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中国ざまぁ!インドネシア鉄道白紙は日本の勝利…のはずが再逆転


★2015/9/24 中国ざまぁ!インドネシア鉄道白紙は日本の勝利…のはずが再逆転
★2015/12/9 インド初の高速鉄道に新幹線採用も、本当の勝者は日本ではない


★2015/9/24 中国ざまぁ!インドネシア鉄道白紙は日本の勝利…のはずが再逆転

 ダイヤモンド・オンラインが日本が中国を撃退!インドネシア鉄道受注の逆転劇(2015年9月23日 週刊ダイヤモンド編集部)という記事を出していたものの、何言ってんだいこいつ?というタイトルだったので、読んでいませんでした。


●インドネシアの鉄道は日本が受注ではなく、白紙撤回だった

 まず、インドネシアの鉄道は白紙撤回され、痛み分けの形でした。これを日本勝利と呼ぶのは負け惜しみでしょう。痛すぎて見ていられません。
ジョコウィ大統領の決断は驚きの白紙撤回 インドネシアニュース 2015-09-12 05:00

高速鉄道は、最終的には、東部スラバヤまでの約730キロを横断する計画だが、そのうちの先行区間の位置付けだ。

総工費は50億ドル(約6千億円)規模の工事の受注を巡っては、これまで技術面で売り込みたい日本と経済面での効用を売り込みたい中国の2国間で受注合戦が展開されてきた。(中略)

「日本案と中国案のどちらのを採用するべきか」の最終決定は大統領の判断に委ねられ、それぞれの計画案を技術面、経済的な波及効果、工期などの観点から検討し、採択を決定したいとしていた。(中略)

3日、大統領が下した結論は、何と高速鉄道建設計画の撤回。

●日本と中国の板挟みになったインドネシア

 この白紙撤回の理由は、金銭面の負担が多すぎること、また、日本と中国の板挟みになって、片方を選ぶとしこりが残るため…というのが、当時の主な報道でした。
背景には、ルピア安が続き、経済状況が不安定なこともある。

この計画は、前政権の時に持ち上がったものであることも考慮された。また、日中両国の関係を意識したもの、ともいわれる。

●日本が逆転したのではなく、中国が追い上げた

 また、ダイヤモンド・オンラインのタイトルの「逆転劇」というのも、違和感があります。追い上げていたのは、むしろ中国の方でした。以下は、中国叩きの報道をしているサーチナの記事ですが、経緯は何となくわかります。
インドネシア高速鉄道「日本か中国か」・・・発注先の発表延期、中国メディア「日本が狂ったように提案変更したからだ」 サーチナ / 2015年9月3日 11時13分

 日本と中国が受注を目指して激しく争っているインドネシアの高速鉄道建設プロジェクトで、3日といられていた同国のジョコ大統領による発表が、7日以降に延期された。中国メディアの環球網は、「日本が狂ったように提案を変更したため」と決めつけた。(中略)

 環球網は、日本は5年前からインドネシアにおける高速鉄道建設の可能性について調査を行ってきたと紹介。一方の中国は「2015年夏の3カ月だけで、猛烈な勢いで調査を行い日本に追いつき、形勢を逆転させた」と主張。

●中国に逆転された日本が再逆転したという主張

 で、今まで読んでいなかったダイヤモンド・オンラインを見てみると、どうも日本が再逆転した…と言いたいようです。
 この計画をめぐっては、日本が数年前から新幹線方式で売り込みをかけ「独壇場」とみられていた。ところが、今年3月に突如、中国が参入を表明、終盤では中国有利との見方も浮上したほどだった。

 にもかかわらず、計画自体が撤回される事態となったのは、日本側が最後の2カ月間、水面下で猛烈な反撃に出たからだ。

●実質的には日本が“勝った”

 ただ、この時点では白紙撤回だったので、少なくとも引き分けだと思います。以下のような言い分みたいですけど…。

「痛み分けのように報道されているが、インドネシアの政府関係者は陰で、“日本が勝った”と言っている」(インドネシア政府と交渉に当たった日本政府関係者)

 加えて以下のようにも書いていますが、やっぱり負け惜しみのように見えます。引き分けに持ち込んで勝ちと言い出すのであれば、5年間もかけた計画を潰された日本の方が負けのような…。
 インドネシア政府が中国と覚書を結んだのは、日本側から良い条件を引き出すためのポーズではなく、実際に中国案採用に傾いていたという。だが、こうした交渉を経て、ついにインドネシア政府首脳も「確かに、高速で動くものを日本以外の国に任せるのは不安」と漏らすまでになっていた。

 この時点で、日本政府関係者は逆転の可能性も感じていたというが、結果的にインドネシア政府は双方とも採用せず、計画自体が白紙に戻った。

 中国の高速鉄道の源流は、日本の技術のコピーだ。その中国に負けたとあれば、日本の面目は丸つぶれだった。そういう意味では、受注こそできなかったものの、実質的には“勝った”といっても過言ではない。

●中国ざまぁ!インドネシア鉄道白紙は日本の勝利…のはずが再逆転

 ところが、このダイヤモンド・オンラインの記事が出たのと同じ日に、以下のようなニュースが入ってきました。
高速鉄道、中国の受注濃厚=「白紙化」撤回―インドネシア 時事通信 / 2015年9月23日 22時15分

【ジャカルタ時事】インドネシアのダルミン・ナスティオン経済調整相は23日、日中両国が受注を競っていたジャワ島ジャカルタ―バンドン間の高速鉄道計画について、「引き続き進める」と述べ、先に発表した白紙化を撤回する考えを明らかにした。中国が先週、インドネシア政府の資金面での要求を受け入れる方針を示したのに対し、日本が受け入れるのは困難で、中国による受注が濃厚となった。

 資金面で片がついたためこれ以上はないかな?と思いますが、ここまで二転三転しているため、また変わることもあるかもしれません。

 ただ、再び変更があったとしても、ダイヤモンド・オンラインの日本勝利記事が、これ以上ないほど滑稽なものとなってしまったことは変わりありません。そもそもこういう風に事実関係を無視して、自分たちにだけ都合の良い記事を書くこと自体が間違っているんですよ。自業自得です。


★2015/12/9 インド初の高速鉄道に新幹線採用も、本当の勝者は日本ではない

 インドネシアの高速鉄道だけでなく、インドでも中国と争っていたんですね。インドネシアの件では日本が負けているだけに、かなり焦って足元見られたのでは?と思いました。

●インド初の高速鉄道に新幹線採用も、本当の勝者は日本ではない

 インドネシア高速鉄道の話は中国に関してはあまり書かなかったものの、到底、勝者が中国と言える状況ではありませんでした。中国はなりふり構わずに取りに行ったために、不利すぎる条件だったためです。

 かと言って、勝者はもちろん日本でもありません。うまく日中を競わせて、あり得ない条件を引き出したインドネシアが、本当の勝者でしょう。

 そして、同じくインドの高速鉄道日本受注の件も、本当の勝者はインドかも知れません。報道によれば、インドはかなり良い条件を日本から引き出すことに成功したようです。
(利率などの条件が本当に好条件なのか確かめたかったのですが、他の例が見つからず、よくわかりませんでした)
インド、初の高速鉄道に新幹線を採用か 近く合意と印紙 日本が提示した好条件とは? | ニュースフィア 更新日:2015年12月8日

 ST(引用者注:シンガポール紙ストレイツ・タイムズ)によると、中国はインドの高速鉄道計画でも、JICA(引用者注:日本の国際協力機構)が行ったのと同様の実現可能性調査を他の2区間について行うよう、今年9月にインド政府から選定されたそうだ。

 これらを受けて、今回、日本側も手を打つようだ。ETはインド政府筋からの情報として、日本が9000億インドルピー(1.66兆円)を超える額を、償還期間50年、利率0.5%の長期低利貸付(ソフトローン)で融資することで合意しそうだと伝えた。通常、日本はこの種の事業については、利率1.5%、償還期間25年以内という条件で資金を融資する、と語っている。

●「親日だから」という間違った認識

 親日だからうんぬんという話でこういった交渉について考える人がいますが、そもそも国というのはその国の損得に基づいて動いており、決して日本のために動いているわけではありません。

 ですので、日中で争うことになったときに、第三国がただちに日本に味方するとは限りません。普通は日中両国と争わずに、ともに良好な関係を築けるようにするのを第一とします。

 下手に片方に肩入れすると、今度はもう片方との仲が悪化してしまうため、国益に適いません。わざわざ争いに加わって、疲弊することはありませんからね。

 日本と中国がユネスコを政治利用 インドネシア・タイなどが困惑がそうであったように、巻き込まれるのはまっぴらごめんというのが本音でしょう。
安倍政権が南京虐殺否定派の学者引用←東京地裁が「通常の学者ではない」「学問研究の成果に値しない」 赤かぶ 投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 07 日 08:00:05

馳文科相がユネスコ総会演説、記憶遺産「透明性向上を」
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2629400.html

(中略)

 この問題をめぐる対立に、各国は困惑を隠せません。


 「記憶遺産について?ノーコメントだよ」(ミャンマー代表)
 「関わりたくないよ」(インドネシア代表)
 「ユネスコは政治問題を避けるようにしないと。ここは教育・科学・文化の場なんだから」(タイ代表)

(中略)(TBS 2015年11月06日16:15)

●日本と中国は多少仲が悪いくらいがちょうど良い

 日中で大きなトラブルが発生したり、日中が関係悪化覚悟で踏み絵を迫ってくるようなことになったりすれば、さすがに困ります。ただ、ある程度争ってくれるというのは、実は歓迎できる可能性があります。

 この前のインドネシア高速鉄道や今回のインド高速鉄道がそうであるように、日中がライバル視して激しく競い合ってくれる方が、第三国はより良い条件で契約できる可能性が高くなるためです。

 ですので、「国益」を第一に考えて行動するなら、日本とだけ仲良くするなんて選択肢は、当然良くない選択肢だと言えます。相手国の心理を考えると、親日だ反日だなどという考え方で見るのは、やめてしまった方が良いと思いますけどね。


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