「歩くスピードと寿命の奇妙な関係」という記事がありました。歩くスピードで寿命がわかるか…というと、さすがに寿命予測ができるわけではなさげ。ただ、歩くスピードと寿命の関連性を見た論文があるよ…という話でした。また、歩くことで血圧を下げる効果など、歩くことが健康に良いこと自体は間違いありません。
その後、<短時間の散歩なんか意味ない?実は少し歩くだけですぐ1000歩!>などの話も追記しています。
2022/12/03まとめ:
●短時間の散歩なんか意味ない?実は少し歩くだけですぐ1000歩! 【NEW】
●短いスキマ時間の運動だけでもあらゆる目標値をすべてクリア可能 【NEW】
●歩くスピードで寿命がわかる? 歩くことの大切さを実感する話
2015/12/8;今回読んだのは、
歩くスピードと寿命の奇妙な関係 [医療情報・ニュース] All About 三木 貴弘という記事。アメリカの科学雑誌『The Journal of the American Association』から2011年に発表された「Gait Speed and Survival in Older Adult」という論文の話です。
<34,485人の65歳以上の大人を対象に、6~21年間にわたって歩行スピードと寿命の関係を記録し、その間に亡くなった17,528人の方々の歩くスピードと寿命の関係を調べています。
平均的な歩行スピードは1秒間に0.8メートルでしたが、1秒間に1メートル以上歩く人の寿命は、他の平均的な歩行スピードの人たちよりも長いことが明らかになった、ということです。さらに、歩くスピードと年齢・性別を組み合わせることで平均的な寿命を予測することもできると、研究チームは述べています>
●早く歩くことで寿命が伸びるという意味なのかと言うと…?
元記事のタイトルは、<歩くスピードと寿命の奇妙な関係>というもので、歩くスピードで寿命までが予想できるのではないかと思わせるものでしたが、そういう内容ではありません。何だかがっくりする内容です。しかし、皆さんにはまだ残念なお話があります。「早く歩くことで寿命が伸びる」と言っているわけでもないようです。
<この研究チームは、一年間において歩くスピードが向上した場合、生存率も上がる、と述べていますが、それは「寿命が延びるのでなるべく早足で歩きなさい」という単純なものではなく、自然な結果として歩くスピードが早くなれば、それは効果があるかもしれない、という程度のものです>
今回出てきた論文の趣旨はどういうものなのか?というのは、歩く速度は「身体の健康状態を表すバロメーター」といった捉え方をするのが一番良さそうでした。"歩くスピードがある時からいつもより遅くなっている場合、なんらかの身体の異常が起こっているかも"…といった使い方ができるのでは?程度の話です。
●歩くことで血圧を下げる効果など 歩くことの大切さが身に沁みる話
というわけで、「早く歩くことで寿命が伸びる」と言っているわけではなかったものの、歩くことが健康上、重要であることは、間違いありません。人間の健康で重要なのは、食事より運動だと言われています。例えば、
健康のために最も大切なのは食事でも健康食品でも薬でもなく運動がそういう投稿でした。
この投稿で紹介した中京大学スポーツ科学部の湯浅景元教授は、「健康を維持するのは、1に運動、2に食事、しっかり禁煙、最後に薬」と説明。今回の記事でも、<歩くという行為には血圧を下げる、体重の維持・気分の向上・血液循環の促進など様々なポジティブな効果があるとされています>としていました。
今回記事を読んでいて、昔まだコメント欄を設置していたときに、
自転車が健康に良いというのは大間違いにいただいたコメントを思い出しました。病気になられたという方の辛い話です。自転車がめちゃくちゃ悪いものだと糾弾したいわけではないですし、この方は特別お体が悪くなりやすいということだったのですけど、歩くことの大切さが身に沁みるお話でした。
<12/08/23 toohuudoo
Re: 自転車が健康に良いというのは大間違い
私の個人的な経験ですが、歩くのが嫌いで、特に40歳過ぎたころからは、ほとんど歩かないで自転車ばかり乗っていました。
私は、脊柱管狭窄症の家系でして、50歳頃は、100mも連続して歩けない状態になりました。
54歳の時に、脊柱管狭窄症の大きな手術を受けました。
今62歳ですが、歩くと言うのがいかに腰に大事な事か今はよく分かりました。
自転車だけだと、腹と尻の回りの筋肉の中で、ほとんど使わない部分があって、その中に、脊柱管を広げて支えるという筋肉もあるらしいのです 。
運動するのなら、散歩が一番ではないでしょうか>
●短時間の散歩なんか意味ない?実は少し歩くだけですぐ1000歩!
2022/12/03まとめ:楽天シニアとGoogle Fitという万歩計アプリをダウンロードした話をこちらにも転載。これらのアプリには歩数の目標設定があり、初期値では楽天シニアが4000歩、Google Fitが5000歩でした。これらの数値にどれくらい根拠があるのかは不明ですけど、全然1万歩みたいな極端に多い数字ではありません。
また、私が一番皆さんに伝えたいな…と思ったのが、スキマ時間にちょっと歩くだけでかなりの歩数が稼げるということ。私はパソコンを長時間していると具合が悪くなるので、10分休みを細かく設けており、この間に家事や用事を済ませる他、近所を散歩することもあります。支度含めて10分ですので、散歩時間は実質7分くらいです。
こういう話をすると「そんな程度の運動じゃ意味ない」と否定されるのですが、研究などによると、短時間の運動が無意味というのは科学的根拠がない考えの模様。歩数的にも私の場合は、この7分だけで1000歩以上行くんですよね。前回書いたように私は歩くのが早いとはいえ、短時間でも予想外に多く歩けることがわかるでしょう。
なので、たとえ数分であっても歩く時間をちょこちょこっと作るだけで、意外に多くの運動量を増やすことが可能になります。同じページで書いているように、いきなり一気に運動量を増やすことはデメリットが指摘されていますので、むしろ無理しない程度に少しの運動から始めてみる…という方が正解でしょう。
●短いスキマ時間の運動だけでもあらゆる目標値をすべてクリア可能
人によって最適な運動量は異なるのでこだわらない方が良いと思いますが、前述の通り、歩数の目標設定があり、楽天シニアが4000歩、Google Fitが5000歩。私は10分休みの散歩1回で1000歩で、普通の日ならこれを3,4回やり、他に1700歩ほど歩いているようです。なので、3回の日は4000歩以上、4回の日は5000歩以上となります。
Google Fitでは、これ以外に「ハートポイント(強めの運動)」というのが存在。楽天ポイントみたいな商品を買えるポイントじゃなくて、単に運動を数値評価したもの。1週間で150Pが目標です。どうもこれはWHOの推奨に基づくようで、
健康維持のために「ハートポイント(強めの運動)」を獲得する - Android - Google Fit ヘルプなどで説明がありました。この「週に150分」は以前紹介の記事でも出てきていますね。
<心臓病のリスクを低減するため、アメリカ心臓協会(AHA)と世界保健機関(WHO)では、日常的に身体を動かすことを推奨しています。一週間に中程度の運動を 150 分以上、または強めの運動を 75 分以上行うことが推奨されています。このガイドラインに沿って運動できるように、Google Fit では、「ハートポイント(強めの運動)」と「歩数」の形式で運動量が記録されます>
スマートウォッチなどがあれば、心拍数に基づく測定もあるそうですが、私はスマホのみ。スマホのみでも、ウォーキング、ランニング、サイクリングを測定してくれます。自転車は正直全然運動になっている実感がないのですが、これで一番楽にポイントが増加。私は大体5日間で150ポイントを超えてしまいます。
1 分以上の運動(毎分 30 歩のペース) = 通常の運動 1 分
1 分間のサイクリング = ハートポイント(強めの運動)1 ポイント
1 分間の早歩き(毎分 100 歩以上) = ハートポイント(強めの運動)1 ポイント
1 分間のランニング(毎分 130 歩以上) = ハートポイント(強めの運動)2 ポイント
この「Google Fit ヘルプ」でも朗報がありました。<WHO や AHA では、10 分以上の運動が推奨されていますが、最近の科学的調査では、中程度から強めの運動は、運動時間にかかわらず有益であるとされています>と書いていたんですよ。しつこく書いているように、短い運動時間でも意味があるのです!
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