Qカーボンの話をまとめ。<ダイヤモンドより硬い物質・Qカーボンとは? 米の大学が開発>、<昔、日本の研究者がダイヤモンドで捏造発表>などをまとめています。
2023/07/31:
一部見直し
●ダイヤモンドより硬い物質・Qカーボンとは? 米の大学が開発
2015/12/5:こういう新たに開発した何とか…というのは、大げさな宣伝が多く、実際に実用化されるのはまだ先ということが多いです。もっと言っちゃうと、詐欺みたいなものもあるのであまり素直に信用しちゃいけません。ただ、ダイヤモンドより硬い物質開発!という今回の話はロマンを感じちゃいますね。
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CNN.co.jp : ダイヤモンドしのぐ硬さと輝き 米大学が新物質を開発 - (1/2) 2015.12.03 Thu posted at 15:13 JST
<(CNN) 米ノースカロライナ州立大学の研究チームはこのほど、ダイヤモンドより明るく輝き、しかも硬度が高い新物質を開発したと発表した。応用物理学専門誌「ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス」の最新号に発表された論文によると、新たな物質の名前は「Qカーボン」。>
この「Qカーボン」は、"炭素原子に瞬間的にレーザーを当てて超高温まで熱し、その後急速に冷やすという方法で作る"とのこと。この温度と時間というのは、かなり極端です。
まず、"温度は約3700度と、地球内部で天然ダイヤモンドが生成された時の高温状態をはるかに上回"ります。著者の"ノースカロライナ州立大学のジェイ・ナラヤン氏は「自然界に存在するとすれば、どこかの惑星の中心核しか考えられない」"としていました。
ただ、"レーザーを照射する時間は200ナノセカンド"と極端に短いので、そもそも自然界ではできない物質なのではないかと思われます。
●工業的に重要な人工ダイヤモンド
私が今回おもしろいと感じたのは、人工ダイヤモンドが既に広く使われているため。Qカーボンが実用化されると、これらの人工ダイヤモンドへの影響も大きいと思われます。
合成ダイヤモンド - Wikipediaでは、工作機械・切削道具、放熱器、光学的利用、エレクトロニクスといった利用法があるとしていました。特に"工作機械や切削道具の理想的な材料として"の利用が重要です。
<全ての物質で最も硬いことから、あらゆる物(ダイヤモンド自身も)を研磨、切断、摩減させる。例えば、ドリルの刃、のこぎり、研磨用のダイヤモンド粉末に使用され、合成ダイヤモンドの最も一般的な利用方法となっている。>
一方、先のナラヤンさんは、"人工ダイヤの一種、ナノダイヤモンドを使った医療用の針や膜を低コストで作ったり、がんの治療薬を体内の患部に届ける技術に役立てたりする活用法も考えられる"としていました。おもしろそうです。
●昔、日本の研究者がダイヤモンドで捏造発表
あと、一応、また嘘ネタである可能性を考えて、軽く検索してみました。すると、日本人が過去にやらかしたことあるみたいですね。最初にも書いたように、よくある話です。
“以前日本の学者がダイヤにレーザーを当てることで改質出来たと発表後、虚偽の内容だったという事があったが、こちらは大丈夫なのだろうか。HRC50の材料をバリバリ削れたりすると良いなあ。”(gongren 2015/12/03)
(
はてなブックマーク - CNN.co.jp : ダイヤモンドしのぐ硬さと輝き 米大学が新物質を開発 - (1/2)より)
また、論文読んだ方が、結晶構造について触れていました。以下で出る「非晶質」は「アモルファス」とも呼ばれ、大学の授業でも出てきた気がするんですが、ややこしくて私は説明できません。アモルファスが出てくるたびに
アモルファス - Wikipediaを読みなおしているものの、さっぱりですわ。
“論文読んだ。非晶質カーボンにレーザ照射、超高速な冷却速度を利用して形成。sp2が20?30%ほど含んでてダイヤモンドよりも原子間の第一隣接距離が短いから、幾何学的に硬度も高いんじゃねーの?という予測だった。”(sss7sss7 2015/12/03)
炭素は結晶構造の違いでいろいろあるものなので、新発見もあり得るんじゃないか?と思うものの、過去に捏造があったらしいですし、気は抜けませんね。
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