犯罪者と血縁の外国人の入国を許すな！熊谷のペルー人兄が大量殺人犯と判明し高まる感情論

　現在捜査中ですので、この後おそらく何度も内容が書き換えられると思われますが、熊谷連続殺人事件の現在のWikipediaは以下のような記述になっていました。


●6人の死者が出た熊谷連続殺人事件

　最終更新 2015年9月19日 (土) 11:20

2015年9月13日午後1時半頃、意味不明なことを言っている男がいるとの通報を受けた熊谷警察署の捜査員が、男を同署に任意同行した[1]。男は事情聴中に喫煙休憩を求めると許可を受けて外出してそのまま戻らなかった[2][3]。『夕刊フジ』によると、1人の署員が男を玄関先に連れて行ったところ、男はそのまま署外へ逃走したという[1]。

9月14日夕刻、熊谷市内の住宅で男により男女2名が殺害される[4][5]。9月16日、男により、自宅にいた独身女性1名、別の住宅にいた女性1名とその娘である小学生女児2名を含む4名が殺害された[5]。9月17日未明に埼玉県警は男の身柄を確保した[4]。埼玉県警は9月14日と9月16日の事件を同一犯による連続殺人事件と断定して捜査を行っている[4]。

●熊谷事件容疑者であるペルー人の兄が大量殺人犯と判明

　Wikipediaではこの後、以下のような記載もありました。今回の投稿で問題になる部分です。

"犯人は以前にペルーで親族による殺人事件を目撃して精神的ショックを受けたことがあった[6]。また、来日後の2006年には親族が17名を殺害したとして逮捕されたことが職場に発覚したことにより離職したことがあったと姉に話していたことがあった[7]"

　ペルー人容疑者の兄は、大量殺人犯だったらしく、これがネットでは大きな話題になりました。(記事タイトルでは「25人」と殺害された人数が異なっていますが、以下の引用部を読むと意味がわかります)

【熊谷連続殺人事件】ナカダ容疑者の兄は、25人を殺したペルー史上最凶のシリアルキラーだった!!｜TOCANA　2015.09.17

ナカダ容疑者の母国であるペルーのニュース番組などで、実は今回の容疑者がペルー史上最悪の殺人犯の弟であると報じられているというのだ。ナカダ・ルデーニャ・バイロン・ジョナタン容疑者の兄とされる人物の名は、ペドロ・パブロ・ナカダ・ルデーニャ。1990～2006年にかけて、ペルー国内で17人を殺害した罪に問われ、35年の投獄判決を受けたシリアルキラー（連続殺人鬼）だ。

(中略)1990年から2006年12月28日に逮捕されるまで、25人が殺害されたと考えられており、20人の殺害を自供しているというが、後の裁判で殺人が立証されたのは17人に留まっている。

●兄が大量殺人犯と判明し高まる感情論

　気になるのは、これに対するネットの反応です。

「17人殺しの弟なんか日本に入れるなよ入管」
「なんか適当に理由つけて入国拒否すべきだったな」
「じゃあ姉も....？
早くペルーに帰って！」
「移民受け入れの際は家族の犯罪暦まで調べたほうが良いな」

　ペルー人全員へのヘイトもありました。

「もう日本に入れるなよペルー人なんか
いらねーよ」
「ペルー人のやらかし2回目だからなあ
これはもうペルー人の事そういう目で見ちゃうようになるよね」


●一族郎党に罪を…は江戸時代や北朝鮮の考え方

　全国民を嫌うという話は別として、家族が大量殺人犯だからと入国拒否することについて。こうやって1人の罪を一族郎党に拡大するという思想は、日本だと江戸時代のものです。

　痴漢冤罪などに絡み、ネットでは日本の司法制度を「中世」と馬鹿にしていることが多いですけど、家族にも罪を被せるという考え方も同じく「中世」的なものです。

　現在で言うと、北朝鮮レベルの考え方かな？と思います。検索したら、さすがにこの国はさらに上を行く感じでしたが…。

逆らう者は一族郎党すべて「処刑、処刑、処刑!」　狂乱の金正恩　幼児まで皆殺しの「凄惨現場」　 | 経済の死角 | 現代ビジネス [講談社]　2014年02月14日（金） 週刊現代

張成沢が監禁されると同時に、張勇哲マレーシア大使と全英鎮キューバ大使に緊急帰国命令がくだった。両大使が北京経由で平壌順安空港に到着すると、そのまま待ち構えていた国家安全保衛部の要員たちによって連行された。

「北朝鮮では、亡命を恐れて、外交官が海外勤務する際には、家族の帯同を禁止されています。そのため両大使が帰国した際には、平壌に住む家族は、すでに張成沢と同じ国家安全保衛部の特別拘置所送りになっていました」(同国情院関係者)

張成沢が処刑された数日後、兄二人、姉二人の計4家族が、ひと家族ずつ、張成沢が燃やされた処刑現場に連行されていった。その中には、幼児も含まれていたという。

(中略)金元弘・国家安全保衛部長の「処刑実行!」の合図で、近距離から機関銃がブッ放された。すべての肉体はたちまち、蜂の巣となった。

その後、同様に火炎放射器が持ち込まれ、全遺体は灰燼と化したのだった。

こうして4家族の処刑がすべて終了したところで、金元弘部長は、金正恩第一書記に電話を入れた。

「汚物の血脈はすべて、わが国の神聖な土地から葬り去りました」

　報道では警察の落ち度が指摘されていますし、入国管理局にも何らかの問題があったこともあり得ます。このような悲劇は防がれるべきだったことは間違いなく、今後、問題がなかったかどうかの調査は必要でしょう。

　ただ少なくとも、本人ではなく兄の問題で入国拒否しようというのは、誇れる発想ではないと言えます。


●アメリカなら入国拒否…というのは本当？

　これで終わる気でしたが、アメリカなら入国拒否だったといったコメントもあったので軽く確認。アメリカ移民弁護士協会会員の山本寿賀さんという方のサイトが見つかりました。

入国拒否理由(一部のみ　INA§212(a)) - アメリカ移民弁護士協会会員 山本寿賀,J.D.,M.B.A.

初めまして。友人と1月末にアメリカ旅行を1週間計画していますが、実は10年以上前ですが家族が犯罪を犯しています。1月から厳しくなると聞きました。私は入国できるのでしょうか？申し込みを友人にもせかされ、でも友人と一緒なので入国できなかったらと、とても不安です。宜しくお願いします。

投稿者: hito | 2008年12月06日 16:04

hitoさんへ


　家族の犯罪とhitoさんの入国とどのような関係があるのでしょうか？他人の犯罪が入国拒否理由となる可能性は、家族が規制対象薬物の取引に携わった場合(INA Section212(a)(2)(C))など特殊なケースに限定されます。心配であれば、詳細を経験のある移民弁護士に開示して、事前に確認して下さい。

投稿者: 山本寿賀 | 2008年12月06日 16:31

　こちらによれば、薬物取引だと家族でもダメというケースがあるみたいですね。殺人事件ではなく薬物というのは不思議です。薬物を融通してもらった可能性があるということでしょうか？

　殺人よりも優先されていますので、何らかの特殊な理由があるのでしょうが、アメリカの場合は家族の犯罪歴が影響する可能性アリ、ただし熊谷事件のようなケースはナシ…といった感じです。
(21：30追記：本人が知らないうちに、薬物の密輸の運び屋にされている可能性を考慮しているのかもしれません。気の毒な拒否理由ですけどね)


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