「ボーナスは日本の伝統文化!?」というタイトルの記事を見つけてびっくり。
ただ、ボーナスという言葉自体は、やっぱり普通に海外から来ています。元をたどると、ラテン語由来みたいですね。
●ボーナスの由来はラテン語の「bonus(ボヌス)」から
ボーナスは日本の伝統文化!? - Excite Bit コネタ 2005年6月18日 00時00分
ボーナスという日本語は英語の「bonus」からのきている外来語。意味はそのものズバリ臨時特別手当や株式の特別配当金である。でもその語源は「良い」を意味するラテン語「bonus(ボヌス)」でローマ神話の成功と収穫の神「Bonus Eventus(ボヌス・エヴェントス)」に由来するのだそうだ。
●江戸時代の日本のボーナスは「お仕着せ」の言葉の語源である「四季施」
じゃあ、なぜ「日本の伝統文化」などと言い出しているのでしょう? 海外文化をパクって起源を主張しているのかと思ったら、江戸時代に似たような風習があったという説明でした。
実は古くは江戸時代から日本でもこのボーナスともいえる風習は存在していた。江戸時代の武士の給与の中には「役職手当」として役高、役料、役金、役扶持、合力米、四季施といったものがあった。この「四季施(しきせ)」というのがボーナスに該当する。四季施とは主人が軽い身分の者に役料・役金の代わりに、春夏秋冬に務める上で必要な仕事着を支給すること。要は着物代だった。
四季施は「仕着せ」とも書き現在は「お仕着せ」という言葉として残っている。
●「四季施」をボーナスと言い張るのは無理筋では?
うーん、上記はどうなんでしょうね? ボーナスとみなして良いのやら。前日に書いた
ボーナスが貰えて当然…ではない 中小企業や海外のボーナス事情でも、フランスのプライムがボーナスに当たるかどうかといった話がありました。
このフランスのプライムは手当に近いとも言われていましたが、上記の「四季施」は完全に手当です。「役職手当」という言葉で出てきていますし、「四季施」にいたっては「必要な仕事着を支給する」という現物支給です。
これをボーナスだと言うのは、かなり無理があると思われます。
●「四季施」の説明を別サイトで確認
念の為に「四季施」を別のところでも確認。やはり現物支給です。
四季施とは - 歴史民俗用語 Weblio辞書
三省堂 大辞林
し きせ ] 【仕着せ・為▽着せ・四季施】
①主人が使用人に,その季節の衣服を与えること。また,その衣服。普通は,盆・暮れの二度。おしきせ。
②江戸時代,幕府が諸役人に時服を与えたこと。また,その衣服。おしきせ。
やっぱりボーナスとはだいぶイメージが違いますね。これで昔から日本にボーナスがあったというのは無茶ですわ…。
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