【クイズ】日本の名目GDP、実質GDPについて正しい記述はどれでしょう?
(1)2012年の名目GDPは、2009年の名目GDPを下回った。
(2)名目GDPで見た場合、2009年から2012年にかけての伸び率が、2012年年から2015年にかけての伸び率を上回る。
(3)2009年から2012年にかけての実質GDPの伸び率は、5%以上である。
●日本の株価は高すぎる
闇株新聞さんは本当に信用して大丈夫なのかな?という印象があります。ただ、適性な株価に関する見方が載っていたので、ちょっと興味を感じました。
中国の株価がまだ下がる理由 中国経済の実態と比較して高すぎだからでは、「政府の政策で無理やり株価を上げたとしても長期的には適性な値まで戻るから税金の無駄だよ」という話を書いています。
適性な株価の指標というのもいくつも出されていますが、こういうのもあるのかと知っておくのはそう悪くないことでしょう。
「バフェット指標」では昨年夏から日本株は割高世界経済の「最悪のシナリオ」も想定すべし!|闇株新聞[2016年]|ザイ・オンライン 2016年2月19日公開(2016年2月19日更新) 闇株新聞編集部
リーマンショック後の日経平均の安値は7054円(2009年3月10日)、同じくNY株式の安値は6547ドル(2009年3月9日)です。このところの株式市場が急落しているとは言っても、先週末(2月12日)の日経平均は14952円でしたので安値から2.1倍、NY株式も15973ドルで安値から2.4倍の水準にあります。
これに対し、日本の名目GDPはリーマンショック翌年(2009年)が471兆円だったのが499兆円(2015年/推定)と1.06倍にしかなっていません。米国の名目GDPは14兆4200億ドル(2009年)から17兆9700億ドル(2015年)まで1.24倍になっていますが、日米とも株価の上昇率が名目GDP成長率を大きく上回っています。
ウォーレン・バフェットは、株式時価総額増加率と名目GDP成長率は長期的には収斂すると主張しており、両者を比較した「バフェット指標」で見ると日本株は昨年夏時点で割高であると警告していました。
●バフェット指標で見ると日本株は過大評価だった
日本株が特に大きく値下がりしたことについては、日本経済の実態が悪いわけではなく、よく値上がりしたから下がっただけという擁護が多いです。
ただ、この見方によると、その値上がりがそもそも根拠のないものだったからという感じです。
これは日経平均が中国ショックで急落する前のことですが、今から考えると日本株は(NYを含む世界の株式も多かれ少なかれ)割高だったため、中国ショックの影響もより大きく出てしまったことになります。
●実質GDPで考えると最近の経済成長はイマイチ
名目GDPという話が出てきましたので、実質GDPといっしょに見てみましょう。実質GDPというのは物価変動の影響を除いたものです。
過去6年間の変化は名目GDPとそう大きくは変わらないのですが、3年ずつ区切ってみると伸び方が全く違うことがわかります。
【名目GDPの変化】(単位:10億円)
2009年 471,138.60 → 2012年 475,331.60 (+0.9%)
2012年 475,331.60 → 2015年 499,822.29 (+5.2%)
2009年 471,138.60 → 2015年 499,822.29 (+6.1%)
【実質GDPの変化】(単位:10億円)
2009年 489,588.40 → 2012年 519,216.80 (+6.1%)
2012年 519,216.80 → 2015年 530,041.81 (+2.1%)
2009年 489,588.40 → 2015年 530,041.81 (+8.3%)
SNA(国民経済計算マニュアル)に基づいたデータ、
日本のGDPの推移 - 世界経済のネタ帳より
ということで、クイズの回答は以下のようになります。
【クイズ】日本の名目GDP、実質GDPについて正しい記述はどれでしょう?
(1)2012年の名目GDPは、2009年の名目GDPを下回った。
(2)名目GDPで見た場合、2009年から2012年にかけての伸び率が、2012年年から2015年にかけての伸び率を上回る。
(3)2009年から2012年にかけての実質GDPの伸び率は、5%以上である。
【答え】(3)2009年から2012年にかけての実質GDPの伸び率は、5%以上である。
名目GDPだけを見ると最近の3年間に大きく成長しているように見えますが、物価変動を考慮するとむしろ成長速度が大きく落ちているみたいですね。
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