実際に当たりやすくなるわけではないのに、どこそこの宝くじ売り場で1等が出ました!みたいな売り方をすべきではないと思うのですが、実際には許されてしまっています。国民を騙して、国や自治体が儲けている形です。
2017/07/25:
●ギャンブル狂が愛用の迷信「六曜」も信じている宝くじ購入者
2021/12/12追記:
●明らかに悪徳…銀行から「1等当せんの秘訣教えます」のメール 【NEW】
●1等が出ました!よく当たる宝くじ売り場がわかっている理由は?
2015/12/28:年末ジャンボ宝くじの売り場でよく、「この売り場から1等○億円が○本出ました」とあるのは、どのように調べているのか?という質問に答える記事がありました。記事ではそういった話は出ていないものの、これは「よく当たる宝くじ売り場」として宣伝に利用される情報です。
その記事、
宝くじ「この売り場から1等○億円○本」、なぜわかる?:朝日新聞デジタル(社会部・畑宗太郎 2015年12月18日06時52分)によると、る「宝くじ事務協議会」から販売事務を受託し、運営してみずほ銀行が、売り場に知らせているためでした。
みずほ銀行は本支店や販売業者にくじを配布する際、どこにどの組や番号のくじを届けたか管理しています。抽選の後、みずほ銀行は1億円以上の当たりくじが出た販売業者に知らせ、業者はどの売り場で売ったかを銀行側に報告するとのこと。売り場の「○等○本出ました!」という掲示はこれをもとにしています。
●よく当たる宝くじ売り場の情報を出すとやっぱりよく売れる!
一方、なぜ「この売り場から1等○億円が○本出ました」といった表示をするのか?と言うと、「当たりが出たところで買いたい」という人がいるため。要するに、たくさん宝くじを売るために情報を出しているんですね。こうした売り場を宣伝するような
宝くじ最高賞金額上昇時の「エポックくじ」に強い奇跡の地域│NEWSポストセブン(2015.12.19 16:00 ※週刊ポスト2015年12月25日号)という記事も出ています。
<このように最高賞金額が上がって時代を変える宝くじは「エポックくじ」と呼ばれる。その「エポックくじに強い」売り場がある。
過去4回のアップ時にすべて1等を出している売り場が、日本一の販売枚数を誇る『西銀座CC(チャンスセンター)』(東京都中央区)だ。4回で合計9本の1等を出している。“山ちゃん”の愛称で知られる宝くじ研究家・山口旦訓氏が解説する。
「過去10年の大当たりは118本。高額当せんになり1等本数が減ったが、昨年のサマーから今年のサマーまで1等を出し続けているのはこの売り場だけ。他の追随を許さない名実ともに日本一の売り場です」
この『西銀座CC』を本数で上回っているのが、西日本最大規模の売り場の『大阪駅前第4ビル特設売り場』(大阪市北区)だ。2012年グリーンジャンボでは1等は出なかったものの、同年の残りのジャンボ3回で合計16本もの1等を出している。
「過去10年の大当たりは『西銀座CC』に次ぐ102本。特に年末ジャンボには強く、過去3年で6本、12本、15本と億万長者を大量に出している(中略)」(山口氏)>
●よく当たる宝くじ売り場の情報は詐欺的 禁止されるべきでは?
しかし、もちろん1等などの高額当選当たりやすい宝くじ売り場が存在するわけではありません。最初の朝日新聞の記事では、<「よく当たりが出る」と言われる売り場がありますが、当たりが出る確率は計算上、どこも同じ>とわざわざ説明してくれていました。良心的ですね。
では、なぜ当たりが多い売り場があるのか?と言うと、「偏りが出る」というのもあるでしょうが、一番考えられる理由はは単純にたくさん売れているからでしょう。みずほ銀行宝くじ部の担当者も「当たりが出ればその売り場で買う人が多くなり、結果的に当たりも増えるかもしれません」と推測しています。
こういう意味のない情報を意味があるかのように見せかけて宣伝するというのは、詐欺的です。いわゆる「射幸心を煽る」行為だとも言って良いと思われます。
射幸心 - Wikipediaでは、射幸心の意味を以下のように説明しており、よく当たる宝くじ売り場情報も該当するように見えました。
<射幸心(しゃこうしん、射倖心とも)とは、人間の心理として「幸運を得たい」と願う感情の事で、その心理的な欲求を抱く状態を意味する。しばしば「幸運によって他人よりも幸せに恵まれたい」という心理状態をも含む。(中略)
射幸心と賭博行為は密接な関係にあり、日本において賭博行為が規制されている根拠は「国民の射幸心をあおるのは勤労によって財産を得ようとするという健全な経済的風俗を害する」という理由による。
日本で公的に行われている賭博には国や地方公共団体が主催する宝くじ・公営競技(実際の運営は日本中央競馬会・JKA等の法人に任される場合が多い)といった公営ギャンブルが挙げられるが、私企業が行っているパチンコも三店方式から射幸心を煽るギャンブル性があるとされる>
私は賭博禁止までは主張しません。ただ、意味のない情報で騙して、より賭博の参加者を増やそうという行為はさすがにどうかと思います。国や地方自治体が国民を騙して稼ぐなんて最低です。消費者を騙して宝くじを売れ行きを良くしようというこういった行為は本来なら禁止されるべきでしょう。
●ギャンブル狂が愛用の迷信「六曜」も信じている宝くじ購入者
2017/07/25:また、良くない記事を見つけてしまいました。
サマージャンボ 風水師オススメは「7月30日朝西で買え」 NEWSポストセブン7月25日(火)7時0分という記事では、「幸運をゲットするために重要なのは、なんといっても宝くじ購入のタイミング」と断言してしまっています。
記事では、風水師を登場させて、「いろいろな日付の見方がありますが、強運を運んできてくれるのは『一粒万倍日』といわれるものです」と7月21日、7月30日、8月2日を推奨。さらに、中でも7月30日は、「この日は陰陽道の六曜でいう『先勝』にあたります。勝負事や訴訟といった争いごとに効果があるといわれており、宝くじの当せんを大きく狙うにはぴったり」としていました。
この「六曜」は、科学的根拠のない迷信の代表格。勝負事に関する内容が多く、「縁起を担ぐ」ことから、元々は賭場の遊び人や勝負師などの間で用いられ出したものではないかと考えられているような代物です。賭け事に狂ったギャンブラーの人たちが信じていたようなものなんですよ。
ただ、
宝くじは普通にギャンブルであり賭博である 競馬と同じ公営賭博でやったように、ギャンブルというイメージが薄い宝くじというのも実は立派なギャンブル。根拠のない迷信を信じて買う宝くじ購入者らも、確実にギャンブル狂の道を歩んでいるのかもしれません。
●明らかに悪徳…銀行から「1等当せんの秘訣教えます」のメール
2021/12/12追記:PayPay銀行(ペイペイ銀行)から<1等当せんの秘訣教えます。★必ずもらえるキャンペーン★>というタイトルの宣伝メールが来ていました。見た瞬間で、ほぼ悪徳であるのは確定…みたいなタイトルですね。で、中身を見たら以下のような内容で、本文には「1等当せんの秘訣」といったワードが一切ないものでした。
<宝くじ・スポーツくじの結果の確認に便利な当せん確認アプリ。
実は高額当せん者※の2人に1人が使っています!
当せん者続々誕生の当せん確認アプリを使って高額当せんを目指しましょう!
しかも今ならアプリにログイン+キャンペーンにエントリーするだけで、もれなく下記いずれかの賞品をプレゼント!!
<A賞>PayPayボーナス 200円分
・出金と譲渡はできません。PayPay公式ストアでも利用可能です。
<B賞>7プレミアム カフェラテ 300ML 無料引換券
(中略)
※2014年~2021年PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)宝くじにおける100万円以上当せん者>
内容からすると、たぶん「高額当せん者の2人に1人が当せん確認アプリを使っている」というのが、「1等当せんの秘訣」なんだと思われます。もちろんこれを「1等当せんの秘訣」というのは詐欺的。さすがにまずいと思ったのか本文では秘訣だと書いていないものの、タイトルに入れてしまった時点で悪質。ソフトバンク・ヤフー系はこういう悪質なのが特に多いですね…。
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