Appendix

広告

Entries

アメリカのTPP離脱で、中国参加のRCEPに日本政府が傾斜?


2018/09/17:
●RCEPとはなにか?アメリカ離脱で魅力激減のTPPに代わって注目
●中国とインドの両方が入るのがすごい!RCEPの参加国一覧
●「TPPは中国包囲網」と言っていた保守派、RCEPでも中国を敵視
●アメリカのTPP離脱で、中国参加のRCEPに日本政府が傾斜?
2020/08/29:
●RCEPが大ピンチ!あの大国が離脱を示唆して閣僚会合を連続欠席
2021/01/08:
●中国主導RCEPに日本署名「中国の影響力が高まるとみられる」
●FTAがあるのになぜRCEPを作ったの?FTAとRCEPの重要な違い


●RCEPとはなにか?アメリカ離脱で魅力激減のTPPに代わって注目

2018/09/17:アジア太平洋地域の広範囲的経済連携といえば、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)が注目されてきました。しかし、2017年のトランプ政権がTPPからの離脱を宣言してしまったことで、TPPの魅力は激減してしまっています。

 その一方で注目を集めている…とされるのが、アジアの自由貿易協定である「RCEP(アールセップ:東アジア地域包括的経済連携)」。東南アジア諸国連合(ASEAN)を中心にした国家群が参加する広域的な自由貿易協定のことであり、別名メガFTAとも呼ばれています。

 ASEANはすでに、日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランドの6カ国と個別にFTA(自由貿易協定)を結んでいました。RCEPは、こうした個別のFTAを包括的に束ねることで、広域的な経済連携を実現しようという構想のようです。
(RCEPとは何か? TPPに代わって注目集める「経済連携」の基礎を解説 |ビジネス+IT 2018/07/02より)


●中国とインドの両方が入るのがすごい!RCEPの参加国一覧

 注目すべきなのは、世界第二のGDPを誇る中国と、将来的に大国となるのが確実なインドが参加していることでしょう。実現すれば世界の人口の約半分である34億人、世界のGDPの3割にあたる20兆ドル、世界の貿易総額の約3割に当たる10兆ドルを占める広域経済圏が実現する…と言うと、そのすごさがわかります。

 将来的にはさらにすごい!という話もあります。20世紀までは、北半球の先進国によって世界のGDPの8割が生産されていましたが、今世紀は、人口に比例する形で、東アジアにその割合が大きく推移してきているとの解説。世界の中心となる地域なのです。

<参加16カ国>
インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、ベトナム、ミヤンマー、ラオス、カンボジアに日本、中国、韓国、インド、オーストラリア、ニュージーランド


●「TPPは中国包囲網」と言っていた保守派、RCEPでも中国を敵視

 ただ、中国が入るというのは、右派は気に食わないでしょう。TPPに関しては、中国包囲網だ!などとわけのわからない主張をしている論者もいました。じゃあ、なぜアメリカが離脱したの?という話なんですけど…。で、右派の代表格産経新聞を検索してみると、やはり【主張】RCEP 前のめり交渉は許されぬ - 産経ニュース(2018.7.3 05:00)というネガティブなタイトルの社説を書いていました。

 こちらの産経新聞記事では、"共同声明は、保護主義や管理貿易の手法を強める米国を念頭に、貿易摩擦がもたらす「深刻な危機」への懸念を表明した"としいました。産経新聞が好きなトランプ大統領がバカをやらかしたことにも触れざるを得なかったようです。

 ただし、それでも「前のめりに合意へと突き進むことの危うさも認識しておく必要がある」として、やはり否定的。"不透明で恣意(しい)的な中国の貿易秩序を排し、ルールに基づく自由で公正な通商圏をアジアに広げるため"、日本は"早期妥結に必ずしもこだわらず、高水準の自由化を最優先に求めてきた"と、例によって中国を敵視しています。"合意を急ぐあまり、中国と中途半端な歩み寄りを図るべきではない"など、その後も中国、中国、中国といった感じで、中国にご執心でした。


●アメリカのTPP離脱で、中国参加のRCEPに日本政府が傾斜?

 上記の7月の産経新聞の社説は、共同議長を務めた日本が、早期妥結を重視する姿勢を鮮明にしたことに焦っていました。大好きな安倍政権に裏切られてしまったようです。右派が自民党に期待して裏切られるってのはよくあることで、懲りないな…って感じですけどね。

 7月の閣僚会合では議長が口頭で年内妥結の方針を説明しただけだったので、実を言うと、まだマシでした。その後行われた8月31日の共同声明には、初めて「実質妥結」が明記される、年内の実質妥結を目指す共同声明を採択するなど、むしろ進展してしまっています。保守派は気が気でないでしょう。
(「年内妥結」声明で採択 毎日新聞2018年8月31日 22時06分(最終更新 8月31日 23時58分)より)

 ただ、「TPPは中国包囲網」などというトンチンカンなことを言っていた中国アレルギーの保守派のたわごとは抜きにしても、実際問題、年内妥結は難しいでしょう。無理だと思います。また、焦りすぎるのはどうか?というのは私も思います。妥結ありきではなく、きちんと中身を詰めた方が良いでしょうね。


●RCEPが大ピンチ!あの大国が離脱を示唆して閣僚会合を連続欠席

2020/08/29:その後、あんまりニュースで見かけなかったRCEP。もちろん2018年中の妥結は無理でしたし、それどころか2019年も無理でした。さらに2020年も、<RCEP閣僚会合 離脱示唆のインドに交渉復帰働きかけを確認>(2020年8月27日 17時53分 NHK)という、たいへんなニュースが出ている状態になっていました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200827/k10012586811000.html

 最初のときに書いたように、インドが抜けると、アメリカの抜けたTPP同様に魅力が激減してしまいます。一大事です。記事によると、2020年8月27日、RCEP=東アジア地域包括的経済連携の閣僚会合が、テレビ会議の形式で開かれたものの、離脱も示唆するインドが欠席。以前から欠席しているみたいですね。

 インドは中国との関係が悪化しているためにそういう理由かな?と思ったら、記事では違う説明。関税の引き下げなどによる国内産業への影響を懸念するためという説明でした。各国はインドに対し、今後も交渉に復帰するよう働きかけることを確認したものの、11月の署名に向けて時間が限られる中、日本を含む各国は難しい判断を迫られているとされていました。


●中国主導RCEPに日本署名「中国の影響力が高まるとみられる」

2021/01/08:てっきりRCEPのその後の話も書いていたと思ったのですが、実際には全然書いていなかったようなので追記。私は署名を遅らせる可能性も感じていたのですが、各国はインド抜きでの署名を選択。アメリカ抜きでやることになったTPPとちょうど同じような感じになりました。

<日本や韓国、中国、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国など15カ国は15日、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に合意、署名した。世界経済の3分の1近くを占める世界最大規模の自由貿易圏が誕生する>
(日本など15カ国、RCEPに署名 世界最大規模の自由貿易圏に - BBCニュース 2020年11月16日より)

  BBCニュースでは、「この合意により、同地域での中国の影響力が高まるとみられる」とも書いていました。ここでは、そこまで書いていないものの、「RCEPは中国主導」と書いているところも結構ありますね。また、トランプ大統領がTPPから離脱したせいでRCEPが成功しやすくなった…といったことを書いているところもありました。


●FTAがあるのになぜRCEPを作ったの?FTAとRCEPの重要な違い

 なお、BBCの記事で出ていたBBCニュース(シンガポール)のティム・マクドナルドさんは、すでに多くの加盟国が相互に自由貿易協定(FTA)を結んでいるものの、それには限界があると指摘していました。アジア貿易センターのデボラ・エルムスさんは、「既存のFTAはRCEPに比べて非常に複雑だ」と説明しています。RCEPの方が利便性が高いみたいですね。

<国際的なサプライチェーンを持つ企業の場合、自社製品にほかの場所で製造された部品が含まれていることから、FTA内でも関税がかかる可能性がある。
 例えばインドネシアで製造された製品にオーストラリア製の部品が含まれている場合、ASEAN自由貿易圏内のほかの場所でも関税が課されるかもしれない。
 RCEPではどの加盟国の部品であっても平等に扱われることになるため、RCEP加盟国の企業は貿易圏内でサプライヤーを探すインセンティブを得るかもしれない>


【関連投稿】
  ■反対派「TPPはアメリカの陰謀!」→トランプ大統領TPP離脱の大統領令
  ■TPP反対で賛成派叩いていた保守・ネトウヨ 自民党にまた騙される
  ■TPPで日本終わりと騒いでいた人たちはどこへ?TPPはアメリカの陰謀…のはずがむしろアメリカで反対優勢
  ■TPPで著作権保護期間70年延長問題 笑うアメリカ、青空文庫に曇り空
  ■TPPで売国してた自民党 郵政・アフラック提携で日本生命を裏切り、韓国より悪い条件などでアメリカ配慮
  ■ビジネス・仕事・就活・経済についての投稿まとめ

Appendix

広告

ブログ内 ウェブ全体
【過去の人気投稿】厳選300投稿からランダム表示









Appendix

最新投稿

広告

定番記事

世界一スポーツ選手の平均年収が高いのはサッカーでも野球でもない
チャッカマンは商標・商品名 じゃあ正式名称・一般名称は何?
ジャムおじさんの本名は?若い頃の名前は?バタコさんとの関係は?
ワタミの宅食はブラックじゃなくて超ホワイト?週5月収10万円
朝日あげの播磨屋、右翼疑惑を否定 むしろ右翼に睨まれている?
レーシック難民は嘘くさいしデマ?アメリカの調査では驚きの結果に
赤ピーマンと赤黄色オレンジのパプリカの緑黄色野菜・淡色野菜の分類
アマゾンロッカーってそんなにすごい?日本のコンビニ受け取りは?
就職率100%国際教養大(AIU)の悪い評判 企業は「使いにくい」
ミント・ハッカでゴキブリ対策のはずがシバンムシ大発生 名前の由来はかっこいい「死番虫」
移動スーパーの何がすごいのかわからない 「とくし丸」は全国で約100台
ビジネスの棲み分け・差別化の具体例 異業種対策には棲み分けがおすすめ
主な緑黄色野菜一覧 と 実は緑黄色野菜じゃない淡色野菜の種類
タコイカはタコ?イカ?イカの足の数10本・タコの足8本は本当か?
トンネルのシールドマシンは使い捨て…自らの墓穴を掘っている?
ユリゲラーのポケモンユンゲラー裁判、任天堂が勝てた意外な理由
好待遇・高待遇・厚待遇…正しいのはどれ?間違っているのはどれ?
コメダ珈琲は外資系(韓国系)ファンドが買収したって本当? MBKパートナーズとは?
大塚家具がやばい 転職社員を通報、「匠大塚はすぐ倒産」とネガキャン
不人気予想を覆したアメリカのドラえもん、人気の意外な理由は?

ランダムリンク
厳選200記事からランダムで









アーカイブ

説明

書いた人:千柿キロ(管理人)
サイト説明
ハンドルネームの由来

FC2カウンター

2010年3月から
それ以前が不明の理由