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セブンイレブンオーナーは鈴木敏文と古屋一樹を慕ってるって本当?


2016/4/10:
●セブンイレブンオーナーは鈴木敏文氏と古屋一樹氏を慕ってるって本当?
●不可解な決定が引き起こしたセブンイレブン社長交代騒動
●鈴木敏文会長の息子への世襲のため?鈴木康弘氏の実績を見ると…
2019/04/08:
●コンビニ24時間営業に固執していた古屋一樹社長がクビになる
2021/07/20:
●「加盟店ファースト」謳う古屋一樹社長、24時間営業やめた店を許さず 【NEW】
●「深夜の売り上げがまんじゅう1個だけでも本部は黒字」のいびつさ 【NEW】


【クイズ】鈴木敏文会長の息子の鈴木康弘さんは何番目の息子でしょう?

(1)長男
(2)次男
(3)三男


●セブンイレブンオーナーは鈴木敏文氏と古屋一樹氏を慕ってるって本当?

2016/4/10:法理健さんが、鈴木敏文セブン&アイホールディングス会長について、30年以上複数のセブン店舗を経営するオーナーに話を聞いてみると、「退任は大変な驚きで、そしてすごく寂しい」との言葉が返ってきたそうです。

 長期間にわたりコンビニを営んできたオーナーのなかには、鈴木会長、古屋一樹副社長の2人と共に歩んできたと考えている人が多く、「社員には厳しいが個店には良いことをしてくれる」との印象があるんだそうです。そのため、鈴木会長のいないセブンに対し、自身も含め一抹の不安を感じている人が多いのではないかと推測していました。
(何が流通の神様・鈴木敏文を狂わせた?セブン&アイ、訴訟続出と経営混乱で崩壊の始まりか Business Journal / 2016年4月8日 17時0分より)

 ただ、「個店には良いことをしてくれる」には「ん?」と思いました。過去に書いてきているように、セブンイレブンは完全にブラックです。

 この記事のタイトルの「訴訟続出」でもわかるように、実際にはガンガン訴えられています。オーナーにとって良いセブンイレブンってのは、平行世界かどこかの話じゃないかとすら思います。記事では、以下のような訴訟の例を出していました。

"賞味期限切れで廃棄される商品にまで本部に対してのロイヤルティーがかけられているのは違法だとして提訴された「廃棄ロス訴訟」、消費期限が迫った弁当などの割引販売をしないように本部が圧力をかけているのは不当だとして提訴された「見切り販売訴訟」、本部と仕入れ先のリベートを追及する「ピンハネ訴訟」など、数十件に及ぶ訴訟が起こされた"


●不可解な決定が引き起こしたセブンイレブン社長交代騒動

 私はセブンイレブンのやり方を批判しており、しつこく批判投稿を書いています。正直大嫌いです。また、今回の社長交代案も鈴木会長の説明に無理がありすぎて意味不明だと思います。支持できません。

 しかし、鈴木会長がセブンイレブンを大きく育て、経営者として成功していたことは認めています。それは別の話だからです。今回のセブン&アイホールディングスの騒動で不思議だったのは、ここらへんの区別がついていない人が多いことでした。

 たとえ鈴木会長の過去のやり方が素晴らしかったとしても、将来も含めてそのすべての決定が素晴らしいとは言えません。ある政策を褒めた人がその政策が自民党時代ではなく民主党時代のものと知って「じゃあやっぱりダメだ」と意見を変えていて笑われていましたが、「何をしたか」ではなく「誰がしたか」に注目する形になっています。

 内紛クックパッド、倒産まである? 社員8割が署名、大量辞職の可能性ものクックパッドの件もそうなのですが、好調続きの会社の社長を更迭するにはかなり強力な理由が必要です。鈴木会長が井坂隆一社長をやめさせる理由は不可解すぎました。


【クイズ】鈴木敏文会長の息子の鈴木康弘さんは何番目の息子でしょう?

(1)長男
(2)次男
(3)三男

【答え】(2)次男


●鈴木敏文会長の息子への世襲のため?鈴木康弘氏の実績を見ると…

 今回の案は、鈴木会長の次男・鈴木康弘さんへの世襲のためではないか?と言われています。もちろん世襲を狙っている…に明確な根拠はなく憶測なのですが、そのような憶測が出てしまうほど、不可解な人事だということです。もし、これでセブンイレブンがうまく行っていないときの交代案なら、私はそこまで言わないんですよ。ただ、前述の通り、うまくいっているのに交代という不可解なものなんですね。

 一方、この鈴木会長の息子の鈴木康弘さんがやっているオムニチャネル戦略なんかは大失敗しています。オムニチャネル戦略は時間がかかるのでもっと長い目で見ようという反論もあるでしょうし、私もそれは理解できますが、鈴木康弘さんを辞めさせる…みたいな話であれば今回の人事よりはずっと説得力がありました。

 ということで、この二人について見ていると、うまくいっていない事業の人間は辞めさせないのに、うまくいっている事業の人間を辞めさせる…という明らかにおかしいことに。これでは、鈴木敏文会長の息子・鈴木康弘さんへの世襲のため?と疑われても仕方ありません。辞めさせる人を間違っていますわ…。
(セブンイレブン井坂隆一社長は物足りない 独裁者鈴木敏文会長の責任は?に続きます)


●コンビニ24時間営業に固執していた古屋一樹社長がクビになる

2019/04/08:セブンの古屋一樹社長が退任へ 経営体制を刷新:朝日新聞デジタル(2019年4月3日20時03分)などによると、セブン―イレブン・ジャパンは、24時間営業続投を主張してフランチャイズ(FC)店と対立していた古屋一樹社長(69)を更迭しました。現在のセブンイレブントップの井坂隆一さんからしてみると、古屋一樹さんは鈴木敏文派の敵じゃないかと思われます。権力闘争に24時間営業問題が利用された…という側面はあるかもしれません。

 ただ、古屋一樹社長が、一部のコンビニオーナーが嫌がる24時間営業に固執していたというのも事実。最初で紹介した、セブンイレブンは鈴木敏文さんと古屋一樹さんのおかげで良かった…とする、あるコンビニオーナーの見方とは、全く逆になったことは興味深い点です。

 また、鈴木敏文さんとともにヨイショされていて考え方が近いと思われる古屋一樹社長が、時代に合わない判断をしたというのも興味深いところ。鈴木さんがそのまま経営していた場合、鈴木さんの過去のやり方が素晴らしかったとしても、将来も含めてそのすべての決定が素晴らしいとは言えない…の実例となったかもしれません。


●「加盟店ファースト」謳う古屋一樹社長、24時間営業やめた店を許さず

2021/07/20:今更な話なんですけど、鈴木敏文・古屋一樹体制がコンビニオーナー思いだなんて幻想だろう!というエピソードを追加。前回の追記部分の補足的な感じで、古屋一樹さんがブラックな24時間営業にこだわっていたという話です。「24時間営業を止めたいなんて声は出てない」としており、そもそもオーナーの声は十分に聞いていなかった様子。周囲にイエスマンしかいなくて、ワンマン的な経営だった可能性も感じますね。

<「私の経営手法って『加盟店ファースト』なんですよね。加盟店オーナーさんが『セブンに加盟してよかった』と感じていただけない限りは、本部だけが収益を上げて良しとするビジネスでは絶対ありませんから」
 セブン-イレブン・ジャパンの古屋一樹社長が2017年秋に話していた言葉だ。すでに当時、日本国内における人手不足の深刻化が叫ばれるようになっていた。だが古屋社長は「セブンイレブンとして、24時間営業は絶対的に続けるべきと考えています」と語り、その後、こう付け加えもした。「社内で見直しを議論したことはありませんし、加盟店からもそんな声は全く出ていないですね」>
(セブン社長が語っていた「24時間営業を止めたいなんて声は出てない」:日経ビジネス電子版(
2019.3.1 藤村 広平 より)

 この発言の1年後に、セブンイレブンの24時間営業をめぐり、大阪府の加盟店オーナーが営業時間を短縮したところ、チェーン本部のセブン-イレブン・ジャパンに契約違反を指摘されるといったことが起きています。1年間で急激に変わったということは考えられず、おそらく以前から24時間営業反対の声はあったのでしょう。

 また、加盟店の24時間営業とりやめを認めなかったことは、古屋一樹社長は全然「加盟店ファースト」ではなく、加盟店の声を聞く気がなかったことも示しています。前回の追記で書いたように、その後も24時間営業にこだわり続けた古屋一樹社長は新しい経営陣から更迭されています。


●「深夜の売り上げがまんじゅう1個だけでも本部は黒字」のいびつさ

 記事の当時、人手不足を重要な経営課題と認識したコンビニ以外の小売業や外食業(ただし、コンビニでもファミリーマートなどは短縮を模索中だった)は、24時間営業の見直しを急いでいる状況でした。そんななかで最大手コンビニチェーンのセブンイレブン首脳だけが強気の姿勢を貫けるのは「深夜帯の売り上げがまんじゅう1個だけでも、本部は黒字になる」(都内のコンビニ加盟店オーナー)というカラクリが存在するからと記事ではしていました。これはうちでも10年以上前から問題視してきたロイヤリティの問題です。

<チェーン本部は粗利益の一部をロイヤルティー(経営指導料)として加盟店から受け取ることで稼ぎを得ている。チェーン全体で蓄積してきた経営ノウハウを加盟店に提供したり、売り上げアップにつながる商品を開発したりすることの対価という位置付けだ。
 ロイヤルティーが粗利益に応じて計算されるというのがポイントだ。粗利益は店舗売上高から商品の仕入れ原価を差し引いたお金であり、人件費がどんなに高騰しても、チェーン本部に収めるロイヤルティー額は変わらない。アルバイトやパートの採用も雇用主である加盟店の責任(引用者注:という位置づけ。優先的な地位の濫用に見えますが)だ。深夜帯のスタッフ確保が困難を極めても、どうにか集めるために時給の引き上げを余儀なくされても、本部の稼ぎには直接影響しない構図になっている>

 2017年秋に古屋社長の上記インタビューを掲載した直後、記者のもとには複数のセブンイレブン加盟店オーナーから感想が寄せられたとのこと。「本当に加盟店ファーストを志しているのなら、ああいう発言はできないはずだが」という趣旨だそうです。以前から全く加盟店の話など聞いていなかったんでしょうね…。


【本文中でリンクした投稿】
  ■セブンイレブン井坂隆一社長は物足りない 独裁者鈴木敏文会長の責任は?
  ■内紛クックパッド、倒産まである? 社員8割が署名、大量辞職の可能性も

【その他関連投稿】
  ■鈴木敏文会長の社長交代否決で退任 セブンイレブン私物化、息子の鈴木康弘氏への世襲にNO
  ■意外に将来性ない?セブン-イレブンのセブン&アイとダイキン工業に危険性指摘
  ■セブンイレブンのドミナント戦略で店同士が共食い、オーナーに負担
  ■コンビニは弁当を完売してはいけない 必ず廃棄弁当を出させる理由は「チャンスロス」の考え方のせい
  ■賞味期限切れで廃棄するコンビニ弁当をホームレスに配れない理由
  ■企業・会社・組織についての投稿まとめ

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