2020/06/24:
●蚊よりかゆいヌカカ、スケベ虫・エッチ虫という名前の由来は?
●日本でヌカカが近年増えている…わけではない可能性も指摘
●蚊よりかゆいヌカカ、スケベ虫・エッチ虫という名前の由来は?
2020/06/24:鳥取県米子市や鹿児島県奄美大島などの一部地域で近年、「干拓虫」や「スケベ虫」などの通称で呼ばれる虫の被害が増えてきているとのこと。「スケベ虫」という名前は痛烈なインパクトがありますね。ハエの仲間で正式には「ヌカカ」というそうですが、「スケベ虫」がすごすぎます。
体長1~2ミリというかなり小さな虫であるため、網戸を簡単にすり抜けてしまうそうです。鹿児島大学国際島嶼教育研究センターによると、県内の奄美大島や加計呂麻島で確認されているのはヌカカの一種でトクナガクロヌカカの亜種。島では、小さくて気付かぬうちに衣服の下に潜り込むことから、「スケベ虫」「エッチ虫」などと呼ばれているといいます。
ただ、かまれると赤くなり、人によってはかゆみや腫れが1週間以上続くということで、おもしろい虫では済まず、普通にやっかいな虫です。鹿児島県瀬戸内町の70代女性はその被害について「蚊よりかゆくて長く症状が続く。耳の中が化膿(かのう)して入院した人もいる」と語っていました。
また、「かまれたときには気付かず、翌日になってかゆみが出る」と証言する人も。3月末から5月初旬が発生のピークで、住民たちは耳に綿を詰めたり、風呂敷を頭にかぶったりして外出するといい、発生時期に島外に避難する人までいると言われていました。
(猛烈なかゆみ、網戸すり抜ける「スケベ虫」被害増加 産経ニュース / 2020年6月19日 8時1分より)
https://news.infoseek.co.jp/article/sankein_prm2006190003/
●日本でヌカカが近年増えている…わけではない可能性も指摘
前述の地域以外でもヌカカは増えており、沖縄県の久米島では近年、ヌカカの活動範囲が広がり、観光客に被害が出るようになったとのこと。こちらの発生時期は2~5月とやや異なります。アーサ(ヒトエグサ)を採るときに被害に遭うことから地元では「アーサ虫」と呼ばれているそうです。
もう一つ最初に地域名が書かれていた鳥取県西部の米子市弓浜地区の方では、毎年5、6月に最盛期。同市では、干拓工事が行われた湖・中海(なかうみ)側で多く見られることから「干拓虫」の通称で呼ばれてきたとのこと。地域ごとにいろいろな名前で呼ばれていますね。
米子市内ではトクナガクロヌカカとイソヌカカの2種類が確認され、吸血するのは雌と判明。朝夕や雨上がりの無風の日に多く飛び回る傾向があり、荒廃農地などに幼虫が生息していることも分かりました。米子高専の調査によると、2020年は前年に比べてやや発生数が多いといいます。
ただ、鹿児島大学国際島嶼教育研究センターの大塚靖准教授(衛生動物学)はヌカカの被害が増えてきている状況について、「昔から地域それぞれの呼び名で、季節の虫として住民を悩ませてきた。各地の事例が報告されてきたことで『ヌカカ』被害として認知され、被害を訴える人が増えているのではないか」と推察していました。
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