2015/10/1:
●組み体操「ピラミッド」が崩れて中学生1人が骨折、5人が打撲や擦り傷
●補助員をつけても安全性は確保できない その理由とは?
●人間ピラミッドが殺人ピラミッドになるとき 事故が起きてもやめない学校
●組み体操「ピラミッド」が崩れて中学生1人が骨折、5人が打撲や擦り傷
また、人間ピラミッドで事故が起きたようです。以前書いた
骨折事故でもやめない…危険な組体操・人間ピラミッドを続ける教師らは、実は全然読まれなかったのですが、警告のためにもう一度書きます。
組み体操「ピラミッド」が崩れ、中学生が腕骨折 大阪:朝日新聞デジタル(2015年10月1日09時46分)によると、大阪府八尾市立の中学校で2015年9月27日にあった運動会で、生徒が四つんばいになって重なる組み体操「ピラミッド」が崩れ、1年の男子生徒が右腕を骨折していたことがわかりました。
市教育委員会などによると、組み体操には1~3年生の男子生徒157人が参加。10段のピラミッドに挑戦し、最上段の生徒1人が立ち上がろうとしたところ一気に崩れ、6段目にいた生徒が右腕を骨折、5人が打撲や擦り傷を負ったといいます。
●補助員をつけても安全性は確保できない その理由とは?
記事によると、校長は取材に対し、「補助員をつけるなど安全対策を考えて取り組んできたが、事故につながってしまった。来年以降、実施するかどうかも含め対応を検討する」と話したそうです。しかし、補助員をつけることだけでは、十分な対策とは言えません。
この理由は、名古屋大学大学院教育発達科学研究科の内田良准教授などによって、複数指摘されています。
(1)"ピラミッドの9段は高さ6~7メートルで建物の2階相当、タワーの5段も3~4メートルに達する"(
人間ピラミッド5段まで 事故防止へ、大阪市教委が規制:朝日新聞デジタル(長野佑介 2015年9月1日22時56分)より)。ピラミッドの高さを考えると、そもそも危険が大きい。
(2)10段の人間ピラミッドでの土台の最大負荷量は、一人あたり200kg前後。そもそも生徒への負荷量が大きすぎて危険。(
10段の組体操 崩壊の瞬間と衝撃 ――2人の生徒 教師に抱えられて退場 内田良 | 名古屋大学大学院教育発達科学研究科・准教授 2015年9月30日 5時30分配信 より)
(3)落下した生徒を受け止める練習も不十分。「たとえばチアリーディングの場合は落下したときに、2人で1人を受けとめることがしっかり基準としてありますし、そのための練習もしています。ところが、組体操は1人で1人を受けとめ、しかも練習もありません」(名古屋大学大学院教育発達科学研究科の内田良准教授、
組体操「ピラミッド」や「タワー」は危険! 子どもも先生もケガで自治体ようやく規制に動く : J-CASTニュース 2015/9/20 19:11より)
●人間ピラミッドが殺人ピラミッドになるとき 事故が起きてもやめない学校
投稿タイトルは、"人間ピラミッドが殺人ピラミッドになるとき"としましたが、実は既に「殺人ピラミッド」になってしまっている事例があります。最後のJ-CASTニュースには、以下のようにありました。
<日本スポーツ振興センターによると、2013年度に全国の小・中学校や高校で組体操の最中に起きた事故は、あわせて8500件以上にのぼった。事故後に障害が残ったケースや死亡事故も報告されている>
しかし、学校はやめないんですね。典型的なピラミッド中止への反対理由は、
骨折事故でもやめない…危険な組体操・人間ピラミッドを続ける教師らの方で書いたので、今回はやりませんが、全然説得力なし。なぜ死人を出してまで、ピラミッドの高さを高くしたがるのか理解できません。
2019/06/24:その後、
9人死亡・92人障害程度の危険性じゃ組み体操は廃止しません!「緊張感持って対応を」で幕引きはかるという投稿を書いています。私が予想した以上に死者や重傷者が出ていたにも関わらず、これを重大なことだとは感じていないようで、二重に驚かされました。
【本文中でリンクした投稿】
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9人死亡・92人障害程度の危険性じゃ組み体操は廃止しません!「緊張感持って対応を」で幕引きはかる ■
骨折事故でもやめない…危険な組体操・人間ピラミッドを続ける教師ら【関連投稿】
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