【漢字の読み方クイズ】「三階」の読み方で、本来正しいとされていたのは「さんかい」?それとも「さんがい」?
●過去の漢字クイズ
クイズですので、この後は少し間隔を開けます。あと、一問じゃ寂しいだろうということで、少しずつ問題を増やして5問くらいは作りたいと思っています。
とりあえず、過去に作った漢字の読み方クイズは以下。過去のものは読み方の選択肢がなく、ただ「何て読むでしょう?」という形式です。
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意外と読めない漢字クイズ1 食べ物編 ■
意外と読めない漢字クイズ2 熟語編 ■
意外と読めない漢字クイズ3 熟語編2 ■
意外と読めない漢字クイズ4 身の回りの品編 ■
意外と読めない漢字クイズ5 複数ある読み方の熟語編1●「正しい日本語」はない?
ところで、"本来正しいとされていた"という書き方をしているように、言葉というのは変化していくものです。本来正しいとされている読み方と違っていたとしても、十分に定着してしまえば「正しい日本語」です。これは漢字の読み方よりも、言葉の意味・用法の違いや言葉の変化に関して多く言われることですけどね。
ですので、「正しい日本語」なんてものはない、「正しい日本語を使いなさい」という人は言葉の本質をわかっていないといった批判もあります。
●三階建ての旅館「有福温泉 三階旅館」
こういう固い話ではなく、もっとやわらかい話をしようと思っていたんでした。「三階」で検索してみると、「有福温泉 三階旅館」というのがあることがわかりました。島根県江津市の旅館です。オフィシャルサイトのURLを見ると、「sankai」となっていましたので、こちらの読み方は「さんかい」みたいですね。
http://www.arifuku.net/sankai/ 楽天の紹介ページを読むと、「建物は200年の歴史を持つ3階建て木造」というのが自慢。本当に「三階」建てでした。当時は珍しかったのかもしれません。
以下のような紹介もありました。やはり当時は「非常に珍しく」とありますね。
■お殿様の別邸として建築された特別な建物
時は江戸時代末期。有福温泉から40kmほど離れた三隅(みすみ)という地にお殿様がおられました。
そのお殿様の隠居用の別邸として建てられたのが後に三階旅館となる建物でした。
温泉街を見渡すことができる3階建て。
湯町でお殿様が隠居後の日々を穏やかに、上品に楽しめるよう考えられ当時の職人が技の限りをつくして建てられたに違いありません。(中略)
■『三階さん』
明治維新の後、お殿様の別邸として建てられた建物は、
振縄館(しんじょうかん)という名前で旅館として開業いたしました。
しかし、当時木造三階建ての建物が非常に珍しく、
街の人から「三階さん」と呼ばれていました。
そこで、その愛情を持って呼ばれた名前を使い「三階旅館」と名称を改めました。
●「三階」の読み方で、本来正しいとされていたのは「さんかい」?それとも「さんがい」?の答え
他にも雑学を用意していましたが、十分な長さとなりましたので回答へ。
【回答】「さんがい」
私がベースとした記事によれば、「さんがい」が正解とのこと。念の為に「デジタル大辞泉」も見ましたが、「さんがい」を採用し、「さんかい」とも言うという扱いでした。
ただ、グーグル日本語入力では、「さんかい」しか変換できず、「さんがい」だと「三階」になってくれません。既に「さんかい」が一般的な日本語として定着しているのだと思われます。
なぜ私達は四階は「しかい」と読まない?階数の数え方の謎に迫る Suzie / 2015年9月19日 12時0分(文/印南敦史)
「三階」は「さんかい」でしょうか? それとも「さんがい」でしょうか?
答えは「さんがい」。理由は、日本語には「『ん』のあとは濁ることが多い」という傾向があるからなのだそうです。
ただ「さんがい」が正しいといいながらも、最近では「さんかい」という人の割合が増えているそうです。
なお、「ん」のあとが濁るのは、「神社」や「万歳」のような熟語にもいえること。「天下」も昔は「てんが」と濁って発音していたというのですから、ちょっと意外ではありますね。
「ん」のあとすべてが濁るわけではないけれど、そういう傾向があるため「三階」は「さんがい」と濁るというわけです。
●「よんかい」が「かい」なのは昔の名残説
"でも、「よんかい」は「ん」のあとなのに「かい」で、濁りません"。胡散臭い説明だな…と思いますが、この理由については、以下のような説明でした。個人的には腑に落ちない説明ですけどね。
「一階、二階、三階、四階、五階……十階」と声に出して読んでみると、気づくことがあるはずです。
一階(いっかい)、二階(にかい)と、ほとんどは「漢語」の発音で読むのに、四階や七階だけは「よんかい」「ななかい」と「和語」の発音をするのです。「しかい」や「しちかい」ではないわけです。
でも「四階」はもともと、「しかい」と発音されていたのだとか。それが「よ(ん)」に変わっていったのは、漢語の「し」が「死」を連想するから。
同じように「七」も「しち」だと「いち」と間違えやすいため、「なな」と読むようになったのだといいます。(中略)
「よんかい」は「ん」のあとなのに「かい」で、濁りません。これは、もともと漢語の発音の「しかい」が「よん」に置き換わっただけなので、そのまま濁らない「かい」となったのだということ。
●ネタ元は"「サバを読む」の「サバ」の正体"という書籍
ちなみに上記の記事の元ネタは、
「サバを読む」の「サバ」の正体: NHK 気になることば (新潮文庫)
という書籍だそうです。
しかし、「サバを読む」の「サバ」の正体については不明。気になりますわ…。
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