2020/02/13:
●国難で野党は与党の足を引っ張らず協力しろ!震災時の自民党は?
2011/3/21:
●与党も野党も震災を政争の具にしてはいけない、協力して復興を
●政府要職の議員が不眠不休で働く一方で、やることがない他の議員
2011/3/22:
●マスコミも震災を利用した記事を書くのは自重すべき…だがすでに?
●国難を政争の具にするな!東日本大震災を利用して政策受け入れを提案
●与党への協力に「選挙で損」「敵を利する」「先に政策を変えろ」
2020/02/13:
●北朝鮮問題でも言われていた「国難だから批判するな!」という主張
●国難で野党は与党の足を引っ張らず協力しろ!震災時の自民党は?
2020/02/13:野党は与党に協力しろ!という話は見かけていないのですけど、新型コロナウイルス問題において、国難なのだから野党は安倍政権を一切批判や追求をするな!といった話が出ていて、このページの話を思い出しました。
優先順位を考えることには私も賛成ではあるものの、新型コロナウイルスの問題は東日本大震災と異なり、すべての省庁で対応が必要でおかつ不眠不休で対応を迫られている人たちが多いという状態ではありません。安倍政権自身が新型コロナウイルス問題を最優先だと考えていないのでは?他のことを優先しているのでは?というところは感じるのですけど、野党のせいということではないでしょう。
最後にもまた少し追記していますが、以下は2011年の東日本大震災のときにあった、国難のときに野党の議員や野党支持のマスコミが何をやっていたのか?という話です。
●与党も野党も震災を政争の具にしてはいけない、協力して復興を
2011/3/21:東日本大震災が発生しから4日後の2011年の3月15日に、「各党・政府震災対策合同会議」が設置されました。記事は見つからなかったものの、13日の時点で既にこのような協力の話が、与野党の会談であった記憶があり、本当はそのときに書こうと思っていた投稿でした。
(※1
与野党が「各党・政府震災対策合同会議」設置 産経新聞 2011/03/15より)
与野党会談の話を聞いたとき一瞬私は「今そんなのいるの?」とも思ったのですが、「いや、大事だ、これは必要だ」とすぐに思い直しました。野党で良い意見があるのなら積極的に取り入れて、最も良い対応をすべきだというのが理由の一つ。それとともに、野党の意見を伝えるための道を作っておかないと、震災が政争の具にされるおそれがあるからというのが、最大の理由です。
私が一番気にしたのはそういう点で、これまでにないほど多くの人が亡くなり、今もなお多くの人が苦しんでいるこの震災をそのように扱ってはいけないと思ったのです。だから、犠牲者を冒涜するような、犠牲者を利用するようなことはしてほしくないと、早めに書いておきたかったものの、デマが出ている原発関連の話などを優先して遅くなってしまいました。
●政府要職の議員が不眠不休で働く一方で、やることがない他の議員
この与野党の協力ですが、で実際にどういうことをしたのか?という話は、全然知りませんでした。いつもならウェブでニュースをざざっと一通り読んでいるのですが、地震以降は私が見ていたのはテレビのみで、その私の見たテレビでは与野党の話のその後も報道がなかったと思うのです。
これを今調べてみると、どうやら先に書いた各党・政府震災対策合同会議は、あまりうまく動いてないようなのです。ちょっと古い話ですが16日、政府と与野党は国会内で各党・政府震災対策合同会議の初会合を開いたものの、政府側は忙しすぎて時間を取れず、各党が次々に要望項目を伝えただけといった感じでした。
(※2
東日本大震災:与野党震災対策会議 「中身なし」野党苦言 担当相、途中退席も 野原大輔 毎日新聞 2011年3月17日より)
また、政府入りしていない与党議員や野党議員は、何もすることがないという状況のようです。
政府で要職に就く民主党議員は「震災発生から1週間で計10時間ほどしか寝ていない」(首相周辺)と多忙な一方、政府外の民主党議員は「専門知識もないのに役所に乗り込んでもかえって邪魔になる」(民主党参院議員)ので、個別に省庁に働き掛けるのを自粛中。
野党はと言うと「アイデアを出しても、野党にできることには限界がある」(閣僚経験者)として、独自の活動に留まるようです。大島理森副総裁などは長期政権で培った人脈で、日本経団連の米倉弘昌会長を訪ね、被災地と経団連を直接結ぶルートが開くといった活躍をしているようですが、他に紹介があったのは街頭に立っての募金集めでした。
そして、「地元で募金をしても『何をやってるんだ。国会で震災対応をしろ』と言われるが、国会に来てもやることがない」(中堅の衆院議員、これは与野党の記載はなし)といった状態だそうです。
(以上、※3
支援したいが…自民「野党に限界ある」民主「国会に来てもやることない」 2011年3月20日 15:34 スポニチより)
●マスコミも震災を利用した記事を書くのは自重すべき…だがすでに?
2011/3/22:上記に続けて、さらに、マスコミも震災を政治的な主張に利用するべきではないという話。しかし、既にそういったものが書かれている気がします。
まず、右派で野党・自民党支持の産経新聞の
閣僚増提案 国難を政争の具にするな 2011/03/20 07:13です。これはタイトルのとおり、首相の野党への入閣要請が政権安定のためであり、国難を政争の具にしたものだという主張です。しかし、中身を見るとむしろ産経新聞の主張こそが、今回の震災を利用したもののように思えます。
主に「震災が起きたおかげで」と言う、不謹慎な人が現れるんじゃないかという不安でしたが、野党の協力を「大連立」と絡ませた意見が出ることは、与野党会談の時点で私も危惧していました。
そして、今回の入閣要請が、実際に震災を利用した「大連立」だという懸念もよくわかります。また、「震災に関連するものだけ協力する」ということはできればそれで良いと思いますが、それ以外の政策では閣内不一致となるに決まっています。ですから、そういった観点からの批判でしたらわかりました。私も大連立は変な話だと思います。でも、産経新聞の批判の仕方は、それとはだいぶ違う気がするのです。
●国難を政争の具にするな!東日本大震災を利用して政策受け入れを提案
産経新聞が実際に書いていたのは、以下のようなものでした。
<国家の非常事態に、与野党は垣根を越えて立ち向かうべきだが、その前に首相は一連のばらまき政策を中止し、復興財源に充当するなどの政策転換を表明するのが筋だろう。
その前提を整えないままでの入閣要請は、苦し紛れの対応としか言えまい>
<野党第一党の党首である谷垣氏を起用するとなれば、文字通りの「大連立」となる。政権の枠組みを変更しようというのであれば、国家の基本政策の合意が最低限、必要である>
この産経新聞の主張は、<ばらまき政策を中止しなければ、入閣要請できない><野党第一党の党首を起用すれば「大連立」なので、先に国家の基本政策の合意が必要である>といったもの。東日本大震災の危機を利用して相手に自分たちの主張を受け入れろという内容であり、むしろこれらが「国難を政争の具にする」ということじゃないでしょうか。
私はばらまき政策にもともと反対ですし、震災に関連した財源という意味でも、見直しは当然すべきだと思います。しかし、こうやって震災対応を人質にとるような真似は卑劣です。「先に言い分通り認めろ」という前提からは、「震災の危機のために」という思いが全く伝わってきません。
●与党への協力に「選挙で損」「敵を利する」「先に政策を変えろ」
考え方が極めて近いためにひょっとしたら上記は自民党の本音なのかもしれませんが、上記の意見は一応自民党や公明党の直接の発言ではありません。産経新聞の主張は菅首相を批判する形を取りながらも、むしろ自民党などの名誉を傷つけるものであり、私は自民党がこんなことを言っているとは信じられません。(が、この後見ると、実際に自民党議員がそう言っていたという話もあります)
しかし、もっと酷いと思ったのが、同じく右派で自民党と考え方が近い読売新聞です。 読売新聞は、
自民・役員会、入閣検討の空気すら生まれず 2011年3月20日10時37分で以下のように書いていました。
<谷垣総裁らは、首相の意図を、東日本巨大地震による国家的危機に乗じ、衰弱する政権の延命を図ることにあると見ているからだ。震災対策への協力は、「各党・政府震災対策合同会議」などを通じた政策提言にとどめ、菅政権とは一定の距離を置く方針だ>
<(引用者注:自民党の)役員会では、首相が唐突に電話で連立を要請してきたことへの批判が噴出。「連立に参加するには、民主党がまずバラマキ政策を撤回することが条件だ」との意見も出たが、民主党側から政策調整の働きかけさえない状態では、入閣を検討しようという空気すら役員の間に生まれなかった>
<自民党と菅政権を隔てる壁は、政策面だけではない。(引用者注:連立が)4月の統一地方選でもマイナスに働くとの判断もある。さらには、「原発事故対応などで失策を重ねる首相から責任を押し付けられかねない」(幹部)と、首相自身への不信感も大きい>
これ本当なんでしょうか?被災者のことは全く頭になく、まるで自分の党の損得勘定だけで決めているような書き方です。特に最後のものは酷いですよ。選挙のマイナスになるかもしれないからという、自分の都合だけの話です。
こういった政争の分析みたいなものはよくある話で、平時でしたら私もそこまで言いません。でも、今はまだ被災して苦しんでいる方が、本当にたくさんいらっしゃるのです。
その方たちがどんな思いでこれらの記事を読むのかということをよく考えて、マスコミは書くべきだと思います。本当に自民党議員などがそう言っているんでしたら仕方ありませんけど、それを問題だと感じずに普通に報じるという時点でもうどうかしていますよ。
●北朝鮮問題でも言われていた「国難だから批判するな!」という主張
2020/02/13:最初に書いた「国難だから批判するな!」は、実を言うと、過去にも多用されており、北朝鮮問題がたいへんなので加計学園問題などを追求するな!と言っていたことがありました。ただ、安倍政権は有事があるかもと匂わせながら、有事が起こり得るのなら絶対にしてはいけない解散総選挙を行っています。実際には危機的な状況だとは全然考えていなかったことがわかります。
また、選挙実行は「軍事攻撃はない」というメッセージなのですから、北朝鮮はアメリカとの交渉が楽になったでしょう。実際、その後、軍事行動どころかかつてない友好的な状態に持ち込みました。また、北朝鮮問題での国民の不安は安倍政権に有利な選挙結果をもたらすと事前に予想されており、危機を自分たちのために利用しただけ…になっています。
また、自民党が野党の批判を嫌がっている桜を見る会なのですけど、実を言うと、民主党政権時代には北朝鮮のミサイル問題で中止されていたものだったんですよ。これが、本当の「危機だからそんなことしている場合じゃない」と対応した例。その桜を見る会を安倍政権はわざわざ復活して私物化した一方で北朝鮮危機を煽る…ということをやっていたのですから、めちゃくちゃです。騙されちゃいけませんよ。
ただ、危機だろうがなんだろうが自分たちの利益のために利用して国民の利益のことなんて考えない…というのは、これらのエピソードすべて共通して感じられるところ。ある意味一貫性はあるんだな…と感じました。
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