)
平均的なマイカー(200万円)を購入した場合の年間のコスト = 年間80万円以上
内訳 (全てを単純に足すと、87万5500円)
・車体の費用 月3万5000円、年間42万円(200万円を、60回払いのローン)
・駐車場代 月1万円、年間12万円(ただし、都心部なら月3万円は下らない)
・車検代 年間7万5000円
・保険料 年間(?)5万円
・自動車税 年間(?)3万4500円
・その他使用時に使う物 年間17万6000円 ガソリン代、エンジンオイルやタイヤ交換といった整備費用、高速代や外出時の駐車場代
●実は人生で一番高い買い物である家に匹敵する価格?
以下は、藤川太さんの話。一度にかかるお金が安く、しかも、維持費は少しずつ出ていくために実感がないものの、車を持ち続けるという選択をした場合、人生単位では半端ないお金になるという指摘です。
「住宅とは違って6年ほどで次々に買い替えていくものなので、高価な車種に乗っていなくても、マイカーにかかる費用は生涯で3000万円を超える。つまり家が一軒建つほどの出費になる、とんでもない“カネ食い虫”なのです」
「これだけの費用をかけても、よほどの稀少車でない限り、資産にはなりません。まだ十分に動く5年落ちの乗用車でも、下取り価格はタダ同然になってしまう。場合によっては、マイカーを持たずタクシーやレンタカーを使う方が経済的です」
●「タクシーを使った方得」という指摘も意外
最後の「タクシーの方が」ってのは本当?と思ってしまいますが、記事の計算例では、以下のようになっていました。
・年間80万円あれば、東京の場合、タクシー初乗り2km以下を1100回以上乗れる(タクシー初乗り710円)
・年間80万円あれば、東京の場合、タクシー3kmを270回以上乗れる(タクシー3km1500円程度)
ただ、見直してみると、上記の計算がおかしいことに気づきました。後者は270回以上ではなく270往復だという意味だと思われます。1500円"を程度"なので、多少違う値になりましたが、計算し直してみると以下のようになります。
・80万円÷710円≒1127 2km以下を1127回、約563往復
・80万円÷1500円≒533 3kmを約533回、約267往復
検索すると平成19年度平均年間休日は109.7日でしたので、255日出勤として、510回255往復なら可能。上記の例はタクシーで代用可能です。
ただし、通勤以外の用途で使いたい場合、もっと通勤距離が長い場合などは当然ながら違ってきますので、計算をし直す必要があるでしょう。
●人生で一番高い買い物2位は生命保険ではなくて車かも
人生で一番高い買い物は、家、その次が生命保険と言われています。車は買い替えますのでいっしょになりませんが、それをまとめて一つとみなすとそれらに匹敵する金額がかかるようです。
ただ、ここらへんは人によって違うでしょうから、自分で計算してみるのが一番です。計算して、そして、ぞっとしてみてください。
なお、うちでも
人生で一番高い買い物は家 意外なランキング2位、生命保険・自動車・子育て費用のどれ?というのをやって、計算例を載せています。
●「若者はとりあえず10万で激安軽自動車を買ってみよう、楽しいよ」に反論続々
2017/11/08:「若者はとりあえず10万で激安軽自動車を買ってみよう、楽しいよ」という趣旨の提案がありました。
「若者に言いたい。スポーツカーでなくても、旧車や外車でなくても、とりあえず10万握って激安軽自動車を買ってみよう。24時間いつでもどこへでも行ける。アクセルを踏めば加速し、ハンドルを切ったほうに曲がる。それだけで楽しい。構造を調べたり歴史を調べたり、工夫して快適にしたり。楽しいよ」
ただ、これに対する反応はネガティブなものが多く…。私の田舎でもそうですが、地方では自動車が必需品なのですが、都会だと全然状況が異なります。
はてなブックマークの人気コメントでも、以下のようなものがありました。
richest21 元ツイ主は「自分以外の車が道路を全く走っていない&道路に歩行者が1人もいないことがままある」地域の人じゃないかな。だから追突された時の話とか飛び出してきた人を跳ねてしまう可能性とか全然分からないと思う
humid 都内から田舎行くときは「車便利だなー」ってなるけど、都内の生活圏移動だと「渋滞でおっそ!」「駐車場代たっか!」「酒も飲めぬ!」となりカーシェアさえ使わなくなってきた。むしろタクシーのほうが安くて便利。
●10万円の自動車は危険なのではないか?
もともとの投稿がそうであったように、自動車は購入価格しか目立たず、維持費のことが頭に入っていないというのが問題です。10万円の自動車は、こうした費用はむしろ高くつきませんかね? また、はてなブックマークの場合は、主に危険性の観点から、10万円の自動車はまずいといった反応が出ていました。
seamlesssingles こういう訳あり中古車を他人に嬉々として勧める奴は人として信用できん。まとめられてるツイートにもあるけど、10万の軽なんて棺桶を買うのと一緒。金ドブどころかいっそドブに捨てた方がまだマシな事例ってやつ。
iasna 10万円の中古の軽に命預けられるの?無理
nhymju1477 軽自動車は需要があるから中古車は高い。10万円ではまともに走る車がない。
さらい、10万円なら自転車を買った方が良いというコメントが一番の人気でした。私は自転車に多くお金をかけるのもためらいますけど…。
Panthera_uncia 地域にもよるけど都心で独身なら10万の自転車買った方が楽しいと思う
diabah_blue 都会では、その10万円で電動アシスト自転車買って、自転車保険に入った方が満足感高そう。
Lat 都内に限れば予算が10万円ならその枠内で自転車を買った方が良い(略)
ここらへんには世代間格差や地域間のギャップがあるのかも。状況によってかなり異なるのですから、実際に計算してみるのが一番ですね。
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