●桐谷さんも嵌った優待株のリスク 優待株が突然改悪され廃止も
2015/10/11:投資全般オススメしていないんですが、お得に見えがちな優待株でさえもオススメだとは思いません。優待株にもリスクがあるのです。優待株と言えば桐谷さん(桐谷広人さん)が優待株の名人として知られているんですが、その桐谷さんですら優待株の落とし穴にハマっています。
「エムジーホーム(8891)は、株主優待投資家の間ではよく知られた高利回りの株主優待株でした。現金同等の金券が1万円分もらえるので重宝がられた。それが5年前、半額の5000円に減らされ、さらに昨年2000円に。ただ最近は黒字続きだし、改悪から1年も経ってなかったので、廃止になるなんて思いもしなかった」(桐谷さん)
(
あの桐谷さんも罠に落ちてしまった!株主優待達人が語った悲劇の優待株事件とは?|桐谷さんの株主優待銘柄[2015年]|ザイ・オンライン 2015年6月30日公開(2015年7月4日更新) ザイ・オンライン編集部)
優待狙いで投資したのですから、優待がなければ投資した意味がありません。しかし、実は優待株の改悪は結構あるものなので、レアケースではないんですね。桐谷さんも「経営が苦しくて株主優待廃止はよくあることです」と言っていました。
このケースより桐谷さんが腹が立ったというのが、ニッセンホールディングス(8248)だとのこと。「後から遡って“あの日の権利確定はナシ”と後出しで廃止なんて、企業姿勢としてどうかと思います」(桐谷さん)とのことで、権利確定後に後出しで優待を取り消してしまいました。こちらはさすがにあまり聞いたことがありませんが、リスクとしては結局同じ種類のものです。
●株主優待廃止に追い打ちで、配当の変更・無配転落のリスクもある
上記は優待だけの話ですが、配当の変更、無配転落というのも日常茶飯事で、お得な株だと思っていたものが全然お得じゃない株に突如変身…というのはよくあること。経営が苦しければ株主優待だけでなく、当然これらも出し渋ります。当然です。前述のニッセンは、もちろん配当の方も変更していました。
<2月9日、カタログ通販を展開するニッセンホールディングス <8248> が2014年12月期決算を発表した。売上高2,083億円(前年同期比+6.1%)、営業利益△66億円、経常利益△77億円、当期純利益△85億円となった。同日、平成27年12月期業績予想も発表、売上高1,776億円(同△14.8%)、営業利益△56億円、経常利益△50億円、当期純利益△54億円と、三期連続の赤字計上となる見込みだ。業績予想通りならば2015年12月期時点で自己資本比率は13.1%まで落ち込む。
2014年12月期、及び、続く2015年12月期は無配(2013年12月期は年間配当金5円)とする。さらに300株以上で2,500円相当の買い物券やカタログギフトを提供する等していた株主優待についても、2014年12月20日を権利確定日とする株主優待(2015年4月に贈呈予定であったもの)より、現行の株主優待制度を廃止する>
(
主力のカタログ通販事業が不振、ニッセンHD 85億円の赤字 無配転落 株主優待も廃止 ZUU online / 2015年2月10日 0時20分より)
●優待や配当を目的に株は買うな!マスコミが隠してる不都合な真実
私は優待だけを目的に優待株に投資することは、特に勧めていないことです。優待株を推奨する特集では大抵書いていませんが、そもそも優待や配当より、株価の変動の方が損益に影響しやすいため。たとえ優待や配当が良くても、株価がそれ以上に下がっては意味がありません。ましてや倒産危機なんてことになると、大金がぶっ飛ぶことになります。
ですので、優待は飽くまでおまけ程度だと考えましょう。成長力の高い企業の株を買うのが基本で、優待を基準に考えてはいけません。ただ、優待株が怖いのは、損失のリスクが高くても「優待があるから」と、自分を誤魔化してしまえるところでもあります。正常な判断ができなくなってしまいやすいのです。
会社の成長性の重要さですが、会社が行き詰まると優待廃止や無配転落だけでなく、当然株価が下がるということからもわかるでしょう。優待をつけたり、配当の増額したりすることで株価を上げるのですから、その逆は当然株価を下げる方向に働きます。優待廃止・配当減額に加えて、株価下落というトリプルパンチになりやすいんですね。
<優待を得られる条件として一定期間以上の保有を義務付けたり、最低単元株主への優待額を減らしたり、優待そのものを廃止する動きも目立っている。利回りの高い優待は企業にとっても負担が大きく、ある程度の絞り込みを迫られたり、業績によっては続けられなくなる場合もあることを改めて実感させられた形だ。
このような変更や廃止は、発表と同時に株価が急落することが多いので、優待株を多く保有する投資家はこうしたリスクが常につきまとうことを肝に銘じておく必要があるだろう>
(
【優待四季報】夏 優待の変更や廃止で株価が急落することも NEWSポストセブン / 2015年6月19日 7時0分より)
株価下落リスクを考慮すると、前半で書いていた優待廃止や無配転落だけで済めば、むしろ良い方だとわかります。普通はそれにくわえて株価も下がるんですから、さらに損失が拡大するというしくみ。ですから、絶対に優待や配当を目的に株を買ってはいけません。普通の株式投資と同じように、成長する企業の株を買わないといけないのです。
株を勧める記事って、大抵こういう大事なことを書いていないので、私は大嫌いなんですよね。悪質な記事ばかりです。
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