最初にクイズから。
【クイズ】ライオン・象・人で最も長く寝る動物はどれ?
●それじゃ不都合そうなのに…人間の活動のピークはなぜ夕方なのか?
2016/2/29:睡眠時間の話なのですが、もともと調べ始めたきっかけは人間の活動時間が知りたくて…でした。
早寝早起きが健康に良いに科学的根拠なし むしろデメリットだらけでは、以下のような話をしている医師がいらっしゃったんですよ。
「人間のパフォーマンスというのは体温に依存します。体温が低い時は身体中の機能が著しく低下します。人間の一日のなかでの最低体温というのは、個人差もありますが朝の4時から6時。一方で最高体温となるのが夕方4時から6時」(遠藤拓郎・スリープクリニック調布院長)
ただ、電気がなかった時代の人類の祖先にとって、活動のピークが夕方というのは奇妙だと、当時思いました。日が出ている間にもっと活発な活動ができる時間が長い方が、子孫繁栄のためには便利な気がしたためです。夕方がピークだと、その後すぐに夜になっちゃいますから、元気が残っていても活動できなくなってしまいます。
ということで、これがずっと不思議だったのですが、ひょっとしたら活動時間は短くても良いからではないか?と思いつきました。以前、サバンナの水飲み場を映した番組で、肉食動物が草食動物を全然襲わないでいっしょに飲んでいる映像があったのを思い出して、休戦時間があるのかもと思ったためです。
●水を飲むときは襲わないルールがある…というのは本当なのか?
で、この水飲みの話を検索。検索すると、水を飲むときは襲わないという話が、
風邪引いてまんねん | 耳(ミミ)とチャッピの布団 - 楽天ブログ(Aug 12, 2015)でありました。飼い猫の様子を書いたものに、コメントで水飲みの話が出ていたのです。(改行は変更しています)
<チャッピくんがお風呂場でお水飲んでて、そこへミミちゃんが「僕も~」とやってくると、チャッピくんはそそくさとミミちゃんに場を譲ります。その他の事では、何事によらず譲らないチャッピくんなのに不思議です。だいたいお風呂場での水飲みはチャッピくんが始めたこと。そんな遠慮しなくっていいのに>
コメント<野生の動物でも、水場では結構譲り合ったり、水を飲んでいるところは襲わない、と云うのを聞いた事があるような気がします。チャッピ君は、ちゃんとミミちゃんに譲ってるんですね>
●むしろ水飲み場は狩場に最適!なのであまり近づかない動物も
一方で、水飲み場に関して検索してみると、むしろ肉食動物が草食動物を襲う狩場としてお馴染みという記述の方が多数出てました。襲わないルールがある方が不自然ですし、襲うこともあれば襲わないこともあるという感じで捉えた方が良いかもしれません。
サバンナに住むライオンやチーターについて。これらの生き物は、どこ... - Yahoo!知恵袋のベストアンサーに選ばれた回答では、草食動物は肉食動物に比べて、水を飲む回数は少なくて済むという話も出ています。これは覆われること前提で、その襲われる確率を減らしているとも考えられます。
<ナショナルジオグラフィックやアニマルプラネットでは、決まって草食動物が水場を訪れるところを、肉食獣が待ち構えているシーンが流れますよね。肉食動物も水を飲みますよ。むしろ草から水分を補給する草食動物のほうが、水溜りに寄らなくてもすみます。例えばシロオリックスは、植物から得られるわずかな水分で数週間生きることができます。
アフリカのサバンナに暮らす体調60cmのウシ科のディクディクの場合、猛獣を避けて、藪の中で生活しています。乾季には水場が干上がり、ヌーやシマウマは移動をしますが、ディクディクは移動しません。高いところに生えるアカシアの実から一日100kg程度の水分を得れば大丈夫なようです。背丈が低いディクディクの場合、木登りが得意な霊長目オナガザル科のサバンナモンキーが落とした実を拾っているようです。(中略)
ですから、植物を食べない肉食動物の方が、水場に行く必要があるんですよ。もう一人の回答者が言われているとおり、乾季はゾウが掘った穴から水を得ることもあります>
●襲わなかった理由は疲れるから?暑い時間帯はあまり活動しない
<ライオンは特に明け方と夕方に活動します。昼間は涼しい木陰で寝ていることが多く、脱水症状の危険を抑えています。チーターも同じことだと思います>という話もありました。私が見た番組で襲わなかった理由は活動を抑えるためか、元気がなかったからかもしれません。暑いときは消耗しますからね。
【WDW】キリマンジャロ・サファリ | Kilimanjaro Safaris | アニマルキングダム(フロリダ)のクチコミで、午後は活動が鈍るという話も見つけました。そういや、他にも既にお腹いっぱいになっていて襲う必要がなかったという可能性もありますね。
<アニマルキングダム キリマンジャロ・サファリ
サファリトラックに乗ってサバンナの草原へ出発!ライオン、ゾウ、キリンなどの数百の動物たちに会いに行こう。
動物たちが活動的な午前中がオススメ。>
●自分より体の大きい動物を襲わない?いろいろある襲わない理由
それから、襲うリスクが高い、もしくは成功確率が低いから狙わなかったという可能性も考えられそうです。狩りでは子どもなど、群れで弱いものを捕える場面が多いです。「弱肉強食」という言葉が有名になってしまって誤解している人も多いでしょうが、狩りの成功確率は結構低いので、わざわざ難しいチャレンジはしなかったのかもしれません。
このことは、以下の よこはま動物園ズーラシアの「アフリカのサバンナ」の一般向け特別ツアーの話
2014年10月15日 : 孤独と孤高の狭間 其処に羆(2014年10月15日)から連想しました。
<ここ(引用者注:草原)に、「エランド」 「キリン」 「シマウマ」 「チーター」 が混合展示されます。
草食と肉食の同居となりますが チーターは自分より体の大きい動物を襲わないので共存可能なのだそうです。
「初の試みです。やってみないと分からない」 なんて冗談も説明に織り交ぜてありました (笑)>
●猫を考えればわかる!ライオン・象・人で最も長く寝るのは?の答え
では、クイズの回答です。
【クイズ】ライオン・象・人で最も長く寝る動物はどれ?
【答え】ライオン
狩りがうまく行かないのでずっと起きていると考えた方もいるかもしれませんが、猫を思い出せばわかるようにめちゃくちゃ長く寝ます。肉食動物は草食動物より長く寝るものだとのこと。
牛・象・ライオン 長時間睡眠王者は誰? | CIRCL(サークル)の説明を読めば納得できるでしょう。
人間は通常7時間ほど眠る(中略)。犬は10時間程度、猫は12~13時間程度眠るといわれる。ナマケモノやコアラなどは動物園でも、ほとんど寝ている姿しか見ないのも納得、20時間近くも眠るそうだ。
それに対して、象は3-4時間、馬は2時間程度しか眠らない。牛、ロバ、羊、ヤギなどの草食動物の睡眠時間も短い。草食動物は、ライオンなど肉食動物に襲われないためにいつも警戒している必要があるので、睡眠時間は短く眠りも浅い。また草類は低カロリーなので長時間食べる必要があり、繊維質も多く、消化するのに時間が掛かるので睡眠時間は短時間のほうが良いともいわれる。
それに対して、ライオンは約14時間眠るといわれる。肉食で高カロリーな食事のため、消化のために長時間の睡眠が必要なのだ。また、一度獲物を捕らえて高カロリーなものを食べたあとは、いつまた食べることができるか分からないので、眠ることによって消費カロリーを抑えているのだと考えられている。
一般的に草食動物の睡眠は短く、肉食動物の睡眠は長いといえる。
●動物の睡眠時間ランキング 人間の活動のピークはなぜ夕方なの?
また、別サイトの
生息環境で睡眠時間に差 | 睡眠健康大学では、睡眠時間ランキングと言って良さそうなものがありました。出典は、<名嘉村 博 「良い眠り 良い人生 6」>(『琉球新報』 2008年6月3日)からだそうです。
20時間 コウモリ ナマケモノ
18時間 アルマジロ
16時間 ホッキョクジリス
14時間 ネコ ハムスター
12時間 ゴリラ キツネ オオカミ
10時間 ヒョウ モグラ ハリネズミ
8時間 ヒト ウサギ 豚
6時間 ハイイロアザラシ
4時間 牛 ゾウ 羊
3時間 馬 キリン ロパ
こうして見ると、人間はどちらかと言うと短い方なのですね。…で終わる気でいましたが、すっかり忘れていました。もともと疑問だった「人間の活動のピークはなぜ夕方なのか?」が全然解決していませんでしたね。肉食動物が襲わなかった理由だけ調べてすっかり満足していました。
うーん、今回の中でヒントになったのは、「ライオンは特に明け方と夕方に活動します」のところですかね。ヒトの睡眠時間は極端に短くも長くもないという中途半端なところなのでそこまで消耗は激しくないのだと思われますが、わざわざ条件の悪い真っ昼間に活動するより、涼しい夕方に活動的になった方が効率的だったためかもしれません。
【本文中でリンクした投稿】
■
早寝早起きが健康に良いに科学的根拠なし むしろデメリットだらけ【関連投稿】
■
【クイズ】次の動物の中で最も大きな目を持つのは?馬・象・人間・豚・鷲 ■
人間の命と動物・ペットの命、どちらが大切か?を実験した結果… ■
ナマケモノは猿の仲間?それともコアラの仲間?アリクイの仲間? ■
新種のヒト属「ホモ・ナレディ」発見の発表は大嘘か?証拠に乏しく批判多い研究 ■
中国で密猟パンダ肉売買はデマ? パンダまで食べる野蛮な中国人説に反論 ■
動物・植物・生物についての投稿まとめ
Appendix
広告
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
|