ドミナント戦略は英語では「strategic dominance」と言います。
【クイズ】では、「dominance」の意味として最も適切なものは、以下のうちどれでしょう?
(1)集結,集中,集中力,専念
(2)独占権,専売権,独占,専有
(3)優越,権勢,支配,優勢
●適正店舗数などないからどんどん増やすと言う鈴木敏文・セブン会長
ドミナント戦略とは?セブンイレブンの事例に見る長所と問題点では、同じ地域にセブンイレブンが1店あるより、3店ある方が1店あたりの利益が上がるといった説明が出てきました。
ただ、その後、
コンビニ経営は儲かる?儲からない?セブンイレブンオーナーの悲劇などでやっているように、実際には失敗例も多そうです。何しろ死者まで出ています。
そういった系統の記事がまた見つかりました。またというか、この問題をずっと追っている渡辺仁さんの記事ですね。
記事では、『週刊ダイヤモンド』14年9月6日号での鈴木敏文・セブン&アイ・ホールディングス会長の発言が最初に載っていました。これは前述の近くに3店ある方が1店あたりの利益が上がるという理論によるものだと思われます。
セブンイレブン、店同士の「共食い」で命削るオーナーたち ニュースソクラ 2月2日(火)17時10分配信 渡辺 仁(経済ジャーナリスト)
「(中略)(市場規模からみた適正店舗数があるのでは?)そんなものはありません。(セブンーイレブンが)2万店になるのは確実で、3万店、4万店になるかもしれない」(『週刊ダイヤモンド』14年9月6日号)
●セブンイレブンのドミナント戦略で店同士が共食い、オーナーに負担
ただ、実際にはオーナーに負担がかかっているところがあります。前述の通り、死者が出ているのは事実であり、記事でも以下のような指摘がありました。
一見、勢いを感じさせる出店政策が、全国のコンビニに異常事態を引き起こしている。近隣コンビニ同士の「共食い」で個別店の売上高が激減。そのうえ、アルバイト従業員が集まらず、オーナー夫妻が終夜、命を削るように店頭に立っている。その結果、過労死寸前のオーナーたちが続出しているのだ。(中略)
コンビニの現場では悲惨な状態が起こっている。売上高の激減で人件費が出せず、オーナー夫妻がアルバイトの代わりに終夜労働に就いている。過労死、ストレス死も出ている。
●セブンイレブンの出している数字はまやかし?
セブン-イレブンの売上の平均値は、他店より多いことで知られています。平均値というのは飽くまで平均値であり、たまたま悪い店舗が出てくるということはあります。これは仕方ありません。
その場合であっても死者が出るような過酷な状況は正当化されないわけなんですが、そういうたまたま悪い店があるというのではなく、そもそも数字そのものを誤魔化しているんじゃないの?という指摘もありました。きちんとした証明が必要になるものの、これは初耳で興味を感じるところです。
セブン&アイ・ホールディングスが1月7日に発表した連結決算では、国内のセブンーイレブン店の売上高は、40カ月連続で前年同月を上回ったと景気がいい。だが、店舗を経営するオーナー側の声を聞くと、ドミナントの影響で個別店では前年割れが大半だ。不思議なことにここ数年来、それまでオーナーには開示していた地域ごとの売上高をセブンーイレブン・ジャパンは教えなくなっている。
私が長年の定点取材で判明した新店などは、セブン店の全店平均日販が65万円なのに対して日販30万、40万の赤字店が続出し、経営できない状態になっているのだ。この結果、セブン本部が発表する売上数字は、真実の実態とは大きくかけ離れ、「ポサカード(インターネットの清算に使う)」や「宅配便」など実際はわずかな手数料収入だけなのを売上(ポサカードなど一枚数万円の販売単価をレジで計上する)にカサ上げしているという。
●「dominance」は支配,優勢の意味
最初のクイズの回答をここで。
【クイズ】では、「dominance」の意味として最も適切なものは、以下のうちどれでしょう?
(1)集結,集中,集中力,専念
(2)独占権,専売権,独占,専有
(3)優越,権勢,支配,優勢
【答え】(3)優越,権勢,支配,優勢
「(1)集結,集中,集中力,専念」は「concentration」、「(2)独占権,専売権,独占,専有」は「monopoly」の意味でした。
●ドミナント戦略では正当化できない出店も
ドミナント戦略とは?セブンイレブンの事例に見る長所と問題点でやったように、セブンイレブンにとってドミナント戦略というのは非常に重要だというのはわかります。
ただ、そもそもセブンイレブンは、ドミナント戦略でも説明できないようなこともやっていますからね。
常勝セブンイレブンの影にオーナーの犠牲 過酷なコンビニ店主の実情では、本当にすぐ近くにもう1店作るって例が複数出ています。
すぐ近くに店を作るときは、営業を途絶えさせないために新店をすぐ近くに作って古い店からただちに移転するというときもあります。でも、そうじゃなくてマジで直近にもう1店作るというのをやっているのです。
そりゃ共食いするに決まっているんですが、既存店より立地条件が良い場合もあり、共食いと言うよりは事実上の既存店潰しになっているときもあります。セブンイレブンの方針には賛同しようがありません。
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