2015/9/22:
仲間は北朝鮮くらい?日本の電圧が世界より低い100V
電圧100Vだと困る人がいると主張されているが…
なぜ?日本の電圧が100Vである理由
日本の電球の97%が100V用だったのでそれに合わせた?
実際には世界の電圧も結構いろいろある
●仲間は北朝鮮くらい?日本の電圧が世界より低い100V
2015/9/22:電圧100Vは世界的には珍しいとする、
日本はなぜ100ボルトなの? ITmedia エンタープライズ / 2015年7月3日 8時0分という記事がありました。
ご存知の通り、日本国内の商用電源電圧は、一般住宅・オフィス用が主に100ボルトです。この他に、工業用だと200ボルトが主流。実は、これほどの低い電圧は、先進国はもとより世界全体で見てもほとんどなく、採用するのは日本と北朝鮮くらいだと説明されていました。
欧州はおおむね220〜240ボルト。北米は州によりますが住宅用は115ボルトや120ボルト、オフィスやデータセンターは230ボルトや208ボルトが一般的だと説明されています。
●電圧100Vだと困る人がいると主張されているが…
記事では冒頭「電圧が100ボルトなことが一番変で迷惑」としていました。ただ、"一般生活で困っている方はまずいない"とされているように、一般人にはピンと来ない話でした。
問題となるのは海外との互換性のようですが、そこらへんもうまく理解できず。"1700ワットなどといった大容量電源モジュール"が使えないという話ですかね?
物理で習った「W(電力・仕事率)=V(電圧)×A(電流)×力率(※)」という単純式を覚えていますでしょうか。先ほどの通り、日本の電圧は原則100ボルトです。さらに、住宅やオフィスではタップやコンセントといった配線設備のほとんどに15アンペアという定格電流が設けられています。このため、上限は1500ワット(100ボルト×15アンペア)ということになります。
●なぜ?日本の電圧が100Vである理由
あと、元記事は、"日本はなぜ100ボルトなの?"というタイトルなのに、その説明がないというひどい記事でした。批判があったのか、上記ページにはなかったものの、追記があるバージョンの記事も見つかりました。ただし、追記部の説明でもいまいちな感じになっていますので、納得してもらえるか心配です。
テクノロジーエバンジェリスト 小川大地の「ここが変だよ!? 日本のITインフラ」:第18回 日本は、なぜ「電圧100ボルト」なの? (1/2) - ITmedia エンタープライズ [小川大地(日本HP),ITmedia] 2015年07月03日 08時00分 更新
100ボルトの歴史的な理由
現職関係者数人に確認したところ、住居用電圧が100ボルトなのは安全性。100年前の日本家屋は木造が中心で、高電圧は危険だったからと聞いている──と話していました。
しかしながら、「なぜ100なのか、120ボルトではダメだったのか?」という理由は残ります。ネット上では、当時の主目的は電灯であり、100ボルトを超える電圧では電球が切れやすいから。と議論されているようです。
いずれも理に適った、納得のいく話です。ITインフラの方式検討の場において、たった1つの理由で方式決定することはないでしょう。おそらく100年前も、1つの理由だけで決定したのではなく、メリット・デメリットを複数挙げたのだと思います。(追記:2015/7/6 08:30)
●日本の電球の97%が100V用だったのでそれに合わせた?
"ネット上では、当時の主目的は電灯であり、100ボルトを超える電圧では電球が切れやすいから。と議論されているようです"というのは、以下のヤフー知恵袋のことかもしれません。詳しくて信頼できそうですが、一番最後で説明されていた工場で使う電圧は種類がもっと多いかと。私が関わった工場では400Vだとか、もっと高圧なのとかいろいろ使っていたと思います。
なぜ日本の電圧は世界でも稀有な100Vなんですか?どうせなら... - Yahoo!知恵袋 kazutakkさん 2006/12/800:38:50
なぜ日本の電圧は世界でも稀有な100Vなんですか?
どうせならコンセントタイプも同じなアメリカと同じ120Vを採用したほうが輸出競争力的にもよかったのではないですか?
ベストアンサーに選ばれた回答 inotino_yaritoriさん 2006/12/800:57:34
エジソンが1882年にニューヨークで電力会社を始めた時は115~120V(直流)、ジーメンス社がベルリンで送電を始めた時は100Vでした。
その後も色々な会社が、色々な電圧・周波数で送電していました。
あまり沢山の種類があると同じ設備が使えないなど不便なことが多いので、多くの国では一つの種類にまとめられましたが、他の国と合わせようとしなかった為、国によって色々な電圧になってしまったのです。(中略)
世界には今でも100V、110V、115V、120V、125V、127V、150V、200V、220V、230V、240Vといった国があります。
100Vを使っている国は日本だけではありませんが少ないようです。
日本でもこれまではほとんど100Vだけだったのが、少しずつ200Vの家が増えてきています。
同じ家の中に2種類の電圧がある場合は使い方を変えている事が多いです。
例えば、電力をたくさん使うエアコンは200V、テレビや灯りは100Vといった使い方です。(中略)
日本で最初に交流による送電が行われたのは1889年、その時の電圧は52V、125Hzでした。
その後いろいろな電圧の送電が増えて行きました。
1914年にそれまでまちまちだった送電方式を一つにまとめるため、どうすれば良いかを考える委員会が作られました。
アメリカが110Vだったのでそれに合わせようという意見も出ましたが、そのころ日本全国で使われていた電球の97%が100V用で、それを110Vで使うと電球の寿命が半分になってしまうことから電力用200V、電灯用100Vが標準と決まりました。
現在の日本では、家庭用では100Vと200V、ビルや工場では240V、415V等も使われています。
●実際には世界の電圧も結構いろいろある
あと、気になって見た別サイトによると、海外も言うほど統一されておらず、バラバラな印象を受けます。また、日本の100Vが最低ではあるものの、200V以上が当たり前ということでもありません。
▼各国の電圧と周波数
国名 電圧 周波数
アメリカ 120V 60Hz
カナダ 120V/240V 60Hz
ドイツ 127V/230V 50Hz
スウェーデン 220V 50Hz
イギリス 230V/240V 50Hz
オランダ 230V 50Hz
中国 110V/220V 50Hz
オーストラリア 240V 50Hz
日本 100V/200V 50Hz (引用者注:表にはありませんでしたが、御存知の通り、日本は60Hzの地域と混在しています)
(
日本の電圧とコンセント - 電磁波の対策、防止とオールアース住宅の株式会社レジナより)
こうやって見ると、日本だけが変って感じでもないですね。ヤフー知恵袋の「他の国と合わせようとしなかった為、国によって色々な電圧になってしまった」という説明が一番しっくり来るかもしれません。
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