<教え子の論文盗用?福岡教育大学教育学部・榊原浩晃教授の経歴>という話を書いていましたが、前半に別の教授の話を追記。<福岡教育大学がアポなし出張旅費不正を認定 大竹晋吾教授は反論>、<4名の人とちゃんと面会を行っていたのに報告書には2名…なぜ?>、<大竹晋吾教授の専門はスクールリーダー教育や人材育成だった…>などの話を加えています。
冒頭に追記
2022/10/08追記:
●福岡教育大学がアポなし出張旅費不正を認定 大竹晋吾教授は反論
●4名の人とちゃんと面会を行っていたのに報告書には2名…なぜ?
2022/10/17追記:
●大竹晋吾教授の専門はスクールリーダー教育や人材育成だった… 【NEW】
次世代スクールリーダーのための「校長の専門職基準」 ( 牛渡 淳 (著), 元兼 正浩 (著), 大竹 晋吾 (著), 大野 裕己 (著), & 7 その他)


●福岡教育大学がアポなし出張旅費不正を認定 大竹晋吾教授は反論
2022/10/08追記:<福教大教授 出張旅費で不正 実態伴わない出張やうその報告書>(2022年10月07日 21時06分 NHK)という記事が出ていました。以前書いていた同じ福岡教育大学の話である<教え子の論文盗用?福岡教育大学教育学部・榊原浩晃教授の経歴>に追記して、全体タイトルを変更しています。
<宗像市にある国立大学の福岡教育大学によりますと大学院教育学研究科の48歳の教授が事前に面談の約束をせずに鹿児島県や熊本県などに行き、相手と会えずに帰宅するなど実態のない出張をしたほか、インタビューや資料収集をしたとうその内容を書いた出張報告書を提出して、旅費の支給を不正に受けていたことが調査でわかりました。
こうした不正は3年前からおととしにかけて4件確認され、旅費などとしてあわせて11万円あまりを研究費から支出させ、私的に流用していたということです>
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20221007/5010017706.html
NHKではお名前を報じていなかったものの、大学公式サイトの
研究費不正事案に関する調査結果及び再発防止について|国立大学法人 福岡教育大学 | University of Teacher Education Fukuoka.(2022/10/07)にあったPDF「調査結果の概要及び再発防止について」をを見ると、普通にお名前がありました。
<調査対象者 教職実践研究ユニット 大竹 晋吾 教授>
<出張実態が伴わないにも関わらず、虚偽の出張報告書を提出して、旅費の支給を不正に受けており、研究費の不正行為が4件発覚したと結論づけた>
https://www.fukuoka-edu.ac.jp/information/glb0i0000000ba47-att/glb0i0000000ba5s.pdf
NHKによると、調査委員会は「コロナ禍にアポイントを取ることなく出張することは重大な過失にあたる。また、目的地に赴いて調査をせずに帰宅する行為は単なる私的な旅行で研究費の目的外使用にあたる」と認定し、教授に対して旅費などを返還させるとともに懲戒処分などを検討中とのことで、あれ?と思ったんですよね。
「相手と会えずに帰宅するなど実態のない出張をした」というのは、ちょっと聞いたことがないケース。普通のカラ出張とは違う感じですね。どうも実際に現地に赴いたことは事実である模様。このため、大竹 晋吾 教授は「出張先まで行っているから、目的を果たせなくても大丈夫と思っていた」という反論があったようです。
<調査対象者は、相手方へのアポイント(面談の約束)を取ることなく「資料を届けるため」や「資料を入手するため」という目的の出張を繰り返した。メール又は郵便を活用すれば足りる場合にまでも、公的研究費を費やして、県外まで出張する理由について十分な説明がなかった。つまり、目的に対して適切な手段を講じる合理的な判断力が欠如していたことも要因のひとつと言える。
本来、出張申請は事前に行うものであり、またアポイントの存在を証明する資料の添付が令和2年6月から義務づけられているにも関わらず、それ以降も調査対象者が遵守していた形跡はなく、経理担当者とのやり取り、出張報告書の提出、ならびに、内部監査において虚偽表示を行い、事実を故意に隠蔽した。以上のように、虚偽申請及び虚偽表示が散見していた>
●4名の人とちゃんと面会を行っていたのに報告書には2名…なぜ?
アポなし出張旅費不正は1つ目のケース。2箇所に出張したので2件換算です。ともにアポ無しで出張先に赴き、移動中に連絡を取ろうと試みたものの連絡を取れることはなく、相手方に会うことが出来ないまま帰宅しています。調査委員会側は「出張実態が伴わなかった」と認定。以下のケース3も同じパターンです。
<本学では、搭乗券の半券の提出が義務づけられているため、福岡空港・成田空港間の移動は確認でき、宿泊証明証によりつくば市に宿泊していることは確認出来た。一方、相手方(事務局)の記録には、調査対象者によるアポイント及び参加の履歴は存在しなかった。さらに、調査対象者は、当日面会した職員名を明らかにしたが、相手方(事務局及び同職員)に確認したところ、当日同職員は出張のため不在であった>
一方、ケース2(令和2年 11 月 19 日大分市、令和2年 12 月2日大分市)は違うパターン。4名の関係者と面会を行っていたのに、報告書には2名の面会であったと事実と異なる記載。ちゃんと会っている人に会わなかったとするのは不思議だったのですが、これは分割して2回分に水増ししたという認定かもしれません。
<その後、令和2年 12 月2日分の出張報告書に、実際には会っていない2名の記載と、事実と異なる出張内容の報告を行った。これに関し、先方へ令和2年 12 月2日分の事実確認をしたところ、「面会した事実はない」という証言を得た。一方、調査対象者は面会したと主張し続けるものの、当日の行程や何処で面会したか等具体的な供述はなく、また裏付ける証拠も提出することはなかった>
あと、私的流用の認定ですが、具体的に何に使った…というのがわかっているわけではないようです。そもそも振り込まれたのは個人の口座。<別途資金管理を行っていないため、個人の資金と渾然一体となっており、個人の資金として支出できる状態になったことをもって私的流用があると判断した>という説明でした。
●大竹晋吾教授の専門はスクールリーダー教育や人材育成だった…
2022/10/17追記:大竹晋吾(オオタケ シンゴ)教授の話、前回、経歴まで調べる時間がなくてそのまま投稿したので、今回はそこらへんの話を。
教員総覧 - 大竹 晋吾で学歴、
KAKEN — 研究者をさがす | 大竹 晋吾 (30380661)で経歴がわかります。
学歴
1. 1999/04~2001/03 九州大学 人間・環境学研究科 発達・社会システム専攻 修士課程修了 教育(修士)
2. 2001/04~2004/03 九州大学 人間・環境学研究科 教育システム専攻 博士課程単位取得満期退学
3. 2008/03 (学位取得) 九州大学人間環境学府 博士(教育学)
経歴
2006年度: 新潟経営大学, 経営情報学部, 講師
2007年度 – 2008年度: 新潟経営大学, 経営情報学部, 准教授
2009年度: 福岡教育大学, 大学院・教育学研究科, 准教授
2010年度: 福岡教育大学, 准教授
2011年度: 福岡教育大学, 教育学研究科(研究院), 准教授
2011年度: 福岡教育大学, 大学院・教育学研究科, 准教授
2012年度: 福岡教育大学, 教育学部, 准教授
2015年度: 福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 教授
2018年度 – 2021年度: 福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 教授
教員総覧によると、専門分野は、教育学・教育経営学(学校経営)・スクールリーダー教育や人材育成。学校の先生を育成する先生みたいな感じです。単著ではありませんが、共著による書籍は多数あり、
次世代スクールリーダーのための「校長の専門職基準」 などの書籍を出していました。
次世代スクールリーダーのための「校長の専門職基準」 ( 牛渡 淳 (著), 元兼 正浩 (著), 大竹 晋吾 (著), 大野 裕己 (著), & 7 その他)


●福岡教育大学では氏名を発表せず 教育学部・榊原浩晃教授のことか?
2015/11/6:間違っていたらマズいのでその場合には削除か修正しますが、
福岡教育大学教育学部教授、教え子の卒業論文のほぼ全文を盗用は、榊原浩晃教授ではないか?と言われていました。福岡教育大学の資料を見ましたが、やはり名前は出ていませんでした。ただ、著書の記載があり、ここからわかりそうです。
・
国立大学法人福岡教育大学 研究活動の不正に係る調査報告書(概要) 平成27年11月5日 福岡教育大学
(2)調査対象論文
<本依頼文書で指摘のあった3論文(以下①~③)及び教授が過去に執筆した論文のうち,追加調査において,研究活動の不正に関する疑義が認められた2論文並びに著書1点(以下④~⑥)
① 出典:福岡教育大学紀要,第60号,第5分冊,55-69 (2011)※(以下,「論文I」という。)
② 出典:福岡教育大学紀要,第61号,第5分冊,45-56 (2012)※(以下,「論文II」という。)
③ 出典:福岡教育大学紀要,第62号,第5分冊,103-110 (2013)※ (以下,「論文III」という。)
④ 出典:福岡教育大学教育実践研究,第21号,127-133(2013)(以下,「論文IV」という。)
⑤ 出典:福岡教育大学紀要,第59号,第5分冊,45-56(2010)※(以下,「論文V」という。)
⑥
出典:共著「体育・スポーツ史にみる戦前と戦後」,道和書院,216-236,(2013), (以下,「著書」という>
体育・スポーツ史にみる戦前と戦後 (スポーツ研究叢書)
は、共著者がたくさんいます。ただ、
体育・スポーツ史にみる戦前と戦後 (道和書院)| 版元ドットコムで、榊原浩晃という方が福岡教育大学にいることは確認できました。
<
榊原浩晃(サカキバラヒロアキ)
福岡教育大学教育学部教授>
生年月日が不明であり、榊原浩晃教授が50代かどうかは確認できなかったのは残念でした。ただ、榊原浩晃教授で検索をかけると、ツイッターでも特定したと言っている方がいました。以下は、「福岡教育大学紀要 no.61, pp.45-56, 2012」。大学の資料でも「福岡教育大学紀要,第61号,第5分冊,45-56 (2012)」とありましたので、ピタリ一致。もう間違いなさそうですね。
和漢書にみる打球戯の記述に関する研究 : 平安時代および江戸時代の打毬(撃毬)をめぐる比較検討史論 - 文献詳細 - Ceek.jp Altmetrics<著者 榊原 浩晃 山田 理恵
出版者 福岡教育大学
雑誌 福岡教育大学紀要. 第5分冊, 芸術・保健体育・家政科編
巻号頁・発行日 no.61, pp.45-56, 2012>
●榊原浩晃教授の経歴・学歴・委員歴
経歴について。
KAKEN - 榊原 浩晃(50255220)を整理すると、以下の通り。シンプルです。
1999年度~2006年度 : 福岡教育大学 / 教育学部 / 助教授
2006年度~2013年度 : 福岡教育大学 / 教育学部 / 教授
榊原 浩晃 - 研究者 - researchmapですと、以前の所属もわかります。この
榊原 浩晃 - 研究者 - researchmapでは、学歴・委員歴も載っていました。
経歴
1993年 - 1997年 東京成徳大学人文学部 講師
1997年 - 1999年 福岡教育大学教育学部 講師
1999年 - 2001年 福岡教育大学教育学部 助教授
学歴
- 1992年 筑波大学 体育科学研究科 体育科学
- 1985年 筑波大学 体育専門学群 体育学
委員歴
1986年 - 2003年 イギリス教育史学会(History of Education Society) Oversea Member
1986年 - 2003年 日本体育学会 会員
1986年 - 2003年 スポーツ史学会 会員
1986年 - 2003年 日本スポーツ教育学会 会員
1995年 - 2003年 イギリススポーツ史学会(British Society of Sport History) Member
まだ処分未定で消されていない福岡教育大学のオフィシャルでも、取得学位は「博士(体育科学)(筑波大学)、 教育学修士(筑波大学)、 体育学士(筑波大学) 」とありました。
(
教員総覧より)
福岡教育大学はおそらく前職のときに書いた論文については調べていないと思われます。探したら、もう少し不正が見つかるかもしれませんね。(続報が出ていたので、
福岡教育大学・榊原浩晃教授を処分 5論文盗用で停職3ヵ月は妥当なのか?というのも別に書いています)
【本文中でリンクした投稿】
■
福岡教育大学・榊原浩晃教授を処分 5論文盗用で停職3ヵ月は妥当なのか? ■
福岡教育大学教育学部教授、教え子の卒業論文のほぼ全文を盗用【関連投稿】
■
ワクチンで自閉症になるという捏造論文のせいで麻疹が流行 ■
展覧会図録を論文流用、岡本哲志法政大教授の経歴 ブラタモリでもお馴染みの先生 ■
研究不正疑惑についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|