人類はネアンデルタール人の子孫ではなく絶滅？ただし白人のDNAには…

2020/03/25：
●現在の人類はネアンデルタール人の子孫ではなく絶滅してた？
●ただし現在の人類には、ネアンデルタール人のDNAが残されている
●白人やアジア人のDNAに残っていてアフリカ人にはない説も間違い？


●現在の人類はネアンデルタール人の子孫ではなく絶滅してた？

2020/03/25：昔学校で習ったネアンデルタール人。ネアンデルタール人は、ヨーロッパ大陸を中心に西アジアから中央アジアにまで分布しており、旧石器時代の石器の作製技術を有し、火を積極的に使用していたとされています。このネアンデルタール人は我々人類の祖先のような気がしたいたのですけど、実際には「絶滅した」と考えられています。

＜ヒト属の一種で、約40万年前に出現し、2万数千年前に絶滅したとみられる。ただし、新しい学説（2014年発表）は約4万年前に絶滅したとする＞(Wikipediaより)

　Wikipediaには、＜ネアンデルタール人は過去に代表的「旧人」と呼称されていたが、ネアンデルタール人が現生人類の先祖でないことが明らかとなって以降、この語が用いられることは少なくなった＞ともありますが、ここの後半部は要出典となっていて信頼性が劣ります。ここらへんの理解は難しいですね。


●ただし現在の人類には、ネアンデルタール人のDNAが残されている

　わかりにくいのですけど、これは次のような説明ができそうでした。ネアンデルタール人は一般的に絶滅したと考えられているものの、ネアンデルタール人のDNAの一部は現在の人類にも残っている…といった感じです。

　とりあえず、かつては直接的な子孫だと考えられていた時期もあったものの、その理解が違うというのは確実。遺伝子としては残っている、ただし、遺伝子の残り方としては少ないということでしょうね。

＜かつて、ネアンデルタール人を現生人類（英: Modern Humans）の祖先とする説があった。しかし、遺骨（化石）から得られたミトコンドリアDNAの解析結果に基づき、現在ではネアンデルタール人は我々の直系先祖ではなく別系統の人類であるとする見方が有力である＞

　さらには、両者の遺伝子差異は他の動物種ならば別種と認定されるレベルであり、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスは混血できなかったとする考え方が有力でした。ところが、2010年5月7日の『サイエンス』に、われわれ現生人類のゲノムにネアンデルタール人の遺伝子が数パーセント混入しているとの説が発表され、これもまた否定されています。ややこしいですね。


●白人やアジア人のDNAに残っていてアフリカ人にはない説も間違い？

　ネアンデルタール人の混入具合は、人種によって異なります。アフリカ人には残されていない…と考えられていたのですけど、それもまた違ったというのが、アフリカ人にもネアンデルタール人DNA、定説覆す | ナショナルジオグラフィック日本版サイトという記事でした。

　こちらによると、ヨーロッパ人とアジア人のゲノムの約2%はネアンデルタール人に由来。アジア人はこのほかにデニソワ人のDNAも持っていて、特にメラネシア人では6%にもなるそうです。また、以下のような説明もありました。

＜約6万年前、現生人類（ホモ・サピエンス）がアフリカからの大移動を始め、世界のすみずみに散らばっていった。彼らは行く先々で、自分たちと異なる人類と出会った。
　たとえば、ネアンデルタール人はヨーロッパと中東に広がっていた。ネアンデルタール人と近縁のデニソワ人はアジアに広がっていた。現生人類は、これらのグループと出会うたびに交雑したようだ＞


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