仏滅・大安などの六曜の話をまとめ。<仏滅・大安・友引・赤口などの六曜、実は仏教とは全く関係ない>、<六曜が決まらなくなる「2033年問題」で仏教界も大混乱?>、<仏教は関係ないけど、神道・神社は六曜と関係あるんじゃ…?>などをまとめています。
2023/08/12:
一部見直し
●仏滅・大安・友引・赤口などの六曜、実は仏教とは全く関係ない
2015/12/26:六曜の話は初期の頃から二つほど書きたいことがありました。今回は、
科学的根拠のない迷信である「六曜」と同和問題や差別はどう関係?をやった関係で、宗教的なところの話だけ説明。仏教を意識して宗教的な問題と向こうでは大雑把に書いたものの、実は仏教とは全く関係ありません。
(…と書いていたら、"六曜が決まらなくなる「2033年問題」で仏教界も大混乱?"という話があったので、追記しています。2017/05/14追記)
六曜 - Wikipediaの以下の部分を引用すると、それだけで話が終わっちゃうのですが、最初にズバッと「関係ないよ」という話を。全国のお坊さんが皆同じかは知りませんが、実家に来ているお坊さんも「関係ないのでお好きにどうぞ」というスタンスでした。
<仏滅や友引という、仏事と関連のあるように見える言葉が多く使われているが、仏教とは一切関係ない。仏事と関連のあるように見える言葉が多いのは、まったくの当て字による。占いを盲信して本質が疎かになれば反って悪い結果になるとして仏教では占いを否定している。また、浄土真宗では親鸞が「日の吉凶を選ぶことはよくない」と和讃で説いたため、迷信、俗信一般を否定しており、特にタブーとされている。仏教においては本質的に因果関係によって物事が決まり、六曜が直接原因として物事を左右することはない>
●「仏も滅するような大凶日」という意味とされる「仏滅」
さて、ここからは「迷信」を見ていきましょうか。名前からして最も仏教っぽい仏滅の説明。しかし、最初はそもそも別の呼び名であり、さらに「ぶつめつ」と呼び名が変わってからもしばらく「仏」という文字はなかったとのこと。本当、全然関係しようがないですね。現在では、先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口、とあるものの、古くは赤口以外は全て名称が異なっているということで、基本的にみんな最初とは違うそうです。
<仏滅>
<「仏も滅するような大凶日」の意味。元は「空亡」「虚亡」と言っていたが、これを全てが虚しいと解釈して「物滅」と呼ぶようになり、これに近年になって「佛(仏)」の字が当てられたものである。
この日は六曜の中で最も凶の日とされ、婚礼などの祝儀を忌む習慣がある。この日に結婚式を挙げる人は少ない。そのため仏滅には料金の割引を行う結婚式場もある。他の六曜は読みが複数あるが、仏滅は「ぶつめつ」としか読まれない。
字面から仏陀(釈迦)が入滅した(亡くなった)日と解釈されることが多いが、上述のように本来は無関係である。釈迦の死んだ日とされる2月15日が旧暦では必ず仏滅になるのは、偶然そうなっただけである>
●六曜の中で最も吉の日とされる「大安」、日本の政治家も重視
「仏滅」以上に有名でよく気にされていて、一番有名だと言えそうなのは、大安吉日の「大安」でしょうか。
科学的根拠のない迷信である「六曜」と同和問題や差別はどう関係?の方で、政府が科学的根拠なしの政策はよくやっていると書いたのですが、ここの説明見ていて笑いました。「内閣組閣も大安の日を選んで行われる」とのこと。ダメじゃん。
<「大いに安し」の意味。六曜の中で最も吉の日とされる。何事においても吉、成功しないことはない日とされ、特に婚礼は大安の日に行われることが多い>
仏教の話で言うと、迷信が浸透している最も厄介な日は「友引」でしょう。「朝は吉、昼は凶、夕は大吉。ただし葬式を忌む」と言われてしまっているのです。葬式を行うと、友が冥土に引き寄せられる、つまり友人も死んでしまうという迷信があり、友引の日は火葬場を休業とするのが基本だといいます。しかし、前述の通り、六曜は仏教とは関係がないため、友引でも葬儀をする宗派(浄土真宗)があります。
また、特に複数自治体が合同で運営している火葬場や、火葬炉改修工事などにより火葬能力が低下する場合など、火葬場での友引休業を廃止する自治体も増えているそうです。なお、逆に慶事については“幸せのお裾分け”という意味で、結婚披露宴の引出物をこの日に発送する人もいるとのことでした。
この他に「赤口」が「万事に用いない悪日、ただし法事、正午だけは良い」ということで、宗教行事に影響が出てしまうものだそうです。
六曜の仏教に関係する部分の説明は以上ですが、繰り返すように、六曜には根拠がありません。こういったことにとらわれるのは不幸なことですし、迷信を信じる人が多い社会というんは他のことでも問題が起きると思われますので、なくして行かなくちゃいけませんね。
●六曜が決まらなくなる「2033年問題」で仏教界も大混乱?
2017/05/14:…といった感じで、仏教とは関係ないはずだったのに、
仏教界に激震!? 「葬式の日程を決められなくなる」2033年問題とは : J-CASTニュース(2016/5/20 11:38)という記事を見つけて驚愕しました。
とりあえず、「2033年問題」の説明から。これは、六曜の問題ではなく、旧暦(太陽太陰暦)の問題。太陽太陰暦では、「閏月」を1年のうちのどこに入れるルールが決まっているものの、2033年はそのルールのどれにも当てはまらないため、暦が決まりません。それに付随して、六曜も決まらない…というわけです。
ただ、そもそも六曜は仏教とは何の関係もないのですから、仏教界が右往左往する必要は本来ありません。むしろ六曜と仏教を絡める風習を廃す絶好の機会だと考えるべきです。
ところが、仏教関係者向けの専門誌「月刊住職」の16年1月号は「2033年問題」を大きく取り上げ、「十七年の間に統一見解がまとまらないと、大混乱もあり得る」などと書いていたとのこと。
また、 冗談なのか本気なのか、現役の僧侶が店番を務める東京・四ツ谷の「坊主バー」も16年5月18日、公式ツイッターアカウントで以下のようなツイートをしていたそうな。
「友引は葬儀をしない為坊さんの休日。つまり友引の前日はお通夜しない。坊さんの飲み会や合コンは友引前日に行われます。一部仏教界が予定が組めないと嘆いています」
記事ではともに一部の情報を取り出しただけなので、全体がわからないのですけど、お坊さんたちも六曜を気にしているのだとしたら、それこそ嘆かわしい話です。
●仏教は関係ないけど、神道・神社は六曜と関係あるんじゃ…?
2019/08/29:前述の通り、気にしているお坊さんもいるのかもしれませんが、本来は六曜と仏教は関係なし。それに加えて、神社も仏教と関係ないよという話を見つけましたので追記です。
<六曜は今で言う、血液型占いや星座占いのように、縁起担ぎの手段として定着したものであり、そもそも神道や仏教に六曜の教えはありません。実は神社、お寺と関係はないのです。したがって、仏滅でも神社やお寺への参拝、お参りは問題ありません>
これが書かれていたのは、生まれてきてくれた赤ちゃんの誕生を祝い、健やかな成長を祈る「お宮参り」に関して書かれた
お宮参りは仏滅でも大丈夫!?日程を決める時に気をつけておきたい点 (2019年7月1日) - エキサイトニュースという記事でした。
これを言っちゃうとあれなんですが、そもそも宗教もお祈りも科学的根拠がないので「お宮参り」も必要ないんですけどね。とりあえず、ここでは、仏教や神道を信じたとしても、六曜は関係ないので信じなくて良いよ…という話だけにとどめておきます。
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