船橋オートレース廃止というニュースがあって、そもそもオートレースって何?と思いました。で、いろいろ読んでいたら、元SMAPの森さんが転向したものという話が出てきて、ああ、あれかという…。この後引用する記事でも指摘されているように、そもそも人気がなさすぎるんですよね。
●船橋オートレース場廃止、JKAがやっと明言
とりあえず、廃止の記事。でも、閲覧履歴見たら、私は昨年の時点でも廃止を伝えるニュースを見ていました。
JKA、船橋オート3月末廃止認める…16年度事業計画発表 ― スポニチ Sponichi Annex オート [ 2016年1月9日 05:30 ]
オートレースを統括するJKAは8日、16年度の事業計画を発表し、船橋オートレース場(千葉県船橋市)が今年3月末で廃止されることを正式に認めた。千葉県および船橋市は14年8月に同オートレース場の廃止を発表していたが、選手が反対署名運動をしていたこともあり、JKAサイドは存廃を明言していなかった。
●廃止で逆に人気に?12万人の署名
以下は廃止に批判的な記事でした。昨年11月時点の記事です。
船橋オート廃止…撤回求めたメダリスト陳情で、行政のあり方も焦点に | レスポンス 2015年11月24日(火) 08時00分
千葉県船橋市が昨年8月に廃止を決めた「船橋オート」の決定に対して、アテネオリンピックの銀メダリスト・長塚智広氏が同市議会に陳情書を提出、見直しを求めた。(中略)
長塚氏は2000年のシドニー大会でオリンピックに初出場。アテネ、北京大会に参加、15年1月に引退した。アテネ大会では自転車トラックレース・チームスプリントで銀メダルを獲得した。長年のオートレースファンだ。
陳情書には船橋オートレース場の関係者約300人の雇用問題を第一にしながら、事業再生の可能性やオートレース発祥の地としての文化的・歴史的価値を強調。船橋市の決定過程や税収展望に疑問を示し、廃止決定の撤回と事業継続を求めている。
廃止決定後、存続を求める声はかえって強くなっている。昨年12月には12万人の署名を携えて永井大介選手(選手会船橋支部長)が、船橋市と千葉県に廃止撤回を求めた。今年5月には同市在住の梅内幹雄選手が存廃問題を公約に当選し、議員質問も行っている。
(中略)廃止問題で関心が高まり、船橋オートレース場の売上見込みが上方修正された中で、今年度の契約をこれから結ぼうとしている。
メダリストの陳情は、こうした船橋市の行政にも一石を投じるものとなりそうだ。《中島みなみ》
●12万人の署名はいい話ではなくむしろ悪い話
ただ、辛辣だったのは日刊スパの記事です。上記で出た署名をしたファンですら「でもさ、潰れても当たり前だと思ったよ。だって行く気が起きないもん」(若い頃は選手を目指したこともあるという埼玉県在住のオートレースファンの男性(40代))といった感じで、仕方ないといった様子。
別のファンなんかはさらに批判的でした。
「廃止が決まってから選手会が署名したり、なんでもっと早くやんなかったんだって思う。廃止が決まった、じゃあ反対の署名を集めようっておかしいですよ。この危機的状況はもっと早くからわかってたんだから、選手会も危機感がなさ過ぎなんですよ。賞金削ったりいろいろやってるけど、黒字化の試算とか見たときに絶望的な気持ちになりましたね。年間1000万円程度の黒字で8億円弱の船橋オート改装費をどうやって返済するんだと。生まれて初めてオートレースをやった船橋がなくなるのはツラいけど、僕はあえて署名はしませんでした」(千葉県在住・30代男性)
(
船橋オート廃止がギャンブル業界に突きつけた現実 | 日刊SPA! 2014.10.04)
署名については、記事の後編でさらにキツイ指摘をしているファンがいました。
「選手会は当然反対の大合唱。そして選手会が取った行動が、廃止反対の署名活動。それを全国レベルでやるというのだから、もう呆れるやら情けないやら。署名以外に反対を表明する行動や策はなかったのかと。また、署名をするにしてもオートレースファンだけでなく地元の住民たちの署名も集めるべきだったのではないだろうか。結果として予想を遥かに上回る署名が集まったようで選手会はその署名を持って、嬉々として船橋市・千葉県に提出しに行くのだろう。個人的に思う、『署名が集まった、だからなんだ?』と。『船橋市・千葉県以外からの存続署名に何の意味があるのか?』と。今回の廃止の大元は改修工事等の費用が捻出できない、そして売上上昇が見込めない。まずこの案件をクリアするアイデアを提案できなければ、話は進まないどころか交渉相手(千葉県・船橋市)との対話すらできないんじゃないかと」(九州在住のオートレースファンの男性(40代))
(
船橋オート廃止がギャンブル業界に突きつけた現実【後編】 | 日刊SPA! 2014.10.04)
最初のファンは船橋オートレース場の古臭さを指摘していましたが、あとの2人が指摘していたように、改装して魅力を高めるには多額な費用が必要です。
その改装する費用の目処が全く立っていないというのに、署名だけ提出というのは確かに幼稚です。要するに地元自治体(=地元住民たち)に数億円差し出せって言っているわけですからね。
●船橋オートレース場廃止は当然 テラ銭・タイヤ問題などでファン離れ加速
これらは結局オートレースの魅力がないせいなのですが、オートレース主催者側の努力がそもそも足りないという指摘も多数見られました。
「オートレースは伊勢崎、川口、船橋、浜松、山陽、飯塚と全国で6場。開催場の少なさだけではなく、場外売り場もほとんどありません。他の公営競技が場外売り場を作りファン獲得に躍起になっていたのにもかかわらず、オートレースが初めて場外売り場を作ったのは1999年。それもなんのゆかりもない新潟です。この場外売り場はわずか4年、2003年に廃止されました。(中略)レジャーが多様化する中で、オートレースがファンの獲得について後手に回ったのは否めませんね」(在京スポーツ紙ギャンブル担当記者、前編より)
最も辛辣だった九州のファンの男性は、他にもたくさん問題を指摘していました。最初のファンなど、多くの人が言及していた還元率の悪化(テラ銭の引き上げ)を含めて、以下の通り。
「近年、オートレースの売上が下がる転機となる事案は数点あった。悪評高いタイヤ・曖昧な審判・手抜きとしか思えないレースを続ける一部の選手・詐欺のような試走、そして控除率の75%から70%へ引き上げ。特に控除率の引き上げは大きかった。これでファン離れが加速したといってもいいと思う。ボートも競輪も控除率は75%、競馬・競輪・ボートより儲からないと分かっていながら大口勝負する客がいるはずがない。自然と売上は下がる。これは火を見るよりも明らか。(中略)控除率引き上げの際、JKAと選手会との話し合いがあったらしいが、結局JKAに押し切られる形で終わったという。なぜこの時、選手会はほぼ黙認でスルーしたのだろうか。一部の選手がSNSで発言する程度でよかったのか。この重要な案件について、なぜ世間一般に反対の意思を表明しなかったのか。客離れが起きるのが明白な、重大な事案だというのに。自分達に被害は及ぶまいと考えていたのか。それで今回の廃止問題が起き、『世間の皆様、助けてクダサーイ』の署名とは虫がよすぎる」
他のギャンブルも他山の石とすべしと指摘している方もいましたが、オートレースは関係者の危機感が数段低かった感じです。船橋は潰れるべくして潰れたと言えそうですし、このまま衰退が加速していくかもしれません。
関連
■
ゲートボール衰退の理由は人間関係 鹿児島県では殺人事件まで発生 ■
韓国人も日本代表に ラグビーW杯の日本活躍を喜べない産経新聞 ■
根性論を捨てて成功した室伏広治の父室伏重信 努力は人を裏切る ■
クロッケーを元に考案のゲートボール 高齢者ではなく子供のためのスポーツだった ■
ラグビー日本代表は外国人選手多く、日本人の代表じゃない 排除を ■
文化・芸術・宗教・海外との比較についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|