「宗教、特に新興宗教は悪いのか?」というテーマでまとめ。<成人式ジャックで宗教団体を宣伝>、<地震などの災害を利用して宗教勧誘の時点で悪>、<新興宗教にハマり遅刻・職場で勧誘・宗教の人から職場に電話も>などをまとめています。
冒頭に追記
2023/01/07追記:
●霊感商法は日本だけ 裁判で組織性指摘も日本ではなぜか捜査されず
2023/02/01追記:
●自民党議員支援団体幹部で右翼の大物・笹川良一氏「私は教祖の犬」
2023/04/16追記:
●米で収監された統一教会教祖の解放を大統領に依頼した岸信介
2023/07/16追記:
●日米とも国民より私欲を優先 「反左翼」で正当化しカルトと結託 【NEW】
●霊感商法は日本だけ 裁判で組織性指摘も日本ではなぜか捜査されず
2023/01/07追記:塚田穂高・准教授の指摘として重要だと思ったのが、宗教的・霊的な威迫をともなって高額な壺や印鑑を売りつける「霊感商法」について、統一教会が「日本においてのみ行い始めた」ということ。また、裁判で問題が指摘されても日本では捜査が進みませんでした(確か捜査がなかったのも日本だけだと指摘があったはず)。何度も書いていますが、改めて「日本人は自民党に売られた」と感じさせる話です。
塚田穂高・准教授(宗教社会学)
<ポイントとなるのは、統一教会はこうした活動を途中から方針転換して、日本においてのみ行い始めた、ということです。韓国あるいは欧米ではいわゆる「霊感商法」を基本的にやってきていません>
<(引用者注:2007年から2010年にかけ、霊感商法を行っていた統一教会系の会社が特定商取引法違反によって相次いで摘発された)裁判においては「相当高度な組織性が認められる継続的犯行」とされ、統一教会との関係性も認められたにもかかわらず、教会本部にまでは捜査が及ばないなど、その捜査は不徹底だったと思います。そこに政治家の介入がなかったかは厳しく検証されるべきでしょう>
https://toyokeizai.net/articles/-/613877?page=7
統一教会の田中富広会長は今回の記者会見で、2009年以降訴訟件数は減ったと主張していますが、2009年以降も訴訟が起きていることも指摘。また、すでに指摘されているように、統一教会はこの裁判の敗訴が理由で、自民党との関係を深めて守ってもらおうとし、実際、関係が強化されました。やはり「日本人は自民党に売られた」という話です。
なお、塚田穂高・准教授は最後に自民党の対応について、「まだまだ生ぬるく、不明瞭ではないでしょうか」と厳しく評価。<過去の関わりについての正確な状況把握、そうした「加担」が社会や被害者らに与えた影響についての反省、今後の決別宣言がセットであるべき>としています。要するに自民党がしてきた加害者としての活動を、一度きちんと明らかにすべきという話のようでした。
●自民党議員支援団体幹部で右翼の大物・笹川良一氏「私は教祖の犬」
2023/02/01追記:統一教会関連でブックマークして読んでいなかった記事がまだあります。
「我々は世界を支配できると思った」米・統一教会の元幹部が語った"選挙協力"と"高額報酬"の実態【報道特集】 | TBS NEWS DIGは2022年7月30日という早い時点の記事。遅くて消されるかもと思っていましたが、まだ残っています。
タイトルに「米・統一教会の元幹部が語った」とあるように、アメリカ統一教会の元幹部、1960年代から70年代にかけてアメリカ統一教会の政治部門の幹部だったアレン・ウッドさんに話を聞いた…という話。こう聞くとアメリカだけの話かと思うかもしれませんが、日本との関係が濃厚なんですよね。
とりあえず、まずアメリカの話を少し。アレン・ウッドさんは「(引用者注:統一教会の教祖である)文鮮明氏らは権力者たちを支配しようとしていました。信者に“組織が世界を牛耳っている”と信じ込ませるためです。そのために権力者たちのビデオを作成し、若者に見せるのです」と言っていました。アレン・ウッドさん自身も洗脳されたといいます。
日本との関係が濃厚なのは、この後。司会として参加した、1970年に日本武道館でおこなわれた統一教会と関連する政治団体「国際勝共連合」(自民党議員を多数支援。初代会長の久保木修己さんは日本統一教会でも初代会長)のイベントで、日本の右翼の大物である笹川良一さんの発言に驚いたといいます。
これは、「彼(笹川)は胸をたたきながら『私は文(鮮明)氏の犬だ』と言いました。驚くべき発言でした。日本で最強の人物が自分を文氏の下に位置づけたのです。あの時、『我々は世界を支配できる』と思いました」という話。笹川良一さんはおそらく当時の右翼最大の大物です。その最大の大物がこう言ったのですから衝撃でしょう。
ちなみに笹川良一さんは、「国際勝共連合」の名誉会長でもあります。
Wikipediaよると、最初から関わっており、1967年に統一教会の文鮮明さんらと反共団体設立会合での日本側の中心人物。当時、笹川良一さんは、全モ連・日本船舶振興会のトップで、この組織は現在日本財団と名を変えて、今でも強い影響力を持っており、ニュースでもたまに出てきます。
ああ、あと、子供などが自民党議員もやっていましたね。笹川良一さんの孫の笹川博義さんは自民党の現職議員で、第3次安倍第3次改造内閣・第4次安倍内閣で環境大臣政務官を務めた後、菅義偉内閣で環境副大臣に。彼の父で笹川良一さんの子である笹川堯・元衆議院議員は、自民党総務会長などの重職を務めていました。
●米で収監された統一教会教祖の解放を大統領に依頼した岸信介
2023/04/16追記:統一教会への対応はアメリカや韓国と違い、日本だけ甘かった…という指摘があります。アメリカで統一教会教祖は脱税のために収監されていました。ところが、前回の記事によると、安倍晋三元総理の祖父・岸信介元総理は、アメリカの大統領にわざわざ親書を送り、解放を依頼(ただし、米国側は応じず)しています。統一教会との異常な親密さがわかるでしょう。
<1982年、韓国で行われた合同結婚式には岸元総理が祝電を送っていた。
岸元総理祝電代読
「天を中心にとした理想と信念のもとに指導し、教育しておられる。私が文鮮明先生を心より尊敬する所以であります」
これはその2年後の1984年、岸元総理がレーガン大統領に送った親書だ。
文書(岸信介)
「本日、大統領にお願いをしたいと思います。文(鮮明)尊師は現在、不当に収監されています。あなたのご協力のもと、何としてでも、一刻も早く、彼が不当な収監から解放されるよう、お願いいたします」
実は、この親書が出されたとき、文氏はアメリカで脱税の罪で収監されていた。岸元総理がレーガン大統領に文氏の釈放を依頼する内容だったのだ>
●日米とも国民より私欲を優先 「反左翼」で正当化しカルトと結託
2023/07/16追記:安倍晋三元総理の祖父・岸信介元総理は、解放を依頼した前述の文書の中で統一教会教祖について「文尊師は、自由の思想を掲げ、共産主義の誤りを正すことに人生をかけている、誠実な男(中略)。彼の存在は、現在も将来も自由と民主主義の維持にとって、貴重」としていました。
自民党と統一教会が強く結びついたのは、こうした「反左翼」で一致したため。自民党支持者はこれを擁護に使うでしょうが、要するに統一教会の日本人搾取に目をつぶって左翼潰ししたというだけですからね。全く擁護になりません。また、こうした「反左翼」での右派との結びつきはアメリカでも見られたそうです。
<アメリカ統一教会の元幹部アレン・ウッド氏は1970年代、ベトナム戦争の終結後、反共産主義を掲げることで教団の影響力が増したと話す>
「レーガン、ブッシュ親子、トランプ、その全員が統一教会の大々的な支援を受けました。信者が資金集めをし、全米各地で戸別訪問をして支持を広げました。父親のブッシュが『統一教会の信者等がいなければ、選挙での勝利はなかった』と発言していました」(アメリカ統一教会の元幹部アレン・ウッド氏)
<去年(引用者注:2021年)9月には、関連団体のイベントにトランプ前大統領もビデオメッセージを送るなど、共和党とのつながりは現在も続いているという。>
●宗教、特に新興宗教は悪いのか?成人式ジャックで宗教団体を宣伝
2021/03/22:宗教関係の話をいろいろと追記していくページを作ろうかな?と思いました。きっかけとなったのは、
やや日刊カルト新聞: 幸福の科学信者が“成人式ジャック” 壇上でエル・カンターレの宣伝=小田原市(2021年1月13日)という記事。本当は幸福の科学関連の過去投稿に追記しようと思ったのですけど、過去投稿があまりにも読まれないのでアプローチを変えてみようと思ったのです。
<神奈川県小田原市が1月10日にオンラインで開催した成人式で、スピーチに立った新成人の男性が「エル・カンターレ」「ウィズ・セイビア」などと特定の宗教団体の至高神の名やキャッチコピーを口走り、宗教宣伝を行う一幕があった。市の担当者は本紙の取材に対して、「事前の原稿確認やリハーサルの内容と全く違う、完全アドリブだった。式典の運営の妨げとなる信義則違反であり受け入れられない」としている>
「医学的には、恐怖心を持っている人ほど免疫力が下がり(コロナに)感染しやすくなると言われています。逆に、明るい心を持って生きている人は免疫力が上がり、感染しにくくなると言われています。コロナウイルスの予防には手洗い、うがい、マスクや消毒、三密を避けるなどと単純なことが言われていますが、明るい心を持ち続けることこそ大事な方法なのではないかと思います」
「自分は高校では栃木県の、大学では千葉県の宗教系の大学(引用者注:「ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ」のことだと思われるが実際には大学ではなく無認可)に通っていて、そこでエル・カンターレという神の教えを学んでいます。去年、コロナの影響で世間の学校ではリモート授業になったり休校になったりしたそうですが、自分の学校では1年間普通に授業を受けたりサークル活動をしたり、また入学式を行ったり文化祭を行ったりすることができました。しかも、感染者は1人も出ていません(引用者注:実際には数十名の感染者が出ているとの報道)。さらに、コロナウイルスを怖がっている人は殆どいません。それはなぜかというと、エル・カンターレを信じ、その教えを学ぶことによって、私達はコロナウイルスに勝つための最強の方法だと言われているからです」
「これからもコロナウイルスの被害は拡大し続けます。今年、世界の感染者数は5億人を超えるとも言われています。また、ワクチンが作られていますが、ワクチンが完成するのは4、5年先とも言われています(引用者注:実際にはすでに海外では摂取が始まっている)。また、コロナウイルスだけでなく、現在の日本では地震や台風、大雨など天変地異が数多く起きています。そんな危機の時代だからこそウィズ・セイビア!(引用者注:救世主とともにという意味の幸福の科学が打ち出しているキャッチコピー) 救世主と共に生きたいということ。現在の科学では防げない災害があるからこそ、神に祈る選択肢もあるということを知っていただきたいと思って、お話しています」
●普通の宗教もやっている!地震などの災害を利用して宗教勧誘の時点で悪
他に用意している話はなかったものの、「新型コロナウイルスに宗教が効く」で安倍首相(当時)の妻である安倍昭恵さんが新型コロナウイルス問題で自粛が求められている中で大分旅行していたときのツアー主催者のドクタードルフィンさんのことを思い出しました。「愛を送ればウイルスは消える」と主張している人で、カルト的と言われていた人なのです。幸福の科学と似たところを感じます。
ちなみに、ドクタードルフィンさんは安倍首相のインタビュー記事が載ったことがある右翼雑誌ジャパニズムに載ったこともあるという人。右派界隈で近いところがあったのかもしれません。政治的な主張は今回のテーマとは全然関係ないのですが、先の幸福の科学も右派であり、なおかつ同じジャパニズムに連載を持っていたところです。
あと、成人式ジャックのスピーチで行われていた災害を宗教勧誘に利用するというのは、私自身もやられて頭に来たものですね。死者が多数出た地震が起きたすぐ近くの地域で、「聖書で災害多発は予言されていたんですよ…」と訪問に来られたことがあるのです。後でネットで調べてみると、こちらは新興ではないキリスト教の教会でした。新興宗教団体だけでなく、既存宗教団体も問題だと思われます。
●信心深いのは本当にいいこと?敬けんな信仰心を持つ人がやったこと
2021/04/30:過去に不正を行い、今回は野村ホールディングスなどに多額の損失をもたらした米投資家のビル・フアンさんは、宗教心に厚いキリスト教徒だったという話がありました。これは「宗教は本当にいいこと?」ではなく「信心深いのは本当にいいこと?」という若干違うテーマで、本当は別投稿の方が良いかな?と思いますが、他にまとめるネタがないのでとりあえずこちらに追記しておきます。
<かつて米投資家のビル・フアン氏は、不正取引が発覚し有力ヘッジファンドの閉鎖に追い込まれた(中略)フアン氏のかつての「タイガー・アジア・マネジメント」は、中国株を巡るインサイダー取引で米国と香港の規制当局から処罰対象になり、2012年に閉鎖した>
<ウォール街のバンカーが描写するフアン氏の人となりは、堅実で物腰の柔らかい人物だ。結婚して子どがいて、同氏を知る市場関係者たちによれば、派手で浮世離れした暮らしをしているようにはとても見えない。フアン氏自身もキリスト教の敬けんな信仰心に強く影響を受けていると話していた>
(
焦点:アルケゴスに深入りした野村、フアン氏復活に賭けた事情 | ロイター 2021年4月5日より)
一方、投資家としてのフアンさんの行動は、対照的に「超アグレッシブ」で「信じられないほど進んで大胆に振る舞う男とみなされる」とのこと。こうしたリスクを取ることを許してしまったのは、欲に目がくらんだ野村ホールディングスなどのミスだったのですが、フアンさんの行動が不適切であったことを思わせる<別の複数の関係者は、フアン氏自身が金融機関側の「最上位顧客」の立場を利用して、求められる担保水準の引き下げを強く働き掛けたと明かす>という記述も見られました。
●新興宗教にハマり遅刻・職場で勧誘・宗教の人から職場に電話も
2022/02/17追記:
新興宗教にハマった同僚に困惑「活動のため朝遅刻してたり、職場で勧誘をしたり……」 | キャリコネニュース( 2022.2.17 Author: 谷城ヤエ)という、このページの趣旨に合いそうな話を発見。当初書いていた「成人式ジャック」ほどの大掛かりなものではないと思われますが、実生活で被害が出るので迷惑度はむしろ高いかもしれません。
これは、「仕事で出会った変な人」をテーマにしたアンケートに、広島県に住む医療系の50代女性から寄せられたエピソードだと記事では説明されています。そうであるのなら、編集部は寄せられた情報の信頼性を確かめていないと思われますが、以下のようにその内容はいかにもありそうな普遍的なものでした。
「(引用者注:新興宗教の)宗教活動で朝遅刻してきたり、同僚を勧誘していました。お布施で家にお金が無くなり電話も止められていて、職場の電話番号を連絡先にしているため、職場に宗教の人から電話がかかってくるようになりました」
「専務→社長に連絡が行き、宗教関係で会社に迷惑をかけるようなら退職するように言われてましたが、私の方が先に退職したので、その後どうなったのかは分かりません」
●被害総額約1237億円!最も悪い宗教団体が最も政治家と親密だった
2022/07/28追記:安倍元首相殺害事件の犯人の動機が「統一教会によって人生を狂わさられたためにその広告塔を狙った」というものだとわかり、最近は旧・統一教会、現・世界平和統一家庭連合(家庭連合)の報道が多くなっています。そもそも最も悪い宗教団体が、有力政治家・有力政党と最も親密だった…という話です。
ネットの右派はいろいろ擁護しているものの、まず、以下のように、統一教会が問題ある宗教団体であったことは明らか。政治家なら支援団体に挨拶するのは当たり前という変な擁護は全く逆で、影響力が強い政治家であれば問題ある団体かどうかよく確かめるべきでした。彼らはそもそもわかってやってたでしょうけどね。
<全国霊感商法対策弁護士連絡会が記者会見を開いた。宗教法人「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)に関して、連絡会が同日公表した資料には、こう書かれている。
《統一教会は長年にわたり霊感商法を組織的に展開し、常に社会問題を引き起こしてきた。そのため、昭和62年(1987年)5月には全国の弁護士約300名が集まり全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)が結成され、現在に至るまで被害救済等の活動が続けられている。
令和3年(2021年)12月までの34年間に全国弁連所属の弁護士や消費生活センターが受けた統一教会に関する相談は3万4537件、被害総額は約1237億円にも上る。金銭収奪型のカルトにおいて、これだけ長期間かつ大規模に問題となった教団は他に無いと言って良い》
連絡会事務局長の川井康雄弁護士は、被害総額約1237億円も「あくまでも我々のほうで把握できている被害で、氷山の一角」と話す>
(統一教会、34年間で被害総額1237億円…教祖のサイン入り「聖本」1冊3000万円の衝撃(2022/7/13(水) 18:59) SmartFLASHより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/492eb96dfce561589163be98f819b5ee935f09e4
●悪徳商法を摘発されて「政治家と繋がらなきゃ」…教団側が明言
いろいろな手法で金をむしり取っているのですが、渡辺博弁護士は以下のような例を提示していました。また、教団側が積極的に政治家と繋がった理由は、こうした金銭の巻き上げを円滑にして訴えられないようにするためだと、教団内の雑誌で明言していたことも指摘しています。
「すべての財産は、神様、いまでいえば韓鶴子さんのもの。すべて捧げなさいというのが統一教会の教えですから、その結果、家庭崩壊になってしまうということです。
これは一冊の本ですが、3000万円です。常識はずれです。信者に1冊だけでなく、4冊も5冊も売りつける。こんな非常識なことがずっとおこなわれている。中身は文鮮明さんの『みことば』を印刷した本で、なんで3000万円もするかというと、文鮮明さんの署名があるからです」
「2009年に『新世』という会社が印鑑を売りつけたということで、2名が懲役判決を受けました。
その後、統一教会の責任者が、自分たちの機関誌のなかで反省としてあげたのは『政治家との絆が弱かったから、警察の摘発を受けた。今後は政治家とつながっていかないといけない』と。
私どもがずっと国会議員のかたがたに『統一教会の応援をするのをやめてください』と働きかけている理由もそこにあります」
なお、統一教会は2009年の敗訴を「反省」して政治家と癒着した…と説明されているものの、それ以前…安倍元首相の祖父岸首相の時代から自民党との繋がりが強いことで知られていました。政治家とより強く繋がることで、日本国民からの搾取をしやすくしようとした…という流れだと思われます。
●安倍元首相が統一教会系集会に出席し、総裁に感謝メッセージ送る
2022/08/01追記:大手メディアだけでなく、雑誌系でも右派色が残る新潮がむしろ統一教会擁護的とも取れる報道をするなど、当初、報道には腰がひけていました。そんな中で統一教会の名前を明示して批判したのが早かったのが現代ビジネスで、<【独自】安倍元首相を撃った山上徹也が供述した、宗教団体「統一教会」の名前>(22/7/9(土) 23:22)という記事を書いていました。
<統一教会系の政治団体「国際勝共連合」は、1968年に創設された保守系グループであり、自民党の保守系議員とも密接な関係があると言われる。ネット上では、かねてより安倍氏と勝共連合の関係が取り沙汰されてきた。
統一教会と敵対関係にある日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」では、昨年9月12日、旧統一協会系の天宙和連合(UPF)の集会に安倍氏がオンラインで出席し、「今日に至るまでUPFとともに世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ、皆さまに敬意を表します」と発言した模様を報じている。
保守系政治家の雄であった安倍氏と統一教会との接点は、かねてより永田町関係者では公然の秘密だった。たとえば安倍氏と近いある参議院議員の場合は、「統一教会丸抱え」と言われるほどの密接の関係にあり、統一教会幹部も「あの議員はうちの票で当選できている」と認めるほどだった>
https://news.yahoo.co.jp/articles/6b0e33d621afef8e8a889b570426786d22ed69d3
●被害者団体が「協力しないで」とすぐに抗議も安倍元首相側は無視
この感謝メッセージについて、右派は「政治家なら支援団体に挨拶するのは当たり前」と擁護していたものの、前回書いたようにこれは全く逆で、影響力が強い政治家であれば問題ある団体かどうかよく確かめるべきでした。特に統一教会系の場合、悲惨な日本人被害者を増やすことになりかねず、問題が大きすぎます。
「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)による霊感商法被害の救済と根絶を目指す活動をする「全国霊感商法対策弁護士連絡会」もこのメッセージを強く危惧。抗議文を送っています。ただ、安倍元首相側はこの訴えを拒絶しており、被害をわかっていながら統一教会の応援を優先した証拠のひとつになるでしょう。
<この動画については連絡会も問題視し、投稿5日後には、議員会館と山口県の安倍事務所に<旧統一教会やその正体を隠した各種イベントに参加したり、賛同メッセージを送らないでください>と公開抗議文を送付している。議員会館宛ての文書は受け取りを拒否され、山口の事務所からは回答がなかったという>
https://news.yahoo.co.jp/articles/ff0ca6ec4138c3cfdc86862b70d5d9c44019c6ba
●政治を利用する統一教会…安倍元首相のせいで若手の参加も増加
上記の話は、<旧統一教会と国会議員の“ただならぬ関係”…霊感商法対策連絡会はずっと危惧していた 22/7/13(水) 14:00配信 日刊ゲンダイDIGITAL)から。自民党側が統一教会をなぜ重視してきたのか、自民党がどれだけ恩恵を受けてきたのか…といった話もおいおいやっていきますが、まず、この記事から自民党側の協力の話を紹介します。
「安倍元首相が尊敬してやまない(祖父の)岸信介さんが文鮮明と握手している写真がある。これは、いかに統一教会が世界に認知されているかを認めさせるため、写真集に大きく掲載されています」(連絡会代表の山口広弁護士)
「安倍政権になってから、若手の政治家が統一教会のさまざまなイベントに平気で出席するようになった。それまでは政治家が参加しても名前は出さないとか、統一教会側も名前を伏せて『衆議院議員が参加してコメントした』と言っていたが、最近は若手の政治家が大手を振って参加してコメントするようになった」(山口広弁護士)
「統一教会と近いと分かった政治家は、安倍政権で大臣や副大臣、政務官に登用される傾向が顕著になった。大臣や政務官に登用されるためには、統一教会と仲良くし、協力関係にあった方が、早く出世できるという認識が(政治家の中に)浸透し始めたのです。これはマズいということで、全国会議員に『統一教会と協力関係になるのはやめてください』と要望しました。それぐらい、安倍さんが統一教会と仲良くすることに開き直るというか、顕著なものがあり、憂慮していました」(山口広弁護士)
●政治家が統一教会にサービスするのは当然!と主張するマスコミ
2022/08/04追記:前回書いた新潮が統一教会擁護とも取れる報道をしていた…という話を補足。新潮は自民党批判をするときもあり、いつも偏向しているわけではないのですが、時折、内容が妙な自民党擁護記事を書いて首を傾げることがあるんですよね。編集者の中に一部、右派に偏った人が含まれているのかもしれません。
今回首を傾げたのは、<安倍元総理暗殺で「特定の宗教団体」の存在と「NHK党」への影響、安倍派の今後とは?>(22/7/10 デイリー新潮編集部)という記事。ヤフーニュースでも「うーん、新潮と韓国の統一教会との関係はわからないけど、新潮はあまり統一教会について触れたくないのかなというのが記事からわかるね」というコメントがついています。
上記まで書いてきたように、統一教会は日本でも最悪の宗教団体であり、議員が付き合う時点で問題だったのですが、安倍元首相の親密さは特に重大でした。にも関わらず、記事では、「選挙のために応援団体にサービスするのは普通」と主張。安倍元首相による統一教会被害拡大を正当化してしまいました。
「安倍元総理の祖父である岸信介元総理の時代から、反共産主義の観点から保守系の勢力との関係が取り沙汰されている宗教団体です。ただ、安倍元総理自身は、これまで旧統一教会の行事に祝賀メッセージを贈ったことがありますが、あくまでも政治家としての付き合いの範疇に過ぎないのではないかという見方もあります。安倍元総理に限らず、政治家ならば票につながりそうな団体などにそれなりのリップサービスをするなんてのは別に珍しいことではないのですから」(永田町関係者)
また、<安倍元総理は、山上容疑者に完全に「逆恨み」されて犠牲になったと言える可能性が高い>ともミスリード。殺して良い…という話ではなく、殺人は絶対許されないのですが、前述した安倍元首相の影響力から言うと、恨まれてしまうのは当然。むしろこれだけやって恨まれないと思っている人は、人の心がないと思いますね。
あと、NHK「日曜討論」でNHK党の黒川敦彦幹事長が「安倍晋三氏と統一教会」の関係を指摘し顰蹙を買ったからNHK党の逆風になるかも…となぜかNHK党を攻撃。さらに、宗教団体名を明かさなかった奈良県警のことも、「オープンにするのが筋」と攻撃。とにかく安倍元首相や統一教会から批判をそらしたくて必死な感じでした。
そして、最後は安倍元首相の美化のような流れ。参議院選挙は自民党が圧勝する可能性が高くなったので、岸田首相は安倍元総理を失った悲しみは大きいだろうが黄金期を築くと解説。「強力な存在感を発揮していた安倍元総理を失った清和会(安倍派)の求心力低下は否めない」とも解説していました。
●世界中で摘発されても日本だけ放置…警察幹部「政治圧力あった」
2022/08/08追記:立憲民主党の有田芳生議員は国民からの知名度の割にネトウヨさんからは知られており、有名議員を押しのけて最も嫌われている議員のひとりです。この嫌われ具合を考える上で興味深いのが、有田芳生議員が昔から統一教会問題について追求してきたということ。個人的には右派から嫌われる原因かな?と思っていました。
その有田芳生議員が
【統一教会】警察はなぜ旧統一教会を放置し続けた? 1995年の摘発を退けた「政治圧力」|日刊ゲンダイDIGITAL(2022/07/22)で、統一教会についての話をしています。この記事では、「統一教会問題を30年以上、追い掛け続けている」との説明。この問題では有名な方だったんですよ。
<安倍元首相を銃撃した山上徹也容疑者(41)の母親が統一教会に入信したのは、1991年ごろ。有田氏は95年、警視庁公安部の幹部から「統一教会の摘発を視野に入れている。相当な情報源ができた。金の関係から入る」と打ち明けられている。しかし、摘発はなかった>
「10年後、元幹部に『今だから言えることを教えて欲しい。なんでダメだったのか』と聞いたら、答えは『政治の力だった』の一言でした。警察は個人名を含めた全国の捜査リスト『統一教会重点対象名簿』を作り、実際に動いていたのですが」(有田芳生議員)
また、統一教会問題を追求している「全国連絡会」の紀藤正樹弁護士も以下のような話をしていました。そういやこの紀藤正樹弁護士も嫌われている方。昔ブログで取り上げたところ、まさに統一教会問題を例示して「紀藤正樹弁護士は悪い弁護士ですよ」という趣旨の批判コメントがついて戸惑ったことがあります。
(宗教関係ではない消費者問題にも熱心な弁護士なので、コメントのついた投稿が統一教会関連だったか、そうでない投稿だったかは忘れました。全くの別件を書いていたら、突然、統一教会の話をされたとか、統一教会のみの話をしていたら紀藤正樹弁護士の話を書かれたとかだったかもしれません)
「統一教会のような伝道、経済活動、合同結婚式の3点セットがすべて違法となる集団は世界中どこにもありません。我々はすべて民事事件で解決してきました。普通はどこの国でも、これだけ問題を起こせば途中で刑事事件になります。日本だけが放置され、信教の自由の御旗の下に許されてきたから現実に今、統一教会がある」
<山上容疑者は犯行動機について、「新型コロナウイルスで(教祖の)韓鶴子が来日しないので安倍元首相に狙いを変えた。自分が安倍を襲えば、統一教会に非難が集まると思った」と供述している。
90年代、そして2000年代以降も摘発のチャンスはあった。警察が統一教会を徹底的に洗い出していれば、悲劇(引用者注:おそらく安倍元首相が銃撃された件のこと)も、これほど多くの被害者も生まれなかったかもしれない。>
●これぞ売国!安倍元首相に売られた日本は富の7割を生む金づる
2022/08/13追記:会員限定記事ですので、全部は読めないのですが、
米紙が斬る「統一教会にとって日本は大事な“金づる”だ」 教団が安倍晋三を重宝した理由 | 文鮮明帝国の“カネの流れ”に迫る | クーリエ・ジャポンという記事が出ていました。クーリエ・ジャポンで配信されているものの、「ワシントン・ポスト(米国)Text by Marc Fisher」とあるので、米紙「ワシントン・ポスト」記事の転載かもしれません。
<悲嘆にくれる高齢者を狙う訪問販売と、著名な政治家との人脈づくり──世界平和統一家庭連合(旧統一教会)はこの両輪により、数十年をかけて日本を最も当てにできる「金脈」として確立してきた。
教祖・文鮮明が築き上げたスピリチュアルで儲かる世界帝国を研究してきた専門家たちはそう指摘する>
「スピリチュアル」を利用して稼いでいるという指摘は初めて見た視点。うちでは、宗教問題だけでなく、ニセ科学系を含めてこのスピリチュアル問題も取り上げてきました。統一教会問題は、スピリチュアルなものを放置しておいてはいけないのではないか?と思わせる要素のひとつになりますね。
前述の通り、この記事は会員限定記事であり、ほとんど読めなかったのですが、上で引用した部分や冒頭の紹介、さらに以下で引用した部分などを合わせると、政治家や有名人と結びつくことで信頼を得て信者を増やし、霊感商法で稼ぐという戦略といった説明。日本は安倍元首相に売られたようです。文字通りの「売国」ですね。
<その歴史を通して、旧統一教会と関連団体は、世界の政治指導者や有名人、他の宗教の著名聖職者を講演に招くために高額を支払ってきた。これは、有名で尊敬される人物と教会を関連付けることによって信用を勝ち取るための長年の戦略である>
<元教会幹部やカルト研究者らに言わせれば、日本はこの世界的教団の富の7割を生み出す「金脈」だ>
●安倍元首相が統一教会支援議員を決定、教団内部文書の証拠も
2022/08/20追記:マスコミの統一教会・安倍元首相擁護の例として以前挙げた新潮ですが、その後、全く逆方向の
統一教会の政界汚染、支援対象は「安倍さんの一存だった」 恩恵を受けた子飼い議員の名 | デイリー新潮(2022年07月27日)という記事も書いていました。以前のときも書いたように、記事によって大きくスタンスが異なるんですよね。
・自民党のベテラン秘書
「選挙で誰が統一教会の支援を受けるかは、安倍さんの一存で決まるといわれていました」
「教会の組織票は約8万票といわれています。ただ、衆院選では1選挙区当たりの統一教会の票数はそれほどでもないので、参院の全国比例でその組織力が発揮されます。どの候補を応援するかは、安倍さんの意向がかなり反映される。落選しそうな意中の候補がいれば、安倍さんから“彼を頼む”といった具合です」
・実際、過去に統一教会系の団体から推薦を受けた元議員
「推薦を受けるにあたって団体のトップと面談をします。そこでは、不倫スキャンダルや金銭トラブルがないことが条件で、さらに安倍元総理が応援している候補であれば、ほぼ確実に支援してもらうことができます。選挙の直前になると、統一教会系の施設で泊まりがけの研修を行います。自分の場合は妻同伴で2泊3日でした」
そうした安倍元総理肝いりの候補の一人だったのが、元産経新聞記者で、2013年の参院選全国比例で初当選した安倍派の北村経夫参院議員だとのこと。産経新聞社出身の自民党議員で統一教会の重点支援候補(内部文書が流出)だと山谷えり子議員がいるのですが、彼女以外にももう一人いたとは驚きですわ…。自民・安倍・産経・統一の親密さがよくわかります。
北村議員の方の教団内部文書では、〈首相からじきじきこの方(北村氏)を後援してほしいとの依頼〉〈まだCランクで当選には遠い状況です〉〈今選挙で北村候補を当選させることができるかどうか、組織の『死活問題』です〉などと記載。19年の参院選でも統一教会内部で北村議員を応援するビラが出回っていたそうです。
なお、この情報を提供していたのは、カルト宗教ジャーナリストの鈴木エイトさん。以前、統一教会と自民党の密接さを指摘する記事を多数書いたために、ネットで自民党支持者に叩かれていた…というのは、確かこの鈴木エイトさんだったはず。自民党議員だけでなく、支持者も日本を悪くする活動をしていますね。
●統一教会から支援の安倍元首相の弟・岸信夫大臣「被害知ってた」
2022/08/22追記:岸信夫防衛相は2022年7月29日午前の記者会見で、過去に霊感商法や献金強要被害などの問題が指摘された世界平和統一家庭連合(旧統一教会)について、「そういうことが言われている団体だということは認識をしていた」と述べたそうです。
今回の記者会見の数日前には、統一教会から選挙で支援を受けていたことを認めていました。つまり、日本人の被害を知りつつ統一教会から支援を受けていたということです。一方、今後も選挙で支援を受けるかについては「適切に判断し、対処したい」とお茶を濁していました。
この発言から、今後は日本人に被害をもたらし続けていた団体と関係を断つ…とキッパリ言えていないこともわかります。他の自民党議員も大体ここらへんお茶を濁す発言をしており、日本人から搾取しているカルト宗教団体との関係を続けたい模様。日本のことより自分たちの方が大事なようです。
これを紹介した
旧統一教会の霊感商法や献金強要被害 岸防衛相「認識していた」 | 毎日新聞(2022/7/29)では、なぜか触れていないものの、岸信夫防衛相は安倍元首相の弟なんですよね。祖父の岸信夫元首相から続く統一教会ラインにつながっている方です。こんな売国な人が防衛大臣ってまずいでしょう。それを言ったら、岸信夫さんや安倍晋三さんが首相の時点でもっとヤバイですけどね。
私が不思議だったのは、選挙応援を素直に認めて、被害を知っていたことも素直に認め、その上で今後も関係を断つと明言できなかったこと。隠蔽が良いというわけではなく、隠蔽するのだって当然絶対いけないのですが、普通なら隠蔽したがります。実際、他の自民党議員ではごまかして墓穴を掘っている人がいました。
このように岸信夫大臣発言は不思議だったのですが、そもそも悪いと思っていないのでは?との反応があり納得。そういや安倍元首相もそういう人間的な心を持っていない人でしたし、罪悪感というものがないのかもしれません。こういう人たちが権力を握り、なおかつ国民から人気というのはヤバイ国なんですけど…。
<関係や認識も問題かもしれませんが、それ以上にそんな大問題を"言えてしまう"ことの方が恐ろしさを感じてしまいます。実父の時代から金銭面、選挙支援など深い関係が続いてきたからこそ一般市民と認識が大きく異なるが故の発言な気がします>
(岸防衛相が旧統一教会の被害「認識していた」に非難殺到!「霊感商法の被害者より自分の票が大事なのか」(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース7/29(金) 17:30配信 日刊ゲンダイDIGITALより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/23982d3e6934a98932933783ffd4285c77c04bf1
●自民党ホープ福田達夫氏、統一教会問題に「何が問題かわからない」
2022/08/27追記:上記の安倍元首相の弟・岸信夫大臣もひどかったのですが、別の方向性でひどかったのが彼らと同じ首相経験者一族の世襲議員であり、将来の首相候補で自民党のホープで総務会長という重職を務めている福田達夫議員でした。親族が統一教会と関係あったという点も同じなので、共通点が多い方です。
福田達夫・総務会長は、これまでの話でわかるように多数問題が指摘されているのに、「何が問題か分からない」とバカにした発言。この言い方自体、判明しているだけで約1237億円もの被害を出している統一教会被害者に配慮がないものです。自分たちさえ良ければ、国民のことはどうでもいいのでしょう。
「わが党が組織的に強い影響を受けて、政治を動かしているのであれば問題かもしれないが、僕の今の理解だと一切ない」
「正直に言います。何が問題か、僕はよく分からない」
(
自民・福田氏、旧統一教会と党の関係否定 「何が問題か分からない」:時事ドットコム 2022年07月29日より)
「(個々の議員との接点を)取り立てて『問題だ』ということが、本当に何か物事を良くするのか。僕は極めて疑問に思っている」と強調。「どんな意図でやっていらっしゃるのだろう」
(<「何が問題かわからない」で炎上の福田達夫議員 焦って出した釈明文書の評判が悪い理由>(22/8/4(木) 11:01配信 デイリー新潮より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d678fb725174754dcdd3371117b79d755927867
●祖父の首相は統一教会絶賛!「相手にも迷惑」と統一教会気遣う
上記記事のうち、デイリー新潮によると、ある政治担当記者が「福田さんの祖父・赳夫氏は1974年、統一教会の教祖である文鮮明氏(1920~2012)を絶賛するスピーチを行うなど、“密接な関係”にあると目されていました」と指摘。福田達夫議員にとっても他人事ではないのですが、だからこそ強引に擁護しているのかもしれません。
別記事
自民・福田氏がコメント 「何が問題かよくわからない」発言めぐり:朝日新聞デジタルによると、「自民党がそこの団体の影響を受けて政治を動かすというような誤解を招くようなことだけはしてほしくない。相手も迷惑かと思う」と統一教会側を気遣い擁護するようなコメントもしています。
なお、デイリー新潮は、炎上して慌てて出した以下の釈明文章が、《釈明すら意味不明》、《国語のテストで「議員は何が言いたいのかその気持ちを推察して書きなさい」って出たら解ける人いる? 》と評判が悪かったことや、国民の視線とズレているといったことも問題視していました。
《わが党が、組織的に、党外の団体から強い影響を受け、それで政治が動くのであれば問題ですが、私の理解では、そのようなことは一切ありません。ただ、党としての問題ではなく、個人として、なにか抜き差しならない関係になっていて、その結果、その方の政治活動に非常に大きい影響を与えているのであれば、それは問題と思います。》
《一部から御質問をいただいているような、そのような団体との付き合いについて「何が問題かわからない」という趣旨の発言ではございません。》
●萩生田光一政調会長の裏切りに信者が憤り 生稲晃子議員も関係
2022/08/29追記:第2次岸田改造内閣の萩生田光一・政調会長が先の参院選で、生稲晃子候補への支援を要請するため、生稲晃子候補を伴って教会の関連施設を訪問していたことが明らかになったとする記事がありました。萩生田光一議員は安倍元首相の側近の一人で、入閣も安倍元首相の意向だったと報じるメディアもあります。
萩生田光一議員は他にもいろいろ問題が報じられてきた、自民党らしい方ではありますが、とりあえず、今回は統一教会の件。前述の統一教会の話を報じていたのは、
萩生田光一政調会長、生稲晃子氏の選挙支援を統一教会に要請か 教会関係者は「萩生田さんは家族同然」 | デイリー新潮(2022年08月16日)という記事です。
<萩生田氏は統一教会との関係について、これまで、意図したものではなかったと弁明している。ところが、統一教会の関係者は「実情は違う」と反論する。萩生田氏は2009年、自民党が下野するきっかけとなる衆院選で落選し、12年まで3年間、浪人生活を余儀なくされているが、
「ちょうどその間、月に1~2回のペースで八王子市内の教会施設を訪ねてくれました。その施設は3階が講堂になっており、そこに数十人の信者を集めて演説をなさっていたのです」>
これはどうも統一教会関係者からの暴露だった模様。「以前は、礼拝を兼ねた日曜日のバーベキュー大会にジャージ姿で駆け付けてくれたりもしてた」「“家族”同然だと思っていた」のに、突然統一教会を邪険にすることを言われたので、「人間として薄情すぎ」とお怒りのようです。
右派が仲間に利益誘導するのは、「情に厚いから」というわけのわからない擁護をする人がいるのですが、実際にはこういう風に都合が悪くなると切り捨てます。例えば、田母神俊雄候補の政治資金不正問題や森友学園問題がそうでした。あと、記事では、以下のように統一教会以外からの情報もあります。
<地元八王子の政界関係者によると、毎年クリスマス・イブの前後に八王子市内の宴会場で、統一教会の関連団体である「世界平和女性連合」が主催するクリスマス会に、萩生田氏の秘書は必ず出席し、本人も夫人同伴で何度か顔を出していたという>
<萩生田氏と統一教会の関わりは、先の参院選にも影響を及ぼしていた。東京選挙区で初当選を果たした元おニャン子クラブのメンバー・生稲晃子氏。彼女の擁立工作を主導した萩生田氏は選挙中、生稲氏を伴って八王子市内の統一教会関連施設を訪ね、支援を要請していたというのである>
こちらについては、生稲晃子候補の事務所も「(教会の施設に)立ち寄らせていただきました。その際に現場にいらっしゃったご地元の萩生田先生に同行していただきました」と認めています。こうなると萩生田光一議員も認めざるを得なくなったようですが、礼拝やバーベキューについては否定しているそうです。
●「統一教会と自民党幹部・閣僚の関係調査しない」政府が閣議決定
2022/09/01追記:右派の読売新聞の<旧統一教会と政務三役の関係「調査行う必要ない」…政府答弁書を閣議決定>(22/8/15(月) 21:18配信)という記事のタイトルを私は最初誤読しました。当然「調査する」という話だと思い最初誤解したのですが、そうではなく「調査しない」という宣言でした。予想外すぎます。
<政府は15日、「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)と閣僚ら政務三役の関係について「個人の政治活動に関するもので、調査を行う必要はない」とする答弁書を閣議決定した>
https://news.yahoo.co.jp/articles/5178d2fcdf5f08d640dfbea03073731964168ef2
閣議決定がひどかったので有名なのは安倍政権で、同じ自民党の岸田政権もこれを踏襲。リベラルなどと批判された岸田政権ですが、これに限らず安倍政権の悪いところだけはしっかり踏襲しています。今回の「調査しない」宣言は最大級にひどいものであり、当然ながら批判が出ていました。
<調査の必要性を感じている国民は多いようだ。時事通信が11日に公表した8月の世論調査では、「統一教会と政治家の関わりについての実態解明が必要かどうか」との質問に対して、77.3%が「必要」と回答。「必要ない」の回答は11%だったという>
<「調査しない」と閣議決定――。Twitter上では、岸田内閣によるこの決定を疑問視する声が相次いでいる。
《ついに開き直ったか…岸田》
《まじか!国葬といい、どんだけ特権階級なの閣議決定って?これじゃ独裁と同義じゃね?》
《岸田内閣、最低最悪、卑怯極まりない。選挙やり直して》>
<岸田内閣 統一教会と閣僚らの関係は「調査の必要なし」…国民の声ガン無視の“開き直り”に非難轟々>(22/8/17(水) 17:42配信 女性自身)より
https://news.yahoo.co.jp/articles/077e110d30cba93deae413f22476214f1c875a84
●山際大臣は統一教会との関係隠蔽?証拠出され他人事のような発言
2022/09/03追記:前述の通り、新閣僚については「統一教会との関係を調査しない」と宣言しており、本気で統一教会を問題視していたとは思えないのですが、岸田首相の内閣改造では、統一教会との関係がある閣僚を交代する意向を示していました。この関係で正直に言わずに留任したと疑われる閣僚も出ています。
<(引用者注:留任した山際大志郎経済再生相は、2022年8月)2日の会見では「お答えは差し控えたい」、8日も「きちっと点検をさせていただいた上で、適切に対応してまいりたい」と言葉を濁し、ゼロ回答。口を割ったのは、留任が確定した10日だった。
「私自身が旧統一教会や関連団体と関係があるわけではありません」と前置きし、こう説明した。
「事務所で調べましたところ、2018年10月のアフリカビジョンセミナーへの出席、13年に関連団体への会費支出について確認がされた。確認ができたのはこの2つです」
くだんのアフリカビジョンセミナーは、旧統一教会の関連団体「UPF」(天宙平和連合)から派生した「平和大使協議会」が横浜市で主催したイベント>
これを報じた
【山際大志郎】山際経済再生相やっぱり旧統一教会とズブズブ!はるばる“ネパール詣で”の過去 |日刊ゲンダイDIGITAL 2022/08/18によると、上記以外にも「UPF」(天宙平和連合)主催の会議に出席。統一教会系のワシントン・タイムズ(ワシントン・ポストとは別)編集の「ILC2016」(16年11月30日発行)に記載があるそうです。
<〈見ず知らずの者同士が一堂に会し、それぞれの国や世界が抱える多くの課題に挑戦することは素晴らしいことです──。7月28日から31日までネパールのカトマンズで開催された国際指導者会議にて、日本の国会議員山際大志郎氏〉
UPFが16年に主催した「ILC国際指導者会議」に出席していたというのだ。この会議にはタイの国会議員も参加していて、タイ議会にプログラムを提出。それには「未来の世代のためにより良い世界を」と題したセッションのスピーカーとして、「日本の衆議院議員 山際大志郎氏」と記載があった>
これについては、news23の取材に、山際大臣は、「事務所に会議の資料がなかったため、出席は確認できない」と回答。ところが、前述の通り記録があった上に、その後、映像まで判明。すると、今度は「報道を見る限り出席したと考えるのが自然」と他人事のように言い出すのですから、ひどすぎて呆れるしかありません。
「私自身も少し前ということもあって、明確に覚えていないことから、会議への出席は確認できなかったとお答えしたものですが、しかし報道に出てるものを見る限り、私が出席したと考えるのは自然だと思います」
「前の年(2015年)に大変大きな地震がネパールでありました。地震からの復興というものをしっかりこの目で確認したい。その目的のために行ったのだろうと思うんです。ですから、(教団関連の)会議に出席したことすら、残念なんですけれども、しっかりとそれは自分自身も覚えていないわけなんですね」
(<山際大臣「報道を見る限り出席したと考えるのが自然」旧統一教会の関連イベントへの出席認めるも「覚えていない」「資料残っていない」> TBS NEWS DIG 2022年8月26日より)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/134952
2022/09/05追記:ふと思ったのが、「会議に出席したが統一教会関連だとは知らなかった」の方がまだ言い訳としてはマシだということ。「出席したことすら覚えてない」はそれより不自然で、本当は統一教会関連だと知って出席したのを覚えており、強く否定したかったために不自然になったのかな?と思ってしまいました。
●岸田首相の後援会長、統一教会系日韓トンネル会議の議長だった
2022/09/06追記:前回も書いたように、岸田首相の内閣改造では、統一教会との関係がある閣僚を交代する意向を示していました。ただ、新閣僚については「統一教会との関係を調査しない」と宣言しており、本気で統一教会を問題視していたとは思えません。さらに、岸田首相の周辺でも統一教会との関係が判明します。
これは例によって文春の報道みたいですね。もともと文春は、統一教会報道で脅迫を受けた朝日新聞とともに追求に熱心だったところ。有料記事で詳細は不明ですが、
岸田首相後援会長は統一教会系団体の議長だった | 週刊文春 電子版(2022/08/23)という記事を書いていました。
<文鮮明が提唱した統一世界実現のための「日韓トンネル」。その名目で巨額の献金も集めてきた。実現を目指す会議のトップは岸田首相誕生のキーマンだった>
▶岸田首相は総裁選前に教団関連雑誌に…
▶岸田地元選対責任者、“秘蔵っ子議員”も密接交際
▶萩生田政調会長を熱烈支援する文鮮明の親族
その後、
岸田首相の後援会長が「統一教会関連団体の議長」問題 首相が統一教会との関係を否定、会長は議長を辞任 | 文春オンラインという記事も登場。こちらは内容を確認することができます。岸田首相誕生のキーマンで、岸田首相の後援会長である崇城大学(熊本市)の中山峰男学長の問題です。
<地方での知名度不足が課題だった岸田氏にとって、総裁選で勝利するには、党員票の掘り起こしは急務だった。中でも熊本は重点県だったという。岸田派議員を複数抱える一方、弱点でもある保守層が強い地域だからだ。中山氏は後援会長として、党員票集めに奔走していたという>
<中山氏は2011年から、「日韓トンネル推進熊本県民会議」の議長を務めていた。
日韓トンネル構想とは、統一教会の教祖・文鮮明氏が提唱したプロジェクト。統一世界実現のため、日本と韓国をトンネルで結ぶという壮大な計画だ。全長は200キロで、総工費は10兆円に及ぶとされる>
「2009年には『一般財団法人国際ハイウェイ財団』が設立され、徳野英治氏ら教団の会長経験者が評議員として名を連ねてきた。2016年には韓鶴子総裁が来日し、トンネルを視察するなどしています」(社会部記者)
次に紹介する朝日新聞記事によると、<岸田首相の後援会「熊本岸田会」は20年に発足。当初から会長に就任し、21年の総裁選で党員票の積み上げに努めたという。熊本の党員・党友票は岸田氏がトップの6109票を獲得していた>とのこと。弱いとされた熊本県でトップになる得票を獲得できました。
●後援会長も実は知ってた?その他、岸田首相の選対責任者なども…
「日韓トンネル」は以前うちでも
日韓トンネルなんかいらない!構想に賛同していた売国政治家一覧で書いています。自民党・右派議員が中心です。また、この時点で麻生太郎さんが韓国統一教会が関わる「日韓トンネル研究会」顧問であることなどは紹介していました。
<この団体は、2011年に発足した「日韓トンネル推進熊本県民会議」。中山学長は発足時に、元熊本市議から議長就任の依頼を受けたという>
週刊文春の取材を受けるまで、日韓トンネルと旧統一教会の関係はないと認識していたとして、「統一教会は大変問題のある団体。大変立腹している」と語った>
(
岸田首相の熊本後援会長 旧統一教会との関連指摘に「認識なかった」:朝日新聞デジタル 2022年8月24日より)
以前から指摘があったため、岸田首相や中山峰男後援会長が知らなかったというのは本当かな?というところ。それを言い出すと安倍元首相が一番やばいんですが、資質不足だとも感じます。ただ、文春の続きを見てびっくり。そもそも中山峰男後援会長は統一教会案件であることが薄々わかっていたようにも見えます。
中山峰男後援会長「日韓トンネルは発起人に入っている市議に会長(議長)になってほしいと言われ、引き受けた。私が出ているのは、年に一度の総会くらい。
韓国では日韓トンネルをやっているのは、旧統一教会系と聞いたことがあります。だけど、熊本でそういう人が関わっている印象は全くありません」
仮に中山峰男後援会長の言う通り、日本側に統一教会関係者がいなかったとしてもやばいでしょう。例えば、海外テロ組織が関わっているという噂のあるプロジェクトに日本の団体が協力していて、「日本にはテロ組織関係者はないから問題ない」とはなりません。そこは問題じゃねーだろ!という話です。
なお、週刊文春によると、岸田首相の地元広島で選対責任者を務める県議や、強力に推して広島県から国会議員に当選させ岸田派入りさせた前県議も、統一教会の関係団体と親密な関係があることがわかっているとのこと。後援会長に加えて、選対責任者のような重要な幹部も…となると、かなり濃いですね。
●「把握限界」岸田首相が安倍元首相と統一教会との関係を隠蔽
2022/09/11追記:岸田首相は安倍元首相の国葬を行うことを決定。歴代首相は国葬になっておらず、特別なもので、税金負担も莫大。統一教会問題などで日本人を苦しめてきた人を、特別に国葬にするという妙なことになってしまいました。統一教会関係者の方も最も応援してきた政治家が国葬になり、お喜びでしょう。
そもそもが無理筋ではありますが、今すぐ国葬を執り行う必要はないため、国葬にするとすればいくつかの手順を踏むのが妥当。まず、安倍元首相を含めた自民党と統一教会との関係や、統一教会の社会的な問題を徹底調査。また、国葬の法的根拠がないため、国会で正々堂々と議論して法制化することも必要です。
ただ、岸田首相はこれらの都合の悪い話を全部すっ飛ばして国葬を強行。丁寧に説明すると言いつつ説明せずに強引に…ってのは、安倍元首相とそっくり。安倍元首相と統一教会との関係についても「亡くなったから実態把握は限界」と逃げる気満々。死亡したから調べないってのは、他の事件事故ならあり得ないことです。
<9月8日午後、安倍晋三元首相の国葬に関する衆院議院運営委員会の閉会中審査がおこなわれ、岸田文雄首相は安倍氏と旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係に言及。「本人が亡くなられた時点において、その実態を十分に把握することは限界がある」と答弁した。
「岸田首相は8月31日の記者会見でも、『安倍(元)総理がどのような関係を持っておられたのか、このことについては、ご本人が亡くなられた今、十分に把握するということについては、限界があるのではないかと思っています』と述べています。
岸田首相は旧統一教会についても、国葬についても、『丁寧な説明を』と繰り返しているだけに、今回の『限界がある』という発言は《あまりに逃げ腰すぎる》と大きな批判を呼んでいます」(政治ジャーナリスト)>
(逃げ続ける岸田首相に国民の怒り爆発! 旧統一教会問題の「実態把握に限界」発言に「それでも国葬やるつもり?」22/9/9(金) 19:11配信 SmartFLASHより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/4013a0d5d5496fbf3f51f8751604dcc5a5ddc108
●存命なら無理、むしろ今だから可能 五輪賄賂調査もそれで進展?
なるほど…と思ったのは、「安倍元首相が亡くなったから調査できない」ではなく、全く逆に「むしろ安倍元首相が亡くなったから調査できる」のではないか?と言われていたこと。確かに安倍元首相が存命なら、妨害されたり、忖度されたりして今やるより調査は困難なものになったでしょう。
そういえば、ひどすぎる五輪賄賂問題も安倍元首相が亡くなったせいで今調査が進んでいるとの指摘が出ています。そう考えると、安倍元首相は本当に日本に大きな損害を与えてきた方だというのがわかりますね。で、その最も悪い首相を特別扱いして国葬…なのですから、あまりにもめちゃくちゃな話です。
<《岸田さんって死人に口なしで逃げ切れると思ってるんかな?? 人を甘く見過ぎ》《「死人に口なし」を利用するのは卑怯だよ、岸田さん。》といった批判があがる一方、「今だから調査できる」という意見が相次いだ。
安倍氏の事務所には記録が残っているはずだし、スタッフなど生きている「証人」も多いだろう。さらに本人が生前も虚偽答弁を繰り返し、森友学園、加計学園、「桜を見る会」問題などの調査が行われてこなかったからだ。
《逆だろ! ご本人が亡くなられているからこそ、統一教会との関係が把握できる。生きていれば絶対に解明なんて不可能だ。》
《本人が亡くなっているからこそ調査ができるのだ。生きていたら全力で妨害する。そもそも安倍晋三を恐れて調査できないだろう。》
《安倍晋三が死んだから調査ができない、と繰り返す岸田。むしろ生きてた時より調査できるんだよ! 生きてたら必ず隠蔽工作しまくるからね!》
《安倍氏が生きていてもごまかすかウソしか言わないのだから実態把握の難易度に差は無いと思うが。むしろ検察に圧力かけるので生きているほうが難易度が高いか。》>
(岸田首相の「限界ある」答弁に批判殺到! 旧統一教会と安倍氏の関係「今だから調査できる」の声 22/9/9(金) 15:52配信 日刊ゲンダイDIGITALより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/894336a494f4a297729197e2c7a1e51ea2238d6e
●自民179議員が統一教会と関係…すら嘘?あの議員たちがいない!
2022/09/14追記:以前書いたように、閣僚に対する調査を拒否していた自民党ですが、現役議員に対する調査を発表しました。ただ、これで「自民党はちゃんと調査した」と考えるのは大間違い。この発表は「自己申告」という甘いもので、後述するように、明らかにおかしい点があり、まだ隠蔽されていることがほぼ確実です。
ただ、
自民議員179人が旧統一教会と関係 調査結果を発表 | 毎日新聞(2022/9/8)という記事のタイトルでわかるように、隠蔽してもこれだけ統一教会に関係している人がいるのか!と逆に驚く結果になっています。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や関連団体と接点のある党所属国会議員は、自主申告だけで179人もいました。
私がテレビでこの結果を見て、すぐ嘘だ!と思ったのは、旧統一教会や関連団体へ選挙の支援を依頼したり組織的支援や動員を受け入れたりした議員の数。こうした議員は、斎藤洋明衆院議員と井上義行参院議員の2人だけとの発表ですが、この時点で大嘘でしょう。統一教会側の内部文書が流出した2人の重要議員の名前がありません。
例えば、〈(引用者注:安倍晋三)首相からじきじきこの方を後援してほしいとの依頼〉〈まだCランクで当選には遠い状況です〉〈今選挙で北村候補を当選させることができるかどうか、組織の『死活問題』です〉などといった内容の統一教会文書が出ている北村経夫参院議員の名前がありません。
この北村経夫参院議員は、「旧統一教会や関連団体へ選挙の支援を依頼したり組織的支援や動員を受け入れたりした」より1ランク下である「選挙でボランティア支援」の方で名前が出ていました。安倍元首相の弟・岸信夫議員や安倍元首相の側近・萩生田光一議員の名前もこの項目で出ています。
<選挙でボランティア支援を受けたのは、斎藤氏のほか、岸信夫、木村次郎、熊田裕通、坂井学、高鳥修一、田畑裕明、田野瀬太道、中川貴元、中村裕之、深沢陽一、萩生田光一、星野剛士、若林健太の各衆院議員と、北村経夫、小鑓隆史、船橋利実の各参院議員>
一方、これにすら名前がなくて驚いたのが、山谷えり子議員です。彼女は北村経夫参院議員との共通点が多く、安倍元首相と近い右派の産経新聞社出身で、統一教会の重点支援候補で内部資料が流出している方。彼女の名前がないことを疑問に思った人は多いようで、他の議員と合わせて以下のような記事にもなっていました。
・
旧統一教会との接点、自民党の自主点検リストに「あの面々」の名前なし SNS上で批判殺到:東京新聞 TOKYO Web<自民党が8日に公表した点検結果は消化不良感が強かった。自己申告に頼る手法は限界がある上、公表された文書に「あの面々」の名はなかった。受け止め方に困る点検で幕引きさせていいはずがない>
<公表された自民党の点検結果に対し、SNS上では疑問や怒りの声が相次いだ。その中でも、山谷えり子参院議員の名前がなかったことに対する風当たりは強かった>
<政治と教団の関係が問われる発端となったと言える故・安倍晋三元首相は対象外とされ、同様に教団との関係が疑われる細田博之衆院議長についても点検から除かれた。
これだけでも首をかしげたくなるが、密な関係が疑われる他の面々の名がなかったことに疑問が湧く。
教団系の政治団体「国際勝共連合」は1986年と90年の機関紙「思想新聞」で、反共の運動に同調する「勝共推進議員」の名簿を掲載した。いまの党の重鎮でいえば、副総裁の麻生太郎氏(引用者注:麻生太郎議員は「日韓トンネル研究会」でも顧問)、財務相や防衛庁長官を歴任した額賀福志郎氏、現閣僚では財務相の鈴木俊一氏の名があった。ところが今回の点検結果の発表に際し、氏名が公表されることはなかった>
●悪徳商法問題で認められなかった名称変更、安倍政権になって認証
2022/09/18追記:統一教会の名称変更問題。自民党支持者からの反論も見てみようと探してみました。ただ、説得力ある反論がない上に、調べられば調べるほどおかしな点が見つかるという泥沼。名称変更問題はまだマシだと思っていたものの、この問題でも全くダメみたいですね。
自民党支持者の反論で使われているのが、統一教会が文化庁への申請時に「名称変更の申請を受理・認証しないのは違法行為」という主張。しかし、注意しなくてはいけないのは、受理と認証では別問題であること。また、以前の統一教会にとっては、むしろ審査された方がまずかった…という意外なことにもなっています。
いろいろ記事を読んでいると、「受理しない」というのは確かに問題である模様。一方で、受理後に「認証しない」ということはあり得る話であり、違法ではありません。そうじゃないと、「何のための認証か?」という話。統一教会は当時、悪徳商法が問題視されており、解散命令の検討すら行われていたといいます。
<「名称が団体の実態と対応しておらず、所管官庁の担当課長として責任を持って対処した」
あらためてこう語るのは1997年、文化庁宗務課長として旧統一教会が持ちかけた名称変更を断った前川喜平氏だ。「悪質商法などの問題が指摘されている中、新名称は団体の実態との同一性を欠いていた。申請しても不認証だと伝えると、教会側も納得していた」と当時を振り返る>
(
「統一教会」の名称変更手続きは本当に機械的だったのか 悲願の重大案件なのにずさんだった申請書類とは:東京新聞 TOKYO Web 2022年8月11日より)
自動的に受理されても「認証されなかった」となると、統一教会のイメージがさらに悪化。打撃を受けます。このため、統一教会にとっても当時申請を行わなかったことはメリットがあったと考えられるのです。その後も統一教会は名称変更を希望していたものの、これが通るのは2015年の安倍政権時代でした。
<連絡会(引用者注:全国霊感商法対策弁護士連絡会)によると、教団は97年以降も、文化庁に名称変更をたびたび求めていた。不審なのは、2015年にいきなり申請が認められたこと。当時、文科審議官として名称変更の報告を受けた前川氏は「『受理するから出せ』という働き掛けが有力な政治家からあったのでは。実際に申請が不認証になれば、欠格があると思われてその宗教団体は終わり。認証してもらえる確信があったから出したというのが自然だ」と話す>
なお、北海道大大学院の桜井義秀教授(宗教社会学)も旧統一教会側の主張について「受理しないのは違反だが、認証するか否かは宗務課の判断に任されている」と説明。実際、都道府県などが宗教法人からの申請を不認証とするケースはしばしばあり、申請は機械的に認証されているという政府の説明は嘘のようです。
●なぜか統一教会の規則変更理由が黒塗り 都合の悪い情報を隠蔽?
しかも、問題はこれだけじゃないんですね。今回だけじゃ書ききれないほど怪しい話が次から次へと出てきます。まず、公開を求めた名称変更の書類が「規則変更理由」などが黒塗りされて出てきたこと。変更理由を公にできないとは思えないので、統一教会や自民党に都合の悪いことが書かれていると推測されてしまいます。何を書いたら黒塗りなのか?と、純粋に不思議ですわ。
<共産党の宮本徹衆院議員が文科省に名称変更に関する資料を求めたところ、「規則変更理由」など重要部分が黒塗りされて出てきた。「肝心な部分は黒塗り。応接記録も出してほしかったが、『確認中』のままで今も出てこない。このままうやむやにしたいのだろう」 >
また、共産党の宮本徹議員が公開された情報を見ていて気づいたのが、申請された書類の内容が作りかけ…といういい加減な内容であったこと。名称変更は統一教会の悲願であるはずなのにズサンという変な話。文科省側は宮本徹議員に指摘されるまで気づいておらず、認証が最初から決まっていたので、統一教会側も文科省側もテキトーにやっていたことが疑われます。
<名称変更の申請書類は法律上、新旧の名称部分だけでいい。新規則は添付しなくても認証の結果に影響しないが、教会側は添付。ただ、添付文書は、新規則でも旧規則でもなく、旧規則の一部を直し始めた、直しかけのものが添付してあった。
「極めてずさん。旧統一教会にとって名称変更は大一番で、何度も書類を確認して、ミスがないよう入念に行うはずだ。よくもあんな適当な形で提出できたと思った」。さらにお粗末なことに、文科省側は宮本氏が指摘するまでこの事実に気付いていなかった。
名称変更は、文科相に報告する重大案件だった。宮本氏は「提出する前にすでに政治家側と話は済んでおり、手抜き文書での提出は、結論ありきの認証だったのではないかと疑念がわいた」と話す。>
●大学ではダミーサークルで信者獲得 名称変更も悪徳商法隠しか
統一教会はもともと統一教会との繋がりを隠す各種団体を作り、大学のダミーサークルなんかは重要な信者獲得ツールです。なので、統一教会の名称変更にこだわったのは、悪徳商法で悪評が広まってしまった名前を隠すためだったと予想。被害者団体も同様の考えで抗議しましたが、無視されたそうです。
<名称変更申請の3カ月前、全国霊感商法対策弁護士連絡会は、下村文科相あてに「統一教会の名称変更申請について」とする申し入れ書を出していた。名称変更は、統一教会の名称が悪評として広まっていることから、「名称変更して新たな被害者を獲得するとともに、被害回復請求を抑制する目的で行うものだ」と指摘、変更を認証しないよう求めたものだった>
北海道大大学院の桜井義秀教授(宗教社会学)も「何代にもわたりその名で信者を獲得していく中で、宗教団体の名称変更は通常、マイナスでしかない。ただ、統一教会はそのままでいる方がマイナスで、変えたかったのだろう」と推測。悪徳商法を行うための変更だったわけですが、これに政府が協力。本当、反日で売国ですわ。
●名称変更で特別対応、異例の大臣事前報告 大臣は安倍元首相の盟友
2022/09/22追記:統一教会の名称変更問題。より怪しさを増すのが、通常では行われない特別対応が行われていたことです。<15年に一転して申請を受理し、当時の下村博文・文部科学相にも名称変更を認める前に異例の「報告」をしていた>といいます。当時の大臣は安倍元首相の盟友・下村博文さんでした。
上記の話は、
旧統一教会の名称変更、異例の大臣事前報告 文化庁、受理の経緯 毎日新聞 2022/7/29 18:30から。別記事
旧統一教会、19年越しで名称変更のなぞ 下村文科相在任中に突如実現:東京新聞 TOKYO Webによると、立憲民主党の有田芳生議員への質問への回答で判明した話のようです。
<文化庁の対応に疑問を突きつけたのが当時、民主党の参院議員だった有田芳生氏だ。有田氏の質問に対し、文化庁は「本件(名称変更)については大臣に事前に説明いたしました」と回答。教団の過去や現状についても「周辺情報」として伝えていたという>
この問題に対する下村博文議員の説明は迷走。7月13日の時点では、ツイッターに「文化庁によれば『通常、名称変更については、書類が揃い、内容の確認が出来れば、事務的に承認を出す仕組みであり、大臣に伺いを立てることはしていない』」と事前説明自体を否定。しかし、この説明がすぐにひっくり返ります。
毎日新聞があらためて事務所に問い合わせると、「事務方から事前に説明があったことは21日に会見して説明した。名称変更について指示をした事実はなく、したがって本件に『全く関わっていない』のは事実です」との回答していました。
まず、これにより、「本来ならあり得ない」と自分で主張した異例の事前説明があったことが確定。下手に「事務的に承認を出す仕組みであり、大臣に伺いを立てることはしていない」と言ってしまったために、統一教会の名称変更で特別対応したことがはっきりとわかることになりました。墓穴を掘りましたね。
また、特別に「事務方から事前に説明があった」のに、『全く関わっていない』というのは変な説明。日本人のためには、本来なら拒否すべきでもありました。許可を与えたに等しいです。ただ、そもそも官僚側としては、下村博文大臣が統一教会に利益誘導したがっていることを踏まえての事前報告だったんでしょうね。
今後もう少し補足しますが、下村博文議員も普通に統一教会との関係が深い議員。ここでは、<下村氏は13~14年、旧統一教会系の日刊紙「世界日報」や、同紙の月刊誌「ビューポイント」にインタビュー記事などが複数、掲載された。また、発行元の世界日報社は16年3月、下村氏が代表を務める「自民党東京都第11選挙区支部」に6万円を寄付していた>という話がありました。
●統一教会との関係の証拠が続々出てきて自民党信者「何が悪い」
2022/09/27追記:自民党の下村博文元文部科学相は、文春オンラインで昨年の衆院選前に「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の関連団体「世界平和連合」から推薦状を得たなどと報じられました。この報道について、下村博文元文部科学相は2022年9月14日、「受け取った」と認めており、これは確定しています。
ただし、潔く認めた…なんてものではなく、いろいろ言い訳して見苦しい感じ。「地元の元都議主催のミニ集会に行ったとき、平和連合の方々がおられて、いきなり横断幕を出されて推薦状をもらった。事前に承知しておらず、応援してもらう立場なのでその場で受け取った」という、むしろ統一教会は迷惑…という言い方。都合悪くなると味方を切り捨てるという右派の得意技です。
また、「選挙で何か手伝ってもらったとは承知していない。依頼もしていない」と選挙支援は否定。教団関連団体幹部から政策の陳情を受け、2021年衆院選で自民の政権公約に「必ず入れるように」と、党内で指示したとの報道についても、「教団系団体から陳情を受けた事実はなく、公約に入れろと指示もしていない。断固抗議し撤回を求める」と攻撃的でした。
上記の話は、2022年9月14日の
自民・下村氏に旧統一教会関連団体から推薦状 報道認める一方で抗議 [自民]:朝日新聞デジタルの時点のものであり、その後も統一教会との関係の深さを指摘する報道が続々。例えば、《内部文書入手》 「統一教会」関連団体幹部が名称変更当時の下村博文文科相に陳情、パーティ券購入 | 文春オンライン(2022/07/20)という記事が出ています。
<統一教会(2015年に世界平和統一家庭連合に改称。本稿では統一教会と記述)の関連団体幹部が、当時の下村博文文科相(68)側に陳情したり、政治資金パーティのパーティ券を購入したりしていたことが、「週刊文春」が入手していた内部文書からわかった>
<その一つが、〈報告書〉と大書され、日付の横に〈榮友里子〉と記されたエクセルファイル。日付ごとに〈日程調整・関係各所への連絡・入力等〉などが記された榮氏の日報だ。榮氏は下村氏の大臣秘書官で、事務所を仕切る金庫番だった。
2014年6月24日の〈報告書〉には、以下のように記されていた。
〈世界平和連合 大塚氏
道徳教育の強化について要望を団体として行いたいと思います。お忙しいとは思いますが、大臣のご日程を頂きたくお願いいたします〉
「世界平和和連合」は統一教会の関連団体で、会長は政治団体「国際勝共連合」の会長も兼ねる梶栗正義氏。政治資金収支報告書によれば、大塚正尚氏は国際勝共連合の会計責任者を務めている人物だ>
また、別の内部文書には、下村大臣(当時)の後援組織「博友会」が毎年10月頃に開く政治資金パーティのパーティ券の入金記録が記されていました。さらに、選挙支援については、元信者が告白「私たちは教団幹部の指示で下村博文の選挙を手伝った」 | 週刊文春 電子版という記事が出ています。
選挙支援では、他に「信者が集まって中傷ビラを」下村博文元文科相への選挙支援を統一教会元信者が告白 文春オンラインという記事もありました。「「手伝ったのは1日だけでしたが、下村さんは自分たちが信者だとわかっている様子でした」と手伝った信者は言っていたそうです。さらに、教団の3大有力関連団体のひとつ天宙平和連合(UPF)のN事務局長も、選挙支援をしたと認めていました。
前述の通り、下村博文元大臣は「選挙支援は受けてない」と否定していたのですが、こういった証拠が出てくると今度は自民党信者が「支援を受けて何が問題か?」と以前論破された主張をまた持ち出して、右派の多いヤフーニュースで1番人気になる始末。1237億円も日本人から金を奪っている団体と仲良くすることに問題を感じない右派は、本当「反日」だと思いますね。
●山際大臣がまた隠蔽?統一教会の創始者を「真のお父様」と賛美か
2022/10/03追記:統一教会問題で見苦しい人ナンバーワンは誰か?を選ぼうとしたら、候補の議員が多くてなかなか悩みます。相変わらず自民党は人材豊富ですが、確実に名前が挙がるひとりが、山際大志郎経済再生担当大臣でしょう。隠蔽するも隠しきれなくなって言い訳がましく他人事のように認める…を反省なく繰り返しています。
<これまで、世界平和統一家庭連合の関連団体との関係が報道される度、会見で認めるという“後出しジャンケン”を繰り返してきた山際大臣。今回、またしても…。
山際大臣:「団体のホームページに、会合に私が出席している写真が掲載されており、私も出席を確認致しました。党への報告も速やかに訂正致します」
2018年、都内で行われた旧統一教会のイベントの写真。子どもたちから花束を受け取っているのは、韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁。向かって左奥の舞台下には、笑顔で見つめる山際大臣の姿がありました>
(【旧統一教会】山際大臣 教団会合で「真のお父様」あいさつか…会見後“写真カット”[2022/09/21 10:28] テレビ朝日より)
2022年9月8日に自民党が公表した点検結果では、「主催イベントの出席」に山際大志郎大臣のお名前はなかったんですよ。以前も書いたように、この自民党のリストは不自然な点が多数あり、相当隠蔽されているのは確実なものでした。今回の一件でその見方がさらに強まりましたね。自民党の発表は全くあてになりません。
報告が遅れたことに関して、山際大臣は、「何か調べろと言われても、私と私の事務所には、そのことには限界がございます」と正当化。テレビでは、「記憶が曖昧だったので報告しなかった。大臣というのはいい加減な報告ができません」といった感じでなぜか逆ギレしてる映像も見ました。偉そうに我々に説教をたれており、クズさアピールに余念がありません。
<旧統一教会イベントで山際大臣「真のお父様」発言も後出し公表の謎>(22/9/22(木) 16:00配信 FRIDAY)によると、このイベントは統一教会の関連団体や友好団体のように名前を伏せている性質のイベントではなく正真正銘、旧統一教会本体が主催しているイベント」だとのこと。「統一教会とは知らなかった」の言い訳も通らないようです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7cdc00a6271f2e8361f949fc897f6e0a577bd584
また、統一教会系サイトで「真(まこと)のお父様のメッセージをお聴きした時、言葉を超えた真実を感じた」と祝辞を述べたとされていたのも深刻。“真のお父様”とは統一教会の創始者の故・文鮮明さんのことで、現在の韓鶴子総裁の夫。まるで統一教会の熱心な信者のような発言で、教団の悪徳商法蔓延に強く加担した可能性があります。
テレビ朝日によると、会見から数時間後、大臣が映っていた問題の写真がカットされていました。連携しているかのような素早い対応に、今でも大臣と統一教会は深く繋がっているのではないか?という憶測が出る始末。素早い良い対応をしてもらいたいのは、そこじゃないんですけどね。相変わらず頑張りどころが間違っています。
別記事の<山際大臣に身内からも「ありゃ、持たない」 辞任すれば“統一教会ドミノ”が起こるか>(10/1(土) 5:57配信 デイリー新潮)は、山際大臣以外の話も多い記事で、「国葬で支持率を上げて解散へという案は、官邸内でも取り沙汰され、国葬を進言した麻生太郎副総裁も前向きだった」といった話などがありました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ca35c3c1b727155aa30ffb1ff9b087733dfe9007
山際大臣関係としては、週刊新潮が私設秘書がその窓口になっていること、秘書が代表を務める会社に政党支部が家賃として多額の資金を送金していることを報じてきたといった話が存在。この関係では、旧統一教会が自民・山際氏を選挙で支援 点検では名前なかったが…川崎の男性信者「初当選時から手伝い」と証言:東京新聞という記事も出ていました。
<男性は神奈川18区内の川崎市に住む60代。山際氏と個人のつながりはないというが「初当選した衆院選から、教団側の指示で手伝っている」と語る。
男性は入信後、政治に興味があったため、政治活動を展開する教団の関連団体「世界平和連合」にも入会。山際氏が神奈川18区から自民党公認で立候補し、初当選した2003年衆院選で、平和連合の指示を受けて支援活動に従事。平和連合の仲間とともに動員され、街頭演説の現場では、山際氏の秘書の指示を仰ぎ、自民党員と一緒にビラ配りをしたという。
平和連合からは衆院選のたびに協力するよう指示があり、直近の昨年10月は山際氏の出陣式と2回の街頭演説に顔を出し、ビラも配った。選挙区は山際氏、比例代表は自民党と投票先の指示もあったという。
男性は新型コロナウイルス禍の前までは、平和連合が毎年開いていた3、40人規模の集会や勉強会に参加。山際氏が国政に関する報告を行うこともあり、「選挙支援に対する平和連合へのお礼もあった」と振り返る。また、勉強会には山際氏の秘書が代理出席したこともあり、「一緒に見識を深めてきた」と話す。
自民党が教団との断絶を宣言したことに関して、男性は「信教の自由を保障してほしい。教団の理念実現に政治家が必要なので、支援を続ける」と語った>
●統一教会が消費生活センターに一斉訪問!被害者の特定が目的か
2022/10/09追記:これぞ統一教会!という動きがいくつか出てきています。そのひとつが、旧統一教会、全都道府県の消費生活センターに接触 相談情報目的か | 毎日新聞(2022/9/29 18:44)の件ですね。統一教会は「信者が勝手にやった」などと言い訳することも多いのですが、消費者庁は「組織的な動き」と見ているようです。
<消費者庁の新井ゆたか長官は29日の記者会見で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係者を名乗る複数の人物が、全都道府県の消費生活センターを訪問していることを明らかにした。旧統一教会に関する相談内容の情報を得る目的とみられる。新井長官は「一定の組織的な動きがあったと言わざるを得ない」と指摘。業務の支障になるとして来訪をやめるよう求めた。
消費者庁によると、訪問は8月下旬から9月上旬に集中し、9月中旬まで続いた。一部は電話もあった>
内容も悪質で、問い合わせは「今度相談が来たら自分に回してほしい」「相談情報を教えてほしい」などといったもの。統一教会被害者を特定する動きです。怖すぎですわ。幸い消費生活センターはいずれの問い合わせにも応じていないそうですが、被害者が特定されれば統一教会によってひどい目に合わされる可能性が高いでしょう。
また、消費者庁はこの統一教会対応によって本来の業務を妨害されたとも言えそう。消費者庁「やめてほしい」 旧統一教会の消費生活センター接触巡り | 毎日新聞という記事も出ていました。統一教会以外の悪徳商法の被害者を含めて、被害者の救済を妨害する行為です。本当、最悪の反日組織と自民党は親密でしたね。
●これぞ統一教会!マスコミと弁護士に損害賠償求める恫喝訴訟
2022/10/15追記:前回の<統一教会が消費生活センターに一斉訪問!被害者の特定が目的か>のときに、「これぞ統一教会!という動きがいくつか出てきています」と書きました。他の統一教会らしい動きというのは、旧統一教会が読売テレビとTBSを提訴 番組内発言で名誉毀損主張 | 毎日新聞2022/9/29 14:10(最終更新 9/29 15:10)の件です。
<民放テレビ局の情報番組に出演するコメンテーターの発言で名誉を傷つけられたとして、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)は29日、読売テレビ、TBSの2社とコメンテーターを務めた弁護士3人に計6600万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
旧統一教会側は、読売テレビの「情報ライブ ミヤネ屋」内での紀藤正樹弁護士と本村健太郎弁護士、TBSの「ひるおび」内での八代英輝弁護士の発言で名誉を毀損(きそん)されたと主張している。読売テレビと紀藤弁護士、同社と本村弁護士、TBSと八代弁護士にそれぞれ2200万円の支払いを求めている他、謝罪の広告と放送も求めている>
昔、統一教会を問題視する報道が多く出ていた時期がありました。にも関わらず、問題が是正されなかった理由の一つはこれまで書いてきたように自民党との蜜月です。また、当時、並行して行われたのが、マスコミへの激しい抗議。これにより報道が次第に沈静化し、世論の支持が広がらなかった…というのも大きかったと思われます。
抗議に屈しないマスコミが望ましい…のですが、毎度毎度激しく抗議されるとやはり矛先が鈍るもの。訴訟なんかは特に嫌でしょう。いわゆる恫喝訴訟です。統一教会が行ったものではないでしょうが、当時はモロの脅迫も。その頃最も頑張ったマスコミのひとつである朝日新聞の記者が殺害された事件には、脅迫との関係を疑う見方があります。
●統一教会に有利な解釈を断言した首相、批判されてあっさり変更
2022/10/24追記:<岸田首相「場当たり」答弁連発=旧統一教会に論戦集中―予算委>(時事通信 / 2022年10月20日 20時15分)によると、岸田首相は2022年10月17日、宗教法人法に基づく初の質問権行使を文部科学相に指示。教団に対する「毅然(きぜん)とした姿勢」をアピールし、野党の機先を制する狙いがあったとされています。
https://news.infoseek.co.jp/article/221020jijiX287/
しかし、時事通信では、「首相の思惑通りには運ばなかった」という見方。別の新聞社の記事でも「国民は首相が本気だと信じていない」という趣旨のことを書いていました。とりあえず、時事通信の場合は、そもそもこの「質問権行使」に関しての岸田首相の見解が簡単に変わったことが問題だったとしています。
宗教法人法が解散命令の要件として定める「法令違反」に、民法の不法行為は含まれないというのが文化庁の見解。この法解釈で首相は「民法の不法行為は(要件に)入らない」と断言。統一教会に有利な解釈です。これにより、野党に「首相は解散命令請求に本気でない」(立憲民主党幹部)と批判されることになりました。
さらに、この見解が勇み足だったと判明。自民党内からも批判が出て、翌日には「民法の不法行為も入り得る」と解釈をころっと変えてしまっています。もちろん誤りを認めないよりは認めた方が良いでしょう。変更そのものは良い結果で、批判すべきではないという意見もあります。ただ、正直本気でやる気あるの?とは疑いたくなりますね。
●記憶ないはずの統一教会総裁との写真流出「誘われて撮影したかも」
2022/10/30追記:統一教会問題でひどさが目立っていた山際大志郎大臣がやっと辞任。どう考えてもアウトだったのになかなか辞任しなかったのは、岸田首相が優柔不断で決断力不足のためでしょう。長引いたために傷口を広げてしまった形。また、この迷走は岸田首相の「統一教会問題を解決する気持ちのなさの現れ」とも言えそうです。
ひどいことだらけだった山際大志郎大臣は、最後には2019年に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)のトップ、韓鶴子(ハンハクチャ)総裁に求められて、いっしょに写真をとっていたことも判明。これが一応決定打になった形ですね。それ以前に辞めさせるべきで、レッドカードが何枚出ても退場しない状態だったんですけど…。
<山際大志郎経済再生相は21日の閣議後会見で、2019年に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)のトップ、韓鶴子(ハンハクチャ)総裁と会っていたと認めた。山際氏は今月3日、18年に教団主催の会合で韓氏と会っていたことを認め、17日の衆院予算委員会では「18年の会合で代表の方(韓氏)をお見かけしたもの以外は記憶にない」と述べていた。
SNS上で山際氏と見られる人物が韓氏と一緒に写っている集合写真が出回った。山際氏は21日の会見で、19年に撮影され、自身であることを認めた。山際氏によると、写真は来日中のギングリッチ・元米下院議長と意見交換するため、愛知県を訪れた際に撮られたという。韓氏との撮影の経緯については「意見交換終了後に誘いを受けて、撮影したのではないか」と述べた。
韓氏と接触した記憶を問われると「ちょっとおぼつかない」とし、集合写真に自身が写っていることは「覚えておらず、事務所にも資料がない。(説明を)事前にできなかったことは反省している」とした。撮影当日に教団の関連団体が開いたとみられる会合に出席したことは否定した。
教団総裁との接触は「18年の会合でお見かけしたもの以外は記憶にない」と断言しながら、翌年にも同席していたことが発覚し、内閣府幹部は「はた目にも釈明が苦しくなっている。内閣府内では『もう持たない』で一致している」。「想定外の展開だ」との声も漏れる>
(山際大臣「記憶ない」一転 2019年も旧統一教会総裁と「会った」 [岸田政権]:朝日新聞デジタル 2022年10月21日より)
直前には、<山際大臣「記憶にない」を連発 旧統一教会めぐり 今後も“何か出てくる可能性”否定せず 岸田総理は一夜にして答弁修正、なぜ? | TBS NEWS DIG>(2022年10月20日、タイトル後半は前回書いた件)という記事が出ていました。否定し続けて証拠を出されてから認める…ということを最後まで繰り返していましたね。
<野党から6年前のネパールでの会合でスピーチしたか、などを問われた山際大臣は「記憶がない」を連発しました>
「大変申し訳ございませんが、事実を申し上げなくではいけませんので、事実として覚えていないということを答弁してるわけです」
「(引用者注:旧統一教会の教祖夫妻に会っていると指摘されて)記憶の限りで、お会いしておりません」
「(引用者注:旧統一教会の教祖夫妻に会っていると発覚したら大臣を辞めるかどうか聞かれて)私自身の記憶の限りでは、その方にお会いしたことありませんけれども、それが何か、出てくる可能性を全部否定するわけでは当然ありません」
●統一教会問題で政府対応批判の判決文、国が猛抗議で削除させてた
2022/11/04追記:「旧統一教会の名称変更で特別対応」の話のときにいっしょにやろうと思っていた話を忘れていました。和解後に調書を訂正、その翌年に旧統一教会の名称変更を認めた…文化庁の不可解な対応の甘さとは:東京新聞 TOKYO Web(2022年8月27日 06時00分)という記事の話です。安倍政権時代の出来事ですね。
<「被告国においても、従前の宗務行政の適法性・妥当性に対する疑問の余地がないわけではないことや、今後適切な宗務行政がなされることを期待する」
2014年7月10日、鳥取地裁米子支部が作成した民事裁判の和解調書に、裁判長が国の旧統一教会への対応を非難する文言が記された。しかし、この和解調書は翌月5日に「更正調書」として訂正されることになる。訂正後の調書では、この裁判長の文言が丸々、削除されてしまった。
この裁判に原告側弁護団のメンバーとして関わった勝俣彰仁弁護士は「普通だったらありえない。この文言は和解の場で裁判長が口頭で述べたものをそのまま載せただけ。事実に間違いがあるわけではなく、被告側からの不当な削除要求だった」と振り返る>
判事の言葉通りで間違いではなく、和解もすでに成立済み。それなのに訂正されました。普通では考えられない異例の訂正だったようです。被害者側の弁護士である勝俣弁護士はこの対応に納得していないが、「原告が高齢だったので被害弁償を優先し和解に応じた。裁判所が示した事実はあるので、しぶしぶ承知した」と説明します。
上記では「被告側の抗議」とされています。なので、私は統一教会側からの抗議だと最初勘違いしてしまったのですが、そうではなく国がきちんと対応していない…として、国を訴えた訴訟だった模様。国からの抗議ですから、他のところから抗議されるよりずっと圧力として大きいです。発展途上国かよ?という話ですね。
<この裁判は、中国地方に住む高齢女性が、旧統一教会の霊感商法や献金強要などによって受けた損害賠償などを求めた訴訟で、09年に提訴した。国が教団に対して宗教法人法上求められる措置を適切に行っていなかったとして、国の「行政不作為」も問うた。旧統一教会の問題に関連して国賠訴訟を起こした初めての事例だとされる。
和解は成立しているので、訂正されたとはいえ、当初の調書も記録として残る。訂正後の調書と合わせ、和解に関する文書が最終的に2通残ることになった。勝俣弁護士は「国は文字として残したくなかったのかもしれないが、逆に2通の記録が残ることになった。その事実が国や旧統一教会のやり方のおかしさを浮き彫りにしているのではないか」と話す>
●統一教会問題で批判され辞任の大臣をわずか4日後に重職に抜擢
2022/11/06追記:統一教会問題でひどい発言を連発して大臣辞任に追い込まれた山際大志郎さんに、速攻で重職を与えて厚遇して驚き。前々回書いた<支持率低下の中で身内に利益誘導?長男を首相秘書官に引き上げ>と似た方向性ですが、よくもまあこんなひどいことを思いつくものだ…と思いますし、国民を愚弄しています。
・山際氏、自民党のコロナ対策本部長に就任 更迭された4日後に:朝日新聞デジタル(2022年11月2日)
<世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点が次々と明らかになり、国会答弁などをめぐって10月24日に事実上更迭された自民党の山際大志郎前経済再生相が、同28日付で党の新型コロナウイルス対策本部長に就任したことがわかった。党関係者が明らかにした。
(中略) 党のコロナ本部長には28日付で就任。岸田政権で新型コロナ対策の司令塔を担った経験から起用されたとみられるが、党幹部の一人は「本人のためにもじっとさせておくべきなのに懲りていない」と、起用を決めた執行部を批判した>
前田直人・朝日新聞コンテンツ戦略ディレクターが、<一報を聞いて、「えっ?」と思わず声を出してしまいました>とコメントしていたように、ちょっと考えられない人事。当然ながら批判が殺到。<「記憶にない」連発で辞任の山際前経済再生相がコロナ対策本部長に「自民党、コロナ対策やる気ねぇだろ」猛批判>(11/2(水) 15:08配信 SmartFLASH)などの記事が出ています。
<旧統一教会との関係が批判され、大臣を辞任した山際氏が、新型コロナ対策本部の本部長という要職に就任したことに、SNSでは批判が殺到した>
《自民党はどうかしている。よほど人材難?》
《記憶がすぐ消える山際に、コロナ対策なんて任せられるわけないだろう。自民党は国民をなめてるのか?》
《自民党、コロナ対策やる気ねぇだろ》
《記憶が無くて自らの振り返りも出来ない人にコロナ対策を仕切るなんて無理でしょ》
https://news.yahoo.co.jp/articles/732e234a9db537c57878a1a0fa3bc27c5c24ddb6
●事実上の「統一教会は問題視しない」宣言 麻生元首相にも媚び?
ヤフーニュースでは、「岸田総理は山際に対して何かあるのでしょうか」として、以下のように書いているコメントが2番人気になっています。ただ、山際大志郎さんに弱みを握られているというよりは、後述するように山際大志郎さんの後ろにいる「誰か」に媚びているのではないかと私は感じました。
<岸田総理は山際に対して何かあるのでしょうか。あんな体たらくな議員を自民党から外しもしないで役職つけるなんて非常識すぎます。旧統一教会と関係を断つ、その為に過去を清算すると言っていたはずが記憶喪失になる人を重用するなんてのど元過ぎればなんとやらッてことでしょうかね。岸田総理は日本を良くしようとか、現状を良くしたいとか全く考えていないことがよくわかりました。こんな人が総理では政府も終わっているし、これからの日本がますます悪くなる一方です。安倍の時もそうでしたが、自分たちさえお金が入ってくれば良い人たちばかりなのでしょうね>
岸田首相は「聞く力」を強調していましたが、他の例でもわかるように国民の声は全然聞いていません。では、今回、誰の声を聞いたのか?と言うと、ひとつ有力なのが党の実力者・麻生太郎元首相の声というところ。厚遇された山際大志郎議員は麻生派なんですよ。これまでも岸田首相は麻生さんに媚びていると言われてきました。
もう一つ、統一教会の声を聞いた人事では?というのも疑われそうなところ。統一教会の息のかかった議員を厚遇することで、統一教会に媚びているように見えるためです。そもそも統一教会問題で辞任の議員を速攻で厚遇というのは、「統一教会の件は問題視しない」と岸田首相が宣言したに等しいでしょう。
●「精神異常で銃撃事件以降、嘘多い」被害者会見に教団が中止要求
2022/11/09追記:以前書いた「これぞ統一教会」という統一教会らしい対応だと思ったものとしては、「多くの嘘を言うように...」旧統一教会側、元2世信者に会見中止要求 本人涙の続行「どうかこの団体を解散させて」: J-CAST ニュース【全文表示】(2022年10月07日)という記事の話もありました。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元信者が2022年10月7日に東京・丸の内の日本外国特派員協会で開いた記者会見。これに中止要求が来ます。文面もひどいですね。「彼女(元2世信者のこと)が言っているように精神に異常をきたしており、安倍元首相の銃撃事件以降、この症状がひどくなってしまい、多くの嘘を言うようになってしまっている」といったものでした。反論し会見は続行されましたが、精神的にはきつい形のため涙ながらの対応だったそうです。
<会見を開いたのは、旧統一教会信者の両親のもとで生まれ、後に脱会するまで教団の活動に参加していた、いわゆる元「2世信者」の小川さゆりさん(仮名)。小川さんは過去にストレスで精神疾患を患ったことを明らかにしている。教団側は、両親の署名入りのファクスを特派員協会に送り、小川さんが「多くの嘘を言うようになってしまっている」と主張して会見の中止を要求した。小川さんは、夫と出会った4年前の時点で症状は治ったとしており、両親に奪われた200万円が返金されていないことを指摘しながら、「自分とどちらが悪なのか」「私が正しいと思ってくださるなら、どうかこの団体を解散させてください」と訴えた。
小川さんは、「2世信者」が受けている被害の実態をアンケートの結果をもとに紹介しながら、(1)高額献金の規制(2)団体の規制・解散(3)虐待を受けている子どもを守る、といった立法措置を訴えた。さらに、教団側が政治家の権威を利用しているとして、政治家の行動基準を法律でルールとして定めて欲しいとも話した>
●安倍時代の高村正彦副総裁、統一教会の弁護士で車貰い教会擁護
2022/11/14追記:統一教会関連で気になっていて確認していなかったのが、安倍政権時代の副総裁であった高村正彦さんが統一教会の弁護士だったという話。検索してみると、かなり早い段階の記事NHK「NW9」安倍元首相特集 旧統一教会の代理人だった自民・高村正彦氏の登場に疑問の声|日刊ゲンダイDIGITAL(公開日:2022/07/13 16:50)で、すでに話が出ていました。
<12日、NHK「ニュースウオッチ9」に自民党の高村正彦前副総裁が登場し、視聴者がざわついている。(中略)
《この人は元は統一協会の顧問弁護士でしょ? ほぼ内部の人間に聞いてどうするの?》
《安倍晋三について敢えて高村正彦に語らせるNHKニュースウォッチ9》
といったNHKの人選に疑問の声が相次いでいる>
記事によると、高村正彦・前副総裁は弁護士時代、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の訴訟代理人を務めていたとのこと。日刊ゲンダイだとソースとして弱いかな?と思ったのですけど、国会で質疑が残っており、信頼性としては相当高いですね。この記事だけでほぼ確定してしまって予想外です。
<また、「第143回国会 参議院 法務委員会」(平成10年9月22日)では、元参議院議員の中村敦夫氏(引用者注:おそらく当時は新党さきがけ所属)が問い質している記録がある。
「高村外務大臣、この方はかつて統一協会の代理人だったわけですね。裁判の記録などにも載っているわけです。それから、一九八九年の資産公開では、統一協会の霊感商法の元締めであるハッピーワールドという会社、ここから時価三百八十万円のセドリックを提供されているというような、これは相当に深い関係だと思うんです。」>
また、最近でも車提供を認めていたようで、やはり確定と見て良さそう。さらに、統一教会問題についてしゃべると安倍元首相殺害した犯人の思うツボになるとして、統一教会問題の解決を邪魔しようとしており、その後の行動も真っ黒。せめて過去の過ちを認めて問題解決に協力してほしいのですが、自民党にそんな議員はいませんね。
●自民が調査対象外とした細田博之議長に統一教会との接点続々判明
2022/11/19追記:自民党の統一教会調査が隠蔽ありきに見えるほどひどかった点については何度も指摘していますが、細田博之衆院議長を対象外としたことも悪かったですね。細田博之衆院議長自身の対応もひどすぎ。議長は普通党内で最も良識のある議員がやりますので、自民党議員のレベルの低さがうかがわれます。
<7月8日の安倍晋三元首相の銃撃事件を契機に、霊感商法などによる被害者を生んだ教団と自民党議員の接点が次々と発覚。同党出身の細田氏についても、教団の関連会合に出席し、あいさつしていたことが報道されていた。
自民党は9月8日になって所属国会議員と教団の関係について調査結果を発表。だが、自己申告の形式を取った上、細田氏は衆院議長就任に伴い自民党会派を離脱しているとして、調査対象から除いていた。
問題の深刻さを考えれば、世間には通用しない理屈で、世論の反発を受けたのは当然だろう>
これを書いていた細田議長と旧統一教会 立法府の長にふさわしいか | | 論説 | 佐賀新聞(2022/10/10)は、細田博之衆院議長は細田派であったことも指摘しています。この細田派というのは、現在の安倍派なんですよ。つまり、またしても安倍元首相絡みではないかという話ですね。
細田博之衆院議長の対応の不誠実さについては、自民党、特に安倍元首相とべったりだった田崎史郎さんも批判していたそうで意外です。ただし、その批判の中でちゃっかり安倍元首相に近かった萩生田政調会長をヨイショしているのはさすが。なお、このことを書いた記事は、国民が批判していることもわかる内容でした。
・細田衆院議長、統一教会関連の説明「不十分」87%…田崎史郎氏も「反省の弁がまったくない」と猛批判(22/10/10(月) 16:34配信 SmartFLASH)
<10月8・9日、共同通信社が実施した全国電話世論調査で、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)との関係を自民党調査の発表後に相次いで公表した細田博之衆院議長の説明が、「十分でない」が87.0%で、「十分だ」は8.1%にとどまった。
細田議長は臨時国会召集の直前に、旧統一教会との複数の接点を認める文書1枚を提出。さらに10月7日、追加で文書を2枚提出したが、いまだに自らの口で説明していない。
10月7日の文書では、教団側会合に出席・あいさつした回数を4件追加し、関連会合に出たのは計8件となった。教団側の会合に電報を3本送っていたことも追加で報告したが、「選挙事務所における選挙運動では、旧統一教会やその関連団体による活動への参加は認められなかった」などとした>
<反省の意を示さない細田氏に、政治ジャーナリストの田崎史郎氏も批判の声を強めている。10月7日の『ひるおび』(TBS系)に出演した田崎氏は、細田氏の姿勢をこう批判した。
「本来は記者会見とかで説明すべきなんですけれど、同時にもう一つ大事なのは、反省の弁がまったく述べられていないんですよね。
萩生田政調会長は、この前のNHKの番組で『旧統一教会の信頼を高めてしまったことを私は反省します』って言っているわけです。それならばまだわかるんですよ。
いろいろ羅列して、こういう会合に出ました、祝電も打ちましたって言っているだけで、反省の弁がまったくないんですよ。だから何が問題なのかってことを細田さん自身、認識してないんじゃないか」>
田崎史郎さんはさらに翌日10月8日の『ウェークアップ』(日本テレビ系)でも、「細田さん、議長の品位を汚しています。僕は43年間、政治を見てきて16人の議長を見てきたんですけど、これほど品位に欠ける議長はいないです。本来なら辞めるべき」とも批判していたといいます。
ところが、同時に「議長というのは特殊な地位で、各党の合意によって議長になっている。ここは立法府、議院運営委員会でちゃんとすべきだと思います」と、<議長という特別な地位を退くことの難しさも説明>していたとのこと。ここらへんは細田衆院議長の擁護・批判そらし的なことも感じられますね。
●法務大臣が「関係知らなかった」とした雑誌、統一教会系で超有名
2022/11/26追記:比較的最近の記事だと思っていたら、2022年8月17日という古い記事だった旧統一教会 自民党の葉梨法相 教団関連雑誌に記事 08年インタビュー 教団との関係は否定:東京新聞 TOKYO Webという記事。統一教会関連閣僚を一掃する内閣改造を行ったものの、すぐに新閣僚も統一教会との関連が報じられた…という形のようです。
<「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)と政界との関係を巡り、自民党の葉梨康弘法相(衆院茨城3区)は、教団と関係が深いとされる世界日報社が発行する月刊誌に二〇〇八年、自身のインタビュー記事が掲載されたことがあると明らかにした。旧統一教会系のメディアとは認識していなかったとして、「私自身はいわゆる旧統一教会系の団体との関係はない」と述べた>
<葉梨氏は「取材に応じたからといって、当該団体と関係があるとは認識していない」と強調。「メディアからの取材に対して、一つ一つそのメディアが何なのかを調べなければ取材に応じることはできないのか」と疑問も呈した。
葉梨氏は、本紙が今月上旬に県関係国会議員十六人を対象に実施したアンケートでは、旧統一教会や関連団体との関わりについて「ない」と回答し、十日の会見でも「知りうる限り当該団体との関係はない」と述べていた>
統一教会との関連がわからない団体にうっかり…ということは確かにありえなくはありません。ただ、「世界日報社」って統一教会系団体の中でも最も有名な部類の超大御所ですからね。これを知らないというのは信じられず、嘘では?と思いたくなります。仮に本当に知らなかったとしても、議員の資格がないほど無知と言わざるを得ません。
●統一教会教祖が信者に発言「安倍派(清和会)を中心に関係強化を」
2022/12/02追記:安倍元首相の統一教会との関係は世襲で、祖父や父が深い関係を持っていました。そのうち父・安倍晋太郎時代に統一教会教祖が「安倍派」(清和会)を中心に国会議員との関係強化を図るよう信者に語っていたことが判明。以前から言われてるように、どう考えても安倍派が中心なんですよね。
これは、絶版となっており入手困難で日本語版がない発言録615巻を毎日新聞が調査して判明。よくそこまでやった…という頭の下がる調査です。旧統一教会教祖の発言録が流出 「安倍派を中心に」浮かぶ政界工作 | 毎日新聞(【田中裕之、ソウル坂口裕彦、渋江千春】 2022/11/6 06:30)という記事にしていました。
<世界平和統一家庭連合(旧統一教会)創始者の文鮮明(ムン・ソンミョン)氏が1989(平成元)年に韓国で行った説教で、自民党の安倍晋太郎元外相が当時会長を務めていた保守系派閥「安倍派」(清和会)を中心に国会議員との関係強化を図るよう信者に語っていた。約53年分にわたり韓国語で記された文氏の発言録615巻の中から毎日新聞が当該部分の記述を翻訳・確認し、判明した>
<安倍晋三元首相がいつ、どのように教団と深い関わりを持ったかについてはなお謎が多い。晋太郎氏の義父・岸信介元首相と文氏との間で築かれた関係が源流にあるとされるが、その後を継いだ晋太郎氏を足掛かりにした教団の政界工作が、教祖の肝いりで模索されていた可能性が浮かんだ。
発言録は、韓国の教団系出版社「成和出版社(現・天苑社)」が信者向けに発行した「文鮮明先生マルスム(御言<みこと>)選集」。
文氏が56年から2009年に信者に向けて説教した言葉が韓国語で記され、各巻は約300~400ページに及ぶ。文氏が死去した12年まで615巻が発行されたが、既に絶版となっており入手は困難。日本語版はない>
日本の教団広報部は、毎日新聞がウェブで確認したこの資料について「成和出版社が発行した文鮮明教祖の御言選集であることは確か」と認めています。一方で、「信者の拝読用に使用される」が、「信者の行動指針として特別に使われることはない」と説明。ただ、統一教会における教祖の絶対性からして「指示した」に等しいでしょう。
●安倍首相の祖父・岸首相の自宅の隣、元首相公邸を「本部教会」に
2022/12/08追記:前回記事のはてなブックマークでは、「この記述は晋太郎が落選後教団と関係を強化し、13人だった自派を88人にまで増やした一因だったことの傍証にもなろう」(kjrio9)といったコメントがあり、別記事「日本はとんでもない間違いをした」岸信介、安倍晋太郎、安倍晋三…3代続く関係性から見える旧統一教会が目指した“国家宗教”【報道特集】 | TBS NEWS DIG (2022年9月24日)をリンクしていたのでこちらも読んでみました。
<(引用者注:安倍元総理の祖父・岸信介氏が)1957年に内閣総理大臣に就任。一方、その翌年、教団は日本で布教を始める。6年後、宗教法人として認証されると、岸の自宅の隣に本部教会を移し、1968年には、反共産主義を掲げる政治組織「国際勝共連合」を設立。その活動を後押しした岸と共鳴していった>
この「国際勝共連合」が発行する思想新聞は、自主憲法制定を訴えており、岸信介さんが頻繁に登場。デモ行進では「憲法改正!」「マスコミの偏向を許すな!」と叫んでいたといい、今のいわゆるネトウヨ的な人の主張と全く同じです。「自宅の隣に本部教会」があったように相思相愛で、岸信介さんを称賛していました。
<岸は、たびたび教団を訪れ、信者に国際情勢などを話したとされ、教団の初代会長(引用者注:久保木修己氏。国際勝共連合の初代会長でもある)は、こう称えている。
「岸先生に懇意にしていただいたことが、勝共運動を飛躍させる大きなきっかけになったことは間違いありません」>
「自宅の隣」は別記事でも報じてるか確認しておこうと検索してみると、さらに驚く話を発見。旧統一教会と自民の密接な関係 岸信介氏から始まった3代の因縁 | 毎日新聞(毎日新聞 2022/9/15 06:00)によると、岸政権時代に首相公邸だった建物を使っていたといいます。なお、統一教会キーマンのひとりで、現在でも影響力が残る右翼の大物・笹川良一さんの話もあったのでついでに引用しました。
<教団系出版社が刊行した「日本統一運動史」によると、教団は同年、岸元首相の自宅(東京都渋谷区南平台町)の隣に下北沢から本部教会を移した。岸政権時代に首相公邸だった建物を使っていたという>
<68年には「共産主義からの解放」を掲げる教団系の政治団体「国際勝共連合」が設立された。名誉会長には右翼の大物として知られる日本船舶振興会会長の笹川良一氏が就任した。
「運動史」によると、岸氏は73年、教団を訪れ「笹川君が統一教会に共鳴して『私が陰ながら発展を期待している純真な青年の諸君だ』という話を聞き、礼拝の後に参りお話ししたことがありました」とあいさつしたという>
●安倍晋太郎氏が売国 安倍・統一教会繁栄=日本復活という詭弁
2022/12/13追記:「日本はとんでもない間違いをした」岸信介、安倍晋太郎、安倍晋三…3代続く関係性から見える旧統一教会が目指した“国家宗教”【報道特集】 | TBS NEWS DIG (2022年9月24日)の続き。岸元首相の後釜で、安倍晋三元総理の父である安倍晋太郎議員は11回の当選を重ねて安泰に見えましたが、1963年、予想外の落選。ここがキーになってきます。
その後総裁選に出ますが敗れ、「あの1回落ちたのが結果的にこういうことになったのかな」と悔やみます。そして、「政治は数が力である」と派閥拡大を重視。安倍家と50年にわたり親交がある元共同通信・自民党キャップ 野上忠興さんによると、その前の落選以降なりふり構わぬ戦いぶりが目立つようになったといいますが、これは汚いこともするという意味であり、「美談」ではありません。
野上忠興さん
「やっぱり数だと、猛烈に動き出すわけですよね。入院中、胆汁を吸い取る管をつけながら全国を回って20何人も新人を当選させたりしてね、数を増やすわけですけどね。いまから思えば、そうか、教会との関係はあったんだなとも思いますよね。力がね」
統一教会の文鮮明・教祖
「中曽根の背後を引き継ぐために、その直系になれるのは、安倍さんしかいませんでした。選挙の時、安倍さんの派閥の議席数は13しかなかったんです。それを88名まで、全部教育して育ててあげました」
記事タイトルは、「日本はとんでもない間違いをした」というもの。これはてっきり安倍家が日本人を統一教会に売り渡して搾取したことだと思って読んでいました。ところが、本文を見てびっくり。これは安倍晋太郎議員が総理を逃したことで統一教会の布教が遅れることを言っていたようです。
意味不明ですが、安倍家の繁栄=統一教会の繁栄=日本の繁栄という、狂ったあり得ない考え方がある模様。日本人を統一教会に売り渡して搾取しているので、むしろ売国行為なんですけどね。また、「日本の復帰」という言い方は、安倍元首相がスローガンとした「日本を、取り戻す。」のことも思い出させます。
元信者
「総理大臣を文鮮明が決めていると言われてました。ちょうど中曽根総理大臣から、次の総理はだれになるかということで、安倍さんのお父さんが次の総理大臣になるというふうに言われたというところが、竹下さんになってしまったので、日本はとんでもない間違いをしたと。これで日本の復帰は何十年も遅れると」
<日本の復帰。つまり、統一教が日本の国家宗教になるのが、晋太郎氏が総理に就けなかったことで何十年も遅れるといわれたのだという>
●統一教会「信者を100人議員に!」安倍元首相は教会総裁を称賛
2022/12/20追記:前回の続きなのですけど、その前に前回のところで統一教会信者がしていた「安倍家の繁栄=統一教会の繁栄=日本の繁栄」という理解。これは統一教会信者だけでなく、自民党支持者、特に安倍派を支持する人でも多かった理解だと言ってよいでしょう。「安倍家の繁栄こそが日本の繁栄」という理解でした。
こうした理解は、安倍政権の不正のときに顕著に。不正があったとしても「安倍政権はいいことをしている」「安倍首相以外に適任者はいない」「野党よりマシ」と擁護。当時の統一教会報道でも同じような構図で、「宗教と仲良くして何が問題か」と統一教会問題より自民党擁護を優先しマスコミを批判。統一教会の日本人搾取が見過ごされてしまいました。
では、記事の続きで、いよいよ安倍元首相の時代について。祖父・父と続いた統一教会との関係が、安倍元首相のもとでも引き継がれました。安倍元首相は、官房長官時代の2006年、関連団体の全国大会に祝電を送付。これはマスコミでも注目されて報道されたものの、信者にとっても衝撃的だった模様。つまり、宣伝効果としてデカかったようです。
・参加した元信者
「すごく驚きましたね。安倍官房長官と呼ばれた時に、その会場が一瞬どよめいていて、それで確か記憶に残っていたと思いますね。おじいさんの頃から関係があったので、教団と。安倍さん自身も教団と関係あるんだろうなと思っていました」
全国大会のあった2006年に安倍晋三さんは首相に就任。思想新聞は「安倍政権で新憲法制定を」(2006年10月1日付)としており、その頃の戦略が書かれた関連団体の資料では、韓国語の「家族」で統一教会では信者を意味する“食口”(シック)の議員を100人立てることが目標に。こうした相思相愛の関係はその後も続き、称賛ビデオメッセージで最高潮を迎えたようでした。
<第二次安倍内閣発足後、教団との関係はより深まっていった。そして…
安倍晋三氏(2021年9月 YouTubeより)
「朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ、皆様に敬意を表します。家庭の価値を強調する点を高く評価します」>
●安倍元首相、教祖の孫の夫で幹部の息子らと自民党本部で写真撮影
2022/12/25追記:【独自】安倍晋三が統一教会「文鮮明一族」を党本部に招き入れた蜜月写真を入手 ズブズブの決定的証拠(現代ビジネス編集部 2022年10月25日)は、処理しきれていなかったブックマーク記事です。
<2014年3月3日、非公開のFacebook上で【がんばれ安倍さん! at 自民党会館 第二次安倍政権発足1年前】という文言とともに、(中略)写真を投稿したのは、大塚洪孝なる人物。この大塚氏は、日本の統一教会の会長を二度にわたって務めたトップ・大塚克己氏の長男であり、そして文鮮明氏の孫の夫でもある。この写真は洪孝氏と安倍元首相が写っている(引用者注:一緒に映っている関係者も旧統一教会の幹部だとのこと)>
<旧統一教会の信者で、洪孝氏とともに韓国に留学した経験のある男性は言う。
「洪孝さんはお父さんが日本統一教会の会長というエリートですし、いずれは旧統一教会を背負って立つことは間違いない。なんといってもロイヤルファミリーの一員ですからね。文鮮明と魚釣りに同行し、写真をとるなんて、普通の信者ではありえない。
安倍元首相とのツーショット写真をSNSに投稿した件は仲間内でもよく知られていて、まさに旧統一教会と自身の力を見せつけるようなものでした。洪孝さんは嬉しそうに『安倍元首相と話してきた。教会のことを気にかけてくれていたんだ。自民党が政権に復帰し、安倍元首相が返り咲けば、もっと教会と自民党の関係は深くなり、選挙など支援に力が入る』と語っていました」>
●信者向けに秘書官募集の告知 安倍元首相の元秘書官も教会信者か?
この他にも安倍元首相との親密さを示す逸話が登場。また、安倍元首相の元秘書官で今年夏の参議院選挙で統一教会の組織的応援で当選したとされる井上義行参議院議員について、統一教会の理念をわかってくれているといった記述も。統一教会内では井上義行議員について、信者だと理解されているようです。
<《井上先生は私たちと志をともにしている》《井上先生は安倍政権において総理大臣第一秘書官を務められ、家庭を中心とする私たちの考えに深く共感し、その内容をいかに実現していくかを真剣に考えておられる》といった記述があった。
「井上先生が食口(シック:信者の意味)だと多くの信者が信じている」(統一教会の現役信者)ことを裏付けるような書き込みだ>
また、Facebook上の統一教会系グループでは、教祖の家族である大塚洪孝さんの友人で同じ韓国の統一教会系中学・高校に留学していた人物が、「【学生必見!】 政治家をガチで目指すあなたへ 衆議院議員の秘書を募集!」と議員秘書を募集。自民党に統一教会信者が多数秘書として食い込んでいるという話を裏付ける投稿です。
あと、元統一教会幹部が「2009年、自民党から民主党への政権交代がありました。そのとき、教義も考慮して統一教会は自民党推しになった。その作戦は見事に的中し、自民党との関係を築くことができたのです」としており、むしろ安倍元首相の代でこれまで以上に統一教会との関係が親密になったという理解で意外でした。
<写真を見た自民党幹部が沈鬱な表情で語る。
「これが自民党本部で撮影されたというのは、背景のカーテンなどから間違いない。大塚氏は教団トップの息子で、創立者の孫の夫にあたる。一緒に映っている関係者も旧統一教会の幹部だ。自民党が下野したとき、多くの支援団体が去ったが、統一教会は逆に支援強化したことで評価され、以前より関係が緊密になった」>
なお、以前も書いたように、秘書というのは特に重要だと言われていました。政治家側は安い給与で政策を作れる有能な秘書は大いに助かる一方で、統一教会側は教会の主張を政治に反映できるため。実際、自民党政策は統一教会の主張だらけですからね。こういう意味でも、自民党は「日本を統一教会に売った」という「売国」だと言えそうです。
●「反左翼」で思想が繋がる統一教会と安倍支持派・ネトウヨ系
2022/12/30追記:統一教会関係でブックマークしていて紹介できていなかった記事がもう一つ。2022/08/29という問題が判明してすぐの時点の統一教会への「歯止め」を決壊させた安倍元首相 | 宗教を問う | 東洋経済オンラインというものです。政治と宗教の関係について上越教育大学の塚田穂高・准教授 宗教社会学)に聞いた…という内容の記事でした。まず、8月10日の記者会見で、統一教会の田中富広会長は教団が「政治に、強い姿勢をもってかかわってきた」ことを認めた意外性について聞いています。
塚田穂高・准教授(宗教社会学)
<自民党を中心とした政治家が「関連団体だとは知らなかった」などと関係が薄かったことを強調しようと努めているなかで、てっきり関係性を秘匿するのかと思っていました。しかし、実際は強い意識をもった関わりだったことが改めて確認されました。
結局は、「共産主義に対峙する」の名目のもとで、その姿勢に親和的な政治家とこうした社会問題性の強い団体とがずっと連携し続けてきたことが強く裏付けられました>
「反左翼」というのはポイント。記事冒頭では、<統一教会と接点を持っていた議員は立憲民主党や日本維新の会など野党にもいる。しかし、規模、質の両面で深い関わりを持っていたのが政権党の自民党、なかんずく安倍派(清和政策研究会)所属の議員たちである>とあり、安倍支持派・ネトウヨ系と統一教会を繋げるものになっています。
●統一教会と親密で何が悪い!安倍元首相が歯止めを決壊させた
私は統一教会と自民党の繋がりは薄れている…と誤解していた時期があるのですが、塚田穂高・准教授は、2010年代に入り、自民党政治家と統一教会の関わりはさまざまな局面で強まり、目立つようになってきたと指摘。これは統一教会の要望があって…ではあるのですが、それに政治家・政権側が応じたからこそとも指摘。さらに以下のように説明していました。
塚田穂高・准教授(宗教社会学)
<それまで統一教会と接点を持つことに多少は慎重だった政治家も、次第に抑制しなくなり、イベントに祝電を送ったり、出席して挨拶まですることが積み重ねられていきました。選挙協力もそうです。また、統一教会系の右派学生団体「UNITE」が2016年ににわかに結成され、政権支持や改憲を訴えたのも象徴的でした。これは前年の安保法制反対運動時に注目された若者の団体SEALDsの向こうを張った動きで、政権側には都合がよかったでしょう。
自民党と統一教会のつながりはそれ以前からの持続的なものではありましたが、特に明らかな変化が質・量ともにあったのが、第二次安倍政権を含むこの十数年間だったと総括できます>
2021年9月、統一教会の友好団体・天宙平和連合(UPF)のイベントに安倍元首相がビデオメッセージを寄せたことについては、塚田穂高・准教授もやはり象徴的だったと考えているようですね。以下のように説明した上で、「この十数年間の変化を象徴するシーンだったように思います」としていました。
塚田穂高・准教授(宗教社会学)
<自民党の中でも歴史的に統一教会に近い安倍派(清和政策研究会)の長である安倍元首相が、ある意味、率先垂範して統一教会に関わるイベントに登壇したのです。極めてあからさまに、まるで「このような関わりをもっても何も問題がないのだ」と開き直るかのように。派閥のトップで、憲政史上最も長く首相を務めた人物が教団と密に関わることを隠さなくなっていたわけですから、そのもとにいる議員たちが統一教会と接点を持つことをためらわなくなるのは道理です>
【本文中でリンクした投稿】
■日韓トンネルなんかいらない!構想に賛同していた売国政治家一覧
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