2020/03/23:
●マンモスがなぜか今頃絶滅危惧種リストに…実は生存していた?
●ワシントン条約にマンモスを!トンデモ提案をした真意は…
●マンモスの牙はマジで取引されている!主要輸出国はロシア
●マンモスがなぜか今頃絶滅危惧種リストに…実は生存していた?
2020/03/23:ワシントン条約(CITES:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)の締約国会議で、マンモスを規制対象リストに加えようという…という提案が出ていました。2019年8月17日からスイス、ジュネーブで開催されている会議で提案があったそうです。
えっ、マンモスって絶滅したはずじゃ?実は今もいるの?と思う話。実際、記事でも、ケナガマンモスは、かつて北米やユーラシア大陸の北部に生息した哺乳類で、4000年以上前に絶滅している、としっかり書かれていました。絶滅しているのは間違いないのです。
生息している動植物の規制対象リストに絶滅種を加えるというこのトンデモな提案は、当然ながら論争を呼んでいるとのこと。みんな賛同しているという状況ではないんですね。これを提案したのはイスラエルだそうですが、一体全体どうしちゃったんでしょうか?
ワシントン条約は、国際取引が原因になって、現生の動植物が絶滅に追い込まれるのを阻止することが本来の目的。絶滅種が明確に除外されているわけではないものの、「通常、(絶滅種の)追加は提案すべきでない」という文言があるそうです。どう考えても不可思議な提案でした。
(
絶滅したマンモスを「絶滅危惧」リストに?なぜ? | ナショナルジオグラフィック日本版サイトより)
●ワシントン条約にマンモスを!トンデモ提案をした真意は…
では、なぜこのようなトンデモな提案が出てきたのでしょうか。一応、これは意味があるものであるものだったと説明されていました。また、現生の動植物が絶滅に追い込まれるのを阻止することにも繋がります。マンモスではない今いるゾウの牙、つまり、象牙の密輸を取り締まるためだというのです。
提案書では、「マンモスの牙の取引はほぼ規制がなく、記録もほとんどなされていない。また、マンモスの牙と象牙は区別するのが難しいため、象牙をマンモスの牙と故意に偽れば、ワシントン条約の規制を回避できる。つまり、象牙の違法な国際取引が促進されるという明白なリスクがある」 と指摘しています。
マンモスの牙は象牙と異なり、らせんを描くように成長するとのこと。ただし、牙の加工品で比べると、ケナガマンモスの牙と象牙には物理的な違いがほとんどないそうです。肉眼で違いはわかりにくく、マンモスの牙は藍鉄鉱(ビビアンナイト)というリン酸鉄を含有し、青緑または茶色がかった着色を生じることがあるくらいだといいます。
●マンモスの牙はマジで取引されている!主要輸出国はロシア
なお、マンモスの牙もマジで取引があるみたいですね。近年、永久凍土の融解が進み、シベリアの氷の下に閉じ込められていたケナガマンモスが次々と発見されています。このシベリアはロシアにありますので、ロシアがマンモスの牙の主要輸出国になっているそうです。
米魚類野生生物局が所有するデータによれば、1993年から2003年にかけて、少なくともケナガマンモスの牙2万2000点とその加工品50万点が米国に輸入されています。思った以上にかなり大きな取引になっているんですね。驚きです。
ただし、前述の通り、ワシントン条約で規制されている象牙をマンモスの牙と偽っている可能性があるので、そのまま信じられない数字でもあります。
国際自然保護連合(IUCN)と野生生物取引の監視団体「トラフィック」は、「中国、香港、ミャンマー、米国から得た証拠から、一部の業者が象牙をマンモスの牙と偽っていることがわかる」 としていました。ただ、これもまた前述の通り現状では実態が把握できていないというのが問題なのです。へんてこな話に見えたものの、意外なことに非常に真面目な提案でした。
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