本当の理由が言えない子宮頸がんワクチンの副作用の難しさの続き。まさかここに繋がるとは…と、驚いてしまった話についてです。こういう疑似科学的な話は、「放射能」騒ぎなどの左翼じみたところとも親和性があるのですけど、右派の方がこの手の話は多いですからね。最近も親学というトンデモ主張が、政治や宗教の話と繋がっていたと知ってびっくりしました。
(関連:
保守派と密接な親学と高橋史朗 親学推進議員連盟は安倍首相など超豪華)
冒頭に追記
●中絶禁止のアメリカ最高裁判事、なぜか避妊具の違法化も主張する 【NEW】
●中絶禁止のアメリカ最高裁判事、なぜか避妊具の違法化も主張する
2022/06/26追記:
米連邦最高裁、人工中絶権の合憲性認めず 重要判決を半世紀ぶりに覆す - BBCニュース(2022年6月25日)はタイトルの通り、人工中絶にかかわる話です。ところが、この話は一見なんの関係もなさそうな「同性愛禁止」といった主張にも関係してきていました。
なぜ中絶禁止が同性愛差別につながってしまったのか?と言うと、どちらも右派の主張であるため。今回の中絶禁止判決でも、右派がそのまま全員中絶禁止に賛成しました。<保守派判事6人とリベラル派判事3人の思想的な違いがそのまま反映されたものとなった>と解説されています。
そして、最も驚くべきなのは、保守派のクラレンス・トーマス判事が、中絶権の見直しに加えて今後は、避妊具の使用や同性愛行為、同性婚などの合法性を認めた過去の判例を見直すべきだと書いていたこと。世界で激論中の同性婚だけでなく、避妊具の使用や同性愛行為まで禁止しようというのですから、気が狂っています。
前述の通り、右派の同性愛嫌いは想像できたものの、避妊具の使用禁止への繋がりはよくわかりませんでした。とりあえず、連想したのは、このページで書いていたキリスト教系右派の世界平和統一家庭連合(統一教会)の純潔思想。同性愛嫌いはキリスト教関係であり、避妊具でも似たようななものがあるんですかね? 謎でした。
●子宮頸がんワクチン接種に反対する世界日報、保守的な思想を推進
2015/12/4:この話は今回出てこないだろうと考えていて、補足的に別でやろうと思っていたのですが、何と医療関係の記事でも世界日報の話が出てきました。この記事の前に私が先に確認していたのはWikipediaであり、
世界日報 (日本) - Wikipedia(最終更新 2015年8月24日 (月) 14:18)には、以下のような記述がありました。
<中高生に対する子宮頸がん予防ワクチン接種推進に反対し性交渉を控えさせる教育を主張するなど、保守的な道徳・倫理観を称揚する紙面作りがなされている>
一方、医療関係の記事で出てきて驚いたというのは、
子宮頸がんワクチン薬害説にサイエンスはあるか 日本発「薬害騒動」の真相(中篇) WEDGE Infinity(ウェッジ)(2015年10月21日(Wed) 村中璃子 (医師・ジャーナリスト))という記事。
<少女たちを苦しめるものの「正体不明さ」に乗りたがる大人たちは他にもいる。
例えば、昨年の線維筋痛症学会では、「世界日報」の腕章をつけた記者が最前列で写真を撮るなど目立つ行動をとっていた。(中略)国子宮頸がんワクチン被害者連絡会神奈川県支部は、今年8月30日、日本ホメオパシー医学協会から講師を招いて勉強会を行っている>
●世界日報は統一教会と関係が疑われた有名な右派系新聞
上記の省略部分には、統一協会との関係が深いと報じられているという話がありました。
韓国統一教会と政治家 安倍晋三、麻生太郎、鳩山由紀夫、中曽根康弘、ジョージ・ブッシュなどで書いたように、韓国発の統一教会は安倍首相と特に仲が良いなど、日本の保守派にも広く関係しています。
例えば、先にリンクした世界日報のウィキペディアでは、初っ端から「日本の世界日報社により発行される1975年創刊の保守系新聞」と説明。発行社は世界日報社で、初代会長の久保木修己さんは「世界基督教統一神霊協会(統一教会)」であるといいます。明らかに世界平和統一家庭連合(統一教会)と関係していました。
また、初代会長の久保木修己さんは「国際勝共連合」の会長を兼任していました。この「国際勝共連合というのがまた右派系の団体として有名で、多くの右派・自民党議員とのつながりで知られていた団体です。ウィキペディアでは、その他に、以下のような説明がありました。右派・産経新聞の名前も出てきます。
<韓国の全国紙『世界日報』や、統一教会傘下の「ニューズ・ワールド・コミュニケーションズ」社が発行する『ワシントン・タイムズ』紙(『ワシントン・ポスト』とは全く無関係である)と提携している。
世界日報読者向けに1982年(昭和58年)5月18日に設立された世日クラブというものがあり、講演会を行っている。そこでは八木秀次や高橋史朗、小林正、中西輝政、櫻井よしこなどの著名な保守系の評論家らも壇上に上がっている。高橋とのつながりからか、森昭雄の講演まで行われている。
なお、日本では1946年-1948年に同名の新聞「世界日報」が存在した。この新聞は、題号を「世界経済新聞」(1948年10月1日 - 1950年2月28日)、「夕刊世界経済新聞」(1950年3月1日 - 12月31日)と改めた後、1951年に産業経済新聞(現・産経新聞)に紙面統合されて終刊した。題字と地紋は現・世界日報が同一のものを使用している>
●統一教会も当然子宮頸がんワクチン接種反対 純潔教育推進に利用?
検索すると、統一教会自身もはっきり反対しているのを発見。
やや日刊カルト新聞: 統一教会の女性連合幹部が正体隠して中高生に“純潔”性教育(後編)(2014年8月15日金曜日)では、以下のような記述が見られます。
<統一教会機関紙の世界日報では度々自己抑制教育(純潔教育)の記事が掲載されている。教団関連団体主催の純潔デモ“純潔ラリー”では、二世信者などを多数動員して「子宮頸がんワクチン無料化よりも性倫理教育の徹底を!」などと訴えるデモ行進を全国各地で展開している。
統一教会関係機関が、子宮頸がんワクチン接種問題に首を突っ込むのは、子宮頸がんに罹患する原因の一つとして早期の性交渉が挙げられているためだ。この点に関し、統一教会流純潔教育との親和性の高さが指摘されている。
但し、世界日報の編集委員の一人は、筆者の問い掛けに対し、子宮頸がんワクチン接種の問題と統一教会純潔教育の関連を否定している>
あと、子宮頸がんワクチンの記事では、私の知らなかった女性議員の話も出ていました。こちらはまた別に書きます。 →
ワクチン導入に猛反対の統一教会系女性議員とは誰?山谷えり子議員か?●国が子宮頸がんワクチン接種にブレーキかけた結果、4000人死亡
2020/10/26:
接種勧奨の中止で死亡4千人増か 子宮頸がん予防ワクチン:東京新聞 TOKYO Web(2020年10月22日 18時15分 (共同通信))という記事が出ていました。子宮頸がんワクチン関連で一番読まれている投稿がここだったため、こちらに追記しています。
このニュースの話の前に予備知識として、子宮頸がんワクチンに対する恐怖を広めた論文が不適切で撤回になっているということを知っておいた方が良いでしょう。ムチャな実験条件で無理やり問題だと結論づけていた感じです。また、国が関わっていた別の実験も非科学的なもので、不正と言っても良いようなものでした。ワクチン反対派の研究はかなり問題だらけだったのです。
これを踏まえて、今回の新しい記事の話。子宮頸がんを予防するヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンは、2010年に公費助成がスタートしています。さらに2013年4月には、小学6年~高校1年への定期接種となりました。ところが、わずか2ヶ月後の6月に、接種は無料のまま勧奨が中止されてしまっています。
この影響について、大阪大のチームが分析。ワクチンの積極的な接種勧奨を厚生労働省が中止し接種率が激減したことで、無料で受けられる定期接種の対象を既に過ぎた2000~03年度生まれの女性では、避けられたはずの患者が計1万7千人、死者が計4000人発生するとの予測結果を出していました。ただ、一連の反対運動で悪いイメージがついたため、今後も影響が残り、死者の数は4000人では済まない可能性も、私は考えています。
【本文中でリンクした投稿】
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