2019/05/15:
●教授が論文盗用なのに創価大学、名前非公表で懲戒処分せず
●「ねつ造」「改ざん」も実は指摘されていたが認定せず
●創価大学は政府によって特別に支援されている大学である
●教授が論文盗用なのに創価大学、名前非公表で懲戒処分せず
2019/05/15:創価大学経営学部教授が著書に他人の論文を盗用する不正行為があったと発表されました。調査結果によると、著書には、引用元の論文名を明記しなかった引用部分が29カ所計448行あるなどしたため、「盗用」と判断したといいます。この判断自体は甘いものではないものには見えません。ただ、それ以外の点で二つ不可解なところが見られます。
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創価大教授が論文盗用で依願退職 学外者から告発 - 社会 : 日刊スポーツ [2019年5月14日22時55分]より)
一つは、盗用を行った人物の名前が公表されていないこと。セクハラなどの事件では、プライバシーなどの問題で非公表となることがありますが、今回は盗用という問題。しっかり確認していませんが、研究不正の場合は、国が名前を公表するように求めているとも聞いたことがあります。
研究不正ではなく、著作の盗用というところでそこらへんの規定には反しないのかもしれませんが、公表した方が望ましいでしょう。というのも、その盗用された著作を参考文献にする可能性も考えられるため。知らないで盗用された記述が引用される…といったことが起きてしまいます。
また、"教授は4月に依願退職し、大学側は懲戒処分はしなかった"と記事にはありました。これもあまり良くなかったところ。より望ましいのは、調査中は退職を認めず、きちんと懲戒処分するといった対応です。これだと余計な給料を支払うことにはなるのですけど、自己都合退職と懲戒処分での退職では違いがあるので、退職を認めるべきではないとされています。調査が難しくなることもありますしね。
ただ、残念なことに、これら2つの点は他の大学でも良くない対応になることがあります。みんながみんな守っているルールといったところまでは行っていません。
●「ねつ造」「改ざん」も実は指摘されていたが認定せず
オフィシャルサイトのPDF
創価大学教員の研究活動上の不正行為の認定について(概要)でも、やはり名前なし。ただ、いくつか報道されていない情報がありました。
・平成30年4月10日に学外者より、当時、本学の経営学部教授の著書第 4 章において、データの改ざん及びねつ造が疑われるとの告発とともに、資料の提供があった。その後、予備調査委員会で調査した結果、告発者が指摘した「ねつ造」「改ざん」の可能性は確認できなかった。
・盗用の認定があった書籍に係る研究活動は、科研費(基盤研究(C))及び私費により実施されたものである。研費の支出の有無を調査したところ、原稿整理のためのアルバイト支出の一部において直接因果関係が認められる支出があった。
告発者が指摘した「ねつ造」「改ざん」が認定されなかったというのは、ちょっと気になりますね。告発がすべて事実とは限らないものの、ひょっとしたらこれでも甘めの判定だったのでは?と思わせるところがあります。また、科研費が使われていた案件とのことで、やはり名前の公表が本来必要だったのでは?とも改めて思いました。
●創価大学は政府によって特別に支援されている大学である
全然関係ないのですけど、短いので創価大学関係の話題を一つ。うちでは、創価大学絡みだと、
創価大学がスーパーグローバル大学に 国が年間最大3億円の支援金という話を過去にやっています。
創価大学は、「スーパーグローバル大学」の中でも「グローバル化牽引型」といったものに選ばれました。外国人教師や留学生の増員、海外の大学との提携など、小規模校も含めて大学の個性を生かした国際化を促し、他の多くの大学が手本にしやすい取り組みを増やすといった構想を示したところが選ばれたとのこと。
ただ、創価大学は創価学会系の大学であり、やはり創価学会系の公明党が選考当時与党になっていたというのは、気になったところ。その後、特に教育関係で与党に忖度したと思われる不可解な事象が続けて判明していましたし、これも気になる案件です。
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