同業者のライバル企業に学ぶというのは、誰でも思いつくものの、盲点となっていそうなのが、全然別の業界の成功事例に学ぶこと。むしろこうした異業種に学ぶことの方が重要だという考え方もあります。(2015/11/22)
2015/11/22:
●ライバルではなく異業種の会社の名前ばかり出てくる社長
●異業種に手を出しまくって成功のイーロン・マスク氏のような例も
●同業者のライバル企業の真似するな 異業種の成功事例に学べ
●同業他社に学ぶのは普通、異業種の場合は盲点なのでライバルとの差に
●ライバルではなく異業種の会社の名前ばかり出てくる社長
2015/11/22:最近あまり記事が出ていませんが、リブセンスの村上太一社長がいろんな記事に出ているときに読んでいて気づいたのが、他社のビジネスにすごく興味を持っているということです。いろんな会社の名前がポンポン出てくるんですわ。
リブセンスはアルバイトや就職といったところが主戦場であり、
マッハバイト(旧ジョブセンス)、
ジョブセンスリンク、
転職会議は、そういったサービスです。ところが、それとは全然関係なさそうなピクシブの話がぽんと出てくるんですよ。
例えば、
“代名詞になるようなサービス”を生み出していきたい--村上太一・リブセンス社長 | 東洋経済オンライン(2012年01月19日)での、「世界に出て行くことは意識されていますか」という質問への回答では、以下のようなことを言っています。
「ネットサービスというものは、日本でいいものを作れば自然と国境を越えていくと思うんですよね。特に見ただけで理解できるような非言語系のサービスは自然と世界に広がっていきます。
たとえば「ピクシブ」という日本のイラスト共有サイトは、フランスや台湾でよく使われています。ユーチューブにアップされている海外の動画やCMなども見ているだけで面白い。言葉を介さないサービスには注目しています。
今の当社のサービスは言語系なので海外を意識したものではありませんが、今後世界でやっていくのであれば、やはり非言語系のサービスが柱になっていくでしょう。“文化としてつねにあるもののネット化”のようなサービスになるとは思います」
この「非言語系のサービス」という視点はおもしろいと思って、最初これをメインで書くつもりでいました。ただ、検索すると、他の記事は全然なくって話を広げられそうにないために断念。で、異業種というテーマの話にしました。
私が覚えているものだけですので有名どころだけになってしまいますが、村上太一社長は、食べログとか、クックパッドとかの話をしていましたね。ちなみにお小遣い稼ぎサイトのECナビの人とはお知り合いだそう。正直ECナビはあまり魅力的なサービスだと思わないですけどね。
●異業種に手を出しまくって成功のイーロン・マスク氏のような例も
いろいろな情報を集めるようにしていると実際どこかのインタビューでおっしゃっていましたが、相当いろいろなものを読まれているんでしょうね。
上場最年少社長の「無料で儲ける秘密」【2】 -対談:リブセンス社長 村上太一×田原総一朗:PRESIDENT Online(PRESIDENT 2013年8月12日号)でも異業種の会社の名前が出てきました。
そして、ここで名前が出てきたイーロン・マスクさんはテスラで有名ですけど、実際にいろいろな事業をやっている…という方です。異業種に手を出しまくって、しかも成功しているというちょっと違った事例ですね。
【田原】まったく別の事業を展開する可能性もありますか。
【村上】はい。たとえばですが、宇宙エレベーターとか、太陽光エネルギーとか、未来にはいまとは違う別のものがあたりまえになっているはず。そういうものをぜひつくってみたいです。
【田原】堀江貴文がロケットをやっているけど、ああいうのは興味ない?
【村上】興味あります。スペースXという会社のイーロン・マスクさんをご存じですか。彼はロケット開発や電気自動車事業を次々に手がけています。ああいうのはわくわくします。(中略)
【田原】村上さんにとって、幸せって何ですか。たとえば京セラ創業者の稲盛和夫さんは、感謝されることが幸せだと言っています。
【村上】その理念には共感します。私も人を幸せにすることによって感じる幸せを最大化していきたいです。(中略)
【田原】僕は、いまになって資本主義の概念が変わろうとしていると思う。これまで経営というのは、まず規模を大きくするとか、売り上げを伸ばすことを目標としてきたでしょう。だけど最近の経営者は、違いますよね。
【村上】ビジネスって、社会を最適化する1番のものじゃないかと思います。濁った水をきれいな水に変える浄化剤を提供する日本ポリグルという会社があります。その会社の会長がソマリアに寄付で浄水装置をつくったのですが、1年後にいくと、蛇口が壊れていたりしてうまくいかなかったそうです。そこで寄付じゃなくビジネスにしたところ、警備する人や売り歩く人が現れて、普及していったとか。ボランティアを否定するつもりはありませんが、ビジネスにはそうやって社会にインパクトを与えて最適化していく力がある。私はそこに面白みを感じます。
最後の話は私の理念といっしょ。私は寄付は好きではなく、本当にすごいのはビジネスで貢献することという考え方。これは別にソーシャルビジネスに限らない話ですね。そもそも誰かの役に立たないビジネスってのがおかしい話で、社会貢献というのはボランティアや寄付だけではなく、ビジネスでもできなくてはいけません。
●同業者のライバル企業の真似するな 異業種の成功事例に学べ
実はリブセンスは最近業績が低下しておりうまく活かせていない感じなのですけど、同業種ではなく異業種の成功事例を真似るべきだという考え方を以前紹介したことがあった気がします。ただ、検索しても見つからず。どこで書いたか忘れちゃいました。仕方がないので、それっぽい別記事を探してきました。
熾烈な競争のある中で人気になっている歯科医院・小野歯科医院がモデルとしたのは、何とトヨタ、ディズニーランド、飲食チェーンだと言います。これはおもしろそうだと思いました…が、上記の記事は期待に反してあっさりでした。
「同業種からというより、異業種からのヒントの方が参考になることが多いよう に思います。ビクトリア調でいこうと思ったのは、ディズニーランドにヒントを得ました。意外性がありながら多くの人に受け入れられるものは何か、と考えて のことです。それから、院内の導線やコスト管理はトヨタをモデルに、患者さんとのコミュニケーションなどに関しては成功している飲食チェーンを参考にしま した」(小野院長、
Vol.15 成功モデルは異業種に学べ | 起業・会社設立ならドリームゲート - ベンチャー・起業家支援サイトより)
●同業他社に学ぶのは普通、異業種の場合は盲点なのでライバルとの差に
物足りなかったので、別の話も探しました。
異業種に学ぶビジネスモデル (日経ビジネス人文庫)
のアマゾンレビューでは、経営者は、日々の業務に追われて近視眼的になってしまいがちであることをまず指摘。
その上で、異業種のビジネスモデルを学ぶ事によって行き詰った会社の業績を再生させたり、ライバル企業に打ち勝つ事ができる、と書かれていました。この書籍は、そうした方法や事例をまとめたものみたいです。
成功している同業他社に学ぶというのは、言われてなくてもやっています。有名なリーダーとフォロワーの戦略の考え方なんかもそうでしょうね。でも、全然関係ない異業種がヒントになるということは、盲点になっているのかもしれません。
【関連投稿】
■
会社経営のヒントになる成功事例 商品が売れないお店は縁を切れ ■
倒産企業の特徴 社員のリストラを躊躇する会社・高齢社長・人情に弱い社長 ■
残り物には福がある? 逆張りでカセットテープ会社が過去最高の生産数に ■
なぜ安売りしている企業が高収益企業になるのか? 回転率が鍵 ■
寡占市場の具体的な例20 ゲーム機・携帯電話・ビール・航空機など ■
ビジネス・仕事・就活・経済についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|