ノーベル賞、「ヒッグス粒子」2氏が大本命 :日本経済新聞 2013/10/6 7:00(科学技術部次長 青木慎一)
物理学賞の受賞分野には規則性がある。IT(情報技術)やエレクトロニクス技術につながる「固体物理」「宇宙」「固体物理」「素粒子」とほぼ順番に来る。ときどき、固体物理が連続することがあるが、昨年は固体物理、一昨年は宇宙だったため、今年は素粒子が受賞対象になる。
くらしナビ・科学:ノーベル賞、6日から発表 日本の科学者受賞に期待(毎日新聞 2014年10月02日 東京朝刊)
素粒子分野では、素粒子ニュートリノに質量があることを実証し、素粒子の標準理論の見直しを迫った東京大宇宙線研究所の梶田隆章所長、反ニュートリノの検出などに成功した高エネルギー加速器研究機構の鈴木厚人機構長らの業績が評価されている。
朝日新聞デジタル:ノーベル賞を占う 来週発表 有力研究・日本人は(2013年10月3日9時23分)
日本人研究者では、ニュートリノが飛んでいる間に変身する、振動という現象を観測し、98年に発表した梶田隆章・東京大宇宙線研究所長が挙がる。質量はないと考えられていたニュートリノに質量があることを示し、物理理論を塗り替えた。振動を精査する実験が今も世界中で行われている。
梶田隆章 - Wikipedia
略歴
1981年 - 埼玉大学理学部物理学科卒業
1983年 - 東京大学大学院理学系研究科博士前期課程修了
1986年 - 東京大学大学院理学系研究科博士後期課程修了。「Search for nucleon decays into anti-neutrino plus mesons(反ニュートリノと中間子への核子崩壊の探索)」で理学博士(東京大学、1986年)。
1986年 - 東京大学理学部助手
1988年 - 東京大学宇宙線研究所助手
1992年 - 東京大学宇宙線研究所助教授
1999年 - 東京大学宇宙線研究所教授
2008年 - 東京大学宇宙線研究所長
受賞歴
1989年 - ブルーノ・ロッシ賞(米国)(神岡観測研究グループ全体での受賞)
1988年 - 朝日賞(スーパーカミオカンデ研究グループ全体での受賞)
1999年 - 第45回仁科記念賞
2002年 - パノフスキー賞(米国)(スーパーカミオカンデ研究グループ全体での受賞)
2010年 - 第1回戸塚洋二賞
2012年 - 日本学士院賞
鈴木厚人 - Wikipedia
略歴
1946年(昭和21年)10月3日 - 新潟県に生まれる
1969年(昭和44年)3月 - 新潟大学理学部物理学科卒業
1974年(昭和49年)
3月 - 東北大学理学研究科博士課程修了 理学博士
11月 - 高エネルギー物理学研究所助手
1982年(昭和57年)5月 - 東京大学理学部助手
1988年(昭和63年)2月 - 高エネルギー物理学研究所助教授.
1992年(平成4年)4月 - 東京大学助教授
1993年(平成5年)8月 - 東北大学理学部教授、高エネルギー物理学研究所教授(併任)、東京大学宇宙線研究所教授(併任)
1996年(平成8年)4月 - 東北大学理学部泡箱写真解析施設長
1998年(平成10年)4月 - 東北大学理学研究科附属ニュートリノ科学研究センター(現・東北大学ニュートリノ科学研究センター)センター長
2002年(平成14年)4月 - 東北大学理学研究科長
2005年(平成17年)4月 - 東北大学副学長
2006年(平成18年)4月 - 高エネルギー加速器研究機構長
2015年(平成27年)4月 - 岩手県立大学長
受賞歴
1988年 朝日賞(カミオカンデグループ)「超新星爆発に伴うニュートリノの観測」
1989年 米国天文学会ロッシー賞「超新星SN1987Aからのニュートリノ・バーストの検出」
1999年 朝日賞(スーパーカミオカンデグループ)「ニュートリノに質量が存在する強い証拠の発見」
2003年 仁科記念賞「原子炉反電子ニュートリノの消滅の観測」
2005年 紫綬褒章「素粒子物理学における貢献」
2006年 学士院賞「反ニュートリノ科学の研究」
2007年 ロシア・ポンテコルボ賞「原子炉反ニュートリノ及び地球反ニュートリノの検出」
ニッポンの頭脳は中国なんかに負けない 山中伸弥・望月新一・北川進・清滝信宏・村上春樹ほか ノーベル賞に手が届く日本の天才たち(「週刊現代」2012年10月13日号より)
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米国に本社を置く情報企業トムソン・ロイターは、「ノーベル賞予想」とも言われる賞を'02年から発表している。世界的に注目され、他の研究者に論文が引用された回数が多い科学者に与えられる「トムソン・ロイター引用栄誉賞」だ。
この賞に昨年、輝いたのが、東北大学電気通信研究所教授で、省エネルギー・スピントロニクス集積化システムセンター長の大野英男氏(57歳)だ。
コンピュータのなかで数値の計算を行う演算装置の集積回路(IC)。これを構成するのが半導体だ。大野教授らは、半導体の性質を持ちながら、磁石の性質もあわせ持つ新しい物質を作る研究を進めた。
磁石の性質を使えば、電源を切っても演算の結果が記録できる、超高速で省エネルギーのまったく新しいICを作ることができる。
革新的な技術を開発した大野教授だが、小学生の頃はなんと勉強で苦労した。
「スウェーデンに2年、アメリカに1年いたので、東京に戻ってきたらぜんぜんついていけませんでした。算数、国語、理科、体育、音楽、ぜんぶ苦手で・・・・・・。小学校5年のときに札幌に転校した頃から、やっと『並』になった」
とはいうものの、そのときすでに物理や工学の才能をうかがわせていた。
「札幌には新居を建てて引っ越したのですが、その設計図を見ながら市販のミニチュア・キットを使って、自宅の縮尺模型を作ったりしていました。
高校まで理系と文系と半々で、大学に入る頃やっと理系に。いま思えば文系に行かなくてよかった(笑)」
大野英男 - Wikipedia
略歴
1973年-北海道札幌南高等学校を卒業。
1977年-東京大学工学部を卒業。
1982年-東京大学大学院工学系研究科電子工学専攻・博士課程を修了。東京大学 工学博士 「Growth of heterojunctions by molecular bean epitaxy and their applications to electron devices(分子線エピタキシーによるヘテロ接合の成長とその電子デバイスへの応用)」。 北海道大学工学部の講師に就任。
1983年-北海道大学工学部の助教授となる。
1988年-IBMのトーマス・J・ワトソン研究所で客員研究員として勤める。
1994年-東北大学工学部の教授に就任。
1995年-東北大学電気通信研究所の教授となり、現在に至る。
受賞歴
日本IBM科学賞-第12回(1998年)『強磁性半導体とそのヘテロ接合に関する研究』
国際純粋応用物理学連合磁気学賞-(2003年)
アジレント欧州物理学賞-(2005年)『磁気と電気の性質をあわせもつ磁性半導体材料の開発と理論研究』
日本学士院賞-(2005年)『半導体ナノ構造による電子の量子制御と強磁性の研究』
東北大学総長特別賞-(2005年) (日本学士院賞と同じ)
応用物理学会フェロー表彰-第1回(2007年)『半導体を中心としたスピントロニクスに関する研究』
2014年 トムソン・ロイター引用栄誉賞『希薄磁性半導体における強磁性の特性と制御に関する研究』[2]
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