2019/12/17:
●引きこもり・ニートは犯罪者予備軍?川崎殺傷事件などを例示
●「マトモな政策考えつくで」外国人労働者の代わりに働かせる提案
●犯罪者予備軍の引きこもり・ニートは自衛隊で鍛えろ!新聞に掲載
●暴力を使ってでも更生させる!体罰擁護もやっていた産経新聞
2020/12/15:
●自衛隊で更生どころか自衛隊に入って引きこもりになって殺人
●引きこもり・ニートは犯罪者予備軍?川崎殺傷事件などを例示
2019/12/17:フォトジャーナリスト・宮嶋茂樹さんは、右派の執筆家でもあるらしく、雑誌「正論」(産経新聞社)や「WiLL」(ワック)で書いているようです。そして、同じく右派である産経新聞のコラムで、えっ、これ、産経新聞が掲載したの?という主張が載っていました。
まず、冒頭や前半部分では以下のように、引きこもりが犯罪者予備軍であるかのようなことを書いています。差別と偏見がひどいわけですが、とりあえず、宮嶋茂樹さんは引きこもりを犯罪者予備軍として捉えている…ということを踏まえておいてください。
<いつから日本はこんなブッソウな国になったんや、もう連日やないか。川崎の20人殺傷事件に続き、今度は、元農林水産省事務次官までが、わが子を手にかけてしまいよった。これ、みーんな「引きこもり」が関係しとるかもしれんのやて?>
<40歳、50歳にもなった大人が働きもせず、他人さまを巻き添えにしよって。ワシにはやっぱり、面倒見とる親(や親類ら)が甘やかしとるんとしか思えん>
【宮嶋茂樹の直球&曲球】 日本もブッソウな国になったもんや - 産経ニュース 2019.6.6 10:17
https://www.sankei.com/column/news/190606/clm1906060006-n1.html
(プロフィールは、
産経新聞コラムが「引きこもりは自衛隊に入隊させて精神を鍛え直せ」 右派の徴兵制&強制収容所的発想があらわに|LITERA/リテラより)
●「マトモな政策考えつくで」外国人労働者の代わりに働かせる提案
さらに、「マトモな政策考えつくで」として、外国人労働者の代わりに働かせることを主張しています。「ニート」という言葉はここで初登場しているものの、引きこもりとセットになっているため、前述の部分でもニートも引きこもりとほぼ同様に捉えているのだと思われます。
<ええか、今やわが国は、外国人労働者の枠を広げて受け入れざるをえんほど労働力不足や、と現政権は主張してまっけど、そんな外国人労働者の代わりに、「ニート」や「引きこもり」を駆り出したらどないや?>
なお、
ニートや引きこもりを農家に…政府案に失笑 楽な仕事こそ地方に必要で書いているように、似たようなことは日本政府もすでにやっていること。ただ、そちらの投稿のタイトルで書いているように、その政策に対する反応は全く良くなく、冷笑されている感じでした。
●犯罪者予備軍の引きこもり・ニートは自衛隊で鍛えろ!新聞に掲載
宮嶋茂樹さんの場合、この後、さらに自衛隊の話を持ってきました。<まだ10代のうちに自衛隊へ入隊させて、規則正しい生活送らせ、なまった肉体と屈折した精神を鍛え直すんや>と書いています。自衛隊従軍記ルポを数多く出版しているということで、もともと自衛隊の話が多い人ではあるようです。
宮嶋茂樹さんは立場的に本来なら自衛隊を美化するタイプだと思われます。ただ、犯罪者予備軍とみなしている人を多数送り込んで自衛隊で更生させよう、という主張はむしろ自衛隊をバカにしているのではないか?といった反応が多くなっていました。右派ではこういうことがありがちですね。
<dogdogfactory 自衛隊をいちばんばかにしてるのはこういう人たちだよね>
<kpkpkpchang 右派の人って自衛隊をもてはやしてる癖に、徴兵制にして試験も通っておらず辞める前提の新人を毎年面倒見させたり、ひきこもりの更生任せたり、自衛隊に無茶を押し付けすぎじゃないか?>
<ite 自衛隊は教育施設じゃないよ。社会に恨みを持ってる人間に銃を持たせるとどうなるかも想像できないのか>
<yajicco 自衛隊は福祉施設でも公正施設でもねえ。つーか、威勢がいいだけの暴論を言ってる連中を「右派」とか呼びたくないなあ。ただの馬鹿でしょ>
(
[B! 自衛隊] 産経新聞コラムが「引きこもりは自衛隊に入隊させて精神を鍛え直せ」 右派の徴兵制&強制収容所的発想があらわに (2019年6月12日) - エキサイトニュースより)
●暴力を使ってでも更生させる!体罰擁護もやっていた産経新聞
あと、「まだ10代のうちに自衛隊へ入隊させて、規則正しい生活送らせ、なまった肉体と屈折した精神を鍛え直すんや」といった発想に関して、体罰容認論を唱えていた戸塚ヨットスクールや石原慎太郎元都知事のことを思い出している方もいました。
<osudakeknowledge この類の話は「少々手荒なことをしても良い」がセットなので、行き着く先は戸塚ヨットスクールのような暴力容認の施設です>
<ShimadaTJS ちなみに戸塚ヨットスクールの戸塚宏氏は、自分が収監された刑務所では人権を主張。ウヨなんてこんなもん>
<el-condor 右ってこういうバカなこと言う連中多いよね元都知事とかさ。自衛隊は外からの目が入らない虐めの巣窟なので、虐めで心が病んだ人だと完全に逆効果だと思うけど。戸塚ヨットスクールだって大して変わらんでしょ>
右派では体罰容認論を唱える人が多いです。
必要悪?新聞の体罰肯定論「殴られて血まみれでも感謝される体罰がある」などで書いているように、産経新聞自身、体罰で高校生が亡くなったときに、体罰擁護キャンペーン的に多数の体罰擁護記事を掲載していた新聞であり、共通点が見られます。
●自衛隊で更生どころか自衛隊に入って引きこもりになって殺人
2020/12/15: 2018年に鹿児島県日置市で加害者の男が自身の父親・祖母ら計5人を手や腕で次々と絞殺したという
日置市5人殺害事件 - Wikipediaを読んでいて、これは「引きこもりを自衛隊で更生」というのは無理のある発想だとわかる事件かなと思いました。加害者は短期間ですが、自衛隊に所属していたことがあるのです。
なお、このケースでは、自衛隊を辞めた後にいわゆるニート状態になっているという当初紹介した主張とは逆方向の動きになっているため、自衛隊に入ったからといってニートを脱出できるわけではないという例だと言えます。その意味でも「引きこもりを自衛隊で更生」という考えが非現実的だと言えるかもしれません。
<加害者の男Iは元自衛官(事件当時は無職)で、高校2年生の時に父親Aと母親が離婚し、その後は妹とともに母親に引き取られた。高校中退後は引きこもりがちになり、県内外で就職したが長続きせず、職を転々とした。
2001年(平成13年)7月には陸上自衛隊に入隊。国分駐屯地第12普通科連隊(鹿児島県霧島市)に配属されたが、翌2002年(平成14年)7月に個人的な理由で依願退職した>
<自衛隊を辞めてから事件を起こすまでの一時期は働いていた時期もあったが、大半の時期は自宅に引きこもったり、仕事をせずに過ごしたりしていた>
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