難関大学に多数合格 ユニーク授業で全国から視察相次ぐ京都市立堀川高校 WEDGE Infinity(ウェッジ) 2015年07月07日(Tue) 中西 享 (経済ジャーナリスト)
2004年に国公立大学の現役合格者が3年前と比較して20倍以上の135人(このうち32人が京都大学)を出したことから、『堀川の奇跡』と脚光を浴びた京都市立堀川高校。「公立高校で京大合格ナンバーワン」などとマスコミや学習塾関係者の目を引く中で、同校の教育方針はあくまで生徒一人ひとりに卒業後の社会でいかにして自立して生きていくかを地道に教える。
勉強は生徒の自主性に任せ、合格者を増やすための入試対策はあまりやらない。課題研究を行う「探究」と呼ぶ授業を重視し、正解のない幅広い問題に対するチャレンジ精神を養おうとしている。こうした受験とは直接関係のないカリキュラムを導入しているにもかかわらず、04年以降も1学年240人の中から平均して120人前後の国公立大学合格者を出し続け、全国の高校や教育委員会からは「その秘密を知りたい」と視察が絶えない。
Q:「探究」という創造的授業と暗記型の受験勉強は相反するものだが、どのように作用して合格者増につながっているのか。学校では「探究」で自主性を育み生徒にやる気を出させ、受験勉強は生徒自身で取り組むように仕向けているのか。
A:1年生から受験につながる勉強はきちんとしている。さらに模擬試験などの外部評価も受け、校内の分析会でも関係教員が共有し、各教科に課題をフィードバックし授業改善に活かしている。おそらく他校よりも密度の濃い分析をしていると思う。受験科目あるいは主要科目と呼ばれる科目の授業時数では毎日7時間実施しているので、公立高校の中では多いほうかなと思う。
課外活動も思いきりさせているので、塾や予備校に行く暇がなく、授業とその予習復習は結構真剣味がある。各週明けには復習テストを実施、これが土日の自学自習時間の増加につながっているかなと思う。「日々の学習」と「探究活動」を欠かさずにせよと教えている。
同校の看板ともいえる「探究」の授業を見せてもらった。(中略)
人文科学、物理、化学、生物、数学など分野によってゼミに分かれ、それぞれの教室には生徒が数人、担当教員のほか京大大学院生らがアシスタントとして専門的なアドバイス役をする。しかし決して正解は教えない。あくまで生徒主体で解決方法を見つけるようにする。
紙飛行機を最も遠くに飛ばすためには重心をどこに置くのが最適で、そのためにはどのように紙を折ればよいか。逆立ちが成功するときと失敗するときの蹴る足の速度など計測して、成功の原因は何なのかを突き止める。(中略)
同校は文化祭、父兄に対する学校説明会、「探究」授業の進行・運営などをすべて生徒に任せている。もちろん、最終的なチェックは教師が行うが、あくまでも主体は生徒。失敗してもいいから任せて、そこから何かを学んでほしいというのが基本方針。その最たる例が、生徒全員が参加する海外研修だ。米国(2コース)、欧州、オーストラリア、マレーシアの5つのコースに分かれて10日間研修するが、学校が用意するのは、飛行機、宿泊場所と、安全の「半分」だけ。
研修場所や研修内容は生徒にすべて委ねられており、驚くべきは旅行業者との交渉も生徒が行う。生徒に任せることで主体性企画運営能力と自己管理能力を育てることにつながるとみている。担当になった生徒は、そのコースに人気がなくて人が集まらないことがないよう必死でアレンジしようとする。
「堀川高校の奇跡」・・・なぜこういう話にみんな騙されるのでしょう... - Yahoo!知恵袋 buffetbubble3さん 2007/10/16 22:20:04
「堀川高校の奇跡」・・・なぜこういう話にみんな騙されるのでしょうか?
堀川は「探究科」を新設し、偏差値最高レベルの中学3年生を学区なしでガリガリ集めたから、京大の合格率が高くなったんだって。高校3年間の教え方や教育方針で、アホの生徒が京大に入るはずわけないのに・・・。もともと潜在能力の高い生徒が京大に入るのだから、奇跡でも何でもない。
京都には共学の進学校がその当時なくて、男子高の洛南洛星や女子高の京女を嫌がる生徒が、新設学科・新築校舎で共学の堀川に行っただけだよ。
Q:堀川高校が京大など有名大学に多くの合格者を出しているのは、京都府全域から優秀な中学生を集めてきているカラクリがあるからだ、という見方があるが。
A:それは誤解だ。この数年で有名私立校の大半が中高一貫に、一部は小学校から小中高一貫になったことで、小学校、中学校の段階から優秀な生徒は「青田買い」をされて私学に流れる傾向がある。今年の場合、堀川は志願書ベースでは倍率は1.8倍とまずまずだった。
しかし、私学合格発表後に公立高校の試験が実施されるため、私学と堀川を併願していた生徒で、私学に合格した生徒が堀川を受験せず、最終的な倍率は1.5倍に下がった。私学には授業料免除する特別待遇制度などもあり、そうしたことが私学を選択した理由の一つと思われる。
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