早寝早起きが健康に良いと言われてきましたが、どうも科学的根拠はないようです。それどころか、むしろデメリットだらけで、しない方が良いのかもしれません。早寝早起きで主に悪いとバッシングされているは「早起き」の部分。早寝は早起きのために無理に頑張っているという悪さですね。
●後輩は先輩より早く出社しろ?若者の方が早起きを求められる
2015/12/4:出社時間は会社の偉い人、目上の人に合わせるもんだ!と思う人が結構いらっしゃるかもしれません。2ちゃんねるなので、ネタなのか本気なのか不明ですが、
新入社員がいつも始業時間の3分前に出社してくるんだが BIPブログ(2015/9/18)で出ていたやりとりなんかは日本ではありがちではあります。
1 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/09/14(月) 01:06:01.073 ID:Sa4XKlFD0.net
一年目ぐらいは一時間前に来いよゆとり
4 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/09/14(月) 01:06:53.827 ID:lztOiRj9d.net
新入社員なんて大してやることないんだし別に問題ないだろ
>>4
働けって言ってるんじゃなくて先輩社員より早く来いって言ってるんだよ
早く来て飯食うなりニュース見るなり好きにしてりゃ良いだろ
5 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/09/14(月) 01:06:55.838 ID:1Wtolh510.net
無駄な残業時間がつくからそんな時間に来なくていいわ
8 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2015/09/14(月) 01:08:01.983 ID:Sa4XKlFD0.net
>>5
は?無賃に決まってんだろ?
仕事する必要は無いんだよ
ただギリギリに来ずに早く来いよ
●年齢によって異なる最適な起床時間 活動開始時間はさらに遅くすべき
ただ、この日本の慣習は健康面で言うと、最悪な可能性があるんですね。
「早起き」すると寿命が縮む!オックスフォード大学の研究で判明 ~心筋梗塞、脳卒中、糖尿病のリスクが倍増 | 賢者の知恵 | 現代ビジネス [講談社](2015年10月17日(土) 週刊現代)でそういった話がありました。
過去に書いた
朝型勤務「ゆう活」やサマータイム制度のメリットとデメリットなど、早起きバッシングばかりして何だか申し訳ないという気持ちもあるものの、そういう研究結果が多くなっているのですから仕方ありません。以前の投稿でも紹介したことがある、英オックスフォード大学の睡眠・概日リズム神経科学研究所の名誉研究員、ポール・ケリー博士は、年齢に最適な起床時間が異なるという話をしていました。
「世界中のあらゆる人たちの睡眠パターンを分析して、年齢層ごとの推奨すべき起床時間と起床後の活動開始時間をはじき出すことに成功しました。それによれば、個人差はあるものの、起床時間は青年期(15~30歳)であれば朝9時、壮年期・中年期(31~64歳)なら8時、高年期(65歳以上)だと7時となっている」
前述の通り、最適な時間が異なるなら偉い人に合わせるべきと思う人がいるかもしれませんが、人体のしくみと健康面で考えると、朝の早い人に合わせることは非合理的であり、遅い人に合わせるのが合理的なんです。これについては、過去に書いた
体内時計は早起きに不適切 9時始業の仕事や学校は拷問のようなものなどを参照してください。
また、上記で出ていたのは飽くまで「最適な起床時間」であり、活動を始める時間ではありません。こちらを考慮すると、さらに会社の始業時間はもっと遅くすべきなようです。起床後の活動開始時間とされていたのは、以下のようには9時から11時だとのこと。もう昼からで良いんじゃないでしょうかね…。
「起床後の活動開始時間は青年期11時、壮年期・中年期10時、高年期は9時が最適だと分かっています。この数値を見れば明らかなように、すべての年齢層の人に言えることは、6時よりも前に起床することは人間として本来あってはならないということです」
●早起きはメタボも糖尿病も高血圧も心筋梗塞もうつ病も悪化させる
見直してみると、以下の病気のリスクについての話も前回はなかった気がします。この記事詳しいですわ。英オックスフォード大学の睡眠・概日リズム神経科学研究所の名誉研究員、ポール・ケリー博士は、以下のようにもおっしゃっていました。
「わたしのいるオックスフォード大学だけでなく、米国のハーバード大学やネバダ大学などの研究機関で、早起きが病気のリスクを高めることに関する実証研究がすすめられています。
現時点でもすでにメタボリック・シンドロームや糖尿病、高血圧、より重篤な病気であれば、心筋梗塞や脳卒中、心不全などの循環器疾患やHPA(視床下部-脳下垂体-副腎皮質)機能不全によるうつ病などが判明しています」
上記のような病気のオンパレードになる理由は、例の体内時計です。体内時計はリセットできるはずでしょ?という反論については、これまた前回の、
体内時計は早起きに不適切 9時始業の仕事や学校は拷問のようなものを見てください。体内時計とのズレによって脳の機能が低下、臓器も酷使させるようです。
<早起きのせいで、病気にかかりやすくなる—なぜこんなことがわたしたちの身体で起こりうるのだろうか。ケリー博士によれば、その原因は「人間の体内時計の『ズレ』」にあるという。(中略)
ケリー博士はこの体内時計の周期と人間の実生活における行動周期とにズレが生じることが、人の身体に悪影響を及ぼすものだと考えている。そして早起きこそが、このズレを生むのだという>
英オックスフォード大学の睡眠・概日リズム神経科学研究所の名誉研究員、ポール・ケリー博士は、以下のような話をしていました。
「体内時計は身体のあらゆる部位に存在します。例えば脳の視交叉上核という場所に体内時計が備わっていますが、早起きすることによってこれがズレてしまうと、著しく脳の機能が低下します。すると集中力や記憶力、コミュニケーション能力などが著しく減退してしまうのです」
「脳に加えて、心臓や肺などのあらゆる臓器にも体内時計は備わっています。(中略)臓器を酷使してしまうことになり、病気を誘発するリスクがさらに高まるのです」
●早起きするとむしろ病気だらけに…早寝早起きより遅寝遅起きが体に良い
脳の機能低下や病気のリスクに関しては、研究結果を見ると一目瞭然です。
・ハーバード大学医学部において、朝から夕方までの勤務シフトで働く医者と、昼から夜までの勤務シフトで働く医者の仕事ぶりを比較。前者の医者は後者に比べて集中力の欠如が見られ、医療ミスが36%も増加。
・65歳以上の高齢者で平常時の起床時間と病気の発生リスクの関係を調査。高齢者の理想的な起床時間である7時以降にいつも起きている人と比べて、それよりも早い6時以前に起きている人は、心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患の発症リスクが最大で約4割、糖尿病やうつ病といったその他の病気に関しても2~3割高い。
この記事はケリー博士の話だけなのかな?と思ったら、最後に日本の遠藤拓郎・スリープクリニック調布院長という日本人も登場。遠藤拓郎・スリープクリニック調布院長は、「むしろ高齢の方は早寝早起きよりも『遅寝遅起き』のほうがずっと健康にいいんですよ」と遅寝遅起きを勧めていました。
●そもそも人間の活動のピークは夕方だった!という衝撃の事実も…
ということで、結果がこれなので仕方がありませんですが、結構妙な感じがしますね。遠藤拓郎院長は、「人間のパフォーマンスというのは体温に依存します。体温が低い時は身体中の機能が著しく低下します。人間の一日のなかでの最低体温というのは、個人差もありますが朝の4時から6時。一方で最高体温となるのが夕方4時から6時」ともおっしゃっていました。
人間の活動のピークは夕方のようです。これは現代の生活であれば、特に問題となるようなものではありません。しかし、電気がなかった時代の人類の祖先にとって、活動のピークが夕方というのは奇妙な話です。日が出ている間にもっと活発な活動ができる時間が長い方が、子孫繁栄のためには便利な気がしません? 現代の不健康な生活リズムというのも、結局、この日が出る時間に依存しています。
私が知らないだけで、ヒトは意外に夜にも活動していたのか?と、「ヒト 夜行性」で検索するものの、そういった記述はありません。ヒトは猫などのように夜間に活動できる特性を備えていませんしね。この理由はよくわかりませんでした。不思議ですわ。
追記:人間の活動のピークが夕方だと、活発に活動できる時間が少ないというデメリットしかなく、メリットがないのではないか?という疑問については、後に書いた
動物の睡眠時間ランキング ライオン・象・人で最も長く寝るのは?という投稿の方で、理由を少し想像してみました。
【本文中でリンクした投稿】
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体内時計は早起きに不適切 9時始業の仕事や学校は拷問のようなもの ■
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