本当は
トヨタが握り潰す?豊田家の豊田理彰氏、就活女子大生に肉体関係要求し訴訟へを書いたときに、いっしょに書いておこうと思ったのに、忘れていました。この事件で思い出したのが、北米トヨタ自動車セクハラ訴訟の問題です。トヨタの社風的なものを感じられる良い過去の例だと思われます。
2021/02/14(最初に追記):
●男社会のトヨタが女性差別発言に「トヨタの価値観と異なっており遺憾」
●男社会のトヨタが女性差別発言に「トヨタの価値観と異なっており遺憾」
2021/02/14:冒頭で書いているようにもともとこの投稿は、
女子大生には謝罪しない!アイシンAW、豊田理彰氏の性行為要求問題で宣言などで書いていたトヨタ系アイシンAWで豊田家創業者一族が起こした女性問題から思い出した…という、過去のトヨタのセクハラ事件の話でした。
ただ、別件で再びこの事件のことを思い出してしまったので再投稿。五輪の最高位のスポンサーであるトヨタ自動車が、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと発言したことを巡り、「トヨタが大切にしてきた価値観とは異なっており、誠に遺憾」とする豊田章男社長のコメントを発表していたためです。
<社長コメントは、決算会見で長田准執行役員が代読した。長田氏は、コメントを出すにあたり、「(森会長の発言に対して)社内でも議論を重ねてきた。その上で、トヨタが何を大切にしているのか、世界をどのようにみているのか、皆様に正しく理解してもらうためには、ここで沈黙してはいけないと判断した」と経緯を説明した>
(
森会長の発言、トヨタの価値観とは異なり誠に遺憾=トヨタ社長 | ロイターより)
トヨタのこのコメントには
はてなブックマークで「批判が弱い」「口だけでなくスポンサーを降りると言うべき」といった趣旨のネガティブな反応が多かったです。ただ、政府や与党・自民党からは露骨な擁護コメントもしくは実質的な擁護コメントばかりでしたので、政治家らと比較すると悪くない対応ではないかと感じてしまいました。
一方、「トヨタなんて、ガッツリ男社会だもんね」という別の反応については、「私もそう思う」と同意。他にあった「トヨタはこういう会社ですけどね」というのは、「トヨタの役員は男性だらけ」という意味だったようですが、アイシンAWやこのページの北米トヨタ事件こそが私的には「男社会トヨタ」というイメージ。これらの事件から年数が経ちましたから、今は変わってきていると良いのですけど…。
…と書いて終わろうとしてから、ギリギリで思い出せましたわ。うっかり忘れてしまうところでしたが、最近でも、
トヨタ公式がなぜか女性にケンカ売る「やっぱり運転苦手?」とツイッターにアンケート投稿して炎上というのを書いていたんでした。やっぱり男性中心主義で女性蔑視というトヨタの社風はあんまり変わっていないみたいですね。
●巨額の損害賠償を求めた北米トヨタ自動車セクハラ訴訟事件とは?
2015/11/28:さて、北米トヨタ自動車セクハラ訴訟事件の話。
- Wikipediaでは、2006年(平成18年)、北米トヨタ自動車で社長アシスタントを務めていた日本人女性(46歳)が、前年に同社社長(当時)大高英昭(65歳)からセクシャルハラスメント(セクハラ)を受けたとして、同社や同社長などを相手取って総額1億9,000万ドルの損害賠償請求訴訟を起こした事件と説明していました。
<この事件は、2006年5月3日付けのアメリカ、ニューズデー紙が報道し、次いで各種メディアが報道して知られるようになった。内容は、46歳の日本人女性が、北米トヨタ自動車で社長アシスタントを務めていた2005年秋、同社の社長兼CEO(当時)大高英昭から、出張先のホテルの部屋や公園で体を触られるなどのセクハラ行為を受けたとして、訴訟を起こしたというものであった。この前月、北米トヨタは、他の自動車メーカーを圧倒する、前年同月比9%増という史上最大の販売増を記録したばかりであった。
この日本人女性は2006年5月1日、同社長と北米トヨタ自動車、及び日本のトヨタ自動車を相手取り、自らの経歴の毀損に対する補償 4,000万ドルと、懲罰的損害賠償 1億5,000万ドルの総額1億9,000万ドルの支払いを求める訴訟を、ニューヨーク州の裁判所で起こしていた>
●トヨタ擁護が多かった当時の反応 多額の和解金支払いにも疑問?
この事件は、当時結構「トヨタは嵌められた」みたいな陰謀論的な擁護が多かったように思います。理由はもともと女性蔑視的な人が多かった、ファンが多いトヨタだから、アメリカの日本企業いじめのイメージが強いなど、いろいろと考えられそうです。また、金額がでかすぎるというのも、疑いを呼んだのかもしれません。私もなぜこんな巨額になるのか不思議に思いました。
ただ、とりあえず、Wikipediaによれば、"事件自体は、同年8月4日にトヨタ側と女性とが和解して終了した。女性は、この和解によって巨額の和解金を手にしたとされるが、和解の内容は公表されていない"とのこと。実際にいくら貰ったかは不明です。
今探すとあまり擁護的な意見は上位にありません。上位で出た以下の記事もけちょんけちょんに書いています。で、この記事でなぜ巨額だったかや、アメリカの日本企業いじめではないことがわかりました。アメリカ企業でも巨額の賠償金ってのはもともとあったようなのです。
驕る北米トヨタ「セクハラ訴訟」の重症度:FACTA online(2006年7月号 BUSINESS)では、<米国のセクハラ訴訟では、企業側が敗訴するケースがほとんどで、大概はイメージダウンを恐れ、多額の和解金支払いで矛を収める。そうした事実上の企業側の敗訴が少なくない>と書いていました。
ああ、あと、反発が多かった理由としては、ゲスであり、これ自体が女性差別的なものを感じるのですすが、女性の年齢が高めだったというのもあるかもしれません。私は年齢や容姿はこだわらなくて良いとは思うものの、FACTAによると、"40代にはとても見えない美貌が評判"だったとありましたので、紹介しておきます。また、"97年にトヨタ・テクニカルセンター(ミシガン州)に就職して、実力を発揮し、02年には北米トヨタのニューヨークオフィスの企画部門に登用され、05年9月に大高社長の秘書に抜擢された"ということで、才色兼備でした。
●真にトヨタが問題だったのは対応…トラブル把握も放置し黙認状態に
それから、内容が悪質で具体的であるといった話も紹介しておきましょう。以下のような感じ。
▽ワシントンへ出張した際、宿泊先のホテルで社長は女性社員の部屋に行ってもいいか、それとも女性社員に自分の部屋へ来るかと性交渉を迫った。
▽ニューヨーク市内の公園で、社長はキスを求めてきた。
▽社長のデトロイト出張への同行を拒んだところ、社長は幹部社員に女性社員の分もホテルを予約するよう命令した。
▽女性社員が上級副社長に相談したところ、「
当事者間で話し合うように」とだけ言われ、会社は誠実に対応しなかった。
"トヨタの対応もお粗末だった"というのは、たぶん「当事者間で話し合うように」ということですね。確かに最悪です。セクハラ問題を認めたくない人でも、これはパワハラやいじめ問題で考えればわかるでしょう。いじめ被害者をいじめ加害者と話し合わせて解決しようといった内容の、トヨタの対応は大問題です。
また、相談があったということは、この時点でトヨタがトラブルを把握していたということでもあります。これはたいへん重要。セクハラの訴えが嘘という可能性はもちろんあるのですが、セクハラの事実があるかどうかは調査しないとわかりません。ですので、「当事者間で話し合うように」はあり得ず、この時点で調査を行うべきでした。
セクハラを訴えているのに会社側が調査せずに「当事者間で話し合うように」という事実上の無視といえる行為を行ったのは、セクハラの黙認・容認に等しく、女性社員に当人がセクハラだと考えている行為を受け入れろと言っているようなもの。トヨタの対応に問題があったのは、間違いありません。
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