2016/2/9:
●した方が良い?死亡リスク低下という貧乏揺すりの意外な効果
●基本的には問題が多い座りっぱなし 貧乏ゆすりで悪影響を低減か?
●気にしなくていい?数割程度の差は、疫学では微妙な差である可能性も
2019/11/12:
●やめたいのにやめられない貧乏ゆすり、なぜしてしまう?原因は?
●した方が良い?死亡リスク低下という貧乏揺すりの意外な効果
2016/2/9:今回紹介するのは、
周囲には悪評でも貧乏ゆすりが命を救う?|男の健康|ダイヤモンド・オンライン(井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部 日付不明)という記事。
記事では最初に"座位時間が長いと出てしまう「貧乏ゆすり」"とあったんですが、私はこの話を知りませんでした。本当に座っている時間が短いと出ないものなんですかね。
気になるのですけど、今回はメインの話ではないのでとりあえずスルー(後半に追記しました)して、貧乏ゆすりの効果について。記事で紹介されていたのは、イギリスの疫学調査。調査対象は英国の37~78歳の女性、約1万3000人でした。
1日当たりの平均座位時間と貧乏ゆすりの程度、食事や喫煙など生活習慣のほか教育程度や就労の有無など、ライフスタイルに関わる情報を入手。貧乏ゆすりのレベルは「全くしない」から「常にする」までの10段階で評価し、座位時間、貧乏ゆすりの程度と平均12年の追跡期間中の全死亡との関連を調べたそうです。
関連因子の影響を調整して解析した結果、1日の座位時間が5時間未満のグループに比べ、座位時間が7時間以上/日で貧乏ゆすりをほとんどしない(レベル1~2)女性の全死亡リスクが1.3に上昇していることがわかりました。以前皮言われているように、座る時間が長すぎることは健康に悪影響です。
ところが、座位時間が7時間以上/日でも、貧乏ゆすりをある程度する(レベル3~4)女性の全死亡リスクは0.75に、頻繁に行う(レベル5~10)女性は0.76に減少。座っている時間が長くても、貧乏ゆすりをしていればむしろ座っていない人より死亡リスクが低いというのです。
さらに、座位時間が5~6時間/日かつ貧乏ゆすりを頻繁に行う女性の全死亡リスクは0.63と、有意に減少。座っている時間が短めで、なおかつ貧乏ゆすりをしまくっている人が一番良いみたいですね。
●基本的には問題が多い座りっぱなし 貧乏ゆすりで悪影響を低減か?
上記は座位時間が長いものを調べていますが、おそらくこれは貧乏揺すりが座位時間が長いと出るとされていることに関係しているのでしょう。
また、座位時間の長い人というのは、死亡率が高くなりやすいということも関係していると思われます。ですので、私は貧乏揺すりがちょっとした運動のような効果があるのでは?と、パッと思いました。
実際、研究者らは「より詳しい検討が必要だ」としつつも、「貧乏ゆすりは座りっぱなしに関連する全死亡を減らす可能性がある」としいていたそうです。
ただ、そもそも座りっぱなしのリスクが高いのがわかっているのですから、まずは座位時間を減らすことが正攻法だと思いますけどね。(関連;
「座らない」健康法 スタンディングデスクで立って仕事しよう!)
●気にしなくていい?数割程度の差は、疫学では微妙な差である可能性も
あと、疫学調査における有意差については、以前、
疫学の限界:食事と病気の関係は眉唾 最低でも3倍の差が出ないと怪しいをやっています。このときにやった見方をそのまま当てはめた場合、数割程度しか差のない今回の結果は「たいへん怪しい」ということになります。
ただ、個人的にはある程度関係が確かめられたと見て良いのでは?と思いました。上記の調査の場合、貧乏揺すりのレベルによって細かく分けています。単純に貧乏揺すりをする・しないで分けて傾向が見られただけだと不十分ですが、上記はレベルごとに一貫した傾向が見られます…と書いてから実際に書き出してみると、一貫していませんでした。
(レベル1~2)全死亡リスク1.3
(レベル3~4)全死亡リスク0.75
(レベル5~10)全死亡リスク0.76
貧乏揺すりをよくしている人の方が、微妙に死亡リスク上がっていますね。これも一応一定レベル以上でみないっしょであり、貧乏揺すりをすればするほど良いわけではないと説明できるでしょうか?
あと、最初の2つは2つのレベルでセットなのに、最後だけ6つをセットにしているのも気になってきました。サンプル数が均等になるように調整しただけなど考えられそうですが、ここらへんに誤魔化しがありますかね。ちょっと怪しい感じです。うーん、やっぱり続報を待った方が良いかもしれません。
●やめたいのにやめられない貧乏ゆすり、なぜしてしまう?原因は?
2019/11/12:最初にスルーしていた<座位時間が長いと出てしまう「貧乏ゆすり」>について検索。ただ、検索してみたものの、座っている時間が長いと貧乏ゆすりをしやすくなるといった話は見つからず。調査研究レベルどころか、そういう話をしている人も見当たりませんでした。
これだと話が終わってしまうので、
Wikipediaで見た貧乏揺すりをする原因について。ただし、これもまだ未解明で諸説あるとのこと。昔から知られているのにも関わらず、貧乏ゆすりはまだまだ謎の多い研究されていない分野なんでしょうね。
・何かのきっかけ(脚の後ろをイスに当てるなど)で筋肉が収縮し、それから起こる一連の伸張反射によって、脚の前後の筋が交互に収縮伸張を繰り返すため。
・ずっと座っていると、下半身の血流が滞ってしまうので、それを解消するために反射的に貧乏揺すりをする。
・人間は何もしないという行為は、心理学的に不安になる事が多いために、それを解消するために貧乏揺すりをして気を紛らわせる。
・貧乏揺すりをしている人は、たいていの場合において何かしらの欲求不満、ストレスを抱えていることが多い。
・取りすぎたカロリーを本能的に消費しようとするため。
・幼いころからの癖でやめられないケースもある。
原因不明ということで対処法も不明。先の座位時間が長いと出てしまう説が正しければ、定期的に立つとか体を動かすというのが有効だったんですけどね。
一応、前述の通り、死亡リスクを下げる効果がある可能性がありますので、無理してやめる必要はなさげ。でも、貧乏ゆすりをやめたいという人はそう言われても納得しないでしょう。貧乏ゆすりを嫌うのは健康に悪影響なので、貧乏ゆすりが非難されない世の中になると良いのですけど…。
【本文中でリンクした投稿】
■
「座らない」健康法 スタンディングデスクで立って仕事しよう!【関連投稿】
■
疫学の限界:食事と病気の関係は眉唾 最低でも3倍の差が出ないと怪しい ■
健康サンダル、本当は不健康?効果は?痛いは悪いところがある証拠? ■
過度なランニングは逆効果で老化 & 薬好き日本人、実は不健康? ■
座り仕事より立ち仕事の方が悪い?疲労の自覚症状なく回復に時間 ■
歩くスピードで寿命がわかる?歩くことで血圧を下げる効果など ■
医療・病気・身体についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|