2011/1/1:
寂れた商店街、阿蘇神社門前町商店街に復活へのヒント
あれこれ欲張るな!売りたい商品は一店一品まで
商店街衰退は当然 そもそも店主自身、自分の町が好きではない
●寂れた商店街、阿蘇神社門前町商店街に復活へのヒント
2011/1/1:私の出身地では、地元の商店に魅力がないため、隣町まで買い物に行くということも珍しくありません。なので、
消えゆく灯、なくなりかけた商店街が元気になる 福井 隆 2010年12月27日 日経ビジネスオンラインという記事に興味が湧きました。
阿蘇神社門前町商店街の復活の立役者は、財団法人阿蘇地域振興デザインセンターの坂元英俊・事務局長。
阿蘇地方には1900万人もの観光客が訪れながらも、誰も商店街にはやってこなかったのですが、坂元英俊さんが関わることで、周辺地域のみならず、遠くからもこの商店街を楽しみにやってくる人たちがたくさんいるという状態に変化し、阿蘇町巡りガイドブックも作られるようになったそうです。
この坂元英俊さんの考え方は、商店街を考える上でのヒントになると思います。
まず坂元さんは、商店街からの「どうすれば、観光客が来てくれるのか」という最初の質問に対して、「『どうやったら人が来てくれるか』ではなく、『どうすれば来た人が30分でも過ごせるようになるか、それを考えるべきではないか』」と逆に問いかけます。
観光客はあくまでもプラスアルファのお客であり、商店街である以上、まずは買い物に来る客を前提に考え、その場合の品物は何で、少しでも長く過ごしてもらうためには何ができるかということを考えるべきだというのです。
当たり前の話のように思えますが、私の田舎のことを考えても、そういう努力をしているところは少ないと思います。
●あれこれ欲張るな!売りたい商品は一店一品まで
そして、ここで売りたい商品についても、坂元英俊さんの考え方は筋が通っています。
坂元さんは、あれもこれもと売りたいものを提示する商店主に対して、一つに絞ることの大切さを説き、商品の開発絞り込みを指導しました。そして、いくつかの店の売り物が決まったら、積極的にTVなどのマスコミを利用し宣伝する、加えて特産品マップの作製をアドバイスするなど、阿蘇地域振興デザインセンターとして積極的に関わっていったそうです。
ここの商店街の場合は、阿蘇特産のジャガイモに馬肉を用いた「馬(ば)ロッケ」や、日替わりメニューをやめて、田舎風の五目飯が一杯つまった「田舎いなり」といったものを一番の売りにしました。
●商店街衰退は当然 そもそも店主自身、自分の町が好きではない
それから、坂元さんの語った言葉に「自慢を3つ以上言える自分になりなさい」というものがあります。自分が暮らす町で、好きなことや好きなところを3つ作ろうということで、自分たちが住んでいるその場所がどれだけいいかを実感し、その実感を人に伝えることができるかということです。
これもまた当たり前のことですが、生活の場となる商店街で、その生活の場を好きになれない商店主が「いくらいい商店街だから来てくれ」と言っても説得力はありません。ここの部分はすごく印象に残りました。私の田舎の店主らは、そこが好きな理由を他の町の人にうまく説明できないだろうと思ったためです。
阿蘇の商店街の場合は、10年以上にわたって植えられた桜やコナラの街路樹があり、それが商店街の特徴になり、商店街に植えられた満開のソメイヨシノを見るために、大勢の人々がこの商店街を訪れるようになりました。また、「好きなものは何か」と問われて思い出した水基(みずき、水を飲むところ)が古く汚くなっていたのを、整備し直しました。
これらは飽くまでヒントであって、そのまま真似しても仕方がないと思いますが、参考にしながら自分たちの街のことを一度よく振り返ってみると、良いのではないかと思います。
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