2016/3/25:
●数人亡くなっているどころじゃなかった組体操のひどさ
●9人死亡・92人障害程度の危険性じゃ組み体操は廃止しません!
●文部科学大臣は「緊張感持って対応を」で幕引きはかる
●なぜ彼らは組み体操を禁止したがらないのか?
【クイズ】馳浩文部科学大臣は元プロレスラーとして知られますが、他の仕事もしていた経験あります。その仕事は以下のうちどれでしょう?
(1)教員
(2)警察官
(3)自衛隊員
●数人亡くなっているどころじゃなかった組体操のひどさ
2016/3/25:以前書いたように、組み体操では既に死者が出ています。ただ、私が確認できていたのは数件でしたので、まさか10人近く亡くなっているとまでは思いませんでした。数人亡くなっているだけでもひどいのですけど、そんなに多いとは思わず驚きました。
この死者数がわかったというのは、スポーツ庁が日本スポーツ振興センターのデータをもとに行った組体操について分析。練習中などに起きる事故は年間8000件を超えていて、昨年度までの46年間に9人が死亡、障害が残った子どもは92人に上ることがわかったといいます。
さらに、昨年度の事故8592件のうち、最もけが人が多かったのが「タワー」と呼ばれる技で14.4%、次いで「倒立」が13.6%、「ピラミッド」が13.2%だったこともわかっています。
けがをした子どもがどの位置にいたかを分析すると、「タワー」では中段が最も多く46%、「ピラミッド」ではいちばん下の段が44%を占めました。ただし、どの位置でもけが人は出ているため、安全だと言える場所はないようです。
(組み体操 46年間で9人死亡 92人に障害 | NHKニュース 3月25日 10時58分より)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160325/k10010455821000.html
●9人死亡・92人障害程度の危険性じゃ組み体操は廃止しません!
また、組み体操の必要性を強く叫ぶ方は、既に何人も亡くなっていることを知らないのだと思っていましたので、何人も亡くなっているとすればさすがに考え方を変えるだろうと思っていました。ところが、これだけ多くの死傷者を出していても、特に方針転換はしないと宣言されて、こちらもまた驚きました。
記事によると、スポーツ庁は安全が確保できない場合は組み体操を行わないことや、体格差の大きい小学校高学年では特に慎重に検討すること、それに低い段数でも重大な事故が起きることを教員に周知徹底するよう、全国の教育委員会などに通知。
ただ、このような通知のみなんですね。
国として組み体操を一律に禁止したり段数を制限したりしないという対応となりました。この理由について、スポーツ庁学校体育室の八田和嗣室長は「子どもたちの一体感が生まれるなど教育的効果も指摘されている。学校が安全を最優先に考えながら主体的に判断してほしい」と話していたそうです。
●文部科学大臣は「緊張感持って対応を」で幕引きはかる
私は即廃止でも良いんじゃないかと思いますが、それに抵抗がある方が多いとは想定していました。しかし、段数制限すらしないというのは驚き。わからない人たちですね。自民党の馳浩文部科学大臣も以下のようなことを言っており、これで解決したつもりになっているみたいでした。
<馳文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で、「学校や学校長には安全配慮義務という厳しいことばが課されており、組み体操を行うのであれば、より緊張感を持って対応してもらわなければならないという思いを込めたつもりだ」と述べました。そのうえで、馳大臣は「組み体操は学習指導要領に明記されていないものの、運動会の種目として高い教育的価値があると評価したい。ただ、より周到な練習期間や計画、配置を踏まえて行ったほうがよいと思うし、子どもの大事な体を預かっているという緊張感を持って取り組んでもらわないといけない」と述べました>
クイズした馳浩大臣の職業は教諭でした。小中学校ではなく高校の先生だったのですが、こういう人が組み体操をやらせているんだろうな…とイメージしやすくなっています。
【クイズ】馳浩文部科学大臣は元プロレスラーとして知られますが、他の仕事もしていた経験あります。その仕事は以下のうちどれでしょう?
(1)教員
(2)警察官
(3)自衛隊員
【答え】(1)教員
●なぜ彼らは組み体操を禁止したがらないのか?
彼らがこれだけ組み体操にこだわる理由ってのはよくわかりません。ただ、「子どもたちの一体感が生まれる」みたいな言葉があったように、彼らの思想とよく合っているからかもしれないと想像しました。
組体操 - Wikipedia(最終更新 2016年3月9日 (水) 07:37)によると、軍隊とも関係が深いものみたいですしね。
・19世紀にはドイツで近代的な組み立て体操が盛んに行われた記録がある。国民主義の高まりをみせた19世紀半ばごろから、ドイツで国民の健康と
軍事教練を兼ね、合同で行なう体操運動が盛んになり、第一次世界大戦を前に欧米諸国にも広まった[3]。これらは日本にも明治初期から導入されており、日本の体操教育の基礎となっている。
・演目の性質として一糸乱れぬ統率力と集団行動が求められる。速やかな遂行が求められる事から負傷者が出た際には代替の生徒を参加させ、基の完成の為には苦を堪える必要があり恐怖や不平、激痛を露わにするのは好ましくなく禁句という風潮が普通であり日本の学校での体育祭や運動会の催事では伝統や絆などが重んじられる。
・中国では1960年代まで
軍人による組み立て体操が国家の慶日に行われていたが、現在は行われていない。
上記では「伝統や絆」って言葉が出てきました。最近これらの言葉は悪いことの正当化に使われていることが多く、ろくなもんじゃねえなぁという感じです。
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