コナミが家庭用ゲームの代表作を軒並み開発中止すると決めたというニュースがありました。それに併せて、以前読んでいたコナミ上月景正会長は、本当はゲームがいやでいやで仕方なかったのでは?という話を紹介していました。(2015/9/19)
その後、コナミが退職者に次々と嫌がらせをしているという話を追加しています。(2017/08/19)
↓ウイニングイレブンは唯一の例外だそうです
●コナミが家庭用ゲームの代表作を軒並み開発中止で全滅状態に
2015/9/19:なぜかヨーロッパメディアがソースで、怪しい感じもしますが…。
KONAMIが家庭用ゲーム機向けのトリプルA級タイトルの開発を全て停止したことが判明 | だもんげ! - ゲームのニュース 2015/9/18 23:11
KONAMIは『ウイニングイレブン』以外の全てのトリプルA級タイトルの開発を停止させたことが判明した。
フランスニュースメディアが報じた内容によれば、KONAMIはすでに家庭用ゲーム機に対するトリプルA級タイトルへの投資を取りやめたとされている。(中略)
このKONAMIの新作開発を取り巻く状況についてはフランスニュースメディア以外にもEuroGamerも報じている。KONAMIの新社長となった早川英樹氏は「これからの主流はモバイルへと移行する」と同社の方針変更を打ち出しており、その影響が徐々に表面化しつつある状況と思われる。
●コナミの代表作に関わってきた村中りか氏がツイート
一応、補強する情報としては、KONAMIの代表作の音楽に携わってきた村中りかさんが、Twitterで「とても悲しいことですが、もう私はKONAMIのトリプルA級タイトルに関わり音楽を制作することはできない」とコメントしたという話もあります。
ただ、これは検索したものの、元ツイートが見つかりません。どうも日本語ではなく、英語コメントみたいですね。海外メディアが早かったのは、こういうのもあるんですかね?
というか、情報の補強ではなくて、こっちが元ネタなのでしょうか? これを根拠に「KONAMIが家庭用ゲーム機向けのトリプルA級タイトルの開発を全て停止したことが判明」としていたとしたら、かなり雑な感じです。
あと、元記事をよく見ると、ツイートへのリンクがありましたわ。以下がそれです。
●コナミ上月景正会長「時代はソーシャルゲーム」
上記の話は何だか胡散臭い感じもしますが、コナミならやりかねないと思ってしまうのは、コナミの従来型ゲームへの愛のなさです。
先の記事でも、早川英樹新社長が「これからの主流はモバイルへと移行する」としていました。この前読んだ日経新聞の記事でも、こういう話があったのです。
コナミ、カリスマ経営のほころび 2015/8/3 3:30 日本経済新聞 電子版 (新田祐司)
「コナミの分岐点」。ある社員が振り返るのが、2010年に配信した携帯電話向けゲーム「ドラゴンコレクション(ドラコレ)」だ。開発費はわずか数千万円。その「安い」ゲームが人気となり、月数億円規模の収益をたたき出した。
「時代はソーシャルゲームだよ。もっとソーシャルに力を入れなさい」。この頃から、創業者で持ち株会社コナミ会長の上月景正(74)は周囲にそうハッパをかけたという。
●「メタルギアソリッド」「桃太郎電鉄」など、新作タイトルが出ないシリーズが続出
実は日経新聞のこの記事でも、代表作が軒並み開発がストップしているという話が出ていました。
「桃鉄」や「メタルギア」だけではない。いま、コナミの人気ゲームが次々と消滅の危機にある。例えば、恋愛ゲーム「ラブプラス」。ファンから「お義父さん」と呼ばれて親しまれたプロデューサーの内田明理が3月に突然退社し、続編の制作予定はなくなった。同様に「ときめきメモリアル」「幻想水滸伝」など固定ファンを持つシリーズの新作開発がストップしたままだ。
コナミの中興を支えたヒトやソフトを次々と切り離し、コナミはどこに行こうとしているのか。
●コナミは本当はゲームが嫌いだった?
コナミの従来型ゲームへの愛のなさを示すエピソードは、まだ他にもあるのです。これが一番キツイ話ですね。
「(ゲームの)イメージが良くなく子供にも自分の職業が言えなかった」。上月は99年、創業当時を振り返ってこう語っている。そして01年、上月の本心が垣間見える決定的な出来事が起きる。すでにスロットマシンなどのカジノ機器に進出したり、玩具大手タカラ(現タカラトミー)の筆頭株主になったりして脚光を浴びていた上月に、2件の買収案件が持ち込まれた。1つはレコード会社のビクターエンタテインメント、もう1つは経営危機に陥ったマイカル傘下でフィットネスクラブを手がけるピープル。「これ以上エンターテインメントは必要ない」。上月が選んだのはピープルだった。
「私はやっとゲーム以外の事業を手に入れた」。700億円超を投じたピープル買収で健康サービス事業を立ち上げた上月は、直後の経営会議で居並ぶ幹部を前にこう言い放ったという。「上月さんは『所詮はゲーム』という世間の風潮を気にして、『ゲーム屋』と呼ばれるのを嫌っていた」。経営会議に立ち会ったOBはこう打ち明ける。
利益を生み出さない事業に見切りをつけるドライさも、経営においてはときには必要です。ただ、これまで築き上げてきた資産を生かそうという姿勢すら感じられないところを見ると、従来型ゲームへの私怨じみたものがあるのでは?と勘ぐりたくなるのもわかります。
●コナミ退職者に次々と嫌がらせ
2017/08/19:以前と同じ日経新聞で、
コナミを去るクリエーターたち 王国の遠心力(新田祐司 2017/6/12 6:30)という記事が出ていました。ここに出てくる話がひどすぎです。
ある人材紹介エージェントは、コナミの退職者を同業他社に紹介する際に、「元コナミの方なのですが、ご紹介してもよろしいでしょうか」と伝えることにしています。コナミの退職者が悪い人材だからではありません。採用した同業他社に
コナミから苦情が届くからだといいます。
また、コナミが「当社の退職者とは取り合わないでください」とテレビ局の社員に依頼していたというケースもあるそうです。さらに、別の元経営幹部は独立直後に起業したところ、コナミからの抗議を受けて解散に追い込まれたということもありました。
法的にはコナミが間違っていると思うのですが、OBが公開する経歴に「コナミ出身」「元コナミ」と記すことは認められないとも言います。もう病気ですね、これ。
●元コナミは健康保険組合への加入も拒否
「法律」という言葉を出しましたが、法的に一番まずそうなのが、「メタルギア」シリーズを開発したゲームデザイナー小島秀夫さんが設立した「コジマプロダクション」の幹部が、「関東ITソフトウェア健康保険組合」への加入申請を提出したところ、申請書の受理さえも断られたという件。
実を言うと、この健康保険組合の理事長は、コナミの取締役が務めています。日経新聞は、コナミを飛び出した小島に対する理事長の意向を事務局が「忖度(そんたく)」したのではないかと見ていました。
ここで拒否されたときの説明は、「うちの組合ではまず理事長に見せてから理事会にかけることになっている。この加入申請は理事長に見せられません」といったもの。こちらは確実にアウトのようです。
なぜか?と言うと、そもそも健康保険法第22条では、「健康保険組合の業務は、理事の過半数により決し、可否同数のときは、理事長の決するところによる」と定めているため。なので、「まず理事長に見せる」というのが本当なら正しい手続きではなく、健康保険組合が私物化されているおそれがあります。
日経新聞は、厚生労働大臣の認可を受けて設立する健保組合は公益性が高く、個人の都合で加入の可否を決められるものではないことも指摘していました。日本の話とは思えないことになっています。
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