ボーナスの話をまとめ。<ボーナスのない会社はやめろ!親世代と認識のギャップなどで激論>、<ボーナス重視派の盲点 「給料より不安定」と「離職リスク増大」>、<急にボーナスが出ない…はアリなのか?経営者への擁護多いが…>などをまとめています。
●ボーナスのない会社はやめろ!親世代と認識のギャップなどで激論
2015/11/23;うちはタイトルで「激論」としましたが、書き込んだ本人は悩んでいる状態であり、親と激しく争っている雰囲気ではありません。
ボーナスのない会社はやめた方がいいですか? 親や親戚は「将来困る」と言うけれど キャリコネ 2015年10月29日 10時30分 (2015年11月2日 18時31分 更新) によると、以下のような状況でした。
<女性向け掲示板のガールズちゃんねるに、こんな質問が載っていました。相談者は就職活動中の学生。春から何十社も受けて、やっとひとつの会社に内定がもらえそうですが、周囲から反対されていて悩んでいるのだそうです。
その理由は、面接で「若い会社なので賞与は期待しないでほしい」と言われたため。自分としてはやりたい仕事だし、働く環境もよさそうなので「まあしょうがないかな」と思っていたのですが、親や親戚は違う意見です。
「ボーナスがない会社なんてやめとけ! 将来困る!」
「就職浪人してでもボーナスのある会社に入れ!」>
じゃあ、激論となったのは誰か?と言うと、質問への回答者たちなんですよね。以下のように親世代に賛同している方がいる一方、これに反対する人もいて、「親や親戚世代はボーナスありが当たり前なんだろうね」と、呆れたようなコメントも見られたそうです。価値観が対立している様子が見受けられました。
「絶対辞めた方がいいです。貯金するためにもボーナスが必要です。ボーナスないと後々後悔するよ」
「転職してボーナスの有り難みがわかったよ。今までよくボーナスなしで働いてたな、と。時間の無駄だったと思う」
私が正論だと思ったのはどちらかと言うと、この反対派の方。ボーナスはなくても「月々の給料でトータルいくら貰えるのか」が大事という主張であり、これは正論だと感じました。
ボーナスがない会社はそもそも給料が安い場合が多いというのは、一応、事実でしょう。大企業は中小企業よりボーナスを貰える確率が高いですが、給料そのものも高いです。加えて言えば、ボーナスは給料を基準として支給月数を決めるので、ボーナスも大企業が高くなります。また、支給月数自体も大企業の方が多くなりやすいです。差が出まくります。
ただし、<外資系企業にボーナスはない?ボーナスは日本型企業の特徴という説>(
外資系金融機関ではボーナス支給日は退職の日 貰えるものは貰っとけにまとめ)でやったように、むしろ高給取りなイメージのある外資系では日本型のボーナスがないと言われているんですよね。さらにその投稿では触れなかったものの、最近日本でもボーナスのない年棒制を採用する企業が増えているんだそうです。
ですので、ボーナスがない企業は年収も低い可能性が高いものの、そうでない可能性もあるため一概には言えず、ボーナスの有無は本質を見据えた話ではないと言えるでしょう。
●ボーナス重視派の盲点 「給料より不安定」と「離職リスク増大」
また、「でも賞与って今は出ても、そのうち出なくなる可能性もあるから。それだけで判断は危なくないですか」「急に減ったり、なくなったりする会社もあるからね。うちの旦那がそう」という指摘もありました。
ボーナスの使い道、高額のときほど要注意な理由 ボーナス払いのリスクなどなどでさんざん注意したように、ボーナスというのは安定的なものではなく、かなり変動します。
「ボーナスがない」と断言されている企業にボーナスができることはあまりないと思いますが、逆ならかなりあり得ます。あてにしていたボーナスが突然出ないというパターンです。ですので、給料+ボーナスで考えるだけでなく、安定性の高い給料の方を給料よりやや重視した方が良いかもしれません。
他にもボーナス重視の盲点はあります。実を言うと、私が真っ先に気になったのは、全然違う方向性の話でした。注目したのは、「春から何十社も受けて、やっとひとつの会社に内定」という部分です。最近は売り手市場になったと言われていますが、もちろん苦労される方もいらっしゃいます。
そういう方がやっと受かったところ、しかも希望する仕事を蹴って就職浪人する…という選択肢を勧めるというのは、ボーナスうんぬん以前の問題なような気もします。記事では「浪人して成功する保証もないですし」とちょっと書いていましたが、抜き出されていたコメントでは意外にそういうものはありませんでした。ただ、これは大事だと思いますよ。
もっと以前の買い手市場、就職氷河期だった時代の分析において、就職率が低い世代は離職率についても他の世代より高いということが指摘されていました。そこで採用されていた離職率も高い理由は、「もともと希望しない職場に我慢して入ったために離職する可能性も高い」というものでした。
私は希望の仕事というのにこわだりすぎるのも不幸になる…と考えてはいるものの、この方の場合は唯一の内定が「やりたい仕事」だというのです。でしたら、そちらを普通にそのまま優先された方が良いと思ったんですよね。
●急にボーナスが出ない…はアリなのか?経営者への擁護多いが…
2015/11/28:ここから、<急にボーナスが出ない…はアリなのか?社員の満足度を下げるやり方はもったいない>というタイトルで書いていた投稿をまとめ。Q&Aサイトにあった「急にボーナスが出ない」と言う話をネタにした記事の話です。
これは、
「夏のボーナス出ない」なんて、急に言われても納得できない! : J-CAST会社ウォッチ(2012/7/18 12:20)というタイトル。このため、てっきりボーナスが出ないなんてあり得ない!というところから怒っているのかと思ったら、ボーナスが「必ず出るものではない」ということは知っているという話でした。
ということで、焦点は「急に」というところだったんですが、質問サイトらしく質問を理解していない方が出ています。「(ボーナスを)出そうと思えば赤きって(商売が赤字)でも出せるんですよ。…みんなそんな事情知らないから、貰えるのが当たり前(なんて勝手なことを言う)」などと回答している人がいました。
ただ、回答でもなるほどと思ったところはあり、"6月末で帳簿を締めてから、ボーナスが出せるかどうか検討すれば、7月10日に通知するのは「特段問題ある日にちじゃない」(yoichi001さん)という指摘"です。ある程度算出に時間がかかるのは確かでしょう。また、一方で、質問者に同情する意見も見られました。
「気の毒なくらい低レベルの経営者だなと感じてしまいます」(ojisan-manさん)
「社長名で今回ボーナスがなくなった旨についての説明なり、謝罪の言葉なりが文書であってもいいと思います。それで損するわけでもないのに、そういう手間を省くのですから、ちょっと経営者としての資質を疑います」(daibutu_puririnさん)
記事では、"ボーナスなど出ないのが当たり前の人たちからは、「出るときに知らせてくれればいいことで、『出ないから謝れ!』なんて贅沢な話」という反応もあるのではないでしょうか"といった調子で、上記のような意見に批判的なのかな?という感じもしました。しかし、私はこういうコミュニケーションの問題はたいへん大事だと思います。
●ボーナスなのに逆効果!社員の満足度を下げるやり方はもったいない
なぜか?と言うと、ボーナスは社員の満足度を高めることも狙って支払われるもののためです。「ボーナスがない」という時点で、この効果は期待できないわけですが、わざわざ社員の満足度を著しく下げるようなやり方をするのは馬鹿げています。早めにボーナスがないことがあり得ることを説明するなどして、ショックを和らげるようにした方が良いでしょう。
同時に言えるのは、「ボーナスが出るのが当たり前」という状況もまた、社員の満足度を高める効果としては不十分だということです。「ボーナスが貰えるだけありがたいと思え」といった態度だと反感を買うのでまたマイナスになるのですが、ボーナス支給の効果が薄まらないような何らかの工夫も必要でしょう。もったいないことです。
なお、質問者の方は店長だそうで、"「部下をやる気にさせるのも辞めてしまうのも自分次第」と考えて職場の説明をするつもりだ"としていました。うまく学んでますね。そして、本来、これが経営者に必要な姿勢なんですよ。「社員をやる気にさせるのも辞めてしまうのも経営者次第」なんですから…。
あと、質問への回答を見ていて思ったのは、会社側に都合の良い意見と社員側に都合の良い意見で、極端に分かれてしまうのかな?というところ。本来、両方の立場で考えるべきですね。特に会社のやり方を肯定しすぎてしまうのは、ブラック企業化に繋がってしまうために、社畜のようにあまりにもものわかりが良すぎるのは問題があると思います。
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