2016/2/8:
●スーパーグローバル大学に選ばれた「立命館アジア太平洋大学」
●立命館アジア太平洋大学はなぜ外国人留学生が半分と多いのか?
●立命館アジア太平洋大学は、なぜ外国人留学生に選ばれるのか?
●外国人留学生は日本人に日本の文化を学び、日本人学生は留学生に海外の生活習慣を学ぶ
●外国人留学生らを受け入れて発展している別府市と大分県
●外国人留学生を受け入れることで、日本もより愛されるように
●スーパーグローバル大学に選ばれた「立命館アジア太平洋大学」
2016/2/8:元記事のタイトルは、"別府の「超グローバル大学」は何がスゴイのか 留学生が約80カ国から3000人も集まる秘密"というもの。この時点で名前が出ていなかったので、どこの大学かはわかりませんでした。
本文を見ると、この大学は「立命館アジア太平洋大学」と判明。この名前を見て、思い出しました。「立命館アジア太平洋大学」は、
スーパーグローバル大学の審査結果 国公私立大37校の一覧で選ばれたスーパーグローバル大学の一つ。国際性が重視されたスーパーグローバル大学ですが、なぜ選ばれたのかよくわからない大学も多かったものの、立命館アジア太平洋大学の場合は非常にわかりやすいです。
別府の「超グローバル大学」は何がスゴイのか 留学生が約80カ国から3000人も集まる秘密 東洋経済オンライン / 2015年9月30日 8時1分
キャンパスを歩けば、さまざまな国の学生とすれ違う。それもそのはず、学生の半数を留学生が占めており、約80カ国から3000人規模が集まる国際色豊かな大学なのだ。9割の授業が日英二言語で行われており、教員も半数が外国籍となっている。
●立命館アジア太平洋大学はなぜ外国人留学生が半分と多いのか?
今は定員が埋まらないために、大半が留学生という大学がちらほら見られるようです。
留学生多すぎ!日本人が1人しかいない大学が昔あった 至誠館大の山口福祉文化大学時代の東京サテライト教室という話もやっています。((2019/02/02追記)
しかし、"立命館がAPUの開学準備に動き出したのは1995年"はそうではなかったのでしょう。"開学当初から留学生比率が50%の大学"を目指したものの、文部科学省なんかは懐疑的だったそうです。
また、すごくおもしろいのが、同時にあった"留学生の出身国・地域50以上を達成する"という目標ですね。
QS世界大学ランキング 東大より京大が上,シンガポールはさらに上では、クアクアレリ・シモンズ社が日本の大学が世界評価で苦戦しているのは、留学生を引き寄せる魅力がないからだと指摘していました。それから、日本の大学の魅力が減っているだけでなく、中国、韓国、台湾といった近隣諸国の18歳~25歳人口が減少していることも、同時に指摘していました。
なぜか?と言うと、この近隣3カ国の留学生が日本では多いためです。クアクアレリ・シモンズ社によると、2013年統計では、これらの国々からの学生が日本の留学生人口の何と80%近くを占めているとのこと。圧倒的な比率なのです。
ですので、他の留学生の多い大学というのは、この3カ国、特に人口の多い中国が主体だと思われます。留学生で稼ぐ大学というのも、やはり中国など集めやすいところから集めるのが普通でしょう。立命館アジア太平洋大学がこういう集めやすいところだけでなく、出身地の多様性を重視したというのは、非常に好感が持てます。
●立命館アジア太平洋大学は、なぜ外国人留学生に選ばれるのか?
ただ、この留学生獲得の方法については、苦々しく思う人もいるかもしれません。簡単にまとめると、以下の二本柱だそうです。
(1)日英二語教育を導入することで、日本語ができなくても入学できるようにした。
(2)奨学金40億円をかき集めて、留学生の大半が奨学金を利用できるようにした。
なぜ嫌がる人がいるか?と言うと、そんなことより日本人学生に金を回せという話ですね。ただ、奨学金は日本の大企業を訪問して得ていますので、企業側は優秀な留学生の獲得という形で、お互いに利益を得られているのかもしれせん。
また、中国、韓国、台湾といった近隣諸国の18歳~25歳人口が減少しているという話がありましたけど、ご存知の通り、そもそも日本人の18歳人口が激減しており、支援すべき優秀な学生というのが減っています。日本の大学レベルが低下しているのはある意味必然であり、レベルを維持したいなら優秀な留学生を獲得するという選択肢は外せません。(2019/02/02追記)
●外国人留学生は日本人に日本の文化を学び、日本人学生は留学生に海外の生活習慣を学ぶ
また、外国人留学生に日本に慣れてもらうために、以下のような工夫もしています。訪日外国人が増えるに連れて、外国人のマナーの悪さを罵る話題も増えましたが、日本と発展の速度が異なる上に、そもそも土台となる文化が異なり、トラブルがあるのは当然で対策が必要です。日本人学生の理解を促すためにも良い取り組みでしょう。
キャンパスに併設された学生寮「APハウス」で1年間を過ごすことが義務づけられているが、APハウスはダイバーシティそのものだ。学生たちの民族や宗教、文化はバラバラで、寮生の3分の1を占める日本人学生とともに日本の生活を学ぶことになっている。留学生にとっては買い物やゴミ捨て、入浴など、日本での新生活すべてが初めてだらけ。
APハウスでの生活を経て、2年生になると市街地でアパートを借りて市民生活に溶け込んでいく。日本人学生にとっても「生活習慣の違いを受け入れながら生活することで、異文化適応能力やリーダーシップなどを学べるため教育効果が高い」(太田猛事務局次長)。
●外国人留学生らを受け入れて発展している別府市と大分県
うちの話では最後にしたのですが、元記事では初っ端から"大分県民の7割超が「APUができてよかった」と肯定的に評価している"という地域の話があったのも、おもしろかったです。
途中でちょっと書いたように、ネットでは海外の人を悪く言う人が目立っています。しかし、別府市などでは歓迎されているみたいですね。これは経済効果も大きいというのがありそうですけど、いずれにせよ理想的な形になっています。
2010年に大分県が作成した「大学誘致に伴う波及効果の検証」というレポート。これによると、教職員の人件費や学生、来学者の支出など諸々で経済効果は年間211億円。別府市の人口は1980年の13.6万人をピークに減少が続いていたものの、2000年以降は増加に転じて12.5万人の水準を維持しています。効果が大きいですね。
毎年1万5000人規模の小中学生が校外学習などでキャンパスを訪れるといったことも起きています。さらに県内すべての自治体と交流協定を結び、留学生が小中高の学校を訪問して文化交流や英語教室を開催。ある日本人学生は「アルバイト先のショッピングセンターには留学生の仲間もいるが、日本人よりまじめだからと採用される確率が高い」としていました。英語の家庭教師をする留学生も多いそうです。
●外国人留学生を受け入れることで、日本もより愛されるように
ドイツの大学は授業料無料 日本やアメリカは400万円、米私立大は2400万円以上では、留学生が結局ドイツを去ってしまうということで、やはり悲観的な意見が出ていました。一方で、
親日国獲得の参考になる?イギリスの大学は留学生をファンにするという話もやっていますので、私は国内に残るかどうかにこだわるのは視野の狭い考えだとは思います。
とはいえ、どれくらいの人が残っているかは知りたかったので、"就職を希望する留学生の就職率は90%という高さで、大半を日本企業が占める"という情報の掲載があったのは、助かりました。現実には、かなり日本企業を希望してくださってるみたいですね。
学生ではありませんが、
暴力も我慢しろ 親日ベトナム人を反日に変える外国人技能実習制度という話もやっています。こんな風にわざわざ日本嫌いの外国人を育ててしまっては最悪です。うまく行っているようで、安心しました。
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