2019/03/02:
●昔は四公六民でひどい! → 現代日本の税金も40%以上だった
●さすがに五公五民ではないと思いきや実質で見ると5割
●北条氏康の時代四公六民だった…などはそもそもデマ?
●昔は四公六民でひどい! → 現代日本の税金も40%以上だった
2019/03/02:昔の税率は四公六民・五公五民と言われて、めちゃくちゃきついようなイメージがあります。ただ、現代日本の税金などの国民負担率も最近はずっと40%以上だと聞いて驚きました。
「国民負担率」は、個人や企業の所得に占める税金や社会保険料の負担の割合を示すもので、公的な負担の重さを国際比較する際の指標の1つ。税金だけでなく、社会保険も含めています。この社会保険は、影の税金的なものであり、近年こっそり上げられているもの。消費税や所得税と比べて影が薄く、上げやすいところだと言われています。
そして、2019年度の国民負担率は、前の年度と同じ42.8%になる見通しだとのニュースがありました。国民負担率が40%を超えるのは平成26年度から6年連続だとのこと。2014年ですから、すでに安倍政権になっており、40%以上というのはすべて安倍政権時代のことのようです。
(国民負担率 新年度42.8% 6年連続40%超で高水準続く | NHKニュース 2019年3月1日 9時18分 より)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190301/k10011831981000.html
●さすがに五公五民ではないと思いきや実質で見ると5割
でも、「昔は五公五民と言われていたのだし、それよりマシだろう」と思うかもしれません。ところが、さらに税金と社会保険料などのほか、国の財政赤字も加えた「潜在的な国民負担率」は48.2%となるんだそうな。五公五民レベルです。
一応フォローしておくと、諸外国と比べて高いわけではないということ。主要先進国との比較では、いずれも2016年のデータで、フランスが67.2%、スウェーデンが58.8%で日本より高くなっています。ただ、アメリカは33.1%と日本の42.8%より低い数字です。
また、現在と比べると、昔は公的なサービスが少ない上に、社会保障制度も全然でした。同じ四公六民・五公五民であっても現在の方がマシです。昔と同じレベルということはありません。ただ、税金の類はイメージしている以上に取られていると考えることが大事でしょう。
しかも、
実質賃金は過去数十年間最低 法人税減税分を庶民が消費税で肩代わりでやっているように、日本は法人税を減らした分を、お金持ち以外の負担が多くなる消費税でまかなっているという流れが続いています。
●北条氏康の時代四公六民だった…などはそもそもデマ?
なお、昔は四公六民なのに公的サービスが弱い…については、そもそも四公六民は嘘という話もあります。信頼できない
ヤフー知恵袋情報ですが、「北条氏康の時代、四公六民というと、総所得の40%も税金にとられていたのですか」という質問に以下のような回答がありました。
・北条氏の4公6民も、武田氏の5公5民も、江戸時代の創作であり、史実ではない。
・○公○民という概念は、兵農分離と丈量検地による豊臣政権~江戸時代の概念であり、そもそも存在しない考え方だった。
・戦国時代の家臣は地元経営者でもあり、戦国大名が経営・支配していたわけではない。例外的に北条氏は納税の「標準」を定めたが定額制で、率にしてももっと低率。
・貫高制は、一種の定額制。収穫高を申告させたりもするが、その後は定額が原則。
北條氏を低率としつつも、計算すると4割5割といったことも書いていてちょっとよくわからないのですけど、別の方はもっと低いのが一般的だったと書いていました。
・農地の石高を調べる期間がまちまちだった。そのため、実際の税率は20%後半だった。
一度調べて税金額そのまま…だと、その後の技術発展で収穫が増えた場合に、収入だけが増えるということになるので、税率が下がっていくわけですね。数字の信憑性については、より信頼できるサイトを見た方が良いですけど、今の税制とは考え方がかなり違っていたというのは間違いないと考えられます。
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