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トヨタの利益は下請けいじめのおかげ?値下げを強制する日本の大企業、中小企業を「生かさず殺さず」で酷使


 最初読んでいた記事は自動車がメインの内容ではなく、経済全般に関するもの。インフレなどの話でした。そこでトヨタの話が出ていて、「えっ、そんなことあったんだ?」とびっくり。で、それを確かめるために別記事を探してみると、おぞましい話が出るわ出るわ…。えらいことになっていて驚きました。

2017/07/13:
日本の自動車メーカーは中小企業を「生かさず殺さず」で酷使


●円安・株価上昇・インフレが起きても景気回復しない理由

2015/10/24:とりあえず、最初に読んだ記事というのは、円安誘導政策が引き起こした低中所得層の“インフレ恐怖症”|金融市場異論百出|ダイヤモンド・オンライン(加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長] 2015年9月17日)。記事では、追加緩和を行えば、円安とともにひとまず株価は上昇するかもしれないが、"それは日本の景気回復に本当に資するのだろうか"としていました。

 せめて、円安で空前の利益を上げている大手輸出企業が、その一部を下請けの中小企業に分けることができれば、賃金上昇の裾野が広がり、円安のデメリットが薄らぐことになるだろうと記事では来ます。ただ、現実はそうはなっていないというのが、多くの日本人が苦しんでいる理由ではないかという味方でした。

 中小製造業で働く人々の賃金上昇率が生活コストの上昇率を上回っていかないと、彼らの消費者マインドは改善しないため、小売りなどのサービス産業の業績改善も遅くなります。結果として膨大な就労者がいるサービス産業の賃金上昇も限られてしまうという理屈です。

 そして、こうした悪い大企業の例として挙げられていたのがトヨタだったんですね。円安で利益を増やしているはずのトヨタ自動車は、むしろ凍結していた部品納入企業に対する値下げ要求を再開すると発表していたというのです!


●儲かってるけど還元しない?トヨタが下請けへの部品値下げ要請再開

 で、検索すると、とりあえず朝日新聞がヒット。トヨタ、部品値下げ要請再開へ 不満漏らす取引先も:朝日新聞デジタル(友田雄大、大日向寛文 2015年8月27日07時13分)という記事が出ていました。

<ヨタ自動車は、今年度下半期(今年10月~来年3月)から、取引先から購入する部品の値下げ要請を1年半ぶりに再開する方針を固めた。好業績を下請け企業に還元して賃上げを促すため、昨年度下半期から1年間、要請を見送ってきたが、これ以上続ければ、部品メーカーのコスト削減意欲がそがれ、競争力が低下すると判断した>

 上記の記事は、「要請再開へ」というもの。以下、続いて、正式要請という記事も出ています。トヨタ、部品値下げを取引先に正式要請 0.7%前後:朝日新聞デジタル(2015年9月2日07時08分)というものでした。

<トヨタ自動車は、今年度下半期(今年10月~来年3月)に購入する部品の価格の引き下げを、取引先の主要部品メーカーに正式に要請し始めた。値下げ幅は各社の競争力やつくる部品によって異なるが、0・7%前後の模様だ>


●円高だから「特別に値下げ」のはずが円安でも値下げに…

 最後の記事は、トヨタが配慮しているとフォローしていました。今回の値下げ幅(0・7%前後)は、2年前(1・0~1・5%程度)に比べ、低く抑えているというものです。2016年3月期に空前の2・8兆円の営業利益を見込んでおり、利益の還元を求める部品メーカーに一定の配慮をしたとみられるとのこと。

 ただ、2013年のトヨタ、下請けへの値下げ強制の実態…協力金撤廃という朝日報道への疑念? | ビジネスジャーナル(2013.02.19(文=橋本玉泉))という記事では、そもそも円高だからと特別に要請していたのを常態化させよう…というトヨタの姿勢が見えます。ちなみにこのときも朝日新聞の報道にまつわる話です。
 トヨタはこれまで、円高による採算の悪化を理由に、下請け業者に対して「円高特別協力金」と呼ばれる施策を進めてきた。協力金などというものの、その実態は下請け業者に対する単価の切り下げである。

 下請け企業の契約更新は、春と秋の年2回。その際、トヨタは昨年2回、下請け業者に対して1.5パーセントを上限とした単価切り下げを要求。円高特別協力金とは、それに加えて「円高を理由に、さらに1.5パーセントの単価引き下げ」を提示していたものである。これを承諾しなければ契約を打ち切られてしまう可能性が高いため、下請け業者はこのトヨタの要求を受け入れざるを得ない。

 だが、昨年末にひとつの動きがあった。12年12月29日付朝日新聞で、12年10月から13年3月までの期間について、円高特別協力金による単価切り下げを撤回したと報じられた。記事によれば、円安が進んだことによって収益の改善が見込めるからとの説明が添えられていた。

 ところが、この単価切り下げ撤回について労組関係者が確認したところ、明確な事実関係が得られていないという。(中略)

 トヨタ本社に確認したところ「肯定も否定もしなかった」(榑松氏)というから、なんとも珍妙な話である。参加者のなかには、「あくまで臆測だが、トヨタは(単価切り下げ撤回は)1次下請けなどの一部の協力企業のみにとどめて、2次や3次などその他の業者には引き続き厳しい条件を突きつけようという気なのではないか」との声も聞かれた。

「トヨタは円高になった時には、単価切り下げを末端の下請けまで徹底しました」(榑松氏)というが、円安になっても、そのことには触れようともしないらしい。円安になれば、当然ながらトヨタは莫大な利益を手にすることができる。しかし、これまでトヨタ社を支えてきた下請け業者たちに対して、利益を還元しようという姿勢はまったく見えてこない。

●値下げ自粛期間中にも、実際には赤字になるような値下げ要請?

 次は右派系のサピオの2015年3月の絶好調トヨタ 下請け企業の疲弊ぶりは目を被うばかりの状態│NEWSポストセブン(文/須田慎一郎(ジャーナリスト) ※SAPIO2015年4月号)という記事。部品メーカーのコスト削減意欲がそがれることを、トヨタは値下げ要請の大義名分にしていましたが、そもそも下請けは全然円安の恩恵を受けていないといった内容です。

 また、以下の下請けの話だと、値下げ要請自粛としていた時期にも、実際は値下げ要請していたのかもしれません。三次下請けなので、トヨタの直接の要求ではない可能性もありますが、記事ではトヨタは"世界標準価格での調達を徹底して"おり、国の部品メーカーの単価を日本のメーカーにも求めていると補足されていました。
 大手メディアはまったく触れようとしないが、こうしたトヨタの絶好調ぶりとは裏腹に、同社の下請け企業や同社に部品を納めるメーカーの疲弊ぶりは、まさに目を被うばかりの状態になっている。トヨタの三次下請け(ティア・スリー)に位置する部品メーカー(本社・愛知県)の社長が言う。

「これまで単価10円で納めてきた部品を、5円に下げられないかと言ってきたのです。理由を聞くと、『中国のメーカーに見積もりを出させたら、単価5円だったから』と言うのです」

(中略)

「しかしこの部品の原材料費は7円するのです。そのことを説明した上で、『つまり品質を下げろということですね』と言うと、『それは絶対にダメ』とのこと。この要求を断わってしまったならば、もうトヨタから仕事は回ってこないでしょう。泣く泣く赤字を前提に、値下げ要求を飲みました」(前述の部品メーカー社長)

●最高益のトヨタの一方、下請けは7割がリーマン以前の収益 6割は13年よりも悪化

 最後に前年である2014年の記事。やはり下請けは全然儲けていないという話があります。クルーグマン教授が言っていたように、右派の主張するトリクルダウンなんて起きそうにありませんね。トヨタ最高益は下請けいじめのおかげじゃないかという感じのデータです。
トヨタ下請けの7割、リーマン前の売り上げ届かず  :日本経済新聞 2014/8/11 15:44

 帝国データバンクは11日、全国にあるトヨタ自動車グループの下請け先企業のうち、約7割がリーマン・ショック前の売り上げを回復していないとの調査結果を公表した。2013年度の売上高がリーマン・ショック前の07年度を下回る「減収」だった企業の割合は、一次下請け先と二次下請け先を合わせると70.5%(1万4232社)だった。また13年度が前年度より「増収」だった企業は40.7%(8968社)にとどまった。

 トヨタは5日に発表した14年4~6月期の連結決算(米国会計基準)で、純利益などが四半期ベースで7年ぶりに最高益を更新していた。上場するトヨタ系列の部品メーカーなども好調を維持するなか、下請け企業の中では大手と中小の業績格差が広がりつつある。

 東証一部上場企業の好調が伝えられるものの、それが日本の景気回復とイコールだとは限らないのは、このように富を偏在化させることでも、一部の企業の最高益が達成できるためです。私は大企業が儲けること自体は悪ではなく、むしろどんどんと儲けるべきだとは思うのですけど、今回の記事であったような搾取による増益は到底支持でませんし、富の再分配機能を強化する必要性も感じます。


●値下げを強制する日本の大企業、中小企業を「生かさず殺さず」で酷使

2017/07/13:同じような話について書いた原価割れで納入を強要、関係ない仕事をただ働き 下請けは泣いている! J-CASTテレビウォッチ / 2017年7月11日 16時15分を読んだので追記。クローズアップ現代+の放送を紹介した記事で、"大企業・親会社による買いたたき、支払い延期、業務外の仕事提供強要"といった下請けいじめが急増しているとのこと。さらに増えているという話です。

 そして、ここ出ていたのも、トヨタらしき企業の話でした。ある自動車関係の二次下請け業者の経営者は、"アベノミクスで大手メーカーや一次下請けが業績を大きく回復させる一方で、二次下請けは今も毎年1%の値下げを強制されている"と説明していました。この会社は愛知県にということですから、トヨタ系である可能性が高いです。

 また、"自動車メーカーはグローバルな競争を理由に原価低減をさらに強化する構えを崩さない"ともされていました。やはり自動車会社の問題が例になっています。中小企業庁によると、"こうして得られたもうけの使途は、海外投資に20・3%、自社社員の賃上げに31・7%、内部留保に25%"。下請けとの取引改善は2%に過ぎません。

 「利益だけを吸い上げられていく。死なない程度にゴハンを残し、余分はいらない。そういうイメージだ」との声もあるとのこと。"まるで江戸時代の百姓搾取だ"とありましたが、これは「百姓は生かさず殺さず」(百姓共をば、死なぬように生きぬように と合点いたし収納申し付くるよう)という言葉を踏まえていると思われます。21世紀とは思えませんね。


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