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日本企業が中国・台湾に負けるのは当然…というのは本当か?


 日本企業にポジティブな話題も追記していきたいということで、とりあえず、「日本企業が中国・台湾に負けるのは当然…というのは本当か?」にタイトル変更。当初は、<"日本企業が中国・台湾に負けるのは当然 シャープもスピード不足のせい?>というタイトルで、その後、<鴻海買収のシャープもう復活?日本企業は中国・台湾に負けて当然 15年連続の赤字の三洋電機は数年で黒字に>というタイトルにしていた投稿でした。

2017/12/07追記:
●シャープが東証一部にスピード復帰で、日本人経営者に非難
2021/03/31:
●シャープV字回復も今は昔でまた倒産する?最近のシャープの業績は… 【NEW】


【クイズ】三洋電機の白物家電事業を買収した企業はどこでしょう?

(1)グリー(珠海格力)
(2)ハイアール(海爾)
(3)ミデア(美的)


●日本の企業が中国・台湾に負けるのは当然

2016/3/30:シンガポールで働く岡田兵吾さんは、"日本人は勤勉で真面目なので、効率よく仕事しているように思いがちだが、筆者から言わせると、日本人は効率的に仕事をするのが苦手だ"と指摘していました。例えば、"稟議や確認、承認を取りながら進める意思決定プロセス"というのが無駄だと言います。その差がよくわかるのが、以下のエピソードです。
シャープはなぜアジア企業に屈したか?「仕事後進国」日本の敗因|STAY GOLD! リーゼントマネジャー岡田兵吾の「シンガポール浪花節日記」|ダイヤモンド・オンライン 2016年3月25日

 そう言えば、今月1日のNHK『クローズアップ現代』「シャープ“買収”~日本のもの作りはどこへ~」で、元三洋電機社員が、経営がハイアールに代わってからの違いを、次のように語っていた。

「とにかく、スピードが早い。(以前の会社では)当然 社員がいて主任がいて課長がいて部長。根回しして段階踏んで決裁を取るまでに1ヵ月かかるとか。今は今日言って明日からって感じかな。そのスピードにびっくりしましたね。負けますわ。あのスピード感には。日本メーカー」

 彼が言っていることは大げさではなく、海外の多国籍企業では当たり前のことなのだ。その当たり前のことが日本ではできていないところが大問題なのに、一番の問題はこの問題を深刻に捉えていない日本人マインドなのである。

●海外の企業と違うのはスピード!シャープもスピード不足のせい?

 上記はわかりやすかったのですが、台湾の鴻海によるシャープへ出資額がどんどん下がっているのも、"意思決定のスピードの遅さが首を絞めた典型例だ"というのは、関係性がよくわからず。もう一つあったエピソードの方がスピードの違いの問題としては、わかりやすかったです。
 アジア全域の業務統合の基幹システム(ERP)導入プロジェクト。日系企業は1ヵ国に1年ほどかけて導入していたが、欧米多国籍企業がシステム導入に業務改革も含めて、10ヵ国を10ヵ月で完了してしまったのを見たときには、この違いに唖然としたものだ。

 日本では大規模プロジェクトでは、よく「Go/No-Go Meeting(実施するか否か)」とプロジェクトの実施可否判定を行うが、海外ではこんなものは存在しない。「Go/How Meeting(実施する。じゃあどのように?)」と、プロジェクト達成に向け動く前提で実現方法を模索していく。日本流の「Yes, let me think」(了解。じゃあ、どうするか考えさせてくれ)ではなく、グローバルは「動きながら考える」のが基本スタンスなのだ。

●15年連続の赤字の三洋電機は数年で黒字に

 ちなみに記事では、"ビジネスにおいてスピードの遅さは致命傷につながる"一方で、"逆にこのスタンスを速めることができた旧三洋電機・白物家電事業は、15年連続の赤字を黒字転換させることに成功したそうだ"という話もありました。クイズにしたのは、この三洋電機です。


【クイズ】三洋電機の白物家電事業を買収した企業はどこでしょう?

(1)グリー(珠海格力)
(2)ハイアール(海爾)
(3)ミデア(美的)

【答え】(2)ハイアール(海爾)


 そうなの、嘘でしょ?と思って検索。それで出てきたのが、「三洋」家電事業、買収後初の黒字 ハイアールアジア前期  :日本経済新聞(2015/4/24 0:51)という記事。どうも日本企業が10年以上できなかった黒字を、中国企業が数年でやってのけたという形みたいです。記事では、"洗濯機など白物家電「AQUA(アクア)」を日本で販売するハイアールアジアが、2014年12月期単独の最終損益で初めて黒字に転換したようだ"と書かれていました。

 中国家電大手の海爾集団(ハイアール)がに三洋電機の白物家電事業を買収したのは2012年で、それ以来、通年で初の黒字。理由はそっけなく「物流の効率化などで収益を改善した」だけでしたが、ずっと赤字だったのを黒字化にしたのですからすごいことです。

 で、「仕事の効率化」ではないですけど、この記事では「物流の効率化」という話が出てきました。家電関係では、日本人はごちゃごちゃといらない機能をつけることばかりしていて、シンプルに欲しい機能を残すのは苦手という話もよく書いています。効率化というのは日本人にはすごく苦手なことなのかもしれない、とちょっと思ってしまいました。

2017/03/27追記:考えてみると、日本は長時間労働が重視されている、労働生産性が他国に比べて低いというのもあります。これらも見事に仕事の効率化が苦手という話であり、当てはまりまくっていました。


●鴻海買収のシャープもう復活?東証一部復帰前倒しを検討

2017/03/27:シャープ新社長・鴻海出身の載正呉氏が「最初にしたこと」│週刊ポスト2017年4月7日号によると、シャープ新社長・鴻海出身の載正呉さんが「最初にしたこと」というのが、まさにこの投稿のテーマであるスピードの違いを示すエピソードでした。

 載正呉社長いわく「私が社長に就任したのは八月十三日ですから、すぐに(役員は)夏季休暇に入ってしまいます。そこで二十一日発表予定の経営基本方針をまとめるため、すぐに役員や幹部に聴き取りを始めました。それが最初に私がしたことです」とのこと。このように、約一週間で「経営基本方針」を策定してしまいました。さらに発表後も、戴社長は矢継ぎ早に行動に移しています。

 また、「この出資は買収ではなく投資であり、シャープは引き続き独立した企業です。ですから、鴻海からシャープの組織の一員となるのは私一人としました」といった、外国企業に搾取される日本企業というイメージとは程遠い話もありました。

 ところで、私がこの記事で驚いたのは、冒頭にあった<「下請けとしていいように使われて終わり」──台湾の鴻海精密工業の傘下に入ったシャープの行く末を、多くのメディアはこう予想した。しかし、同社は2017年3月期の業績が大幅に改善する見通しで、東証一部への復帰も間近と見られる>という部分でした。

 マジで?と検索したら、シャープ、東証1部復帰前倒しも 業績改善で  :日本経済新聞(2017/2/28 10:13)が出てきました。シャープの戴正呉社長はこの日、記者団に対して、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入って以降、「約半年間で契約の見直しや構造改革で約600億円のコストダウンをしている」とも話し、業績が回復していることも強調しました。17年3月期に3期ぶりに連結経常黒字を見込んでいるそうです。

 この業績のV字回復は、2018年度中を目指してきた東証1部への復帰時期を前倒しして、「希望としては今年の年末か来年の春くらい」(シャープ首脳)を目指すほどだと言います。驚きです。これは飽くまで「現時点で」という話でしょうし、本物の回復とは程遠いみたいな分析も出てくるかもしれず、まだよくわからないと思うのですが、シャープも日本人以外に任せたらあっという間に復活!という例の一つになるかもしれません。


●シャープが東証一部にスピード復帰で、日本人経営者に非難

2017/12/07追経営不振で東京証券取引所2部に降格していたシャープの株式が、1部に復帰しました。約1年4か月ぶりのスピード復帰です。"鴻海傘下でコスト削減などの構造改革を進めた結果、17年3月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が3年ぶりに黒字化した"としており、鮮やかな復活劇といった書き方でした。
(シャープ株式、東証1部にスピード復帰…黒字化 読売新聞 / 2017年12月7日 13時1分 より)
https://news.infoseek.co.jp/article/20171207_yol_oyt1t50045/

 「コスト削減」以外の話はないかと検索。東証1部復帰、1年4カ月ぶり 業績改善進み 毎日新聞2017年12月7日 10時18分(最終更新 12月7日 13時57分)では、、"鴻海の販路を生かし、テレビやスマートフォン向け液晶パネルの海外販売を伸ばした"という説明。以下のような反応が人気していました。

kana0355 マクドナルドといい,SHARPといい,つまりダメなのは経営陣の方で,無能な経営陣はさっさとクビにするのが良いということですよね…….
augsUK 社内政治でのし上がった層が経営層になるのは本当に問題。リーダーシップはないし、派閥政治になるし、引き上げた人間に逆らえないし。経営者に必要な資質のない人を選ぶプロセスだよ。
marilyn-yasu 言っちゃ悪いが日本企業の多くが停滞してる理由は経営陣なのだろうと思ってしまう。
ryun_ryun だからサラリーマン経営者は無能ばかりだと何度言ったら...と言う気持ちである。日本は団塊・バブル入社組あたりに無能が多過ぎる。
(はてなブックマーク - シャープに祝砲、1年4ヶ月ぶりの東証1部復帰で : 市況かぶ全力2階建より)

 方向性が異なるものとしては、「産業革新機構だったら今頃どうなっていたんだろう」(suzutaku7)が人気になっていました。日本は中国のように国が民間に介入するのが好きでよく似た国なのですが、大抵うまく行かないんですよね。


●シャープV字回復も今は昔でまた倒産する?最近のシャープの業績は…

2021/03/31:その後のシャープの業績を検索してみると、好調とする記事と不調とする記事で分かれ気味。内容を見てみると絶好調ということはありませんが、新型コロナウイルス問題という特殊な状況を考えると健闘しているでしょう。少なくとも鴻海買収前のシャープとは比較にならないほど良い業績なのは間違いなさそうでした。

<シャープは12日、2020年4─12月期の連結営業利益が前年同期比0.4%増の620億円だったと発表した。新型コロナウイルスの影響が重しとなったが、白物家電がけん引し、全事業で回復基調にある>
<大型液晶ディスプレー生産を手掛ける堺ディスプレイプロダクト(SDP)で減損処理したが、通期の連結純損益予想は実現できるとみている>
(シャープ、4―12月期営業利益は0.4%増 白物好調で「回復基調」 _小売・物流業界 ニュースサイト【ダイヤモンド・チェーンストアオンライン】 2021/03/15 10:29より)

 なお、スマホ用カメラレンズを手掛ける連結子会社のカンタツによる不正会計処理についても同日発表。野村勝明社長兼最高執行責任者(COO)は、陳謝した上で、新規株式公開(IPO)を目指す中で独立性を重んじていたと説明しており、むしろシャープ色が薄かったからこその不正とされていたものの、東芝や富士フイルムのように上の圧力があったなど、シャープ側に問題があった可能性もありそうです。


【その他関連投稿】
  ■シャープの倒産危機は必然?他社社員を「おまえ」と呼んで嫌われる
  ■シャープ買収の鴻海はブラック企業で郭台銘会長は中国に媚を売る親中派だった
  ■ホンハイがシャープ買収で技術流出の危機?実はリストラが一番危険だった!
  ■鴻海の買収でシャープが復活しなくても産業革新機構案より良い理由
  ■企業・会社・組織についての投稿まとめ

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