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イスラム国を育てたアメリカ フセイン・ビンラディンも米が援助


 テロに対する軍事攻撃などのやり方に問題があるという話をすると、反射的に「お花畑」だとか、「非現実的」だとかいった言葉が飛んできます。

 ただ、実際うまく行っていない部分があるのは事実で、それを無視してしまう方がよっぽど現実を見ていません。


●イスラム国を育てたアメリカ

 北野幸伯さんは"ある集団が強い勢力を持つには、「金」と「武器」が必要だ"として、以下のような過去のニュースを紹介していました。
パリ同時多発テロが起きるほどにIS膨張を許した戦犯は誰か?|DOL特別レポート|ダイヤモンド・オンライン  北野幸伯 [国際関係アナリスト] 2015年11月20日

 以下は、AFP-時事2013年9月21日付からの引用。「シリアの反体制派同士が、ケンカし、戦闘になったが和解した」という内容である(太線筆者、以下同じ)。
<シリア北部の町占拠、反体制派とアルカイダ系勢力 対立の背景
トルコとの国境沿いにあるシリア北部アレッポ(Aleppo)県の町、アザズ(Azaz)で18日に戦闘になったシリア反体制派「自由シリア軍(Free Syrian Army、FSA)」と国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力「イラク・レバントのイスラム国(ISlamic?State of Iraq and the Levant、ISIS)」が停戦に合意したと、イギリスを拠点とするNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatoryfor Human Rights)」が20日、明らかにした。>([AFP=時事])

 短いが、ISに関する「2つの重要な事実」(知らない人にとっては衝撃的な)を含んでいる。まず、ISは、13年9月時点で「アルカイダ系」であった。(その後、アルカイダから独立)。2つ目は、この時点で、ISはシリアのアサド政権と戦う「反体制派」(=反アサド派)に属していた。

(中略)11年にシリアで内戦が起こった時、米国はアサド現政権ではなく、「反アサド派」を支援した。その時のことを思い出していただきたい。

 米国は、「悪の独裁者アサド」「民主主義を求める善の反アサド派」という構図を、全世界で宣伝した。ところが、その「善の反アサド派」の中に、「アルカイダ系」の「IS」も入っていたのだ。つまり米国政府は、「最大の敵であるはずのアルカイダ系ISを含む勢力を、『善』と偽って支援していた」ことになる。

 中東で紛争が起きた場合、アルカイダ系の戦力が集まってくるというのは、シリアに限った話ではなかったと思います。そのアルカイダ系を排除して支援できていたか?はわからないわけですが、北野幸伯さんはアルカイダ系だったISIS(IS、イスラム国)にも流れていたと見ているみたいですね。
 アトワーン氏は「非公式の情報」と断っているが、6000億円以上の金、武器が「反アサド派」に提供され、その一部が(反アサド派にいた)ISに流れたとすれば、彼らが突然「勃興した理由」もわかる。

●フセイン大統領も米が援助していた

 ブレア英元首相はイラク戦争がISISの台頭に繋がった可能性を認めていましたが、上記は直接的にアメリカが支援していたかもしれないという話。

 事実関係はよくわからないんですが、後の敵になる勢力をアメリカが支援したというのは全く珍しい話でなく、むしろお決まりのパターンになっています。

 そもそもイラク戦争のときに排除されたフセイン大統領というのが、そういうパターンでした。
サッダーム・フセイン - Wikipedia

当時、反米国家イランの影響力が中東全域に波及することを恐れたロナルド・レーガン政権は、イラクを支援するため、まず1982年に議会との協議抜きでイラクを「テロ支援国家」のリストから削除した。1983年12月19日には、ドナルド・ラムズフェルドを特使としてイラクに派遣し、サッダームと90分におよぶ会談を行った。

1984年にはイラクと国交を回復し、1988年に至るまでサッダーム政権に総額297億ドルにも及ぶ巨額の兵器供給や、ソ連製武器情報の供与を条件に、米中央情報局による情報提供を行った。アメリカとの蜜月時代である。(中略)

1987年には国連で即時停戦を求める安保理決議が採択。1988年にイランは停戦決議を受け入れた。イラクはアメリカを含む国際社会の助けで辛くも勝利した形となった。その1年後にはホメイニーが死去し、湾岸諸国と欧米が危惧した「イスラーム革命の波及」は阻止された形になった。そして、後に残ったのは世界第4位の軍事大国と呼ばれるほど力をつけたイラクであった。

●ビンラディン司令官らもアメリカと協力関係

 このイラク戦争が起きた背景には、アメリカ同時多発テロ事件があります。
2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ事件が発生。同時テロ以降の合衆国は、アルカーイダを支援しているとしてサッダーム政権のイラクに強硬姿勢を取るようになった。(中略)

2003年3月20日、アメリカ合衆国大統領ブッシュは予告どおりイラクが大量破壊兵器を廃棄せず保有し続けているという大義名分をかかげて、国連安保理決議1441を根拠としてイラク戦争を開始。攻撃はアメリカ軍が主力であり、イギリス軍もこれに加わった。

 実は、このアメリカ同時多発テロ事件の首謀者とされるビンラディン司令官も、怪しいところがあります。彼に直接というわけではないかもしれませんが、彼の属するグループに対して、アメリカへの援助があった時期がありました。(以下は改行を変更)
ウサーマ・ビン・ラーディン - Wikipedia

1979年、ソビエト軍のアフガニスタン侵攻が起こると、サウード家は、アフガニスタンのムスリムの抵抗を積極的に支援することに決め、王室に近かったラーディン家に支援を要請した。(中略)同年のイラン革命の進展に強い影響を受けたウサーマ(引用者注:ビンラディンのこと)は、アブドゥッラー・アッザームの誘いで、アフガニスタンでソビエト軍と戦うことを決意、パキスタンのペシャーワルに向かう。駐アフガニスタン・サウジ王国公式代表に任命され、アフガンゲリラ諸派とともにムジャーヒディーン(引用者注:ジハードに参加する戦士のこと)となった。(中略)

1989年まではサイクローン作戦を通じウサーマらムジャーヒディーンはアメリカの中央情報局(CIA)の援助を受けたが、ムジャーヒディーンの軍事訓練はムハンマド・ジア=ウル=ハク政権のパキスタンが担い、ISIとパキスタン陸軍が指導した。

 今回の話はイラク戦争にちょっと触れたのを除くと、支援に関するもので、空爆などの軍事攻撃そのものがメインではないのですけど、こちらもまた問題を含んでいます。

 本当はそっちの話を先に下書きしていたんですが、とりあえず、今回の話を最初に説明していた方が流れがわかりやすいだろうということで、優先しました。

 続きは明日以降のどこかで投稿します。 → テロリストを生むものは何か? 空爆・排外主義・人種差別など


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