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中国企業に買われて復活、絶好調のボルボ 吉利汽車(ジーリー)の買収が成功


 「中国の軍門に下っても未来はない」という不安の声もあったらしいボルボが絶好調という話。理由はいくつかありそうですけど、どれも親会社である中国の吉利汽車(ジーリー)のやり方に良さを感じるものでした。(2017/5/24)


●中国企業に買われて復活、絶好調のボルボ 吉利汽車(ジーリー)の買収が成功

2017/5/24:ボルボが絶好調だそうです。2015年12月期の売上高1640億クローナ(約1兆9002億円)、営業利益66億クローナ(約765億円)はで、どちらもこの10年で過去最高の数値。世界販売台数はこの6年で1.5倍で、50万台を突破したというのは初めてのことだと言います。

 このボルボは、2010年に買い手として独ダイムラー、仏ルノーなどの名前が挙がる中、中国の浙江吉利控股集団(ジーリー・ホールディング)に買収されています。そして、この中国企業の買収が、ボルボ躍進のきっかけのようです。

 理由の一つは資金の潤沢さ。買収された年に、いきなりボルボは過去最高額となる投資計画を発表。新工場建設とプラットフォーム(車台)の刷新を断行します。ジーリーからの投資と中国開発銀行からの融資のおかげだったようです。
(中国資本の傘下になって6年、ボルボの今:日経ビジネスオンライン 島津 翔 2017年4月7日(金より)


●ガバナンスは抑えるがマネジメントは自由

 ただ、これに加えて、中国のジーリーがボルボのやりたいことをやらせているというのが理由として大きそうです。ホーカン・サムエルソンCEO(最高経営責任者)は、以下のように言っていました。

「ボルボは独立した会社であり、独自の決定権を持っています。親会社に依存した時期がありましたが、今は独立しているので素早く判断できる。これは(中国の浙江吉利控股集団=ジーリー・ホールディング=に買収された)2010年に始まったことです」

 そして、この姿勢は、ジーリーの前に親会社だったフォードとは大きく違うとしています。

「フォードの傘下だった時代はボルボは、『一部門』という扱いで、フォードから様々な指示を受けました。一方、ジーリーは我々のオーナーですが、経営の自由度は非常に高い。取締役会にジーリーのメンバーは入っていますが、彼らが注視しているのはガバナンス面です。マネジメントの決定権は我々にあります。そこが大きく違う点です」

 ガバナンス面を抑えるってのは、大事ですね。これは日本企業に足りないことだとしている記事も他で読みました。


●次々と新しいことを仕掛ける小規模自動車メーカー

 このやりたいことやれるという中で、ボルボは次々と新しい試みをしています。力を入れているこの一つが、完全自動運転車。ライドシェア(相乗り)最大手で、自動運転技術でも先行する米ウーバー・テクノロジーズと、最初に提携しています。これは、ウーバーの方からボルボを選んだとのこと。

 世界中の自動車メーカーが秋波を送るウーバーですので、よりどりみどり。そんな中でボルボのような小規模メーカーをなぜ選んだのか?と思いますが、理由は特に書かれていませんでした。

 また、ボルボでおもしろいと思ったのが、今日本でも問題になっている宅配便の問題で一つの解決策を提示していること。ボルボが今年5月に始めた配送サービス「イン・カー・デリバリー」は、配達員がスマートフォンを操作して開けたトランクの中に荷物を置いていくしくみです。

 これを可能にしたのは「キーレス化」で、スマホを「デジタルキー」として使うというしくみ。今年2月、ボルボはほかの自動車メーカーに先駆け、2017年までにクルマの鍵を全廃すると発表したそうです。

 上記は別記事で読んでおもしろいと思ったものだったのですが、次の話もまた別の記事で見ておもしろいと思っていたもの。これもボルボなのか!って感じなのですが、ネット上で仕様をカスタマイズする販売モデルも計画しているのです。

 なお、過去に書いた小さい自動車会社なのに!ボルボにできてマツダにできなかったことは、ガソリンとディーゼル両方のエンジンを自社開発することに成功したという話。ユニークでチャレンジ精神旺盛な社風のようです。


●中国で売れるというだけでも効果が大きい中国企業の買収

 ボルボが好調な理由としては、もう一つ中国企業ならではのものもありそうです。

 まず、ボルボは、世界最大の中国市場と同2位の米国市場では10%以上の成長が続いています。このうちアメリカに関しては、外部から招聘した有名デザイナーによってデザインを刷新してヒット。これは先の資金面の延長線上かもしれません。

 一方、中国でのヒットは当然、中国企業の地元だからという話。"中国でも新工場の建設とジーリーの協力によって販売が急伸している"と書かれていた他、「中国企業に買収されたことで、我々は中国市場に早い段階で新車を投入できる環境を手に入れました」とサムエルソンCEOは述べていました。

2018/02/02追記:返品大国アメリカのクレージーな返品事情で、ユニクロ大苦戦か?の追記で、ユニクロは中国で作っているから中国での利益率が高いという話を書いています。中国というのは、こうした市場としての魅力も大きいです。


●ボルボだけじゃない!中国・台湾企業買収で成功する企業

 といった感じで中国企業の買収が今のところうまくいっている感じに見えるのですが、これは日本人にとっておもしろくない話かもしれません。中国ではないですが、台湾企業の鴻海にシャープが買収されたときには、失望や反発がありました。

 スウェーデンの場合、一般市民はどうかはわらかないものの、中国企業が買収でも良い スウェーデン政府が自動車会社を助けない理由でやったように、政府は海外企業に買収されても良いという姿勢のようです。

 また、中国企業・台湾企業の買収でうまく言っているように見えるというのは、前述のシャープでも言える話。ボルボとシャープの評価はまだ早いとしても、15年連続の赤字の三洋電機は数年で黒字にしたという実績もあり、中国企業買収による成功例は結構あるかもしれません。
(鴻海買収のシャープもう復活?日本企業は中国・台湾に負けて当然 15年連続の赤字の三洋電機は数年で黒字により)


【本文中でリンクした投稿】
  ■鴻海買収のシャープもう復活?日本企業は中国・台湾に負けて当然 15年連続の赤字の三洋電機は数年で黒字に
  ■小さい自動車会社なのに!ボルボにできてマツダにできなかったこと
  ■中国企業が買収でも良い スウェーデン政府が自動車会社を助けない理由
  ■返品大国アメリカのクレージーな返品事情で、ユニクロ大苦戦か?

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