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叱るしつけで育てられなかった子が経営者になるとおかしくなる?


●子どものウソは、叱る派? 年収1000万円以上の人に聞いてみた

2016/3/24:普通の叱る・褒めるという話ではなく、「子どもが嘘をついたとき」について聞いたアンケートがありました。そうじゃなくても叱る教育が浸透しているのですから、嘘をついているときにも当然叱る派が多数です。ただ、アンケートは「叱る」の反対の選択肢を「黙認」という極端な選択肢にしていて、どうかと思うものでした。

 また、調査は、年収1000万円以上で「自分は幸運だ」と思っている人(幸運者)と、年収300万円以下で「自分は不運だ」と思っている人(不運者)、各100人にアンケート調査を実施したというもの。なので、以下のように、幸運者と不運者で分けています。ただ、どちらにせよ叱る派が大多数となっています。

幸運者 叱る派 75% 黙認派 25%
不運者 叱る派 86% 黙認派 14%
(子どものウソは、叱る派? 黙認派? 何気ない人生の選択33:PRESIDENT Online - プレジデント(2016年2月28日  PRESIDENT 2015年6月15日号 著者 鈴木 工)より)


●叱るしつけで育てられなかった子が経営者になるとおかしくなる?

 子どもが嘘をつくというのはある意味当たり前です。そもそもやはり男より女の方が嘘つきだった?1日に嘘をつく回数は何回かでやっているように、大人も毎日嘘をつき続けています。特に子どもに対して嘘をつく親なんてのは多いんじゃないですかね。

 私も嘘つきは嫌いですが、これは大人が子どものことばかり言えないという話ですし、同時に昔ながらの嘘をつくことを叱る教育が嘘を撲滅できていなさそうだぞ…という話でもあります。ただ、今回は「じゃあ、どうすりゃいいの?」というところは面倒なので深追いしません。それはたぶんめちゃくちゃたいへんな話になります。

 一方、今回はアンケートをしていたプレジデントの記事で出てきていたエピソードがおもしろかったので、そっちを紹介したかった…というもの。出てくるエピソードがみんな変なんですよ。300人以上の経営者を取材してきたというジャーナリスト・國貞文隆さんは、「叱って当然だ」とまず言っていました。

「同族企業のジュニアは、ある程度年を取ったら、何らかの形で会社に関わるわけで、将来を問われる存在。そこで親はしつけようとするのが当たり前。ウソを見て見ぬフリしていれば、将来、経営がおかしくなりますから」

 そして、ベンチャー系は、"経営者は多忙をきわめ、ほとんど子どもの面倒を見れなくなる"としていました。叱ることが大事ということなので、この「面倒を見れなくなる」というのは、叱ることもできなくなるといった意味なのでしょう。ところが、叱れなくて失敗した例というのが以下のような説明なんです。

「そこで起こりやすい問題があります。ひとつは親の監視から逃れて、趣味や遊びに溺れてしまうケース。カジノ賭博に夢中になって、100億円を超える資金を個人流用した、大王製紙の御曹司・井川意高氏がいい例です」

 いや、大王製紙というのは、「経営者は多忙をきわめ、ほとんど子どもの面倒を見れなくなる」というベンチャー企業ではなく、むしろ典型的な同族経営企業なんですけど…。大王製紙創業者の子供で2代目だというのならこの説明でもわかるのですけど、創業者の孫である3代目なんですわ…。ちなみに、創業者の家業もクズ紙原料商であり、紙関係の仕事として見ると、もっと長いです。

<井川 意高(いかわ もとたか、1964年(昭和39年)7月28日 - )は、日本の実業家。大王製紙の前会長。大王製紙創業家3代目で、同社創業者・井川伊勢吉の孫。(中略)
愛媛県伊予三島市(現四国中央市)を拠点とする製紙会社、大王製紙の創業家2代目、井川高雄の長男として生まれた>(井川意高 - Wikipediaより)


●怒ることは本当に大事?叱るしつけで育てられた社長が経営する会社の末路…

 さらに「叱らないと会社がおかしくなる」という主張なのに、次に出てくる逸話が叱ったことが裏目に出た例というのも変でした。こういう例を出すのでしたら、むしろ叱ることはあまり良くないということを強調する流れにすべきでしょうね。

「もうひとつは、母親主導の教育になって、たまに帰ってきた父親があまりにも叱りすぎるため、萎縮してしまうケース。たとえばワコール社長の塚本能交氏は、父であり創業者の幸一氏に怒られすぎて引っ込み思案になり、一時期、思うような経営ができませんでした」

 記事で出ていて、実際に怒られたと公言している例は、他にもう一つしかなかったのですけど、これは「林原」でした。<2011年、突然倒産した岡山県の名門バイオ企業だった林原も、徹底した長男至上主義を貫き、しつけがきびしい環境だった。社長だった林原健氏が、父から手をあげられ反発を覚えたと告白している>とのことです。

 そして、この体罰を含むしつけがきびしい環境の経営者がいた「林原」というのも、またなぜか悪い例なんですよ。上記ですでに書かれているように倒産(会社更生法申請)しています。ちゃんと林原健さんのときに問題が起きていますから、後の代で潰されたという話でもありません。

<1990年代以降、甘味料などに用いられる糖質トレハロース、抗がん剤用途のインターフェロンを生産し世界市場で販売する。ただし林原健の弟で専務取締役を務めた林原靖によると、林原インターフェロン製造のために建設された吉備製薬工場は稼働実績で二割を上回ったことがなく、後の経営破綻の最大の原因の一つとあげている>(林原 (企業) - Wikipediaより)

 國貞文隆さんがやったような事例を挙げていくやり方もあって良いのですが、都合の悪い例をカットできるために信頼性は低め。特に叱る派が圧倒的に多数派であることを考えると、良い例でも悪い例でも見つけやすいでしょう。やりようによって、いくらでも都合の良い主張が展開できます。

 なので、今回の話も叱る教育を受けた成功経営者の話を多数挙げて、「ウソを見て見ぬフリしていれば、将来、経営がおかしくなります」を正当化するインチキもできました。にも関わらず、今回出てきたエピソードがことごとく叱ったことで裏目に出ているもの…というのは不思議でしたね。ひょっとしたら、國貞さんはむしろ「叱る教育はいけないよ」と伝えたかったのかもしれません。


【本文中でリンクした投稿】
  ■やはり男より女の方が嘘つきだった?1日に嘘をつく回数は何回か

【その他関連投稿】
  ■子供や部下を叱る効果が大きいと錯覚する理由 褒めるは逆の錯覚
  ■子どもの興味を否定せずに肯定したらベンチャー企業を作っちゃった
  ■子供や部下を 叱る・怒る VS 褒める 効果を比較した研究はある?
  ■駄目な子供の育て方 「してはいけない」の禁止令・否定が子供を潰す
  ■叱ることや「勉強しなさい」が子供にマイナスに働く理由 脳にある海馬に悪影響…という説
  ■学校・教育・子どもについての投稿まとめ

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