楽天の社内英語公用語化には当時ネットでは批判だらけでした。同じく社内英語公用語化したユニクロ(ファーストリテイリング)も含めて、もともとネットでは嫌われているというのもあり、叩かれやすかったのかもしれません。ただ、ホンダも英語を社内公用語化しているとのこと。このホンダもボロクソに叩くんでしょうか。興味あるところです。
●社内公用語を英語にという愚策、ホンダも採用 楽天・ユニクロだけじゃない
2015/12/13:古くは1992年に当時、三菱商事社長だった槇原稔さんが英語公用語化を唱えたことがあったといいます。ただ、そのとき、槇原さんは「宇宙人」と呼ばれ、全く浸透しなかったとのこと。
英語社内公用語化の方向性で、楽天創業メンバーの役員「会社辞めます」でも書いたように、楽天のときもすごいバッシングでした。
ただ、
ホンダ「も」導入した英語公用化:日経ビジネスオンライン(大西 康之 2015年7月9日)では、<日本企業の英語アレルギーは根強いが、ホンダの決断はそんな日本企業の「英語嫌い」を変えるきっかけになるかもしれない>としていました。
ホンダは2015年6月29日に開示した「サステナビリティー(持続可能性)リポート」の中で英語公用語化を打ち出します。ホンダは「持続可能な会社」であることをアピールする上で「英語公用語化が必要」と判断したみたいですね。記事では、<もはや「バカな話」とは言っていられなくなってきたのだ>と書いていました。
●グローバル企業が英語を社内公用語化するのはむしろ当然ではないか?
で、楽天の発表当時ネットでは楽天をこんなに叩いていたよ!という証拠物件を紹介しようと思ったんですよ。ところが、今検索すると、全然見つからなくて面倒になってきました。たぶんグーグルの検索順位で下位に押しやられているんだと思います。
代わりに英語公用化批判があったよという証拠に
楽天の英語公用語化に反対する人がいまだに誤解している事 : アゴラ - ライブドアブログ(中嶋 よしふみ 2012年07月06日 06:15)という記事を。ただ、ネットの無名の人が批判したという話ではなく、大学教授が言ったという話です。
<(引用者注:楽天の英語公用語化についての記事を)読んでいたら、コメント欄に英語公用語化反対の大学教授が楽天に抗議文を送ったらしいという書き込みがあり、何かの冗談だと思ったら本当だったようで、抗議文を載せた書籍まで発刊されている。思わず椅子からズリ落ちそうになってしまったが、まだこんな事を言っている人が居るのかと呆れてしまった>
楽天は海外企業をガンガン買収しています。日本人ではない社員が多く、上司が外国人ということもあると以前聞きました。未だに「日本人向けに商売している日本企業」というイメージがあるかもしれませんが、いわゆるグローバル企業なんですね。
●国内向けでグローバル企業でなくてもメリットがある可能性
ただ、そもそも国内向け企業であっても、人材確保の面では英語公用語化が有利に働くのかもしれません。
<国内で得たノウハウを海外に輸出する、あるいは買収先のノウハウを楽天に導入する、という時に現場の人間同士が意思の疎通が出来なければ、利益の最大化が出来ない。利益の追求のために必要なことをやっているという、結局それだけの話だ。
(中略)社内の公用語が英語ならば、英語しか出来ない海外の有能な人材も入社できるだろう。英語が出来るだけの無能な人間が昇進するといった発想は採用対象は日本人のみという、非常に狭い発想でしかない。英語が出来る人なら国籍を問わない、という事であれば採用対象の範囲は日本人に限ったときと比べて数十倍に広がるはずだ>
採用する人の選択肢を増やしているだけ…といった話ですね。実は最初の日経ビジネスオンラインでは、日本語のせいで日本語を話せない社員が働きづらいという話もありました。
<同社(引用者注:楽天)の外国人比率は2割に迫っており、開発部門では8割が外国人のチームもある。「日本人同士が日本語で話していると、外国人社員が疎外感を持つ」(楽天社員)という状況だ。半ば強引に英語化を進めた三木谷社長は「優秀な外国人を採用しやすくなったし、(英語はイエス・ノーがはっきりしているので)会社全体の意思決定が速くなった」と効能を説く>
●英語公用化は日本文化・日本の価値観を破壊する…だから反対!
再びアゴラの中嶋よしふみさんの話。先ほどの教授の反対というのは、日本文化の破壊だ!というものだったみたいですね。何か右派っぽい発想です。あと、私の記憶していたような激しい反対意見の雰囲気を伝える話もありました。
<日本らしさが失われるとか日本の文化の破壊につながるとか、価値観的な側面からの批判もあるが、英語を使わざるを得ない仕事や業種は、多くの場合、外国人と接する機会が多いだろう。そのような働き方をしている方が、自身が日本人である事を意識させられる機会は多いに違いない。大体、外国人と英語で交流するだけで日本の文化や価値観が損なわれるとは思えない。そんなことを言い始めたらラーメンやカレーを食べて洋服を着ている日本人は文化を侵食されているとでも言うのだろうか>
<楽天の英語公用語化に文句を言えるのは社内でエライ目に遭った人か、英語公用語化を真似しそうな経営者のもとで働いている人くらいなもので、日本人の9割は関係の無い話だろう。一時期の激しい反対論は一体なんだったのか、今でも理解に苦しむ>
コメント欄はあまり書き込みなかったですが、反対もひとつありました。<私企業がなにをしようと法に触れない限り反対はしないけど、この「社会実験」(いや「会社実験」か)うまく行かないだろうなぁ、と思う>(嶋谷 和幸 · 今宮高等学校)というものでした。
今のところ楽天はうまく行っているという話なので、このコメントでの予想は大外れ。とはいえ、そりゃ「うまく行っていません」とは楽天としても言いづらいですからね。ユニクロのその後も気になります。実際のところうまく行っているのでしょうか?
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