できる上司の話をまとめ。<学歴至上主義だったグーグルが学歴もIQも関係ないと言う意外性>、<創業者の意見すら通らない…上司よりデータを重視するグーグル>などをまとめています。
2023/11/05:
一部見直し
●学歴至上主義だったグーグルが学歴もIQも関係ないと言う意外性
2015/10/7:元ネタは、
優れたリーダーに学歴は関係ない。Googleが自社社員をデータ分析して得られた意外な知見 ライフハッカー[日本版] 2015年5月4日 08時30分 (2015年5月6日 11時35分 更新)というタイトルの記事でした。
私は「意外な行動をしない」という言い方に変えたのですが、こちらの記事では「日々の行動が予測可能な人物」という言い方。これについて、「退屈な人物を連想するような内容」ともしていました。また、学歴もIQも無関係だとしていました。こういったことが言われるのは珍しくありませんが、グーグルが…というのは意外性があります。
なぜグーグルの場合、意外性が大きいと感じるのか?と言うと、"Googleに就職するには、スタンフォードまたはMITを出ていなければならないと言われていた時期"もあった、むしろ学歴至上主義的な会社だったためです。記事でも以下のように学歴重視だったことについて触れていました。
<彼ら(引用者注:創設者のLarry PageとSergy Brin)はどちらもトップ大学出身で好成績を収めており、創業時のGoogleは、彼らと同様の学歴を持った志願者しか採用していませんでした。人材分析担当副社長のPrasad Setty氏はこう言います。「何年もの間、高校や大学での成績を使って志願者をふるいにかけていました。それが、創設者2人のやり方だったのです」>
●創業者の意見すら通らない…上司よりデータを重視するグーグル
"データ指向企業"のグーグルは、上記の結論もデータ分析によって導き出しました。「人材分析」専門のチームがあるそうです。究極の上司である創業者の考え方よりもデータの方を重視している感じですね。こうしたデータや科学的根拠を重視する姿勢が、グーグルの強さの本質だと思います。
<同社では2年に1回、全社員が上司を12~18の要素について評価する「上方フィードバック評価」を行なっています。これまでにGoogleの採用プロセスに参加した志願者は数万人に上るため、面接の結果と実際の業務における成功を関連づけるだけのデータは、十分に集まっているのでしょう。
面接での質問を分析した結果、リーダーは予測可能かつ一貫していなければならないことが判明しました。上司が予測可能であるほど、部下の進捗を邪魔する障害物(上司自身)をなくすことができます>
●上司が部下を叱るのは大事!未だに日本では信じられているが…
上記で出てきた「リーダーは予測可能かつ一貫していなければならない」が一番のポイントだと思いますが、分析で得られたその他の知見も簡単に紹介しておきます。まず、「すぐに理性を失う上司」では、"部下は何をしていいのかわからず、抑圧されている感覚に陥ってしま"うためダメだそうです。
一方、"仕事を進めることに関する知識、激励、仕組みという、「自主性のサポート」を提供してい"る上司が良いといいます。これは逆に言うと、あれこれと細かく指示を出すタイプの上司はダメなんでしょうね。また、「激励」というのは、先程の「すぐに理性を失う上司」とは逆方向かもしれません。
以上のような文面を見ると、怒ったり叱ったりすることで部下を育てたりコントロールしたりしようとするタイプや部下に細かく指示したりするタイプは、結果が出ていない感じ。一般的にはどちらも非常に多いタイプの上司ですので、ほとんどの上司が「できる上司ではない」と言い換えることができるかもしれません。
●共通点あり!ドラッカー氏が最も求めた資質も「一貫性」
私は意外性のある発想やアイデアを出す人も好きです。ただ、上司としての意外な行動は良くないようですね。元記事では「退屈で予測可能」みたいな言い方を繰り返しているのですが、「退屈で予測可能」という字面だけ見ると、全然良い印象でははなく、全く魅力を感じません。
ただ、途中で少し出てきたような「一貫性のある」という言い方をすると、だいぶイメージが変わるでしょう。これなら良い印象がありますよね。この「一貫性」がポイントだとさっき書いたのは、実はあの有名なドラッカーさんも、リーダーには「一貫性」が最も必要だと指摘していたためでした。
うちでは以前、
リーダーにしてはいけない人の3つの特徴 ドラッカーの3条件で書いたもの。全くグーグルと同じ答えなんです。ドラッカーさんの言う「一貫性」は、日本だと「真摯さ」と訳されることが多いようですが、以下のようなことがリーダーに求められる…と説明されていました。
・自身が仕事の中で実現したい目的やイメージが明確にあって、その情熱にしたがって、チームやメンバーの力を純粋に引き出そうとしている一貫性。
・人間として、仕事人として人格が乖離することなく、一貫しているということ。
・向き合う相手によって態度や主張、話す内容を変えない、志を持っている、という意味で一貫しているということ。
こちらの例では、「チームやメンバーの力を純粋に引き出そうとしている」という部分も、先ほどのグーグルの分析と共通点を感じます。ドラッカーさんの主張がデータで裏付けられることになったというのは、非常におもしろいです。
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