全然知りませんでした。東京都のパチンコの交換基準が変わるとのこと。大ニュースじゃないかと思うのですけど、話題になっていませんね。(2015/11/1)
2015/11/1:
●東京都のパチンコから「等価交換」が消えるという衝撃のニュース
●ギャンブルとしては不利な改革…パチンコがギャンブルではなくなる?
●「等価交換」変更の意味、弁護士によるもっとわかりやすい説明
●ギャンブル性低下でパチンコ復活なるか?もう一つのパチンコ業界の念願はカジノ
2019/03/26:
●等価交換を撤廃した東京都のパチンコ業界のその後…
●東京都のパチンコから「等価交換」が消えるという衝撃のニュース
2015/11/1:東京都の業界団体「東京都遊技業協同組合」(都遊協)は、2015年11月2日までにパチンコ店で出玉と交換する「金地金賞品」の価格を値上げすることを決定した。これによって、都内ではいわゆる「等価交換」が消滅することになるといいます。
(
パチンコ「等価交換」消える 店と客“共に笑える”関係に スポーツ報知 / 2015年11月1日 8時0分より)
これだけだと意味がわからない人が多いでしょう。より詳しい説明がこの後にありますが、それでもまだ意味がわからないかもしれません。参考のために、過去に書いた
パチンコはなぜ違法じゃない? ~三店方式と景品交換所~もリンクしておきます。
パチンコの業界団体、都遊協は9月29日の定例理事会において、「適切な賞品提供の徹底」の議案を全会一致で可決。これにより、これまで等価交換では250発で交換していた金地金賞品の0・1グラム賞品を、11月2日までに280発を下限として提供価格とすることを決めた。0・3グラム、1グラムの賞品も、同じ割合で必要な玉数が増える。
パチンコ店で一般的に客は1玉4円、1000円で250発を借りてプレーする。出玉があった時には、これを金地金賞品に交換。その後、客は賞品を店の近くで売って現金を得る。買い取り価格は変更されないことから、賞品の価値が約1割、落ちることになり、勝った時のうまみもこれまでよりはなくなってしまう。
●ギャンブルとしては不利な改革…パチンコがギャンブルではなくなる?
ものすごく簡単に言うと、上記の改革はギャンブルとしては不利になるということです。都遊協は改革の理由について、「最近はパチンコが『遊技』ではなく『ギャンブル』になっている。ギャンブル志向の高いお客様を相手に商売していましたが、それでファンがどんどん離れた。どこかで線引きをしないといけなくなったんです」としていました。
同時に以下のように強調しています。これも過去のパチンコシリーズでやりましたが、昔の交換商品はすごくささやかなものだったみたいですね。
「店は交換ギャップで利益を得ることができるから、今まで以上に出玉で還元ができるようになる。これまでよりも『遊べる』お客様が増えると思います」
交換商品に関する投稿はどれだっけ?とブログ内検索したものの、見つからず。でも、探していて以前、
パチンコの将来 日本のカジノとギャンブル性(射幸性)の低下というのを書いていたのも思い出しました。だいぶ前からパチンコ業界は、ギャンブル性低下の道を模索していたのです。
●「等価交換」変更の意味、弁護士によるもっとわかりやすい説明
話題になっていないと書いたものの、他の記事がないか検索。やっぱりあんまり出てきませんでしたが、以下はもっと平易な書き方をしていました。
都内パチンコ「等価交換不可」で話題――弁護士「大衆娯楽としての生き残り戦略だ」 弁護士ドットコムニュース / 2015年10月17日 12時8分
「等価交換」は、客が1玉あたり4円で借りたパチンコ玉を、同じ4円で交換する仕組みのことだ。これまで都内の多くのパチンコホールはこの仕組みだった。客が獲得した球は、タバコやお菓子などに交換することもできるが、特殊景品と呼ばれる金商品と交換して、近くの交換所で買い取ってもらうことができる。たとえば、ホールで250玉と0.1グラムの金商品を交換してもらい、さらに近くの景品交換所で現金1000円に交換してもらうという流れだ。
こうした「等価交換」の仕組みが、東京都遊技業協同組合(都遊協)の定例理事会の決定で変わることになった。換金に使われる「金商品」の提供価格が値上げされる。その結果、これまでは0.1グラムの金商品を手に入れるのに250玉あればよかったのが、280玉ないといけなくなる。
客がパチンコホールでパチンコ玉を借りるときのレートは1玉4円なので、280玉を得るには1120円が必要になる。ところが、280玉と交換した0.1グラムの金商品を景品交換所にもっていったときに、得られるお金は従来と同じ1000円だ。つまり、「等価交換」ではなくなってしまうのだ。
●ギャンブル性低下でパチンコ復活なるか?もう一つのパチンコ業界の念願はカジノ
この記事でも、風営法に詳しい山脇康嗣弁護士が、今回の改革は「大衆娯楽としての生き残り戦略だ」と、都遊協の主張する改革の理由を否定していませんでした。
ただし、「もっとも、ホールが、浮いた経費の分だけそのまま難易度の設定を甘くするとは限りません」とも指摘。難易度が高いまま等価交換をなくすと、客にはメリットがなにもないということ。「業界が思う方向に進むかどうかは予断を許さない」と、パチンコの復活そのものには慎重な見方でした。
あと、最初の記事では、埼玉と神奈川の協同組合に少し話を聞いていました。様子見みたいですね。で、この記事には同じく東京都と隣接している千葉県の話はなかったものの、その千葉県の習志野市では、政治家や自治体などのパチンコ屋との癒着が疑われていたことを思い出しました。
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パチンコと自治体が癒着?マルハン建設騒動中、習志野市が条例廃止 ■
パチンコ業界と政治・警察の関係・癒着 習志野市のマルハンの例 自民党を中心としたパチンコ政治家リスト カジノ議連は超豪華というのもやっているように、パチンコ業界と政治家とのつながりは深いです。
また、
パチンコの将来 日本のカジノとギャンブル性(射幸性)の低下は、ギャンブル性低下の他にカジノというのも、将来のパチンコ業界が進む道として示されていました。カジノ実現には法律の成立が必須であり、こちらがどうなるか?も注目されます。
●等価交換を撤廃した東京都のパチンコ業界のその後…
2019/03/26:その後、IR推進法が成立し、パチンコ業界悲願のカジノ実現に大きく前進。この法律は自民党の強硬な推進によって成立したものであり、当初書いていた業界との政治的な繋がりの強さが見えるものとなりました。
一方、等価交換の方についてはその後も全く話題になっていないので検索。具体的な数字は書かれていないものの、これまで都内で遊技していたユーザーの多くが近隣の「神奈川県」「埼玉県」「千葉県」という等価地域へ流れることになったとのこと。射幸性低下でパチンコ復活…とはならなかったものの、これは格差があるための問題であり、全国的にやってみないとわかりませんね。
この話があった記事では、「将来的には全都道府県で禁止になることは間違いない」として、そうした地域格差は消えるとしていました。しかし、「賞品価格変更」の実施に向け動き出していた近隣の千葉県と埼玉県が相次いで白紙撤回。等価交換の動きは広がっておらず、東京都の一人負け状態となっているようでした。
(
パチンコ「等価交換廃止」白紙への動きに騒然......業界の実態が露呈される最悪の結果に!? | GJ 2017.12.15より)
【本文中でリンクした投稿】
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自民党を中心としたパチンコ政治家リスト カジノ議連は超豪華 ■
パチンコはなぜ違法じゃない? ~三店方式と景品交換所~ ■
パチンコの将来 日本のカジノとギャンブル性(射幸性)の低下 ■
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