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支持率低下、プーチン人気ついに終わる その後の支持率は…


 <支持率低下、プーチン人気ついに終わる 8割から3割に急落>、<プーチン大統領の人気大回復!調査機関に圧力かけて30%が72%に>、<戦争すれば支持率上昇の経験則…ウクライナ侵攻でプーチン復活>、<プーチン支持・戦争支持をする気持ちは日本人にもわかるはず!>などの話をやっています。

冒頭に追記
2022/09/22追記:
●ウクライナ侵攻苦戦のロシア 戦争継続への支持減り、和平望む声
2022/10/04追記:
●プーチン大統領の予備役動員に抗議多数、出国も激増 支持率は?
2022/10/10追記:
●人口の8割いるロシア人は兵士にならず、戦死者は少数民族ばかり 【NEW】


●ウクライナ侵攻苦戦のロシア 戦争継続への支持減り、和平望む声

2022/09/22追記:ウクライナ侵攻では戦争賛成が多く、戦争によってむしろプーチン人気も復活した形になっていたロシア。プーチン大統領の支持率は載っていなかった話なのですが、プーチン人気の柱となっていた戦争賛成の方が怪しくなってきた…という世論調査の話がいくつかありました。

<ウクライナ東部ハリコフ州のロシア側支配地域をほぼ奪還したウクライナ軍は南部でも反撃を強めた。(中略)
ロシア国防省は当初、ハリコフ州からの撤退を「再配置」と説明したが、ロシア国内では「敗退」との受け止め方が広がり、テレビ番組などで激論も交わされている。ウクライナの脅威が強調され、世論が動揺している>
・ウクライナ軍、南部も反撃 ロシア世論、「敗退」に動揺(22/9/14(水) 20:15配信 共同通信より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/78cab1947a0e79de9434e05e11c9b8f92615d6e3

 <プーチン大統領 “予備役”の部分的動員表明 ウクライナ侵攻で>(2022年9月21日 21時29分 NHK)によると、職業軍人ではない予備役の人も動員する事態に。これで厭戦ムードが高まってくれれば良いですが、戦中の日本人の戦争支持を考えると安心できません。とはいえ、それ以前にすでに数字に影響が出ていたというのが今回の話です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220921/k10013829461000.html

 最初の記事より具体的な世論調査の数字の話があったのが、軍事作戦「継続」48%、「和平協議」44%で世論二分 ロシア世論調査 毎日新聞 2022/9/5 03:35(最終更新 9/5 08:19)という記事。ただし、ロシアの独立系世論調査機関「レバダセンター」の調査であり、ロシア国内でこのことは隠蔽されているかもしれません。

<今回の調査は8月下旬に実施され、約1600人を対象とした。調査結果によると、「作戦を継続すべきだ」との回答は48%だったのに対し、44%は「和平協議を開始すべきだ」と答え、「ほぼ二分した」(同センター)形となった。このうち40歳以上は作戦継続支持が多かったが、18~39歳では過半数が和平交渉を望んでおり、若い世代ほど戦闘終結を願っている傾向が浮き彫りとなった>

 一方で、<「特別軍事作戦」自体への評価は「支持」が46%、「どちらかといえば支持」が30%で、7割以上が軍事行動を支持していた>とのこと。ウクライナ侵攻そのものは正しかったと考えている人が依然として多数であり、こちらのデータを見ると、プーチン大統領人気は揺るがないかもしれないと思いました。


●プーチン大統領の予備役動員に抗議多数、出国も激増 支持率は?

2022/10/04追記:上記を書いた後、予備役の部分的動員表明により「思った以上にロシア国民の反発が大きくなっているようなので今後補足します」と書いていた補足の話。抗議活動が次々と起きており、例えば、<ロシアで部分的動員令への抗議続く、1日で700人超逮捕と人権団体 - BBCニュース>(2022年9月25日)といった記事が出ています。

<ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナ侵攻をめぐり予備役の「部分的な動員令」を発動したことに対する抗議行動は、ロシア各地で24日も続いた。独立人権団体は同日、数百人が逮捕されたと発表した>
<民間人を招集する動きは、都市部で大規模な抗議行動を引き起こした。今週初めに行われたデモでは1000人以上が拘束された>
<AFP通信はモスクワで、女性のデモ参加者が警官に逮捕される際に「私たちは大砲のえじきにするための、使い捨てではない」と叫ぶ様子を目撃したと報じた。ロシア第2の都市サンクトペテルブルクでは、「プーチンのために戦争に行きたくない」と記者団に語る男性もいた>
<24日に逮捕された人の中には、治安当局に拘束される際に招集令状を渡され、徴募センターに出向くよう命じられたと話す人もいる>
https://www.bbc.com/japanese/63003768

 また、ロシアを出国する人も増加。ロシアIT技術者の大量出国止まらず、政府は動員除外指針 | ロイター(2022年9月29日)の他、IT技術者に限らない出国増加を伝える記事など、出国するロシア人が増えているというニュースが多数出ています。

 こうした動きに対し、ヤフーニュース・コメント欄では、「戦争を支持していたはずなのに矛盾してる」という声が1番人気に…。ただ、これは単純すぎるものの見方です。第一に「戦争は支持するが予備役動員は支持しない」という選択肢が普通にあるため。戦争支持なら全部賛成ということはなく、もっと複雑なのです。

 こうした複雑さは選挙の投票先でも見られるもので、複数の要素を組み合わせた決定となります。このため、ある政党に投票したからと言ってその政党のすべてを支持しているわけではありません。そりゃそうだろう…という当たり前の話。ただ、与党支持者は往々にして「選挙で勝ったから」と政策強行を正当化しがちです。

 また、選挙で過半数を奪ったとしても、多くの人が別の投票先に入れているという多様性があることも重要。例えば、2016参院選では自民党・公明党への投票は過半数に満たなかったにも関わらず、当選者数は過半数を大きく超えていました。当選者数の印象と異なり、与党を支持しなかった人は実はかなり多いのです。

 支持しない人もいる…という多様性の問題は、ロシアの問題でも言えるでしょう。そもそもロシアでも最初から戦争賛成が100%ではありませんでした。また、依然として、戦争反対はそう多くなく、一部の反対が目立っているだけ…という可能性もあります。特にプーチン支持率ではこれが顕著です。

 ロシアの独立系世論調査機関「レバダセンター」の調査を見ると、プーチン大統領の支持率は予備役動員の影響なのか確かに後退しています。ただ、プーチン氏支持率、7カ月ぶり8割下回る 動員に反発 独立系調査:朝日新聞デジタル(2022年9月29日 13時23分)というタイトルでわかるように、依然として高い支持率。まだ大きくは変わっていませんね。

<レバダセンターは28日、今月の調査結果を発表。プーチン氏の支持率は77%で前月の83%から6ポイント低下した。不支持率は21%で前月から6ポイント上昇した>
<ウクライナ侵攻を始めて以来、高い支持率を維持してきたが、21日に宣言した予備役の動員に対し、ロシア国内で反発が広がったことが影響した>


●人口の8割いるロシア人は兵士にならず、戦死者は少数民族ばかり

2022/10/10追記:一部の人に限るとはいえ、予備役の部分的動員表明で大きな反発が出たのは、ウクライナ侵攻に駆り出された兵士が国内の主流民族ではない少数民族ばかりだった…ということとも関係あるかもしれません。主流派のロシアの人々は、悲惨な思いをしてないため、戦争の実感がなかった可能性を感じました。

<ウクライナに侵攻したロシア軍の中で、死亡した兵士の出身地はイスラム教徒やモンゴル系など少数民族が住む地域が特に多いことが分かった。ロシアの独立系メディア「メディアゾナ」が12日、英BBC放送と合同で実施した調査結果を発表した>
(戦死ロシア兵「少数民族の地域出身者が突出」 英BBCなど集計 | 毎日新聞 2022/8/14 09:42(最終更新 8/14 20:36)より)

<ロシアの人口の10%を占める首都モスクワの戦死者は24人にとどまる。契約兵に志願する人間は少なく、「まともな職があれば軍事作戦に参加するはずがない」(モスクワの60代男性)との声も。
 独立系メディア、メドゥーザによると、動員令でモスクワに割り当てられた人数は全国のうちのわずか1%。メディアの目が行き届かず、反体制派が少ない辺境から兵士を駆り出す意図があるとしている>
(ウクライナ侵攻でロシア側戦死者に少数民族が目立つのはなぜなのか 現地で実感した連邦支配のいびつさ:東京新聞 TOKYO Web(2022年10月3日)より)

 ロシアの人口は8割がロシア人で、ロシア正教徒が多いそうです。しかし、戦死するような厳しい戦地に駆り出されているのは、少数民族や非主流の宗教の人ばかり。前述の東京新聞では以下のような話もあり、マイノリティであるゆえに余計主流派に逆らえず、積極的に戦争に賛同するしかない…という事情もあるようでした。これは太平戦争中のアメリカの日系人でもあった話ですし、戦前の日本でも似たような状況があったかもしれません。

<ブリヤートでモンゴル系は3割。一方、18世紀に女帝エカテリーナ2世の命令で現在のベラルーシからこの地に移住させられたロシア正教会古儀式派の信徒や、ソ連の独裁者スターリンに迫害された朝鮮民族もいる。政治抑圧の犠牲者が多い土地柄、お上に逆らう声は出ず、軍事作戦に賛成する宗教も多い。
 ある宗教家は「ロシアは体制になびいて生き延びるか、弾圧で死ぬかの2択しかない。普通は前者を選ぶ」と語った>


●W杯のどさくさで年金改革公表がプーチン政権の転機に

2019/01/30:ロシアワールドカップ(2018年)の開幕式の当日、ロシア政府は、長年の懸案だった年金の支給開始年齢の引き上げを打ち出します。現在、年金の受給開始年齢が男性は原則60歳、女性が同じく55歳。これを徐々に引き上げ、男性は10年かけて最終的に65歳、女性は16年かけて最終的に63歳にしようという計画です。

 「どさくさにまぎれて国民の不満を抑えようとしたのだろうか」と記事であったように、W杯一色となるであろう時期にぶつけることで、視線をそらそうと思ったのだと思われます。やることが汚いですね。この改革をプーチン大統領が知らないはずがないのですが、基本的にはノータッチということになっています。

 プーチン大統領に貧乏くじを引かされた気がしますが、前面に立っているのは、メドベージェフ首相です。このことを伝えていた記事が、「責任の押しつけ」で延命図るプーチン氏:日経ビジネス電子版(2018年7月13日)というタイトルだったのは、そういう意味でした。

 ただ、過去に「自分の任期中は年金の受給開始年齢は引き上げない」と公言しており、その約束を破っています。大統領府は「プーチン大統領は決定に関与していない」と説明しているものの、これでは言い訳になりません。約束を守るのであれば、年金改革を阻止しないといけないでしょう。


●支持率低下、プーチン人気ついに終わる 8割から3割に急落

 一方で、私は本当にプーチン大統領の人気が低下するのか?というのも疑問でした。プーチン大統領に都合の悪い情報は陰謀扱い、強引な外交と独裁者が大好きでプーチン大統領支持というのがロシアでは続いており、年金改革でがらっと変わるというのはあり得るのか?と不思議だったのです。

 ところが、あり得ました。以前は8割ほどあったようですが、全ロシア世論調査センター(WCIOM)によれば、プーチン政権に対する支持率は31.1%まで急低下。別の国営調査機関や独立系のレベダ・センターによる調査も、同じような結果になっているそうです。政府の改革案を最も強く推した統一ロシアへの支持率も、37%にまで下落。2011年に記録した史上最低の34.4%に非常に近いとのこと。

 世論調査の数字からすると、2014年にウクライナのクリミアを力で併合した際に上昇したプーチンの人気が一気に失われた形だ、とされていました。
(プーチン支持率、8割から3割に急落 いったい何が? | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト 2018年8月1日(水)19時00分 デイミアン・シャルコフより)


●喉元過ぎれば熱さを忘れる?その後のプーチン氏支持率は…

 こんだけ極端に反応するというのは、ロシア国民は素直ですね。日本ではここまで大きく変わることはありません。その日本で言うと、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」的なところもあり、怒りが長続きしません。

 ただ、ロシア国民の怒りは長続きする模様。「全ロシア世論調査センター」によると、2019年の1月20日のロシアの政治家の信頼度世論調査結果でプーチン大統領は1位だったものの、信頼すると答えた人の割合は32・8%。2006年以降公表している中で最低の割合で、2018年12月9日の37・3%からも下がり続けています。

 また、国が直面している問題に対しプーチン大統領に「全面的に」責任があると答えた人は回答者の61%に上り、12年に同様の調査を始めて以来最高にもなっていました。
(どこまで落ちる、プーチン氏支持率 政府系調査でも最低に - 47NEWS | This Kiji 2019/1/26 21:00より)

 ロシア人の陰謀論好きや独裁者好きは困りますけど、日本ではどんだけひどいことをされても政権を支持する…という人が多すぎますので、こうして怒りをきちんと意思表示できるのはちょっとうらやましく思います。


●選挙不正疑惑デモで反プーチン派1300人以上を拘束

2019/08/17:支持率の話ではなく、反プーチン政権デモ(集会?)の関係での追記。反プーチン政権デモは以前からあったので、支持率低下とは直接関係ないと思われますが、拘束している人の人数がえらいことになっています。

 2019年9月のモスクワ市議選に出馬予定だった独立系候補が出馬を阻まれた疑惑を巡り、野党支持者ら3500人以上が7月27日、モスクワ市役所前で抗議集会を開こうとしました。立候補登録に必要な有権者の署名が実際は有効だったにもかかわらず、モスクワ市選管に「無効」と判断された疑惑が強まっているとのこと。

 このデモについて、警官隊は当局が許可していないとして市役所周辺から市民を排除。野党系サイトによると、1300人以上を拘束しています。ただ、ある17歳の女性は、ロシア憲法の「集会の自由」を定めた条文を読み上げ、「昨日は集会を呼び掛ける紙を配っただけで一時拘束された。私たちには武器もない。法に違反しているのは治安当局の方だ」と指摘していました。
(モスクワで1300人超拘束 市議選の不正疑惑に抗議  :日本経済新聞 2019/7/28 9:41より)

 なお、同時期には香港でもデモが盛んに起きていて、拘束者が続出して話題になっています。ただ、ざざっと検索してみると、香港の拘束者は148人が最大な感じ。私は中国政府もロシア政府も問題だと思うのですけど、報道は拘束者が少ない香港の方が多く、ネットでもロシアへの批判は弱いのは不思議です。


●プーチン大統領の人気大回復!調査機関に圧力かけて30%が72%に

2019/10/20:プーチン大統領ファンの方に朗報! 支持率がものすごい急角度で回復しました。支持率が30%だった調査をやり直したところ、いきなり72%にまで増えたそうです。2倍どころかそれ以上の伸び方をしました。これは普通ならあり得ない話ですよね。

 で、実際、「普通じゃない」ということは、東京新聞:プーチン大統領への「配慮」40ポイント分? 支持率30%→再調査で72%:国際(TOKYO Web)(2019年6月2日)という記事タイトルだけでわかります。どうもインチキを行って、無理やり支持率を上げてしまったそうです。笑っちゃうくらいクソですね。

 ロシア政府系の「全ロシア世論調査センター」は2006年からこれまで毎週、「どの政治家を信頼するか」と尋ねる調査を実施してきました。最新の2019年5月26日の調査の場合、プーチン氏との回答は30.5%で、1年前から15ポイント以上減少。継続調査により、人気の低下ぶりがわかりやすくなっています。

 日本人でもわかっていない人が多いですけど、こうした世論調査は同じ調査方法をとることが大事。違う会社同士のアンケートを比較するというのは、精度の低い方法であることを承知しなくてはいけません。また、同じ会社でも調査方法を改めた場合など、同様にそのまま比較するのは難しくなります。

 ところが、プーチン大統領の支持率が過去最低だったことがニュースになると、プーチン政権のペスコフ大統領報道官は、詳細な分析を要請。全ロシア世論調査センターは「プーチン大統領を信頼するか」と名前を挙げる質問形式に変更して再調査、72.3%から「信頼する」との回答を得ました。

 これはもう忖度どころではなく、露骨な圧力というレベル。全ロシア世論調査センターのフョードロフ所長は「プーチン氏の支持率低下を巡る議論は意味がない。問題は終わりだ」と語っており、「プーチン大統領の支持率は下がっていない」という結論にしたかったことを白状した形になっていました。


●戦争すれば支持率上昇の経験則…ウクライナ侵攻でプーチン復活

2022/03/04追記:ロシアがまたウクライナに侵攻し、多くの死者が出ています。で、このページの支持率の話を思い出して検索。ウクライナ侵攻後のデータはまだありませんが、戦争ムードはむしろ有利に働いている模様です。ウクライナ侵攻の少し前のプーチン大統領の支持率は、前回調査より上昇していました。

<ロシアの独立系世論調査機関レバダ・センターの最新調査で、プーチン大統領の支持率は69%と、昨年12月の前回調査から4ポイント上昇した。不支持率は29%で前回から5ポイント下がった。ウクライナ情勢を巡る米欧との対決姿勢が支持拡大を後押ししている可能性がある。
 支持率は、露軍部隊がウクライナ周辺に集結し、緊張が高まり始めた2021年11月には63%で、その後、上昇が続いている。ロシアが進んでいる方向については50%が「正しい」と答え、「間違っている」との回答は39%だった>
( プーチン氏の支持率上昇、非政府系の調査でも69%…ロシアが進む方向「正しい」5割 2022/02/09 18:21 読売新聞より)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20220209-OYT1T50254/

 侵攻後のデータは前述の通りまだなし。事前の予想を超える厳しい経済制裁により、ロシアでも厭戦(えんせん、戦争が嫌になること)ムードが高まる可能性はあります。ただ、そもそもプーチン大統領がウクライナ侵攻を強行したのは、過去の戦争で支持率が上がった成功法則に従っていると指摘する記事も出ていました。

 なお、戦争に限らず外交政策はほとんどの場合国内事情によって決まり、日本の太平洋戦争開始も当時の政権の政治的な利益のためだと指摘する記事を読んだことあります。「ロシアの戦争は悪いが日本の戦争は悪くなかった」と思いたい人もいらっしゃるでしょうが、どちらも悪いことには変わりありません。


●明らかに影響!ウクライナ侵攻後のプーチン支持率を見てみると…

2022/04/05追記:前回の追記時点ではウクライナ侵攻後のデータはなし。で、今回はウクライナ侵攻からかなり経ってからのデータです。前回反戦ムードが高まる可能性があるもののむしろ戦争で支持率が上がることが多いと書いたように、めちゃくちゃ上昇。戦争機運を高めたところから、上がり続けていることもわかります。

<民間の世論調査機関「レバダセンター」が3月24日から30日にかけて、ロシア国内の18歳以上の1632人に対面で調査したところ、「プーチン大統領の活動を支持する」と答えた人は83%に上り、「支持しない」と答えた15%を大幅に上回りました。
 去年11月の時点で63%にまで落ち込んでいた支持率は、ウクライナ国境周辺にロシアが軍の部隊を展開させるようになって以降徐々に上がり、ことし2月にロシアがウクライナに軍事侵攻する直前に行った調査では71%でした。
 その後の1か月で支持率が12ポイント上がった形で、2018年4月以来およそ4年ぶりに80%を超えました>
(プーチン大統領 支持率 “4年ぶりに80%超” 独立系の調査機関 2022年4月2日 5時37分 NHKより)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220402/k10013563961000.html


●高齢者と若者で戦争支持に大きな差…支持しているのはどちら?

 心の中では戦争に反対していても言える状況じゃない…と思う人もいるかもしれませんが、明らかに支持率が上がっていることからしてもこれでは説明できません。また、直接「ウクライナへの軍事行動への賛否」について尋ねた調査でも、「明確に賛成する」「どちらかといえば賛成する」が合わせて81%という高い数字でした。

 一方で、「明確に反対する」「どちらかといえば反対する」は合わせて14%。また、55歳以上の64%が「明確に賛成する」と答えたのに対して、24歳までの若い世代では「明確に賛成する」は29%という世代間の差も判明しています。日本では逆に若者ほどSNSデマを信じるとわかっていますが、今回は以下のような分析でした。

<こうした結果について「レバダセンター」は「政権によるプロパガンダを信じる国民が多いことを示している。地方の人たちや高齢者はプロパガンダを伝える国営テレビが情報源であり、都市部の若者たちがSNSなどから真実を得る状況とはまるで違う」と分析しています>


●プーチン支持・戦争支持をする気持ちは日本人にもわかるはず!

 「戦争に反対できない」に関して言うと、反戦デモで大量に拘束されているロシアですら、戦前の日本よりマシだとも今回思いました。戦前・戦中の日本では、そもそも反戦デモすらできなかったでしょう。試しにWikipediaのデモに関するページを読んでみても、日本のデモの説明は戦後から始まっています。

 また、反戦運動 - Wikipediaによると、日本は日清戦争の直後から徐々に反戦を訴える人々が登場したものの、暗殺・虐殺など白色テロと呼ばれる「政府陣営によるテロ」が横行し、すでに太平洋戦争前から組織的な反戦運動はほぼ不可能に。テロは政府以外によるものと誤解している人がいますが、そうじゃないんですよね。

 さらに、そもそも戦前・戦中の人の多くが、本当は戦争反対だったけど言えない状態だったかどうかを考えると怪しいところ。戦前の日本はロシアよりやばそうなところはあるにしても、このように戦前の日本の状況を考えると、ロシアのプーチン支持・戦争支持が高いということは日本人にも理解しやすいと思われます。


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