2019/01/15:
●組体操は北朝鮮で有名なマスゲームの一種
●創価学会も組体操好きで、世界最大の記録も
2016/1/30:
●組み体操の骨折や命に関わる事故は運用が悪いだけという見解
●自分の息子が背中の筋を壊した逸話も美談に
●「危ないのは組み体操だけではない」と主張するが…
●既に何人も亡くなっている組み体操
●組体操は北朝鮮で有名なマスゲームの一種
2019/01/15:
言うことを聞かない子は悪い子か?子供は親の所有物ではない…では、一糸乱れぬ統制で完璧に叩き込まれた組体操を子どもたちが披露する運動会の幼稚園がある一方、練習すら必要なさそうに見える“激ユル”な出し物をする幼稚園もあるといった話が出ていました。
ここで出てきたパーフェクトな組体操というのは、マスゲーム的なイメージのものかもしれません。
組体操 - Wikipediaによると、組体操は組み立て体操と同義で使われることが多く、この組み立て体操というのはマスゲームの一種だとのこと。
マスゲームの方も別名を集団体操といいます。マスゲームの方の
Wikipediaでも、整列や円陣などの態勢で体操(器械体操、組体操、新体操、バトントワリングなど)や様々なジャンルのダンス、民族舞踏、人文字を作るなどがあるとされていました。
マスゲームは北朝鮮が大規模なことで有名。ただ、国連の北朝鮮人権調査委員会の報告書で「夏の暑い日差しの中、コンクリートの上で練習していると気絶する人も珍しくなかった」「急性虫垂炎なのに我慢して練習していた7、8歳くらいの男子児童は、治療を受けられずに死亡した」と指摘されているそうです。
●創価学会も組体操好きで、世界最大の記録も
組体操のWikipediaによると、組体操は創価学会でよくやっているみたいですね。創価学会の名前が何度も出てきていました。
・近年のインドネシアでは創価学会が主催する催しや研修にて”Soka Gakkai Kumitaiso Crew"、"Soka Youth Kumitaiso Crew(SYKC)"なる班が活動を行っている。
・1982年9月18日 - 19日に日本の西武球場で行われた「創価学会・第2回世界平和文化祭」での3500人による演技は、巨大な単一組み上げとしては世界最大であったと考えられる。
・21世紀の現代においては、学校や軍隊などの強制動員力によらない自発的な組み立て体操が、創価学会インタナショナル(SGI)を初めとするNGO諸団体によって、ブラジル、マレーシア、韓国、インドネシア、フィリピン、アメリカでおこなわれている。
ただ、創価学会に限らず、日本人自体が組体操大好きですよね。小中学校では死亡事故が起きているにも関わらず、根強く支持されています。以下はもともと書いていた話で、当時の文科副大臣であった自民党の義家さんが、組体操に肯定的だったというものです。
●組み体操の骨折や命に関わる事故は運用が悪いだけという見解
2016/1/30:全国的に事故が多発している組み体操について、管轄である文部科学省の義家弘介副大臣(ヤンキー先生で有名な方)に、東京新聞がインタビューしていました。義家副大臣も、全面的に組み体操最高だぜ!というわけではなく、一応危険性を認識しているような話はしています。
東京新聞:<組み体操 事故なくせ> 義家文科副大臣に聞く:暮らし(TOKYO Web) 2016年1月29日(細川暁子)
―大阪府八尾市の中学校では十段ピラミッドが崩壊し、ネットで動画が流れた。どう感じたか。
この中学校では過去三年間に毎年複数の生徒が骨折していた。それでも続けていたのは安全配慮を欠いていたと思う。私なら運用を見直す。たとえ生徒が巨大な組み体操をやりたいと言っても度が過ぎたものを抑止し、ならぬものはならぬと言うのが教育だ。
ただ、実際には、消極的な発言の方が目立っていました。例えば、「危ないのは組み体操だけではない。何件だから危ない、と線引きすることには慎重な対応が必要」というのは、組み体操の必要性を主張する人がよく口にするもの。
もちろん何でもかんでも危ないとしてしまうのも乱暴なのですが、義家弘介副大臣の「危ない」の基準はかなりハイレベルなように見えます。命に関わる事故の話を聞かされても、上記と同様に運用の問題という見解だったためです。
―千葉県松戸市の小学校では、男児が組み体操の最上段から落下して頭蓋骨骨折し、一命を取り留めた。事故を知っているか。
初めて聞いた。(中略)最上段にはバランス感覚がいい人間が上がらないといけない。教員配置も含めて対策を取るべきだったのだろう。
●自分の息子が背中の筋を壊した逸話も美談に
感覚が常軌を逸したものだなと感じたのが、自分の息子が体を痛めたくらいでは何とも思わない、それどころか、むしろ素晴らしい…という反応でした。
―副大臣は組み体操をした経験はあるか。
自分も小中学校で行ったし、小六の息子も去年やった。五~六段の組み体操で、息子は負荷がかかる位置にいて背中の筋を壊したが、誇らしげだった。全校生徒が羨望(せんぼう)のまなざしで見る中で、「ここまで大きくなった、見事だ」と私自身がうるうるきた。組み体操はかけがえのない教育活動で、悪いことではない。
●「危ないのは組み体操だけではない」と主張するが…
上記の直後には、「それを文科省が規制するのは違う」と続いていました。実を言うと、その前にあった「文科省が組み体操を規制する考えはないのか」という質問を省略しており、このときにも最初と同じ組み体操だけ危ないわけではないといった回答しています。
「事故が起きているのは組み体操だけでない。柔道、剣道などあらゆるところに規制を出さなければいけなくなり不健全だ」
ただ、柔道というのもそもそも死亡例が非常に多いスポーツであり、十分危険だと考えて良いと思いますけどね。
(柔道の場合は部活の事故が多かったはずです。あと、剣道で事故が多いという認識は、私にはありませんでした。
投稿直後に追記:軽く検索かけると、柔道はずば抜けて多いのですが、剣道はむしろめちゃくちゃ事故が少ないスポーツっぽいです。義家副大臣は事故件数を把握して言ったのではなく、適当に思いついたものを言っただけかもしれません)
●既に何人も亡くなっている組み体操
記者はそこまで把握していなかったのかもしれませんが、一つ残念だったのは、組み体操でも一命を取り留めることができなかった事故…つまり、死亡例が既に複数あることを質問していなかったことです。
組体操 - Wikipedia
1983年、群馬県の小学校で人間タワー2段の練習中、2人の肩の上から転落して女子児童(当時6年生)が死亡[22]。
1988年、愛媛県の小学校で卒業アルバム撮影中に人間ピラミッドが崩れ男子児童(当時6年生)が圧死[23][24]。
(中略)
1990年、神奈川県相模原市立鵜野森中学校にて体育祭の予行練習中、教員8人が補助にあたっていた「人間タワー」がリフトアップの際に崩れ、男子生徒(当時3年生、二段目担当)が首を骨折し、搬送先にて死亡[28]。
以前もたぶんどこかで出てきたと思うのですが、組み体操は国が定める学習指導要領にも載っていないものだということは強調しておきたいです。
国が推進していたらそっちの方が問題であるものの、推奨してもいないのにわざわざやって、子どもたちを怪我させたり死亡させたりしているという現状もまた、到底見過ごせるものではありません。
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